2010-01-08 18:33

またまたウォール・ストリート・ジャーナルが日本のことを取り上げている

昨日ウォール・ストリート・ジャーナルの社説をエントリーしたばかりだが、またまたWSJのコラムで日本のことを取り上げている。

 

まずは1月8日付WSJの記事(オピニオン)から

<以下引用>

 

 
  • The Wall Street Journal

【オピニオン】民主党に迫る司直の手

マイケル・オースリン

 

 

 政治家にとって、新年を不祥事の謝罪から始めなければならないとしたら幸先が悪いだろう。先月、元秘書2人が政治資金規正法違反で起訴され、鳩山由紀夫首相にとって今年の年頭会見はまさにそうだった。鳩山首相と小沢一郎幹事長の2人が政治資金問題の渦中にあるなか、一部では、旧態依然としたスキャンダルによって日本の新たな希望と変革の時代は短命に終わるのではないかとの懸念が高まっている。

イメージ David Klein

  

 鳩山氏の公設秘書だった勝場啓二被告は約4億円に上る政治資金の虚偽記載で起訴。小沢氏の公設秘書、大久保隆規被告も資金管理団体に対する巨額の献金の不記載で起訴されている。また、鳩山事務所の芳賀大輔元政策秘書は先月、虚偽記載を見抜けなかった過失で罰金30万の支払いを命じられた。

 

 スキャンダルの影響はすでに出ている。大久保被告の逮捕で、小沢氏は昨年5月に民主党代表辞任を余儀なくされた。鳩山氏が代表職を受け継ぎ、首相となった。鳩山氏は、元秘書が母親から10数億円相当の資金提供を受けていたことを認めたものの、その資金の収支報告については関知していないと語った。だが、先月行われた記者会見で謝罪する羽目になった。

 

 鳩山、小沢両氏は起訴には至っていないものの、疑惑による民主党のイメージ悪化は必至だ。両氏は、日本の政治システムの改革者として自らを位置付け、自民党の汚職体質と無能力さを批判することで民主党を政権与党の座に導いた。

 鳩山氏は昨年の選挙期間中、予算編成や政策立案段階で特定の既得権益を一掃し、政治献金規制を強化し、企業の利益より公益を優先させることで日本の政治のあり方を変えると公約した。

 政治スキャンダルや汚職は、戦後の日本政治には常に付いて回った。それは日本経済が成長し続け、企業寄りの自民党政権が維持されるためのコストだと多くの人がみなしていた。それは同時に税金の無駄使いや不正入札、競争原理と革新性の阻害をもたらした。

 1970年代初頭からの、経済繁栄が頂点に達した時期、自民党は次から次へとスキャンダルに見舞われた。田中角栄元首相や金丸信元氏など自民党の大物政治家は収賄容疑で有罪判決を受けた。リクルート事件や佐川急便事件では大企業が政治家の汚職に加担したことが明らかになった。

 

 自民党の支持率低下は、これら一連のスキャンダルが一因となっている。しかし、民主党のリーダーらにとっての危険は、1994年の自社さ連立政権の失敗に起因するものとなるだろう。

 当時の細川護煕首相率いる脆弱な非自民連立政権は1993年、スキャンダルで弱体化した自民党から政権の座を奪った。しかし、細川首相は佐川急便からの借入金問題を認め政権発足後9カ月で辞任した。細川氏の辞任は、日本の新たな政治運動にとって壊滅的な打撃となった。自民党は社会党と新党さきがけと連立政権を発足させ、1996年には衆院で単独過半数を回復した。歴史は繰り返されるのだろうか。

 

 今日の民主党は、1994年当時の細川連立政権よりは一段と力強く、連立与党は衆参両院で過半数を制している。議席を大幅に失い士気が落ちた今の自民党は近い将来政権奪還できる状態にはない。

 だが、民主党も政権与党の座にあぐらをかいてはいられない。自民党と同様に民主党の政治家も立場を利用して不正に利益を得ていると有権者が見なした場合はなおさらだ。特に鳩山氏は、今回の政治資金問題だけでなく、米日関係の問題や公約で掲げた減税措置を一部撤回したことなどで大きな打撃を受けている。

 

 世論調査では、鳩山政権の支持率は急激に低下しており、数カ月前には60%台だったが今では50%を割っている。一般市民は、主要な問題について鳩山氏の姿勢がぶれることに対して特に批判的だ。さらに政治資金疑惑が浮上したら、鳩山氏に対する否定的なイメージが固定され、自らを変革者とする主張は一笑に付されるだろう。

 そうなれば、民主党内での権力闘争に発展するかもしれない。民主党内では鳩山氏は一極にすぎず、小沢幹事長や新たに財務相に就任した菅直人氏、岡田克也外務大臣、前原誠司国土交通大臣などの多極化構造となっている。鳩山首相の政治的な立場が弱まり、司直の手が近づくようなことになれば、党幹部はスキャンダルから距離を置こうとするだろう。そうなった場合、岡田氏と前原氏は党勢の立て直しで重要な役割を担うことになるだろうが、小沢氏に勝負を挑まなければならない。

 

 民主党内の駆け引きとは別に、鳩山氏と小沢氏をめぐるスキャンダルは、日本の政治改革を目指した精神に与えたダメージが最も大きいかもしれない。有権者は明らかに過去との決別を希求し、一般市民の利益に対応してこなかった自民党を罰したのだった。

 これまでのところ、鳩山氏は選挙公約の多くを実現できずにいる。有権者の間では、民主党は本当に日本を良い方向へ変えることができるのか疑問視する動きが強まってきている。そのようなスキャンダルによって、変革は可能だという市民の信念をくじくようなことになれば、鳩山氏は意図していたものとは全く異なる遺産を後世に残すことになるかもしれない。

(マイケル・オースリン氏はアメリカン・エンタープライズ研究所の日本部長)

 

<引用終り>

 
 
ウォール・ストリート・ジャーナルが立て続けにこんな記事を配信するのは恐らく異常だと思う。
アメリカが何を言いたいのかがよく分かる。
謙虚に受け止めるべきときではないか。

  1. 政治iza
  2. TB(0)
  3. CM(2)

コメント

No title

WSJは米国政権の「意図」を代弁すると云われた事が有りましたね。
要注意でしょう。
一方日本のマスコミや保守論壇は飽くまで「能天気」なようです。
  1. 2010-01-09 10:30
  2. URL
  3. sonoraone #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To sonoraoneさん
>WSJは米国政権の「意図」を代弁すると云われた事が有りましたね。
>要注意でしょう。
>一方日本のマスコミや保守論壇は飽くまで「能天気」なようです。

その通りです。
WSJを見ていればアメリカが次に何をやるのか分かる。
今の彼らの怒りよう、半端ではないです。
  1. 2010-01-09 17:19
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

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