2009-12-04 17:39

太陽が警告している<温暖化、実は寒冷化だった (その5)

気候の変動が人間に与えた影響を歴史で見てみたい。 

まずは長期間の気温はと言うと

Wikipediaによる)

 

 

昔から温度計があったわけではないので、色んなものから気温を復元しており諸説ある。赤線のものが最新のデータ。

中世に温暖な時期がある、丁度日本は平安時代・・・余談だが平安時代は気候も平安だったらしい。

また日本の江戸時代にはLittle Ice Age(小氷期)という気温の低い時期がある。この時期は非常に寒冷だったことが知られている。

 

では日本のデータはというと

 

そして太陽の黒点周期などが最近分かってきた

詳細はこれを参照ください

 

 

最初に温暖期と言われる時期に日本で何があったのか。

日本では平安時代は20世紀後半並みの気温らしいが、しかしそんな時期は西日本では非常に乾燥した時期で旱害による飢饉が発生している。

 

1181年 養和の大飢饉

    西国が旱害で大飢饉となり、「方丈記」によれば京都の死者数は4万2千3百人

 

この頃は多分黒澤明監督の「羅生門」が描いたような時代であったと思われる。

<羅生門>

 

 

所が一方東北地方はどうかというと豊穣の時代であったらしい。

中尊寺金色堂に代表される奥州藤原氏(1087年~1189年)100年の繁栄が それを表している。

 

ここに青森県の「南部八戸藩飢饉一千年小史」という資料が有る。二本柳正一氏が昭和43年に纏めたもので742年からの飢饉の歴史が記載されている。

詳細はこれをご覧ください

所がこの中で874年から1229年まで飢饉・凶作の記録が無い。

二本柳氏は「357年間凶作関係不明、要研究調査」としているが、私はこの時代が東北地方が豊穣の時代であったひとつの証拠と見たい。

 

 

 

所でこの温暖だが乾燥した時期は日本だけではない。

私はこの時期の旱害がもたらした影響で、タイ人が故郷を捨て、今のタイ国の地への移動を開始したのではないかと考えている。

詳細はここをご覧ください

 

 

中世温暖期が終り寒冷期に入るが、中でも江戸時代(1600年~1868年)は大変寒冷な時代であった。

最初に出したグラフのように現在より2度くらい寒かったようだ

 

江戸時代を通じて飢饉が頻発しているが、中でも大きなものとして

  名称      時期    被害地域     原因

・元和飢饉  1619

・寛永大飢饉 1642-1643  全国特に東北  全国的異常気象

                        (大雨・洪水・旱魃・霜・虫害)

・延宝飢饉  1675・1680

・天和飢饉  1682-1683

・元禄飢饉  1691-1695

・享保大飢饉 1732       西日本各地   冷夏と虫害

・宝暦飢饉  1753-1757

天明大飢饉 1782-1787  全国特に東北  冷害に火山噴火が追討ち

                         (浅間山噴火・アイスランド火山噴火)

・天保大飢饉 1833-1839  全国特に東北  大雨・洪水・冷夏 

                         (稲刈り時期に雪が降った

 

この様に多数の餓死者を出すような飢饉が頻発している。

余談だが私の先祖は浅間山が噴火した当時浅間山近くの群馬県に住んでいた。(約100年前愛知県に移住)、

そしてこの噴火の様子を代々語り伝えてきた。最近他界した私の母も数年前までこの噴火の話をしていた、多分想像を絶する衝撃だったのだろう。

 

然しこの様な飢饉、外国の事例はどうなっているだろうか。

ここでタイの事例を取り上げてみる。

 

タイとビルマ(ミャンマー)永年戦争を繰り返してきた。殆どの場合ビルマ(ミャンマー)がタイに攻め込んでいる。

侵略してきたビルマ軍は残虐・略奪の限りを尽くしている

一方日本人のビルマ(ミャンマー)に対するイメージは良い、ビルマの竪琴などでビルマ人(ミャンマー人)は心優しい仏教徒とのイメージが出来上がっている。

このギャップは何か?

 

実はビルマ軍がタイに攻め込んだのは、飢饉による食糧不足が原因なのだ。

餓死者が出るほどの飢饉に見舞われたとき、ビルマ王は兵士に「さあ!タイに行って食料を分捕ってこよう。うまいもの食い放題だ!」こう言って戦争を仕掛けた。

だからビルマ軍は行く先々で略奪を繰り返していたわけだ。

 

こんな事例を見てくると日本の江戸時代、多数の犠牲者を出しながらも何とか平穏でいられたのは安定した体制だった為ではないか。そう思えるのだがどうだろうか。

 

 

最後に江戸時代の飢饉の中でも最大のもの、それが天明の飢饉だがそれを無事乗り切った事例が有る。

戦前の修身の教科書にも載っていた話、米沢藩の上杉鷹山の話である。

(上杉鷹山)

 

上杉鷹山の話はあまりにも有名なので省略、私が言いたいのは彼が破綻状態だった米沢藩を建て直し、空前の飢饉だった天明の飢饉でも、1人の餓死者も出さずに乗り切った方策が現在の日本にも当てはまると思えるのだ。

(今の日本も財政は破綻状態、おまけに事業仕分けと言う人民裁判で将来に責任を持たない連中の勝手な言い分がまかり通っている)

 

彼の方策は一言で言えば「自助・互助・扶助」である。

自助は言うまでも無い、説明不要

互助は地域社会で助け合うことで現在ならボランティア

扶助は藩からの援助、現在なら公的支援とか色々有ろう

 

気候の変動など人間が止められるものではない。

しかしその気候変動で被害を大きくするか、それとも最小限にするかは人間によって決まってくる。

江戸時代の飢饉の歴史は21世紀の我々にも決して無縁なものではないと思う。

 

来週からCOP15が始まる。しかしここで先進国と中国・インドをはじめとする発展途上国との合意はほぼ不可能な状況だ。

更に先月になって科学者によるデータ捏造疑惑が明るみに出て、問題を一層複雑にしている。

恐らくIPCCは原点に立ち返ってやり直しとなると思える。

 

そんなとき日本ではノー天気なポッポ政権だ、この政権の残す負の遺産 将来にわたって大きな損失になると思う。

ポッポちゃん、早くあんたの好きな虫獄にでも飛んでってくれ。

 

<この項終り>

  1. 気候変動
  2. TB(0)
  3. CM(8)

コメント

No title

太陽の黒点ちゃんは、どこに行ったのでしょうか?
直ぐに帰ってきてくれるのでしょうか?
寒いのは苦手です。
東京では雪かきも長年やってないので、シャベルもない。
温暖化が待ち遠しい時代になるのでしょうか?


  1. 2009-12-05 14:08
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  3. yuyuu #79D/WHSg
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To yuyuuさん

>太陽の黒点ちゃんは、どこに行ったのでしょうか?
>直ぐに帰ってきてくれるのでしょうか?
>寒いのは苦手です。
>東京では雪かきも長年やってないので、シャベルもない。
>温暖化が待ち遠しい時代になるのでしょうか?

11月の無黒点日数は16日だと言うことです。少し増えてきたかなと言うところ。然し今月に入って1日に小さな黒点が出てきたもののすぐ消滅し、2日からは無黒点のまま。
研究者は今すぐ黒点が増えてきたとしても約200年前のダルトン極小期(1790-1820)並み、もし今の状態が更に続けば300年前のマウンダー極小期(1645-1715)並みになるがそれには更に時間が必要、こう言っています。
NASAが人工衛星で地表面・海面の温度のデータを取っていますが、それを見てもこの10年気温は横這いのまま。

日本は寒冷化の為の備えを始めるべきときだと思っています。
個人としてやれることといったら、仰るようにスコップを用意することとか車のタイヤを早めにスタッドレスにする事とかしか無いかもしれません。
でも企業としてはやるべき事は色々有ると思います。特に最近は物流の効率化を進めているので何処でも在庫がありません。最悪何日か物流が止まったときの対策は考えるべきと思っています。
また政府・行政については除雪部隊の確保など企業以上にやることが有ります、しかし現政権では逆に公共事業をとめたりしているので要員はチリジリバラバラ、特に北国では大変でしょう。
政府が当てにならなければ、後は個人・企業が自衛するしかない、そう思っています。
  1. 2009-12-05 17:38
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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 江戸時代の飢饉では藩によって対応がだいぶ違いました。上杉鷹山や白河楽翁などは、餓死者を出すのは為政者失格とばかりに頑張りましたが、なす術もない藩も。

 現代でもアメリカなどは多民族でかつ階層が分化しているためにハリケーン、カトリーナの対応では後進国並みのところを見せましたし、本物の後進国である中国は四川大地震であの通り。

 日本は世界的に見てもそういう点では比類のない先進国ですが、マスゴミや左巻きの連中の思い通りにやらせればどうなることやら。
  1. 2009-12-05 18:45
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  3. ご隠居 #79D/WHSg
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To ご隠居さん
> 江戸時代の飢饉では藩によって対応がだいぶ違いました。上杉鷹山や白河楽翁などは、餓死者を出すのは為政者失格とばかりに頑張りましたが、なす術もない藩も。
>
> 現代でもアメリカなどは多民族でかつ階層が分化しているためにハリケーン、カトリーナの対応では後進国並みのところを見せましたし、本物の後進国である中国は四川大地震であの通り。

カトリーナでは風水害そのものも大変だったのですが、もっと困ったのがその後の略奪、それが復興を難しくしたと思います。

> 日本は世界的に見てもそういう点では比類のない先進国ですが、マスゴミや左巻きの連中の思い通りにやらせればどうなることやら。

同感です、最近の例で阪神大震災の場合。さすが日本人と言うところを世界中に知らしめたのですが・・・ でも一部ですが学校などを避難所にして最後まで居座った連中のマナーの悪さ、自分では働きもしないのに全部行政のせいにするたちの悪さ、そしてそれを「全部お上が悪いんだ」と報道するマスゴミ。
神戸の人たちはマスゴミ・左巻きのタチの悪さを身に染みて分かっているはずですが・・・
今こんな連中が幅を利かせています。
  1. 2009-12-05 20:42
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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上杉鷹山、日本の歴史上で最も尊敬する人物の一人ですね。

IPCCが学者のプライドを取り戻して原点に帰れるのでしょうか?
  1. 2009-12-06 05:00
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  3. sonoraone #79D/WHSg
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初期経済学では、太陽黒点と景気循環について研究されました。因果関係が不明との事で学説をなすまでに至りませんでしたが、寒暖とリンクする作物出来高と大いに相関があります。

それについて述べられた記事がネットにありますが、アドレスをコピー出来ないので、名称を掲げます。

「永井俊哉ドットコム」(論文編)ご参照。
  1. 2009-12-06 06:36
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  3. 相模 #79D/WHSg
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To sonoraoneさん
>上杉鷹山、日本の歴史上で最も尊敬する人物の一人ですね。
>
>IPCCが学者のプライドを取り戻して原点に帰れるのでしょうか?

IPCCが原点に立ち返ることが出来るか? 難しい問題です。
でも立ち返ることが出来なければ、欧米のマスコミが言うように科学の死。
楽観的かもしれませんが、そういう自浄能力はあると信じたいです。
  1. 2009-12-06 21:27
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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To 相模さん
>初期経済学では、太陽黒点と景気循環について研究されました。因果関係が不明との事で学説をなすまでに至りませんでしたが、寒暖とリンクする作物出来高と大いに相関があります。
>
>それについて述べられた記事がネットにありますが、アドレスをコピー出来ないので、名称を掲げます。
>
>「永井俊哉ドットコム」(論文編)ご参照。

情報有難うございます。
詳細を見てみますが現時点で言える事、それは今まで太陽黒点と地球の気候との関連について因果関係が分からなかった。
つまり気候との関係はあるとしか思えないのだが、黒点の多寡で太陽光の量的変化は微々たるもの、それなのにどうしてこんな関係があるか?、謎でした。
然し1998年スベンスマルク効果という理論が発表され、この仮説が検証されて本当だと分かったのはほんの数年前。
そして本文では書きませんでしたが、黒点周期(約11年)ごとに磁力線の向きが変わる・・・つまり太陽もひとつの磁石になっているのだが、その磁石の向きが変わる、その磁石の向きによってスベンスマルク効果の強弱が変わる、そんな事が分かってきました。
太陽黒点と経済の色んな影響には、11年周期以外に22年周期があるといわれています。その謎も解けようとしています。
  1. 2009-12-06 21:49
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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