2014-02-11 18:21

インドシナ半島の民族問題

 もう1か月も前になるのだがkazkさんから「タイだけでなくインドシナ半島全体の民族問題」を会せつぃしてほしいとの依頼を受けました。
とは言っても私も研究者ではないので詳しい事は言えませんが、まあ大雑把な所を解説したいと思います。

最初に現在のインドシナ半島の地図

2014-2-11インドシナ半島地図(現在)

この現在の各国の国境線と次の地図を見比べてください。
タイで言えばタイ東北部、一番上の地図でウドンタニと書いてある所を中心にラオス領になっています。
それからチェンマイ周辺は国境線が無くぼけています。
この辺りはタイ族が住んでいるんですが、現在はタイ、ラオス、ベトナム、中国、ミャンマーなどに分かれて住んでいます。

2014-2-111600年頃の東南アジアの政治的中心地

次に以下の地図を見てください。

東南アジア全体の言葉の分布です。言葉=民族と考えていいと思いますが、どこにどんな民族が住んでいるか。
東南アジアは大きく分けて言葉はオーストロネシア語族(マレー語、タガログ語)、タイ・カダイ語族(タイ語・ラオス語)、モン・クメール語族、シナチベット語族(ビルマ語)、ベトナム語族などが有ります。

2014-2-11東南アジアの地理的特徴と言語グループ

最後が宗教です。
東南アジアにキリスト教、イスラム教が入ってきたところを示しています。
良く見るとこのキリスト教、イスラム教が入ってきたところはオーストロネシア語の範囲と重なっています。

この辺りはいわゆる海の民が暮らしている地域ですが、オーストロネシア語はどこででも通用するのでイスラム教、キリスト教を布教するのに都合が良かったらしい。
インドネシア辺りで雇った通訳がフィリッピンに行っても通訳として通用したそうです。

此処で見ると各地で民族問題を起こしている所、例えばタイ南部パッタニ辺りとか、フィリッピン中部のイスラム勢力とかの問題の根源が此処にある事が分かります。

2014-2-11イスラム教とキリスト教の拡がり


纏めて言いますと4~500年前までは色々問題を起しながらもいろんな民族が混ざって住んでいた。それを国境でしっかり線を引いたのが現在の状態。こう言えるんだと思います。
簡単ではないですね。

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コメント

短足おじさん、ごきげんよう・・・

これらの地図を見たら、国境と民族、宗教が三つとも重なってる所がありませんね。

日本が国境と民族、宗教が三つとも重なってるのが昔からの偶然としても凄い事かもしれませんね。

特に日本の宗教ですが、神社はお祝い事(結婚式、上棟式、必勝祈願とか)分野で、お寺は人の死(葬式、供養など)分野と分かれていて住み分けが出来てると思います。

でも、油断したらダメかもしれません。日本には日本人が日本人の為に日本人自ら作った憲法も在りませんし。その憲法に記載されてる軍隊も在りません。スパイ防止法も在りません。それを作らせない勢力が幅を利かせていますよね。

古くから奇蹟的に在った国境と民族、宗教などを大事にしないと無くなる恐れがあります。

いい例が、尖閣諸島、竹島、北方領土、靖国神社、日本人の都知事です。分る人には説明不要ですが、分らない人達には三日間説明しても無駄ですね。
  1. 2014-02-12 10:45
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  3. コロ4号 #-
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To コロ4号さん

> 短足おじさん、ごきげんよう・・・
>
> これらの地図を見たら、国境と民族、宗教が三つとも重なってる所がありませんね。
>
> 日本が国境と民族、宗教が三つとも重なってるのが昔からの偶然としても凄い事かもしれませんね。
>
> 特に日本の宗教ですが、神社はお祝い事(結婚式、上棟式、必勝祈願とか)分野で、お寺は人の死(葬式、供養など)分野と分かれていて住み分けが出来てると思います。
>
> でも、油断したらダメかもしれません。日本には日本人が日本人の為に日本人自ら作った憲法も在りませんし。その憲法に記載されてる軍隊も在りません。スパイ防止法も在りません。それを作らせない勢力が幅を利かせていますよね。
>
> 古くから奇蹟的に在った国境と民族、宗教などを大事にしないと無くなる恐れがあります。
>
> いい例が、尖閣諸島、竹島、北方領土、靖国神社、日本人の都知事です。分る人には説明不要ですが、分らない人達には三日間説明しても無駄ですね。


そうなんです。適当に国境線が出来ていた頃は平和だった。
でもそこに近代的国境の概念が入り込んできたのでややこしいです。
  1. 2014-02-12 15:08
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  3. 短足おじさん二世 #-
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有難うございます。

小生が東南アジアのというよりはタイ国の民族問題に興味をもったのは2006年のクーデターの時の司令官がイスラム教徒(しかもシーア派)だったという事実でした。
この辺は微妙ですが民族問題と宗教問題はほとんどリンクしてるはずで、ええ、と思ったからです。

その後タイ人が海に出ない民族と知り、その出自が内陸だと知りますます興味がわきました。
このいくつかの地図を見るとインドシア半島はモンクメール族がいたところに北方からベトナム人であるキン族とミャンマー人たるビルマ族とタイ族が南下し、タイ族は今のタイ周辺を支配したのですね。その後、ベトナム人とインドシナ半島の覇権をかけて喧嘩したことは有名ですからよく知ってました。

ただよく分からなかったのは民族の下の分類とでも言うべき支族、部族という問題です。感覚的に言うならば関西人が東北人や九州人を差別するという感覚でしょう。日本では殆ど考えられないというか統合が進んだ先進国ではありえない話かと思ったものです。民族統合が進んでいないんじゃないかということです。

フランス人が地域言語を潰し中央フランス語に統一するという無茶をやったのは一部では有名ですよね。まあドイツ人はドイツ語をしゃべるものは皆同胞という感覚であったこと対比して不思議な気がしますがその辺りが不思議な気がするのです。

今回の政変にしてもその裏にあるのは北部の貧困問題といいますが、根っこはこのような部族問題みたいなものでしょう。インドネシアあたりのアチェ問題にしても民族問題というよりはその下の問題だということはこの地図でも明白ですよね。これが東ティモール問題となると宗教が絡むしスラウェシ島あたりでもキリスト教徒が多いんでしょう。こうなるとメチャクチャです。インドシナ半島とは優先順位が異なるのでしょうねえ。

大昔に世界史でチャンパ王国とか名前だけは覚えましたがそれが民族的に別系統であるとか事実が見えましたがこれでベトナムが民族問題を抱えてるということは明白ですよね。単なる政治上の問題では無いはずです。

宗教といえばカンボジアのワンコールトムは仏教遺跡、アンコールワットはヒンズー教の遺蹟ですよね。インドネシアのブランバナンはヒンドゥー教ですよね。
問題があまりに複雑すぎてわけがわからなくなります。

この辺りはどのへんで折り合うかという問題になるのでしょう。下手に民族国家なんか持たなかった時期のほうが人間幸せであったのかなあと思うことがあります。
  1. 2014-02-13 10:27
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  3. kazk #-
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Re: 有難うございます。

> 小生が東南アジアのというよりはタイ国の民族問題に興味をもったのは2006年のクーデターの時の司令官がイスラム教徒(しかもシーア派)だったという事実でした。
> この辺は微妙ですが民族問題と宗教問題はほとんどリンクしてるはずで、ええ、と思ったからです。
>
> その後タイ人が海に出ない民族と知り、その出自が内陸だと知りますます興味がわきました。
> このいくつかの地図を見るとインドシア半島はモンクメール族がいたところに北方からベトナム人であるキン族とミャンマー人たるビルマ族とタイ族が南下し、タイ族は今のタイ周辺を支配したのですね。その後、ベトナム人とインドシナ半島の覇権をかけて喧嘩したことは有名ですからよく知ってました。
>
> ただよく分からなかったのは民族の下の分類とでも言うべき支族、部族という問題です。感覚的に言うならば関西人が東北人や九州人を差別するという感覚でしょう。日本では殆ど考えられないというか統合が進んだ先進国ではありえない話かと思ったものです。民族統合が進んでいないんじゃないかということです。
>
> フランス人が地域言語を潰し中央フランス語に統一するという無茶をやったのは一部では有名ですよね。まあドイツ人はドイツ語をしゃべるものは皆同胞という感覚であったこと対比して不思議な気がしますがその辺りが不思議な気がするのです。
>
> 今回の政変にしてもその裏にあるのは北部の貧困問題といいますが、根っこはこのような部族問題みたいなものでしょう。インドネシアあたりのアチェ問題にしても民族問題というよりはその下の問題だということはこの地図でも明白ですよね。これが東ティモール問題となると宗教が絡むしスラウェシ島あたりでもキリスト教徒が多いんでしょう。こうなるとメチャクチャです。インドシナ半島とは優先順位が異なるのでしょうねえ。
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> 大昔に世界史でチャンパ王国とか名前だけは覚えましたがそれが民族的に別系統であるとか事実が見えましたがこれでベトナムが民族問題を抱えてるということは明白ですよね。単なる政治上の問題では無いはずです。
>
> 宗教といえばカンボジアのワンコールトムは仏教遺跡、アンコールワットはヒンズー教の遺蹟ですよね。インドネシアのブランバナンはヒンドゥー教ですよね。
> 問題があまりに複雑すぎてわけがわからなくなります。
>
> この辺りはどのへんで折り合うかという問題になるのでしょう。下手に民族国家なんか持たなかった時期のほうが人間幸せであったのかなあと思うことがあります。


難しい話ですねえ。そこで渡しの知る所を少々。
最初にタイの宗教です。実はタイ時代の事、私の使っていた運転手はイスラム教徒でした。
但しそんな事はおくびにも出さない、誰も問題にしませんでした。
唯一彼がイスラム教徒だと言ったのはこんな時だけでした。
秘書の子が殺されました。タイ人は百箇日までは法事をしますがそれで終わり、あとは何もしません。
私はそれでは気が済まないので一周忌も三回忌もその子の菩提寺に行きました。僧侶はその子の兄でした。
確か四回忌ぐらいの時、その寺でお参りをしている時その僧侶が運転手にあなたもここで一緒にお参りをと言ってくれました。(本堂の外にいたので)
その時初めてその運転手がいや私はムスリム(イスラム教徒)なので遠慮しますと言いました。
僧侶はそれなら仕方ないねと言って別に咎めもしません、運転手はお堂の外で手を合わせていました。
この事例で分かると思います。タイ人は他人の宗教に寛容なのです。多分仏教だからでしょう。

タイ人は一般的に海を知らない民族と言われています。しかし私は違うと見ています。
理由はタイ人が雲南辺りから出てきたとき、あれよあれよと言う間にマレー半島の中央部辺りまで進出しました。海岸沿いです。
特に今チャオプラヤデルタのど真ん中に位置する所には〇〇ブリと言う名前の街が沢山あります。
この街を結んでゆくと昔の海岸線になります。だから海を知らないのはおかしい、そう思います。。
尚この〇〇ブリのブリはストラスブールとかハンブルグなどのブルグと語源が同じではないかと思っています。まあこの話をしだすと長くなるのでまたいつかの機会に・・・

ベトナムは漢字で書けば越南、昔は南越とも書いたように中国の昔の国、越の国(呉越同舟の越です)の末裔が作った国です。そんな事でこの国も海の民ですね。
ついでに言えば越の国の一部と呉の国の連中が逃げてきたのが日本。ベトナム人の親日のルーツです。
ベトナムで発見される2千年くらい前の青銅鼓は日本の銅鐸と製造技術が同じ、面白いもんです。

カンボジアは訳の分からない国ですが、アンコールワットについて言えば、ヒンズー教⇒大乗仏教⇒ヒンズー教⇒小乗仏教と変わりました。何だかわけが分かりませんね。
そう言えばタイは小乗仏教の国ですが少ないながら大乗仏教もあります。お経が違うので分かります。
般若波羅蜜多と言いますのでよく聞いていれば分かります。
  1. 2014-02-13 21:39
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  3. 短足おじさん二世 #-
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