2014-06-01 20:56

焼き物談義から産業の衰退の歴史へ<最終編

 焼き物談義の長い話はあっちこっち脱線ばかりですが・・・
最終回は最初に焼き物を運んだ海のシルクロードの見直しから始めます。
美しい青磁の皿、こんなモノがどのように船で運ばれたのか。
中国を出発し、ベトナムハノイ、そこから川をさかのぼり、山越えと川下り、そしてタイ領内に入り、最後にミャンマーのマルタバンに着いた。
此処までの経路でベトナムハノイ、タイ北部とスコータイ周辺には焼き物産業が出来ていた。更にミャンマーでも焼き物産業が出来てきた。
こんな所の商品も含めて港町マルタバンを出港した交易船。その船はどこに向かったのか。

最近の発掘調査でエジプト、シナイ半島のアルトゥールの遺跡からその当時の交易品が発見された。
中国の陶磁器とともにベトナムハノイ、タイ、そしてミャンマーのモノも相当数発見されている。
ミャンマーのマルタバンを出港した交易船の目的地の一つがアルトゥールだったという事になる。

アルトゥールはこんな所
2014-6-1海のシルクロードの図横長版new1

壮大な話だが、この当時の船の性能などから片道2年以上かかる交易ルート、そこをどんなモノが売れるのか、利益が出るのか、そんな情報を持った人が通って行った。そう言う事だと思う。

この情報を持った人は「どこで何が好まれるか、どこで何が産出されるか」、こんな事を必死で考えていたのであろう。
何せひと航海で何年もかかるのだから、一回で莫大な富が築けなければ意味が無いのだろう。

私が情報は物流とセットで流れている、そう確信している所以でもある。

では情報が入らなくなったらどうなるか? 衰退する以外ない訳だ。
そんないい事例が最近見つかった。
ミャンマーの北部の山の中、戸数78戸の小さな村に昔の青磁を作っていた窯場がそのまま残っていた。
現在も細々とながら生産している、そんな事が分かってきた。
それはこんなモノ。
尚青磁と言いながら色が青くない、これは日本では米色青磁と呼ぶもので、青い色を狙ったが焼成が上手くいかなかったのでこうなったと考えられているモノ。英語では色が違ってもceladonと同じ呼び方をする。

最初はコレ、上が現代のモノ。下が17世紀のモノ。
2014-6-1ミャンマーのキルン新旧製品比較

そしてこれがその青磁を焼いた窯の構造
2014-6-1ミャンマーのキルン断面図

これは窯の外観
2014-6-1ミャンマーのキルン外観1

これは窯の焚口周辺
2014-6-1ミャンマーのキルン外観2

此れを見ると正に昔ながらのやり方そのまま。
外部からの新しい情報が入らなくなり、細々と地元だけの為の生産をしていた結果。
こんな昔ながらのモノが今も残っている。それ自体は意味が無いわけではないがそれで産業として成り立つわけではない。


そんな時、アルトゥールの遺跡発掘を知る人からこんな事を聞いた。
17世紀頃のモノは「中国の青花(日本で言う染付と言う青い模様の磁器)は殆どコーヒーカップばかり」なのだと言う。
この頃アラビアではコーヒーが好んで飲まれるようになった。
(参考:コーヒーの歴史
つまりお客さんの好みが変わったのだ。それに素早く対応したのが中国の青花磁器、そう言う事である。

7,8年前だが岐阜県の地場産業美濃焼を中国に輸出する可能性についてあるシンポジュームで聞いた事が有る。
地場産業が10年ほどの間に事業所が半減する位不況に苦しんでいる。その対策として輸出できないかという事を県の肝いりで調査したものだった。
聞いた結果はガッカリの一語だった。
美濃焼は中国上海では安物としてワゴンセールされているとの報告で、対策は和食は世界的に最高級と認められているから和食とセットで売り込んだらどうだ。こんな内容だった。
しかしこんな調査、簡単には出来ないのだがそこはお役人さん、銀行などの調査室の助けで調べたらしい。
情報は勝手に歩いてくるものではない。自分で取りに行くもの、その原則を忘れているようだった。

上掲アルトゥールの発掘調査結果からコーヒーカップが沢山見つかった、この話の裏には当時の中国にはコーヒーなど無い。如何して飲むのがいいのか分からない所で生産させるためにはコーヒーの飲み方の分かった人が行って使いやすいモノを作らせたはずである。
不況で苦しんでいる地場産業、新しい発想が求められている。

そんな中でこんなモノなら未来が開けるかもしれない。

2014-6-1有田焼軽量磁器
http://fuccino.jp/first/


有田焼の軽量磁器、従来の磁器より丈夫で軽いので1gでも軽くしたい航空機の機内食用とかホテルの食器に採用され始めた。
こんなモノを作って新しい需要を作り出してゆく、こんな姿勢こそ日本の生きる道だろう。
キーワードは提案型の商品作りである。
情報は向こうから歩いてくるわけではない、自分で情報をとりに行ってこそ本当に必要なものが分かる、そう思っている。

所で全く本題とは関係ないのだが、この軽量磁器、実はJALに採用されている。
そしてもう2年近くブログの世界から遠ざかっているSONOさんが以前機内での写真をアップした時、この軽量磁器が写っていた。私はSONOさんにそれを言ったことが有る。
それにしてもSONOサン、今どこで如何している事やら・・・

最後にメーカーがこんな事をしていると言う事の分かる話など。

7.8年前、バンコクから120キロほど離れた田舎町シラチャと言う所で見かけたもの。

凄い磁器が並んでいる。
2014-6-1景徳鎮-01

景徳鎮だ!
2014-6-1景徳鎮-02

更にこんなモノも
2014-6-1景徳鎮-03

これはシラチャの街のショッピングセンター隣の空き地に景徳鎮の人がやってきて店を開いたもの。
2014-6-1景徳鎮-04
居たのは中国人ばかり、英語もタイ語もほとんど話せない様だったが、狙いは勿論商品を売る事も有るのだろうが、どんなものが当地の人に好まれるか、それを知ることが一番の狙いだったようだ。

矢張り中国人、流石貪欲である。こんな所まで出かけて行って何が売れそうか調べている。
彼らの貪欲さは大いに参考になる。


焼き物談義はこの辺りで終了とします。それにしてもアッチへ行ったりコッチヘ迷い込んだり・・・
支離滅裂な、そして長い話にお付き合いいただき、有難うございました。
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コメント

まとめてみました

身も蓋もないかもしれませんがまとめてみました。

東南アジアにおいては宋王朝の末期ころからその避難民と思われる人々が窯業を伝えた。
そのレベルは当時の日本よりもはるかに高い。
そして東南アジアで作られた陶器は一時はインド洋世界を制覇した。

しかし、当時の航海術の制限から交易に時間がかかり当期の消費市場の動向をつかめずに敗退した。
情報は物流とセットで流れているのである。
情報をつかむことができない産業は敗退するしかないのである。
情報はとりに行くだけではない。自分から作り出すことも考えねばならない。

といったところでしょうか。
これをおかずにコメントさせていただきます。
  1. 2014-06-03 20:07
  2. URL
  3. kazk #-
  4. 編集

陶器などというものは基本実用品ですしもう完全に成熟したものですから一部の芸術作品に特化したもの以外はコモデティ化したものと言っていいでしょう。機能だけを考えるならば陶器であることさえ必要ないはずです。

ここで勝つためには高機能化以外にはないということなんでしょうが、紺レについては市場の動向というものが重要だということになるのでしょう。方法として思い浮かぶのは芸術品の高機能化くらいでしょうか。

でもこれって非常に大きな問題があると思います。必然的に高価格化しそれを買ってくれる相は限定されてしまうという事実です。

こうなったら逆に道を行くしかないのではないでしょうか。ブログ主様は自動車というある意味コモデティ一歩前の商品を扱ってる方ですからまた違った感慨があると思うのですが、極端なガラパゴス化です。
それでも情報は買って今は海を渡ります。日本人の生き方がクールであるならば、そこから生き残るヒントがあるんじゃないでしょうか。こうなればとことん特化したものの方が有利でありましょう。

いうなればイタリアの一部のスーパーカーメーカーみたいな連中でしょう。あそこまでいけば市場の動向とは無関係に自分たちの感性で仕事ができます。もちろんそこに行きつくまではとんでもないことでしょうが…

ただそれを生み出す前提は日本の豊かさでしょう。それが担保されねば何にもならない。そういうことを感じています。
  1. 2014-06-03 20:26
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  3. kazk #-
  4. 編集

ここでシナ制の短波ラジオについて書かせてください。
これも完全なコモデティですが、高機能化についてはパナとソニーが全てやってくれてました。
台湾とシナのメーカーはそれを基準に作り安売りすればよかっただけでした。

ソニーの7万円が台湾製のサンゲンならば2万8千円シナ製のデゲンやテクサンなどで8千円という世界になりました。誰がつくっても一緒、値段は安いほうがいいという世界でありました、しばらく前までは。そしてここ数年は品質の向上がテーマであったようです。この世界で最も要求が高い日本市場をシナ製が制覇しましたからこれは本物です。

しかし連中の一部はそこに満足しませんでした。DSPラジオというアイデアだけは昔からあるが実用化が難しいと言われた分野に出てきました。これは受信から復調までをすべ手デジタルでやってのけるというものです。もちろん連中のオリジナルではありませんがこれを実用化したのは連中が最初です。

これをやってのけたテクサンは値付けを2万8千円にしました。これでもいいのです。ほとんど今はオンリーワンですからこれで売れます。これで彼らは数年間は世界を制覇できるでしょう。

ただこの先は小生にも予想がつきます。デジタル処理が可能ならばPCやスマホで代用がききます。ラジオに必要なフロントエンド部だけを別売すれば、ソフトのみの問題になりますからこの先はつらいでありましょう。

高機能化競争の行きつく果ては全てのコモデティ化です。著作権などで一時は守れてもしょせんは時間の問題。

結局は他人が真似できないものを作り上げるしかないということになりそうな気がします。
そレはもはや工業製品ではないのでありましょう。
  1. 2014-06-03 20:58
  2. URL
  3. kazk #-
  4. 編集

ここでシナ制の短波ラジオについて書かせてください。
これも完全なコモデティですが、高機能化についてはパナとソニーが全てやってくれてました。
台湾とシナのメーカーはそれを基準に作り安売りすればよかっただけでした。

ソニーの7万円が台湾製のサンゲンならば2万8千円シナ製のデゲンやテクサンなどで8千円という世界になりました。誰がつくっても一緒、値段は安いほうがいいという世界でありました、しばらく前までは。そしてここ数年は品質の向上がテーマであったようです。この世界で最も要求が高い日本市場をシナ製が制覇しましたからこれは本物です。

しかし連中の一部はそこに満足しませんでした。DSPラジオというアイデアだけは昔からあるが実用化が難しいと言われた分野に出てきました。これは受信から復調までをすべ手デジタルでやってのけるというものです。もちろん連中のオリジナルではありませんがこれを実用化したのは連中が最初です。

これをやってのけたテクサンは値付けを2万8千円にしました。これでもいいのです。ほとんど今はオンリーワンですからこれで売れます。これで彼らは数年間は世界を制覇できるでしょう。

ただこの先は小生にも予想がつきます。デジタル処理が可能ならばPCやスマホで代用がききます。ラジオに必要なフロントエンド部だけを別売すれば、ソフトのみの問題になりますからこの先はつらいでありましょう。

高機能化競争の行きつく果ては全てのコモデティ化です。著作権などで一時は守れてもしょせんは時間の問題。

結局は他人が真似できないものを作り上げるしかないということになりそうな気がします。
それはもはや工業製品ではないのでありましょう。
  1. 2014-06-03 20:59
  2. URL
  3. kazk #-
  4. 編集

投稿がだぶってしまいました。
というより一回は例の不正投稿になってしまいました。
なんでだろ?

すいませんが処理お願いします。
  1. 2014-06-03 21:02
  2. URL
  3. kazk #-
  4. 編集

陶磁器に興味は無いのですが。

面白く読ませて頂き、最終回に合わせてコメントさせて頂きます。
5/21のエントリーにある最初の写真、誠に見事な逸品だと素人の私でも魅了されます。
初見で「酸化第一鉄の青だな」と感じましたら、案の定還元炎で焼いたものということで納得しました。
還元剤として使用する分、多くの燃料が必要で、また生産歩留まりも良くなかったと思われ、燃料を薪炭だけに頼っていた時代、使用する燃料の量は単にコストだけで考えられない、重大な問題だったでしょう。

陶磁器というのは芸術品と実用品の側面を持つわけで、それぞれに要求条件が異なるのですから、後年の製品の質が落ちたからと言って、それが技術の衰退といえるのか判断しかねるところです。
芸術品を買い求める者がいなくなり、実用品に焦点を合わせて、より少ない燃料で作れ、生産歩留まりを向上したと考えれば、産業として最適化されたと考えることもできましょう。
産業の最適化は本来は技術の勝利であるはずなのですが...

私事ですが、嘗ては工作機械、現在は農業設備の電気技師をしておりまして、どこまで既製品を使い、どこからオリジナル品にするかで日々葛藤しています。
電子回路のレベルから作れば確かに部品代は安くなりますが、産業機器は1品2品の製作ですから、設計製作コストが割りに合わず採用できません。
顧客の要望から少し逸れてもコスト面で市販品で納得してもらうとか、予算が許せば市販部品の組み合わせて顧客の要望に合わせて作成とか、メンテナンス性を考えると一般的な電気部品で構成するのが良いのですが、複雑になるとコンピュータ制御にする、そうするとソフトウェア代が安くは無い。
こんな感じで持てる技術の中から毎回最適解と思われるものを探っている次第です。
  1. 2014-06-04 01:29
  2. URL
  3. fcq821 #/lkjinTE
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Re: まとめてみました

> 身も蓋もないかもしれませんがまとめてみました。
>
> 東南アジアにおいては宋王朝の末期ころからその避難民と思われる人々が窯業を伝えた。
> そのレベルは当時の日本よりもはるかに高い。
> そして東南アジアで作られた陶器は一時はインド洋世界を制覇した。
>
> しかし、当時の航海術の制限から交易に時間がかかり当期の消費市場の動向をつかめずに敗退した。
> 情報は物流とセットで流れているのである。
> 情報をつかむことができない産業は敗退するしかないのである。
> 情報はとりに行くだけではない。自分から作り出すことも考えねばならない。
>
> といったところでしょうか。
> これをおかずにコメントさせていただきます。


纏めていただき有難うございます。
私がこんな風に纏めないと良く分からない話なのですが、何せ話が大きすぎる。
厄介ですね。
一つこんな背景もあるようです。
当時中国で青花磁器(日本では染付と言っているモノ)が出来ました。
酸化コバルトで青い色を発色させるのですが、これが算出するのはペルシャだけ。つまり瑠璃(ラピスラズリ)の産地と重なります。
そしてこれが秘中の秘、それを運ぶルートも特別のグループだけだったようです。現在で言う知的財産権でしょうか。
この辺りでもタイの産業は苦戦したようです。
  1. 2014-06-04 07:00
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

To:kazkさん

> 陶器などというものは基本実用品ですしもう完全に成熟したものですから一部の芸術作品に特化したもの以外はコモデティ化したものと言っていいでしょう。機能だけを考えるならば陶器であることさえ必要ないはずです。
>
> ここで勝つためには高機能化以外にはないということなんでしょうが、紺レについては市場の動向というものが重要だということになるのでしょう。方法として思い浮かぶのは芸術品の高機能化くらいでしょうか。
>
> でもこれって非常に大きな問題があると思います。必然的に高価格化しそれを買ってくれる相は限定されてしまうという事実です。
>
> こうなったら逆に道を行くしかないのではないでしょうか。ブログ主様は自動車というある意味コモデティ一歩前の商品を扱ってる方ですからまた違った感慨があると思うのですが、極端なガラパゴス化です。
> それでも情報は買って今は海を渡ります。日本人の生き方がクールであるならば、そこから生き残るヒントがあるんじゃないでしょうか。こうなればとことん特化したものの方が有利でありましょう。
>
> いうなればイタリアの一部のスーパーカーメーカーみたいな連中でしょう。あそこまでいけば市場の動向とは無関係に自分たちの感性で仕事ができます。もちろんそこに行きつくまではとんでもないことでしょうが…
>
> ただそれを生み出す前提は日本の豊かさでしょう。それが担保されねば何にもならない。そういうことを感じています。


物凄く難しい話で、実は私が長年苦労してきたことをズバリ指摘されました。
最初に差別化のための高機能化ですが、これはフェラーリなどの目指した道を目指す考え方です。
私は「フェラーリやロールスロイスを作っても儲かるだろう。しかしそれで会社の全従業員を食わせることが出来るのか?」、そう言って話していました。
残念ながらそれを家電の連中はその道を選び、今苦しんでいます。

だからこそ物流の末端の情報が必要なのです。
物造りの現場で日夜良いモノを作ろうと細部にこだわったもの造りをしている、それも大事なのですがそれが末端でどんな風に使われているか。そこに目を向けないといけないのです。
しかもその事は現地に出かけ、現地のモノを食べ、現地で暮らしてみないと分からないのです。

現地の情報などは最近はいくらでも入るように思えますが実は要注意。
特に気をつけねばいけないのが商社などの情報。
商社などは商社が儲かるかどうかで判断して情報をみます。だから最初から色がついている訳です。

この辺りの事は次のコメントへの回答で書きたいと思います。
  1. 2014-06-04 08:47
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

Re: 投稿ダブリの件

> 投稿がだぶってしまいました。
> というより一回は例の不正投稿になってしまいました。
> なんでだろ?
>
> すいませんが処理お願いします。


不思議な事に私の方はそのまま異常なく入っています。
不正コメントにはなっていない。
私も類似の経験をしたのですが、どうもFC2側でシステムを変えたのではないかと思います。
そう言う意味では前回KAZKさんと議論し、FC2に苦情を言ったのが利いているのかもしれません。
注意して様子を見たいと思います。
  1. 2014-06-04 08:52
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

Re: 短波ラジオ

> ここでシナ制の短波ラジオについて書かせてください。
> これも完全なコモデティですが、高機能化についてはパナとソニーが全てやってくれてました。
> 台湾とシナのメーカーはそれを基準に作り安売りすればよかっただけでした。
>
> ソニーの7万円が台湾製のサンゲンならば2万8千円シナ製のデゲンやテクサンなどで8千円という世界になりました。誰がつくっても一緒、値段は安いほうがいいという世界でありました、しばらく前までは。そしてここ数年は品質の向上がテーマであったようです。この世界で最も要求が高い日本市場をシナ製が制覇しましたからこれは本物です。
>
> しかし連中の一部はそこに満足しませんでした。DSPラジオというアイデアだけは昔からあるが実用化が難しいと言われた分野に出てきました。これは受信から復調までをすべ手デジタルでやってのけるというものです。もちろん連中のオリジナルではありませんがこれを実用化したのは連中が最初です。
>
> これをやってのけたテクサンは値付けを2万8千円にしました。これでもいいのです。ほとんど今はオンリーワンですからこれで売れます。これで彼らは数年間は世界を制覇できるでしょう。
>
> ただこの先は小生にも予想がつきます。デジタル処理が可能ならばPCやスマホで代用がききます。ラジオに必要なフロントエンド部だけを別売すれば、ソフトのみの問題になりますからこの先はつらいでありましょう。
>
> 高機能化競争の行きつく果ては全てのコモデティ化です。著作権などで一時は守れてもしょせんは時間の問題。
>
> 結局は他人が真似できないものを作り上げるしかないということになりそうな気がします。
> そレはもはや工業製品ではないのでありましょう。


私は短波ラジオには全く疎い、中学生時分にバリコンをいじった事が有る位で長いこと忘れておりました。
コモデティ化の波は恐ろしいですね。全く独創的なものをおもっていてもアッと言う間にマネされてしまう。その先は果てしない価格競争の世界。この苦労は良く分かります。
DSPなるモノも全く知らない世界ですが、今は恐ろしいことになっているようですね。

そうだからこそ情報が重要になる、それが私の持論です。
特に商社情報などは決して鵜呑みにしてはいけない。商社は売れないと分かれば、或いは儲からないと分かればサッサと転身してしまいます。後に残った連中がババをひくだけ。

こんな時頼りになるのは自分らが持っている哲学でしょうか、責任感でしょうか。
矢張り何時になっても未来を信じて生きる、そんな所に落ち着きそうです。
何か禅問答みたい、でもそんな禅問答を諸先輩方も苦労しながらやってきたのでしょうね。
  1. 2014-06-04 18:30
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

Re: 陶磁器に興味は無いのですが。

> 面白く読ませて頂き、最終回に合わせてコメントさせて頂きます。
> 5/21のエントリーにある最初の写真、誠に見事な逸品だと素人の私でも魅了されます。
> 初見で「酸化第一鉄の青だな」と感じましたら、案の定還元炎で焼いたものということで納得しました。
> 還元剤として使用する分、多くの燃料が必要で、また生産歩留まりも良くなかったと思われ、燃料を薪炭だけに頼っていた時代、使用する燃料の量は単にコストだけで考えられない、重大な問題だったでしょう。
>
> 陶磁器というのは芸術品と実用品の側面を持つわけで、それぞれに要求条件が異なるのですから、後年の製品の質が落ちたからと言って、それが技術の衰退といえるのか判断しかねるところです。
> 芸術品を買い求める者がいなくなり、実用品に焦点を合わせて、より少ない燃料で作れ、生産歩留まりを向上したと考えれば、産業として最適化されたと考えることもできましょう。
> 産業の最適化は本来は技術の勝利であるはずなのですが...
>
> 私事ですが、嘗ては工作機械、現在は農業設備の電気技師をしておりまして、どこまで既製品を使い、どこからオリジナル品にするかで日々葛藤しています。
> 電子回路のレベルから作れば確かに部品代は安くなりますが、産業機器は1品2品の製作ですから、設計製作コストが割りに合わず採用できません。
> 顧客の要望から少し逸れてもコスト面で市販品で納得してもらうとか、予算が許せば市販部品の組み合わせて顧客の要望に合わせて作成とか、メンテナンス性を考えると一般的な電気部品で構成するのが良いのですが、複雑になるとコンピュータ制御にする、そうするとソフトウェア代が安くは無い。
> こんな感じで持てる技術の中から毎回最適解と思われるものを探っている次第です。


確かに製品の品質とコストの問題は終わりのない戦いですね。
しかも厄介なのは同種のモノだけが相手ではない事です。
陶磁器の皿について言えば同じ焼き物同士の競争もありますが、例えば木製品(漆器など)とか金属製品、そして何と「木の葉っぱ」も競争相手。

そんな時こそ情報が大事なのですが、この情報を商社に頼って直接ユーザーの声を聴かないと、商社は利益率の良いモノが良いと推薦してくる。過去多くの企業がコイツで失敗しました。

一品生産に近いモノを手がけられているとの事、難しい分野の仕事ですね。
特に厄介なのがお客さんの要求している事が必ずしも絶対ではない事。お客さんは自分の知識の範囲内で要求するしか出来ない訳ですから当然なのです。
私はそんな時「提案型の仕事」をすべきといつも言っていたのですが、口で言うのは簡単でも実際やるのは至難の業。
大変な商売ですね。
  1. 2014-06-05 06:16
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

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