2012-03-08 18:01

春の小川をタイ語で言うと

 kei-izaさんが久しぶりのエントリーで興味深いことを言っている。

「高等教育を母国語で出来る事の素晴らしさ」と「日本の英語教育の問題点」

http://kei-iza.iza.ne.jp/blog/entry/2618667/ 

 

keiさんはsonoさんのこのエントリーで触発されたようだ。

http://sopnoraone-3.iza.ne.jp/blog/entry/2618539/

 

 

今回私は以前からの持論なのだが、発展途上国の言葉と日本語がどんなに違うのか、タイ語を例にとって話したい。

 

 

さて簡単な例である。

例えばこの歌、誰でも知っている歌だが・・・ 

「春の小川」

 

 

高野辰之作詞・岡本貞一作曲/文部省唱歌

 

春の小川は さらさら流る。
岸のすみれや れんげの花に、
(にお)いめでたく 色うつくしく
咲けよ咲けよと ささやく如く。

【林柳波による改作などを経た現在の歌詞】

春の小川は、さらさら行くよ。
岸のすみれや、れんげの花に、
すがたやさしく、色うつくしく、
咲けよ咲けよと、ささやきながら。

 

こんな歌がタイ語では翻訳が極めて難しい。

多分日本人が感じるイメージはタイ人には分からないと思う。

最初の「春の小川はサラサラ流る」を取り上げよう。

 

なぜか、それは「小川」と言う言葉である。

タイ語では川、池、水溜り、飲む水、全てナーム(naam)という。

単にナームだけでは区別がつかないし、タイ人には川も池も飲み水もどれでも良いらしい。

 

 

 

これはナーム

(注:最近では飲料水はボトルに入れて冷やして飲むのが当たり前になった、したがって飲み水と言うときはナーム・イェン(冷たい水)と言うことが多くなった。良い事である)

 

これもナーム

 

こんな水溜りもナーム

 

これもナーム

 

 

流石にこれだけ大きい川になるとメー・ナーム

メー=母、ナーム=水で水の母、つまり大きな川になる

 

この写真で左上から右下に流れているのがメコン川本流、

左から合流しているのが支流のサーイ川、

手前がタイ領、サーイ川の向こうがミャンマー領、

メコン川本流の向こう側がラオス領、

ゴールデントライアングルといわれ、麻薬で有名になった場所です。

 

 

こんな事なのでたかが水と言うけれど、タイ語には池の水から池そのもの、そして飲み水まで全部一緒なのである。

 

2,30年前までタイのバンコクに駐在する日本人家庭では、メイドの朝一番の仕事は水瓶から水を汲んで沸かす事だった。

この沸かした水で炊事から洗濯全部するのだった。

 

冷たい水が飲みたければ水瓶をトントンと叩くとボーフラが慌てて沈む、そこをコップでサッと掬って飲む。

こんな事が当たり前なのは綺麗な水、汚い水の区別も無いから。

 

 

本論に戻って、冒頭の春の小川

 

こんなさらさら流れる川、彼らにはそれすらなかなか理解できない、つまりそんな概念が無いのだ。

 

私がタイ人1期生を日本に研修のため連れてきたときのこと。タイ人が最初に日本の印象を書いて送った手紙を見せてもらったことがある。

会社までの道には上掲の写真くらいの川があった(水はお世辞にも綺麗といえなかったが)。

タイ人が言うには「日本はいいところだよ、川に黒い水が無い、おまけに底まで見えるんだ」

これほど違うと言う話である。

 

 

 

そんな事で「春の小川はサラサラ流る」、

たったこれだけの事をタイ人に正確に理解させようとすると可也言葉がいる。

今回言及しなかったが「サラサラ」、これだけとっても正しく説明は難しい。

塗装工場では粘度とかちょう度(稠度)等を問題にするが、こんな言葉をタイ語には訳せないので苦労している。

 

 

 

発展途上国の大学が英語で授業するのはこんな理由、

つまり発展途上国の言葉には語彙が不足し、難しい概念が話せないためなのである。

 

では日本語はどうか、実はこれは明治時代、我々の諸先輩方が西欧文化を取り入れる過程で日本語には無い概念に多数ぶち当たった。

そこで苦労して漢字を組み合わせて言葉を造ったのである。

面白い事に日露戦争後、当時の清国は日本に学べと多数の留学生を送り込んできた。

その留学生が日本が作った新しい概念の言葉を母国に持ち帰った。

文化、文明、民族、思想、法律、経済、資本、など新しい国づくりには新しい概念が必須だったのである。

東北アジア各国で使われる漢字でできた近代的な概念語の大半が日本製となっていると言われている。

 

詳細は以下参照ください

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E8%A3%BD%E6%BC%A2%E8%AA%9E

 

 

今日本では外国の文献などは全て日本語のものが手に入るのは、偏に明治時代からの先陣の苦労の賜物である。感謝せねばならない。

 

  1. タイiza
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コメント

No title

本当明治時代の日本人によっていまの日本の発展の礎が築かれていますよね。

当時の知識人層・エリート層のレベルの高さがよく分かります。

翻っていまは・・・。
  1. 2012-03-08 23:36
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  3. tom-h #79D/WHSg
  4. 編集

No title

「メナーム」って、そういう意味だったんですか。ひとつ得した感じです。

塗装工場での苦労の話、すごくおもしろいです。日本の技術者が「摺り合わせ」に長けている大きな要因につながっているのでしょうか。
そういえば、大工をしていた兄にくっついて手伝いによく行っていたのですが、腕のいい職人ほど「ギラッとした嫌らしい研ぎだ」とか「霞に研げ」とか、普通の人が聞いたらなんだかわからないことをよく言っていました。
工学分野でも、というよりも、どんな分野でも、大勢の人と一緒に高度なことをしようとすれば、最後の最後で、微妙な表現が大きな差につながるんでしょうね。最近、言葉がいかに大切か、痛感することが多いです。
  1. 2012-03-08 23:43
  2. URL
  3. kamosuke #79D/WHSg
  4. 編集

No title

日本の郵便制度を作った前島密は、明治維新による文明開化の時に、日本国の国語をフランス語にすべしと主張した。彼がどの程度本気だったかどうかは知らないが、怒濤の如く外国が入って来る中で、その言葉の「概念」を捉えるにはフランス語が一番日本人の多様で微妙で繊細な表現に耐えうると判断した様です。
彼の場合は日本語の素晴らしさを失念してのグローバリズム開花に囚われている訳ですが、逆に言えばそう言う「暴論」が出る程にそ日本語は先進性が有ったと云う事でも有ります。
感情表現と事象次元表現の多様性と言う意味では日本語とフランス語は双璧でしょう。
そしてフランス語と日本語でガチ勝負すれば日本語が情緒の奥深さで判定勝ちでしょう。
それほど日本語は優れた文明の結晶だと思います。
  1. 2012-03-09 04:24
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  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

しかし、

春の小川は、さらさら行くよ

を英語にすれば

the small stream flows babbling between its banks.


てな感じですかね?
やはり詰まらないですね。
日本語の語感の豊富さは逸品でしょう。

  1. 2012-03-09 05:55
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  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To tom-hさん
>本当明治時代の日本人によっていまの日本の発展の礎が築かれていますよね。
>
>当時の知識人層・エリート層のレベルの高さがよく分かります。
>
>翻っていまは・・・。


同感です、今の知識人なるもの、かなりの割合で痴識人がいますね。
当時の素晴らしい所はエリート層が凄いのですが、その下の一般人もそれなりに知識がある。
つまり底辺が広い、これが素晴らしいです。
  1. 2012-03-09 06:31
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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No title

To kamosukeさん
>「メナーム」って、そういう意味だったんですか。ひとつ得した感じです。


この話は全くの笑い話、日本人の誰か(何処かの偉い先生)がタイに行ってタイ人に聞きました。
バンコクを流れる川を指して「これ何と言う名前」、タイ人の答「メーナーム(つまり川)」、
そこで日本人はチャオプラヤ川を「メナム川」と呼ぶようになり、
本や地図にもそう書きました。
未だにメナム川と書いた本を見かけます。


>塗装工場での苦労の話、すごくおもしろいです。日本の技術者が「摺り合わせ」に長けている大きな要因につながっているのでしょうか。
>そういえば、大工をしていた兄にくっついて手伝いによく行っていたのですが、腕のいい職人ほど「ギラッとした嫌らしい研ぎだ」とか「霞に研げ」とか、普通の人が聞いたらなんだかわからないことをよく言っていました。
>工学分野でも、というよりも、どんな分野でも、大勢の人と一緒に高度なことをしようとすれば、最後の最後で、微妙な表現が大きな差につながるんでしょうね。最近、言葉がいかに大切か、痛感することが多いです。


なるほど「霞に研げ」ですか、難しいですね。
現地現物をモットーにやってきてもこの話は難しい、
こんな所が日本の凄さなんでしょうね。
  1. 2012-03-09 06:43
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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No title

To sonoraone-3さん
>日本の郵便制度を作った前島密は、明治維新による文明開化の時に、日本国の国語をフランス語にすべしと主張した。彼がどの程度本気だったかどうかは知らないが、怒濤の如く外国が入って来る中で、その言葉の「概念」を捉えるにはフランス語が一番日本人の多様で微妙で繊細な表現に耐えうると判断した様です。
>彼の場合は日本語の素晴らしさを失念してのグローバリズム開花に囚われている訳ですが、逆に言えばそう言う「暴論」が出る程にそ日本語は先進性が有ったと云う事でも有ります。
>感情表現と事象次元表現の多様性と言う意味では日本語とフランス語は双璧でしょう。
>そしてフランス語と日本語でガチ勝負すれば日本語が情緒の奥深さで判定勝ちでしょう。
>それほど日本語は優れた文明の結晶だと思います。
>


なるほどねえ、日本語は優れた文明の結晶、同感です。
昨日ドナルド・キーン氏が日本に帰化手続きが完了したことが報道されました。
キーン氏のような理解者がいることは本当に有り難い。
今の日本を創ってくれた先人に感謝です。
この気持ちはタイで仕事をしてみて、しみじみ感じました。
諸先輩がたは苦労したんだろうなあ・・・
感謝です。
  1. 2012-03-09 06:55
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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No title

To sonoraone-3さん
>しかし、
>
>春の小川は、さらさら行くよ
>
>を英語にすれば
>
>the small stream flows babbling between its banks.
>
>
>てな感じですかね?
>やはり詰まらないですね。
>日本語の語感の豊富さは逸品でしょう。


俳句を英訳したような感じですね。
英語は国際化する過程で思いっきり簡単にしてきましたから、こういう表現は苦手なのは分かります。
でもフランス語なら、それも話し言葉ならかなり微妙なニュアンスを表現できるんでしょうね。
  1. 2012-03-09 07:02
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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No title

Le printemps est venu et le ruisseau coule rapidement entre banques.

やっぱり日本語でないとこの詩の感じはでませんね。
状況は説明出来ても情感は微妙に異なると言う事です。
長い歴史に培われた民族文化の情感の大切さを知らされます。
例えばフランス語や英語の詩を日本語訳すれば、
もはや単なる翻訳ではなくそれ自体が独立した詩になります。
しかし、逆も可かどうかは微妙ですね。
日本人の感性と情緒は独特のものでは無いでしょうか?
欧州でジャポニズムが席巻したのも頷けますね。




  1. 2012-03-09 08:34
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  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
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No title

To sonoraone-3さん
>Le printemps est venu et le ruisseau coule rapidement entre banques.
>
>やっぱり日本語でないとこの詩の感じはでませんね。
>状況は説明出来ても情感は微妙に異なると言う事です。
>長い歴史に培われた民族文化の情感の大切さを知らされます。
>例えばフランス語や英語の詩を日本語訳すれば、
>もはや単なる翻訳ではなくそれ自体が独立した詩になります。
>しかし、逆も可かどうかは微妙ですね。
>日本人の感性と情緒は独特のものでは無いでしょうか?
>欧州でジャポニズムが席巻したのも頷けますね。
>

でも矢張りフランス語ですね、英語とは全く感じが違う。

このフランス語訳をみて何故かこんな詩を思い出しました。
sonoさんは詩人の才が有りますね。

Le pont Mirabeau  (Guillaume Apollinaire, ) 

  Sous le pont Mirabeau coule la Seine.    
  Et nos amours                 
  Faut-il qu'il m'en souvienne          
  La joie venait toujours apres la peine     

Vienne la nuit sonne l'heure            
Les jours s'en vont je demeure.         


ミラボー橋の下をセーヌ河が流れ
われらの恋が流れる
わたしは思い出す
悩みのあとには楽しみが来ると

日も暮れよ、鐘も鳴れ
月日は流れ、わたしは残る

・・・以下略、全文は下記
http://members.jcom.home.ne.jp/swatanabe/%90%A2%8AE%82%CC%8E%8D%89%CC/mirabeau.htm


>欧州でジャポニズムが席巻したのも頷けますね。
ジャポニズムは又新しい動きがあるようです。
日本の責任を感じる話と思います。
  1. 2012-03-09 10:49
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

随分昔に読んだ話ですがアフリカ(のどこかの国)では魚の名はどの種類も全て「魚」だそうです。
逆に日の出から日没に至る太陽の状態を表す言葉は50種くらいあるそうです。
お国柄が違えば文化、表現が違って当然でしょうね。日本は四季に恵まれた素晴らしい自然の中で言葉と感性が育ったというべきか。
だからこそ優しい国民性に育ったわけで、この感性は「世界遺産」級かも知れず。鳩山さんが言う友愛によって中韓北朝鮮との連合は無理です。
  1. 2012-03-09 11:01
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  3. 相模 #79D/WHSg
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No title

To 相模さん
>随分昔に読んだ話ですがアフリカ(のどこかの国)では魚の名はどの種類も全て「魚」だそうです。
>逆に日の出から日没に至る太陽の状態を表す言葉は50種くらいあるそうです。
>お国柄が違えば文化、表現が違って当然でしょうね。日本は四季に恵まれた素晴らしい自然の中で言葉と感性が育ったというべきか。
>だからこそ優しい国民性に育ったわけで、この感性は「世界遺産」級かも知れず。鳩山さんが言う友愛によって中韓北朝鮮との連合は無理です。


面白い話ですねえ、
多分その国では魚はどんな魚でも食べ方が同じなのでしょうね、
何でもぶつ切りにして煮てしまうとか。
でも太陽の状態を表す言葉が50以上、何処を見てるんでしょうね。

日本は素晴らしい自然の中で言葉と感性が育った、同感です。
もっともっと日本と日本語を大事にしなければ・・・
  1. 2012-03-09 13:47
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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No title

日本語は世界でも珍しい二重構造を有してる言語なのです。
つまり、日本古来の和語の基づく単語群とおもに漢語の輸入による単語群です。これは飛鳥奈良の時代から、膨大な支那からの文化の輸入を行い当時の日本人たちが必死の思い出言葉と格闘して創り上げた金字塔だと思ってます。

例えば春の小川の歌詞自体見れば分かるのですが、これはほぼ純粋に日本古来の和語で書かれてるものです。そしておそらくここに流れる情緒というものは言葉と共にあリ翻訳はほとんど不能なものです。このような単語群があり、それに基づく文学が成立し独特の文化というものは成立するものだと思います。

日本人はこのような体系の上に漢語に基づく思想、哲学、科学に及ぶまでの単語群を作り上げました。これは当時の日本人たちのおそらく血のにじむような格闘の結果だと思ってます。

それだけではありません。春の小川の歌詞の中で見られる、行く、咲く、という動詞、美しくという形容詞を我々は何も考えず使ってますがこれは全て漢字の訓読み、つまり完全に日本語化して使うという荒業をこなしてます。
その上「小川」などはどうしてこういう作り方ができるのか、不思議になるほどの言葉でしょう。小生は当時の日本人たちがかかる格闘をしてくれたお陰で日本の文化が誕生したのだと思ってます。


先日、来日されたブータンの国王陛下は国会で演説されましたが英語で行われました。ブータン国民の言葉であるゾンカ語では政治、経済、文化などの概念を表す言葉が極端に少なくかかる演説はできなのだといいます。

(ここで送ります)
  1. 2012-03-09 23:07
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  3. kazk #79D/WHSg
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No title

(誤って二重に送っていしまいました。一個削除して下さい)

明治以降の日本人たちの努力は言う必要はないでありましょう。このような超人的な努力があったからこそ自国語で大学の授業ができるという欧米とは言語体系が違うおそらくは唯一の国となったのです。

ところがこの期に及んで大学の授業を英語でやることが国際化だとか、英語を公用語にづるとかの馬鹿を通り越した基地外の議論が出てきます。東大の言う秋入学とやらの問題も、英語で講義を行う前提だとか、どこまで間抜けなのでしょうか。

関係ないのですよ、国際化とか何とか抜かすならば一番生き残れるのは固有の文化に決まっています、真似はできないのですから。何で日本語でそれを発するという発想を持たぬのか。日本の知識人という奴らは恐ろしいまでの植民地根性の持ち主なのでありましょう。

ある人が面白いことを言ってます。古来の和語、やまとことばというものは、最も人の気持ちや思いというものを素直に表してる言葉だというのです。ある意味で当然のことかもしれません。同じ言葉で持って全てを表すなどという無理はできるわけがないのです。

小生は10年以上国語の教師をやりましたが勉強すればするほどこの二重構造が日本人の感性を育て上げ独自の精神世界を創り上げたのだ、感心するばかりでありました。

ここでは問題になってませんが、おそらく日本語は世界で最も多言語の侵略に強い言葉だと思ってます。昨今のへんてこな外来語の氾濫なんかなんの問題もありません。これを心配する愚かな知識人がいますが何もわかっていない連中です。
長い目で見ればなんの問題もありません。これは小生の確信です。
  1. 2012-03-09 23:35
  2. URL
  3. kazk #79D/WHSg
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No title

お邪魔させて頂きます。

>今回言及しなかったが「サラサラ」、これだけとっても正しく説明は難しい。

興味深いですね。
サラサラ、そよそよ、ふわふわ。擬態語は本当に難しいです。
それにしても、言葉は文化やその社会の価値観と大きく連動すると言いますし、言葉から見えて来るものって沢山あって面白いですよね。


>今日本では外国の文献などは全て日本語のものが手に入るのは、偏に明治時代からの先陣の苦労の賜物である。感謝せねばならない。

本当につくづくそう思います。
また、現在の日本語が長い時間を経て、連綿と積み重ねてこられた結果なのだと考えると感慨深いですね。
平安時代の古典文学などを見てもそうですが、言語や文化の通り道がよくわかり、非常に興味深いとともに、現代においてもも1000年前に書かれた物語を読み、楽しめることは、本当に有り難いことだと感じます。
  1. 2012-03-10 07:23
  2. URL
  3. kei-iza #79D/WHSg
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No title

To kazkさん
>日本語は世界でも珍しい二重構造を有してる言語なのです。
>つまり、日本古来の和語の基づく単語群とおもに漢語の輸入による単語群です。これは飛鳥奈良の時代から、膨大な支那からの文化の輸入を行い当時の日本人たちが必死の思い出言葉と格闘して創り上げた金字塔だと思ってます。
>
>例えば春の小川の歌詞自体見れば分かるのですが、これはほぼ純粋に日本古来の和語で書かれてるものです。そしておそらくここに流れる情緒というものは言葉と共にあリ翻訳はほとんど不能なものです。このような単語群があり、それに基づく文学が成立し独特の文化というものは成立するものだと思います。
>
>日本人はこのような体系の上に漢語に基づく思想、哲学、科学に及ぶまでの単語群を作り上げました。これは当時の日本人たちのおそらく血のにじむような格闘の結果だと思ってます。
>
>それだけではありません。春の小川の歌詞の中で見られる、行く、咲く、という動詞、美しくという形容詞を我々は何も考えず使ってますがこれは全て漢字の訓読み、つまり完全に日本語化して使うという荒業をこなしてます。
>その上「小川」などはどうしてこういう作り方ができるのか、不思議になるほどの言葉でしょう。小生は当時の日本人たちがかかる格闘をしてくれたお陰で日本の文化が誕生したのだと思ってます。
>
>
>先日、来日されたブータンの国王陛下は国会で演説されましたが英語で行われました。ブータン国民の言葉であるゾンカ語では政治、経済、文化などの概念を表す言葉が極端に少なくかかる演説はできなのだといいます。
>
>(ここで送ります)


なるほど二重構造ですか、面白い見方、納得です。
ブータン国王陛下の話、良く分かります。
  1. 2012-03-10 16:34
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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To kazkさん
>明治以降の日本人たちの努力は言う必要はないでありましょう。このような超人的な努力があったからこそ自国語で大学の授業ができるという欧米とは言語体系が違うおそらくは唯一の国となったのです。
>
>ところがこの期に及んで大学の授業を英語でやることが国際化だとか、英語を公用語にづるとかの馬鹿を通り越した基地外の議論が出てきます。東大の言う秋入学とやらの問題も、英語で講義を行う前提だとか、どこまで間抜けなのでしょうか。
>
>関係ないのですよ、国際化とか何とか抜かすならば一番生き残れるのは固有の文化に決まっています、真似はできないのですから。何で日本語でそれを発するという発想を持たぬのか。日本の知識人という奴らは恐ろしいまでの植民地根性の持ち主なのでありましょう。
>
>ある人が面白いことを言ってます。古来の和語、やまとことばというものは、最も人の気持ちや思いというものを素直に表してる言葉だというのです。ある意味で当然のことかもしれません。同じ言葉で持って全てを表すなどという無理はできるわけがないのです。
>
>小生は10年以上国語の教師をやりましたが勉強すればするほどこの二重構造が日本人の感性を育て上げ独自の精神世界を創り上げたのだ、感心するばかりでありました。
>
>ここでは問題になってませんが、おそらく日本語は世界で最も多言語の侵略に強い言葉だと思ってます。昨今のへんてこな外来語の氾濫なんかなんの問題もありません。これを心配する愚かな知識人がいますが何もわかっていない連中です。
>長い目で見ればなんの問題もありません。これは小生の確信です。

なるほど、国語教師の経験での話、良く分かります。
これからの日本語の課題は多分正しく話すことだと見ていますが、
如何なんでしょうか。
  1. 2012-03-10 17:04
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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To kei-izaさん
>>今回言及しなかったが「サラサラ」、これだけとっても正しく説明は難しい。
>
>興味深いですね。
>サラサラ、そよそよ、ふわふわ。擬態語は本当に難しいです。
>それにしても、言葉は文化やその社会の価値観と大きく連動すると言いますし、言葉から見えて来るものって沢山あって面白いですよね。
>
>
>>今日本では外国の文献などは全て日本語のものが手に入るのは、偏に明治時代からの先陣の苦労の賜物である。感謝せねばならない。
>
>本当につくづくそう思います。
>また、現在の日本語が長い時間を経て、連綿と積み重ねてこられた結果なのだと考えると感慨深いですね。
>平安時代の古典文学などを見てもそうですが、言語や文化の通り道がよくわかり、非常に興味深いとともに、現代においてもも1000年前に書かれた物語を読み、楽しめることは、本当に有り難いことだと感じます。


ご多忙な所コメント有難うございます。
1000年も前の文学などが自国語で読める、これは素晴らしいことです。
ドナルド・キーン氏が90歳になってから日本に帰化を決めた、
その理由の一つがこんな事なのでしょう。
本当に有り難いことです。
  1. 2012-03-10 17:12
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

kazkさんご指摘のように論理・哲学を語る場合は漢語交じりで、感情・情緒を表す場合は大和言葉で、というのはその通りと思います。

歌詞などを見ていて面白いのは、明治あたりの訳詩は割合多く漢語が混じります。しかし情緒を語る日本語の作詞になると和語の比率が増えます。(但し上から目線の寮歌などは漢語が多いです)
「君が代」は100%大和言葉です。
  1. 2012-03-10 21:35
  2. URL
  3. 相模 #79D/WHSg
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No title

To 相模さん
>kazkさんご指摘のように論理・哲学を語る場合は漢語交じりで、感情・情緒を表す場合は大和言葉で、というのはその通りと思います。
>
>歌詞などを見ていて面白いのは、明治あたりの訳詩は割合多く漢語が混じります。しかし情緒を語る日本語の作詞になると和語の比率が増えます。(但し上から目線の寮歌などは漢語が多いです)
>「君が代」は100%大和言葉です。


明治時代に西欧の書物を翻訳しようとしたとき、西欧にあった概念を日本語に訳せない事で苦労した。その結果漢字の造語機能を使って新しい言葉を沢山作った。本文にあげた文化、文明、民族、思想、法律、経済、資本等の言葉が皆そうですね。

2年ほど前、昔の歌で「秋の夜半」と言うのを少し調べました。
「秋の夜半の み空すみて」というのです。
作詞者は文化勲章受賞者で歌人の佐佐木信綱、曲はウェーバーの魔弾の射手の一部を切り取ったもの。
和歌専門の歌人まで動員して西欧文化を取り入れようとしたことが分かり、何か胸が熱くなります。
そしてこの頃の歌は若者が国を出て都で学ぶ望郷の歌が多い。
秋の夜半もそうでした。
以下がその歌詞です。

秋の夜半(よわ)の み空澄(す)みて
月のひかり 清く白く
雁(かり)の群の 近く来るよ
一つ二つ 五つ七つ

家をはなれ 国を出でて
ひとり遠く 学ぶわが身
親を思う 思いしげし
雁の声に 月の影に
  1. 2012-03-10 22:57
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

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