2012-06-14 07:08

「あごやま」とは英虞山?

  歴史の話や水彩画など面白い話をエントリーされている”お絵かき爺さん”という方がいる。

ご本人は爺さんと謙遜されているが元気そのもの。最近は万葉集の話にも参加されているようで、その話をエントリーされている。

http://teda.iza.ne.jp/blog/entry/2716712/

 

このエントリーの中で取り上げられている歌が私の好きな場所にちなんだもの。

そこでちょっと趣向を変えて柄にもなく万葉集にちなんだ話など。

 

 

その歌とは

 

662  阿古(網児:あご)の山 五百重隠せる佐堤(さで)の岬の小網延(さでは)へし子が夢に見ゆる    市原王

 

注:網児の山の「あご」とは三重県にある英虞湾の「あご」、「あごの山」とは英虞湾周辺の山とのこと。

尚「佐堤(さで)の岬」は何処だか不明だそうだ。

 

読み: (あごのやま いほへかくせる さでのさき さではへしこが いめにしみゆる    いちはらのおおきみ

 

解釈: 網児の山並が幾重にも重なって隠しているように見える佐堤の崎で、小網をさして魚を捕っていた娘が夢に見える

 

 

とこんなのが歌の紹介だが、この英虞湾、そしてその周辺の山々の風景は実に絶景。私が若い頃からこの辺りを車で走るのが好きだった。

今年の正月、この辺りの絶景を久しぶりに見てみようと家族で行くことにした。

(実は家族で行くのは初めてであった)

 

今回行ったのは英虞湾ではなく、もう少し先の現在の南伊勢町の峠と海岸だが、やはり先ずは英虞湾から。

 

 

 

英虞湾の夕日は絶景である。

 

 

そしてこれは今回行った藤坂峠から見た太平洋方面

 

この写真の場所は藤坂峠という。

英虞湾からは少し離れているが、市原王が歌に詠んだ「山並みが幾重にも重なって隠しているように見える」というのはこんな風景ではなかったかと思う。

海岸の集落が小さく写っているが、この道を少し先に行けば直ぐ見えなくなる。

 

市原王はこんな道を歩きながら、振り返り振り返りして、見え隠れする村、そこの小網をさしている娘をおもいながら、こんな歌を詠んだのかもしれない。

 

 

 

この写真の場所はこんな所

 

地図で見ても人里離れた山の中とわかるが、この藤坂峠に行く道は悪路である。

道幅が極端に狭く勿論未舗装、小さな私の車(アルテッツア)では大きすぎて道幅いっぱいだった。

特に山の北側はヘアピンカーブの連続、私の車はミッション車なのでローギヤ入れっぱなしで登った。

対向車が来たらすれ違いなど出来ない、対向車がいなかったのはラッキーだった。

こんな道なので注意が必要。(峠の標高は520メーター程、意外に高い)

 

 

 

市原王が通ったのはこの道ではなかったろうが、感じはこんなモノではないかと思う次第。

 

 

藤坂峠から少し下ると

昔から旅人の喉を潤したであろう泉

 

その脇には古い祠

 

 

そして峠道を降りて海岸に出るとこんな漁港

 

 

リアス式海岸の一番奥なので全く波がない、池ではないかと思うくらい静か。

こんな所なら可愛い娘が網をさしていても全く安全である。

 

 

 

市原王の歌を見てこんな所の風景を思い出した、

半年遅れだが正月のドライブで行ったところを紹介いたします。

 

 

<追記>

この歌の詠み人の名前は市原王(いちはらのおおきみ)

最近犬HKあたりで変な「王」の使い方をする連中がいるが(多分日本人ではない)、日本古来の「王」の使い方はこんな風である。

王(おおきみ)は天皇ではない。

詠み人の名前からこんな事を思い出しました。

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コメント

No title

こんにちは。

>小さな私の車(アルテッツア)

アルテッツァでMTとは・・・隠れてブイブイ言わせていますね?(笑)

アルテッツァが出た時に、私も選択肢の中にあったのですが・・・雪道の苦労を考えると本格四駆から抜け出せませんでした。車高の低い車で何度苦労したか・・・


NHK大河ドラマが不評と言うこともあるのでしょう。ご指摘の「王(オオキミ)」の事をNHKは各メディア通じて未だ言い訳してますね。

しかし写真の様な湾や入り江の夕映えは、田んぼ夕映えに映し出された風景に共通する何かがあるようです。日本の風景とはこれなんだな、と思いました。
  1. 2012-06-14 15:05
  2. URL
  3. 裏の桜 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To 裏の桜さん
>>小さな私の車(アルテッツア)
>
>アルテッツァでMTとは・・・隠れてブイブイ言わせていますね?(笑)
>
>アルテッツァが出た時に、私も選択肢の中にあったのですが・・・雪道の苦労を考えると本格四駆から抜け出せませんでした。車高の低い車で何度苦労したか・・・


慢性車病がバレました(笑)。
でも今は猫をかぶっておとなしくしています。
アルテッツアの前はフルタイム4駆にのってましたが燃費が悪い。
年3万キロ乗る身には辛かったです。それで2駆にしました。
でも雪国なら無条件で4駆ですね。

>
>NHK大河ドラマが不評と言うこともあるのでしょう。ご指摘の「王(オオキミ)」の事をNHKは各メディア通じて未だ言い訳してますね。
>
>しかし写真の様な湾や入り江の夕映えは、田んぼ夕映えに映し出された風景に共通する何かがあるようです。日本の風景とはこれなんだな、と思いました。


日本の風景は穏やかで変化があって面白い。
タイに行って一番感じたのは写真が面白くない事でした。
太陽がいつも真上にあって影が少なく変化がない、
それと湿度が高いので空気が澄んでいない、
特に風景写真が面白くないです。
だから日本はそんな意味でもいい国です。
  1. 2012-06-14 16:13
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

ご案内有り難うございます!
また拙blogをご紹介いただきありがとうございます。

いい写真ですね!!
絶景です。
昔、昔、大昔、あの辺りに行ったことを思い出しました。
すっかり忘れていました。
伊勢エビがおいしかったです。これもすてきな味でした。
万葉集を現代漢字で読むのもまたいいですね。
その方が自分の頭にはすっきり入るような気がします。
いろいろ有り難うございます。
  1. 2012-06-14 18:31
  2. URL
  3. お絵かき爺 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To お絵かき爺さん
>ご案内有り難うございます!
>また拙blogをご紹介いただきありがとうございます。
>
>いい写真ですね!!
>絶景です。
>昔、昔、大昔、あの辺りに行ったことを思い出しました。
>すっかり忘れていました。
>伊勢エビがおいしかったです。これもすてきな味でした。
>万葉集を現代漢字で読むのもまたいいですね。
>その方が自分の頭にはすっきり入るような気がします。
>いろいろ有り難うございます。


こちらこそ爺様のエントリーで正月に行った所を思い出して、丁度ぴったりの話と思いついた次第。
それにしても写真を見ながら万葉の歌を見てみると、また違った趣がありますね。再発見と言ったところです。

山一つ越えるとまた新しい何かがある。
いい発見でした。こちらこそ有難うございます。
  1. 2012-06-14 20:08
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

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