2014-01-08 22:23

元国防長官によるオバマ大統領批判

 アメリカのブッシュ・オバマ両大統領のもとで国防長官を務めたゲーツ氏が回顧録でオバマ大統領を批判している。
これはタダでは済まない波紋を広げるだろうが、先ずはどんな報道か。
最初に日本の報道。以下読売新聞の報道。

<以下引用>

オバマ氏、アフガン戦略に自信なし…元国防長官
2014年1月8日18時46分 読売新聞
 【ワシントン=白川義和】7日の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、米オバマ政権で国防長官を務めたロバート・ゲーツ氏は14日発売の回顧録で、オバマ大統領が自らのアフガニスタン戦略に自信を持っていなかったとの見方を示し、ホワイトハウスが米軍を過剰に管理しようとしたと批判した。

 バイデン副大統領については「過去40年間、ほぼすべての主要な外交政策や国家安全保障問題で間違った判断を下している」と指摘した。

 ゲーツ氏は2009年1月のオバマ政権発足に際し、ブッシュ前政権から引き続いて国防長官を務め、アフガンの治安を回復させるための米軍増派を提起した。回顧録によると、オバマ大統領は増派を決断したが、「自らの戦略を信じ切れず、戦争を自らのものととらえず、(戦争から)抜け出すことがすべてだった」という。

 ホワイトハウスの国家安全保障担当要員については「連邦議会の元職員、学者、政治工作員でほぼ占められた」と専門性の欠如や経験不足を批判し、バイデン氏やドニロン国家安全保障担当補佐官(当時)らと衝突したことを明かした。

 米国で閣僚経験者が自らが仕えた大統領の在職中に政権批判を行うのは異例。

 国家安全保障会議(NSC)報道官は7日、声明を発表し、「大統領はゲーツ氏の貢献に深く感謝している」と述べたが、バイデン副大統領については「優れた政治家」であり、「大統領はゲーツ氏の評価に同意しない」と強調した。

http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20140108-118-OYT1T00867/list_%2523IMPTNT

<引用終り>



ゲーツ元国防長官は気骨のある人物である。
日本にとってはつい先日来日したバイデン副大統領の二枚舌ぶりに大いに落胆したところなので、そのバイデン氏に対する評価が「過去40年間、ほぼすべての主要な外交政策や国家安全保障問題で間違った判断を下している」とのことで「やっぱりねえ」と感じた人も多いだろう。



しかし私が一番印象に残っているのは日本にミンス売国政権が誕生した直後の2009年10月に来日した時の事だ。

そのときの事をアメリカ在住の伊勢平次郎さんが「隼速報」に書いている。

<以下伊勢さんのブログを引用させていただくと>
2009/10/22 (Thu) 鳩山・反米政権は潰される
http://falcons.blog95.fc2.com/blog-entry-374.html

2014-1-8ゲーツ元国防長官

左・北沢国防相。ロバート・ゲーツ国防長官は羽田での軍楽隊の出迎え~日本政府の晩餐会を、“ビジネスで来た」と断っていた。日本では報道されなかった記事が、ロイターや、ワシントン・ポストの大見出しとなった。「オバマ政権は、鳩山政権に警告を出した」と書いている。鳩山反米政権の終焉が始まったのである。

アメリカ人というのは、よく笑う人たちなのである。AMICABLE(友好的な性格)という。このゲーツさん、よっぽど機嫌が悪いんだな。おい、友愛さんよ、どうすんだえ?伊勢平次郎 ルイジアナ
<引用終り>

伊勢さんはアメリカ在住だけあってアメリカ人のモノの考え方を熟知している。
その上でもこの記事、実は私にはとても印象に残る話だった。特にニコリともせずに写真に収まっているゲーツ氏、こんな写真は初めて見たのだった。それでゲーツ氏が回顧録でオバマを批判したと知った時直ぐピンときた。

所でこの件、日本の新聞記事では良く分からない。
そこでWSJを見てみたい。


<以下WSJより引用>

2014年 1月 08日 13:43 JST
「オバマ大統領は指揮官を信頼せず」―ゲーツ元国防長官が回顧録で批判

By JULIAN E. BARNES AND PETER NICHOLAS
 【ワシントン】ロバート・ゲーツ元米国防長官は近く発売される回顧録の中で、アフガニスタン紛争をめぐるオバマ大統領の対応を鋭く批判した。回顧録は米軍の戦略にとって重要な時期に政権内部に生じていた軋轢についても明らかにしている。

 ブッシュ前大統領とオバマ大統領の両政権で国防長官を務めたゲーツ氏はこう記述している。オバマ大統領は自らが承認した戦略に不信感を抱き、戦闘から抜け出す方法を最も見つけたがり、自身が選んだ司令官に幻滅し、国防総省の政策を細かく管理しようと試み、ホワイトハウスの補佐官と大将が対立することになった、と。

 ゲーツ氏は2011年3月のホワイトハウスでの会議で、オバマ大統領がアフガニスタンのカルザイ大統領に対する不信感と同様に、現地で戦術を指揮する人物として自らが選んだペトレイアス陸軍大将に対する不信感も強調したと述懐している。

 ゲーツ氏は「座りながらこう考えた。大統領は自分の指揮官を信頼していない。カルザイ大統領を嫌っている。自分の戦略を信じていないし、この戦争を他人事のようにとらえている」とし、「彼にとって、(戦争から)抜け出すことがすべてだ」と記している。

 だが、ゲーツ氏をいらつかせる原因となったのはオバマ大統領だけではない。同僚はゲーツ氏を冷静で礼儀正しい男性だと表現する。文官で無党派の同氏の立場を考えると、オバマ大統領に対するこうした厳しい評価はいっそう驚きだと指摘する。

ゲーツ元米国防長官の任務―闘いの相手はワシントンにも

 ゲーツ氏は党派によって分裂した連邦議会の議員を無礼で無能、妥協する意思がなかったと手厳しく非難。返す刀で国防総省の官僚は方向転換を嫌がっていたと批判し、さらにはあまりにも親メディア的だとして軍の上級幹部にも批判の矛先を向けた。

 ゲーツ氏は「私はアフガニスタンとイラク、それにアルカイダを相手にした戦争を遂行しなければならなかっただけではない。国防総省の官僚主義による硬直性とも闘わなければならなかった。(ブッシュ大統領とオバマ大統領の)両政権の内部紛争を乗り越えなくてはならなかった。議会の党派による溝を避け、あまりに多くの議員による一途で偏狭的な私欲から逃れなくてはならなかった」と書いている。

 オバマ大統領に対するゲーツ氏の見解は国内外で広く注目されることは確実だ。自身の在職中のことについて本を出そうとする最高位の閣僚の見解であればなおさらだ。

 「Duty: Memoirs of a Secretary at War(任務:戦時下の国防長官の回顧録[仮訳])」と題されたこのゲーツ氏の回顧録は14日に発売される。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304387404579307510507335066.html

<引用終り>


ゲーツ氏はブッシュ政権時代の2006年11月、国防長官就任。2009年のオバマ政権になっても留任し(史上初めて)、2011年6月に退任している。

しかしオバマ政権がやることなすことガタガタであることはご存じのとおり。
日本について言えば、記憶も新しい中国の防空識別圏問題、これで日本とは全く異なった政策をとり、これが中国を図に乗せる原因を作ったのである。

しかしこれは単に昔話の回顧録ではない。ゲーツ氏が仕えたオバマは現に今も大統領なのだ。
そしてWSJの記事を見るとその問題点がズバリ指摘されている。
これは恐らく相当大きなショックであり、何らかの反応が出てくるだろう。
日本にとっても影響は大きそうだ。

更にこの話は政治問題としても含蓄が深いが、ビジネスマンにとっても大いに参考にしたい話だと思う。

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コメント

やっぱり、といった感じですね。

信じる

ということができないのでは一国のトップとして話になりません。

またオバマ氏は政治目的で一応キリスト者になったそうですが、

オバマ氏には映画ロッキーでシルベスタースタローン演じるロッキーバルボアが試合前に見せるような真摯な祈りのような信仰がないのではないでしょうか?。


世界の運命を左右するアメリカ大統領がこれが神に与えられた使命だと確信を持って行動できないのでは話にならないと思います。
それがなにやりたいのかわからない中途半端さになって現れていると思います。

リンカーンもレーガンも信仰をもつ人でした。

アメリカは相当まじめなキリスト者が作った国です。
オバマ氏にはそのアメリカらしさ、
大草原の小さな家や
若草物語に出てくるような
アメリカらしい信仰が感じられません。

らしさを失った国は衰退する、とはローマ人の物語で塩野七海女史が繰り返し述べているところです。
  1. 2014-01-09 02:05
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  3. ガンダム #iL.3UmOo
  4. 編集

デジャブ

こんにちは。

引用記事を読んで、これはデジャブだ、と思いました。

あの震災、原発事故の対処・対応を行った、当時のミンスはまさにこれでしたからね。
  1. 2014-01-09 09:42
  2. URL
  3. 裏の桜 #-
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オバマ大統領というと、まあそのこと自体が悪い事だとは言いませんが、論功人事が行き過ぎた人ですね。
そう言う意味では、民主党政権時の論功人事は末端にまで及び未だそのツケが残ってるほど大規模かつ酷かったので、他人事では無いのですが、素人政治という意味でも共通点があるのでしょうか。
ゲイツ氏が留任したというのは、恐らく最も根幹部分のポストにまで論功で素人をあてがうのは危険すぎたからか、或いは、全てのツケをゲイツ氏に背負わす気だったのか。
その辺りは解りませんが、日本は安倍さんが再登板して良かったですね…。
  1. 2014-01-09 17:29
  2. URL
  3. その蜩 #-
  4. 編集

To:ガンダムさん

> やっぱり、といった感じですね。
>
> 信じる
>
> ということができないのでは一国のトップとして話になりません。
>
> またオバマ氏は政治目的で一応キリスト者になったそうですが、
>
> オバマ氏には映画ロッキーでシルベスタースタローン演じるロッキーバルボアが試合前に見せるような真摯な祈りのような信仰がないのではないでしょうか?。
>
>
> 世界の運命を左右するアメリカ大統領がこれが神に与えられた使命だと確信を持って行動できないのでは話にならないと思います。
> それがなにやりたいのかわからない中途半端さになって現れていると思います。
>
> リンカーンもレーガンも信仰をもつ人でした。
>
> アメリカは相当まじめなキリスト者が作った国です。
> オバマ氏にはそのアメリカらしさ、
> 大草原の小さな家や
> 若草物語に出てくるような
> アメリカらしい信仰が感じられません。
>
> らしさを失った国は衰退する、とはローマ人の物語で塩野七海女史が繰り返し述べているところです。


なるほどねえ、オバマには信仰心が無い、面白い見方です。
この話を見てハタと思い当たることが有りました。一昨年のエントリーですが、クリントン元国務長官が中国を名指しで「最も貧しい国になる」と言いました。
その理由の一つが
{中国は世界で数少ない信仰のない恐ろしい国で、全国民が崇拝するのは権力と金銭のみだ。利己的で愛心のない、同情心を失った国家が国際社会の尊重と信頼を得られると思うか?」でした。

私はこれを見た時納得したのですが、クリントンは実はオバマも信仰心が無い、それを言外に含んでいたのかもしれません。
尚この話は以下のエントリーを参照ください。

中国は最も貧しい国になる
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-575.html

それからもう一つ、「らしさを失った国は衰退する」、この話は今の日本の重要な課題ではないでしょうか。
その意味で高校の日本史必修の動きなども納得できる動きです。
  1. 2014-01-09 17:43
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  3. 短足おじさん二世 #-
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Re: デジャブ

> こんにちは。
>
> 引用記事を読んで、これはデジャブだ、と思いました。
>
> あの震災、原発事故の対処・対応を行った、当時のミンスはまさにこれでしたからね。


そうなんです。そしてミンスの対応に代表されるのは文官統治の限界。
日本は文武両道の国なのですが、国の統治でも矢張り文武両道が必要、そう思います。
本文で取り上げたゲーツ氏は間違いなく武人でしょう。

今年はミンス統治の反省をする年になるような気がしますが、昔の自民党にも同類がウヨウヨいますよね。
  1. 2014-01-09 17:50
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  3. 短足おじさん二世 #-
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To:その蜩さん

> オバマ大統領というと、まあそのこと自体が悪い事だとは言いませんが、論功人事が行き過ぎた人ですね。
> そう言う意味では、民主党政権時の論功人事は末端にまで及び未だそのツケが残ってるほど大規模かつ酷かったので、他人事では無いのですが、素人政治という意味でも共通点があるのでしょうか。
> ゲイツ氏が留任したというのは、恐らく最も根幹部分のポストにまで論功で素人をあてがうのは危険すぎたからか、或いは、全てのツケをゲイツ氏に背負わす気だったのか。
> その辺りは解りませんが、日本は安倍さんが再登板して良かったですね…。
 

論功行賞人事、正にご指摘の通り。
だからケネディ大使はキャロラインちゃんの意識のままで日本にやってきた。
だから馬車に乗れるのがうれしさに平服で正装された天皇陛下に会いに行った。
キャロラインちゃんなら許されることでも大使では駄目ですね。

オバマは私は色の黒い白人だと思っています。
そしてアメリカ金融資本の傀儡、
今人気は大暴落中ですが、もっと酷くなるでしょう。
しかしこの事は日本にとっては非常に都合が悪い。
そして世界にとっても中国をのさばらせるので悲劇です。
  1. 2014-01-09 17:58
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  3. 短足おじさん二世 #-
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戦争ができない民主党なんて・・・

かつては戦争と繁栄の党民主党、不況と平和野党共和党と言われたものですがオバマの民主党はどうしたもんでしょうかね。
君らの大先輩のフランクリンデラノは最終的に戦争をおっぱじめて不況を終わらせました。

オバマにはそれだけの決意も根性もないでしょう。この辺りが支那人共がつけあがる最大の問題だと思います。
  1. 2014-01-10 23:45
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  3. kazk #-
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Re: 戦争ができない民主党なんて・・・

> かつては戦争と繁栄の党民主党、不況と平和野党共和党と言われたものですがオバマの民主党はどうしたもんでしょうかね。
> 君らの大先輩のフランクリンデラノは最終的に戦争をおっぱじめて不況を終わらせました。
>
> オバマにはそれだけの決意も根性もないでしょう。この辺りが支那人共がつけあがる最大の問題だと思います。


オバマは選挙の票集め用に担ぎ上げられた人物なんでしょうね。
だからキ〇〇マの小さい人間だった、そう思います。
しかし戦争と繁栄の民主党、不況と平和の共和党とは名言ですね。
このままではアメリカはあと3年のオバマの任期終了まで持たないかもしれません。
如何するんでしょうね。
中国の崩壊は秒読みですが、一緒に崩壊するのがアメリカ民主党だったら、正に世界の悲劇でしょう。

その時またどこかでドンパチやるのかも・・・
困った事です。
  1. 2014-01-11 16:05
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
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