2012-02-12 11:48

水島の事故

  昨日いつも鋭いコメントをくださる八目山人さんから興味深いコメントを戴いた。

水島の海底トンネル事故の話なのだが、大変興味深い内容なので私もアップすることにした。

 

最初に八目山人さんのコメント

 

Commented by 八目山人 さん

タイのことをシャムとかサイアムといいますが、これはどこから来ているのですか。

それと全く関係有りませんが、今騒ぎになっている水島での事故ですが、私は原因はセグメントが潰れたのだと思っています。
セグメントにはダクタイル鋳鉄製、鋼鉄製、プレストレス(RC)コンクリート製があり、今回使われていたのは韓国メーカーのコンクリート製と思われます。
セグメントが潰れたとすれば、原因は元請がもっと強度のあるものを使わねばならないのにケチって薄いものを使ったか、または製品に欠陥があって強度が不足していたかでしょう。
知らないうちに東京の地下鉄にもここの製品が使われているようです。
http://megalodon.jp/2012-0208-1516-16/www.secorp.co.jp/introducing_korean_makers/index.html

 

 

<以上が八目山人さんのコメント>

 

そしてこれが上記リンク先の記事。

 

 

 


Introducing Korean Makers
 
● 海外製鋼製セグメント⇒公共・民間工事に対応可。
 ● 公共工事・大口径対応⇒ KCコトレル安城工場(韓国)  : 仙台市高速鉄道東西線向けで納入中。
 ● 民間工事・小口径対応⇒ KC中国撫順有限公司(中国) : 姫路・岡山ライン非開削工事向け約5,400㌧受注。
 
 仙台市高速鉄道東西線新寺工区向け合成セグメント枠=KCコトレル安城工場で製作・納入中
 
 
 (φ5,400x800x200:6分割 仮組状況)
 KCコトレル安城工場(KCMS)=本邦公共工事への対応も可能。
 
 鋼材     :浦項製鉄(ポスコ)又は東国製鋼のJIS認定 SM 鋼材を使用
溶接工資格 :ASME-S&U に加え、JIS Z 3801及び3841
品質管理  :SECの技術者が製作管理指導

 SECは、コスト削減と品質管理を追求します。

 
 海外製RCセグメント⇒泰明実業株式会社(韓国のRCセグメント・PC枕木メーカー)
 
 主要生産製品
 
  • シールド工事用 RCセグメント
  • コンクリート遠心力パイル
  • 防振コンクリート枕木
  • 高速鉄道用TURN-OUT枕木
  • レミコン
 
 RCセグメント技術及び供給実績
 
  • 韓国内最初でRCセグメント製作に関するKnow-Howを蓄積
  • RCセグメント製造に関係する韓国国内最多特許保有
  • 韓国電力公社が発注した釜山電力溝工事用の国内最初のセグメント供給会社である。
    (工事期間 :1987.4~1988.1)--------900Ring
  • 韓国通信公社が発注した釜山通信溝工事セグメント供給------480Ring
  • 釜山市発注1次龍虎下水道工事用セグメント供給 ------------2,790Ring
  • 東京電力(日本)発注 上野与野連係管路新設工事用セグメント供給
    (商社:株式会社鈴木エンタープライズ)
  • 韓国通信公社の共同溝用立坑47m(釜山市)にセグメントφ6,5001,250225を供給
  • 水島港海底シールド工事用(鹿島建設株式会社施工)セグメントφ4,9501,200225を供給----------------331Rings (商社:株式会社鈴木エンタープライズ)
  • 川崎コンビナート海底トンネル工事用(鹿島建設株式会社施工)にセグメントφ2,9501,000225を供給---800Rings(商社:株式会社鈴木エンタープライズ)
  • ソウル地下鉄局に909号工事用R.Cセグメントφ7,4501,200350(7分割)を受注
  • 東京地下鉄13号線 新宿御苑工区(副都心線)では、大口径9,8001,600400を供給---------------------153Rings(商社:株式会社鈴木エンタープライズ)
 
 工場設備刷新!! 
 
  • 製造ラインは全自動カローセル・テーブル打設型で1日1回転で12リング2回転で24リングが可能です。 また大口径のテーブル打設機を2台設置しています。
  • 原材料完全保温、完全自動コンクリート配合、蒸気及び水中養生の完全自動化による厳冬期生産体制を実現
 
工場全景・置場ヤード

RCセグメント打設

RCセグメント水中養生

打設
RCセグメント水平仮組

 

 

尚上記記事は2月12日現在、スズキ エンタープライズのHPからはアクセス可能

http://www.secorp.co.jp/introducing_korean_makers/index.html

 

 

まだ行方不明者の捜索活動中なので安易なコメントは避けたいと思う。

がしかし従来に無い異常な事が起こっていることは間違いない。家族の方たちは万一の奇跡を信じて待っておられる、

奇跡が起こればよいが・・・

 

しかし僅か数分で縦坑一杯まで水が来ている、八目山人さんご指摘の話は私も同感で有る

 

再発防止の為にも、徹底的な原因究明が必要だと思う。

 

 

貴重な情報を戴いた八目山人さん、どうも有り難うございました。

 

 

<追記>

本日Wanponさんから情報をいただいたので、本文にも記載します。

 

<以下引用>

鹿島、地盤固いと事前に確認…海底トンネル事故

 

 

 

 岡山県倉敷市のJX日鉱日石エネルギー水島製油所の海底トンネル事故で、工事を請け負った鹿島は15日、土壌から掘削機にかかる圧力データを解析した結果、「事故前に掘っていた地盤が固いことを確認した」と発表した。


 鹿島は軟弱地盤によって事故が引き起こされたのではなく、トンネルの壁面ブロックが崩壊したとの見方を強めている

 鹿島によると、事故直前の7日午前11時45分頃に掘削機を止めるまでに掘った約7メートル分の圧力データを解析。掘削機の前面にある回転刃が地盤から受けた圧力は、工事前に想定した値よりやや大きく、固い地盤を掘っていたと判断した。

 このため、軟らかい地盤を掘り進み、掘削機の前部が突然沈む「ノーズダウン現象」などは事故原因と考えにくいとした。

 

(2012年2月16日15時12分  読売新聞)
 

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120216-OYT1T00151.htm

 

(注:引用文中 青字は引用者)

<引用終り>

 

尚この海底トンネル内に浸入した水の量は約6000トン、

1分間に学校のプール一杯分の水が流れ込んだとの話である。

  1. 社会一般iza
  2. TB(0)
  3. CM(18)

コメント

No title

十数年前に行った地質調査を流用したのが一番の瑕疵でしょうね。
韓国産のセグメントがどうかは知りませんが、
日本のゼネコンの強度検査は厳しいですし、
製造過程から日本の職員が立ち会います。
その上で厳重検査をして出荷させますから
欠陥品を受け入れるとは思えません。
直近の地質再調査費用をけちった施主側の責任は結構あると思いますよ。

  1. 2012-02-13 10:12
  2. URL
  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To sonoraone-3さん
>十数年前に行った地質調査を流用したのが一番の瑕疵でしょうね。
>韓国産のセグメントがどうかは知りませんが、
>日本のゼネコンの強度検査は厳しいですし、
>製造過程から日本の職員が立ち会います。
>その上で厳重検査をして出荷させますから
>欠陥品を受け入れるとは思えません。
>直近の地質再調査費用をけちった施主側の責任は結構あると思いますよ。


あのような大事故なので色んな不具合が出てくると思います。
でも私が不思議なのは、僅か数分で掘ったトンネル一杯に水が入ったこと。
ただ1人生き残った人が非常階段を駆け上がった、最後は水に押し上げられるようにして地上に出たという話ですし。
シールドマシンそのものは当然予期せぬ出水に耐えられるように出来ています。
だから例え地質調査不備でも、あそこまで急激には水没しないのではないか。
シールドマシンが潰れたか、その後のセグメントの部分が潰れたか、どちらかでは無いでしょうか。
海底に石でも有ってそこからという意見も有るので、もう少し時間が経たないと分からないと思います。
  1. 2012-02-13 15:40
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

私はこう言う土木工事の発注者側になった事があるので、比較的工事現場には詳しいのですが、シールドマシンにしても掘削後に巻いて行くセグメントにしても、工事ごとの特性に合わせた特注品なんですね。汎用品と云う事は有りません。従ってその特注品のピースは地質調査や環境調査に基づいたデーターに基づいて設計され発注され製作されます。セグメント設計には地質データーが最重要と云う事になります。それに基づいて設計強度のスペックが作られ試験されます。
今回の地震でも良く分かる様に地質構造と云うのは耐えず変化しますし、小さな地盤変動と云うのは数年単位で動いています。だからトンネル掘削、特に海底と云う様な大きな水圧が掛かる場合には最新で細心のデーター更新が必要です。
この部分で十数年前の調査結果を今回の設計に流用したと云う施主の判断に疑問を持たざるを得ません。
勿論、セグメントの製作ミスと云う事も考えられますが、元設計データーの強度が不足していれば如何んともし難い部分があると思います。
地質調査資料の十数年前の転用の話は事故直後にリークされました。恐らくゼネコン側から漏れたものと思いますが、ゼネコンは以前からこの地質調査データの転用には不審感を持っていたのでは無いかと推察されます。
こう言う工事は請け負い工事ですから元請けが数量に入れなければ如何ともし難い部分は有ります。勿論、工事を拒否すると云う選択肢は有る分けですが、現実には目の前の大仕事を断るのは無理でしょう。
これは僕の経験からの推論ですから、短足おじさんが疑われて居る様なセグメントの製作ミス(設計強度を満たしていない)事も疑われます。又は双方の複合要因と云う事もあり得ます。
僕の話は参考と云う事で参照して戴ければと思います。
ネットで出回っている様な韓国中国製だからと云う様な先入観だけでは危険と云う気もします。
  1. 2012-02-13 16:01
  2. URL
  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

それとセグメントを巻いて行く過程と云うのは先端のシールドマシンが掘削しながら巻いて行くわけですから、完全に巻き終わって岩盤圧を支えるまでは、当然に周囲の岩盤の地肌の強度で持たせる時間が有るわけです。掘削したら即完全にトンネルが完成している分けではありません。従って岩盤の強度調査(掘削面から水面までの距離や岩盤そのものの強度)がトンネル掘削の最大リスクなんです。この部分にも地質調査の重要性があります。
  1. 2012-02-13 16:09
  2. URL
  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

もう一つ、シールドマシンの掘削で先端坑道(パイロットトンネル)で調査掘削しながら進行しますが、それが破水帯に遭遇したと云う事も考えられます。しかし、それにしても急激過ぎる海水の増加ですから、やはり岩盤の底が抜けたと云う可能性が高い。既にセグメント施工済みの部分が破壊されたと云う可能性が低い様に思います。
しつこいコメントで申し分け有りません。
韓国製だからと云う陥穽に陥っては公平性を欠くと思ったからです。一般論として韓国製の品質には僕も信頼しませんが、日本のゼネコン(だけで無く自動車産業でもそうでしょうが)自分で設計して発注する部品の納入性能に関しては甘くはありません。可能性とすれば賄賂に担当者が負けたと云う可能性だけですかね。
ながながとすみませんでした。

  1. 2012-02-13 18:23
  2. URL
  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To sonoraone-3さん
>それとセグメントを巻いて行く過程と云うのは先端のシールドマシンが掘削しながら巻いて行くわけですから、完全に巻き終わって岩盤圧を支えるまでは、当然に周囲の岩盤の地肌の強度で持たせる時間が有るわけです。掘削したら即完全にトンネルが完成している分けではありません。従って岩盤の強度調査(掘削面から水面までの距離や岩盤そのものの強度)がトンネル掘削の最大リスクなんです。この部分にも地質調査の重要性があります。


なるほど、それでsonoさんは土木工事にも明るいんだ、納得。
私はものづくりしか知りませんが、それでもこんな不思議なトラブルは良く経験しました。
一番いけないのは先入観を持って調査に当たること、
それは良く分かりました。
それで今回の事故もマスゴミなどは安全神話に甘えた油断ではないか、そんな論調を見かけますが、それより事実をキチンと調べることが大事だと思っています。

セグメントの不具合については色々有る可能性の一つではないか、
そう思います。
ただしメーカーが意図的に手抜きをした場合、これを後工程で発見するのは至難の業。
それの対応策を元請け側がとっているかどうか、此処は多分問題になると思います。
いずれにしても予断は禁物、早く原因究明と再発防止策を急いで欲しいです。
  1. 2012-02-13 18:23
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

>ただしメーカーが意図的に手抜きをした場合、これを後工程で発見するのは至難の業。それの対応策を元請け側がとっているかどうか、此処は多分問題になると思います。

従来で有ればIHIや川重や日立造船などがシールドマシンやセグメントの納入業者なのです。しかし、最近は安い韓国中国に浸食されているのは事実。この点に関しては「国家戦略」が必要でしょう。ただ日本企業の受納検査技術は高いと僕は信じてますけど、さて・・・?




  1. 2012-02-13 18:30
  2. URL
  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To sonoraone-3さん
>もう一つ、シールドマシンの掘削で先端坑道(パイロットトンネル)で調査掘削しながら進行しますが、それが破水帯に遭遇したと云う事も考えられます。しかし、それにしても急激過ぎる海水の増加ですから、やはり岩盤の底が抜けたと云う可能性が高い。既にセグメント施工済みの部分が破壊されたと云う可能性が低い様に思います。
>しつこいコメントで申し分け有りません。
>韓国製だからと云う陥穽に陥っては公平性を欠くと思ったからです。一般論として韓国製の品質には僕も信頼しませんが、日本のゼネコン(だけで無く自動車産業でもそうでしょうが)自分で設計して発注する部品の納入性能に関しては甘くはありません。可能性とすれば賄賂に担当者が負けたと云う可能性だけですかね。
>ながながとすみませんでした。


私が今知っていること、
事故が起こったと思われる海底トンネルの掘削現場付近の海底が大きく落ち込んで穴が開いた(窪みが出来た)状態です。
縦坑から155m、水深12mの海底に直径20m、深さ3.5mの穴(窪み)が開いています。
海底トンネルはトンネル上部と海底との間は5mだそうですから、
この穴が事故で出来たことは間違いない。

TVで鹿島の人のコメントはトンネルの天井が落盤した、
この穴は(窪みは)その結果だろうとのことでした。
シールドマシンかどうかは分かりませんが、兎に角天井が落ちていることは確かだと思います。
そこから先はSONOさんご指摘の通り推測しか有りません。
  1. 2012-02-13 18:44
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

なるほど、いわゆる底が抜けたと云う状態なんですね。
そうすれば、セグメントは真円ですから物理的強度は高い。
やはり、剥き出しの先端岩盤の底抜けの可能性が強いのでしょうか?
  1. 2012-02-13 18:54
  2. URL
  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To sonoraone-3さん
>なるほど、いわゆる底が抜けたと云う状態なんですね。
>そうすれば、セグメントは真円ですから物理的強度は高い。
>やはり、剥き出しの先端岩盤の底抜けの可能性が強いのでしょうか?


今分かっている事については以下の記事が参考になります。
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819499E3E0E2E2868DE3E0E2E0E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2

トンネル先端部にあったクレーンのレールが150mされ、立抗の下までされた、
またトンネル先端から約30mの所にあった油圧用のオイルタンク(満タンだとすると約8トン有るそうです)が立抗の下までされていたそうです。
セグメントの幅は1mから1.5m位ですので、この隙間から水が噴出したとしても8トンも有るタンクを流すような力とは考えにくいです。
あとはこんな事は考えにくいですが、シールドマシンが潰れたか、トンネルの天井が潰れたか位しか考えられません。
但し天井が潰れてもそれが即セグメントの問題とは言い切れません。施工の問題がついて来るからです。

今の所私もこれ以上は分かりません。
ですが私は鹿島ならそれなりにキチンと発表すると思います。
私のタイ時代の付き合いでも鹿島の人はシッカリしていました。
いい加減なことをするとは思えません。(甘いかなあ・・・)
  1. 2012-02-13 20:50
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To sonoraone-3さん
>>ただしメーカーが意図的に手抜きをした場合、これを後工程で発見するのは至難の業。それの対応策を元請け側がとっているかどうか、此処は多分問題になると思います。
>
>従来で有ればIHIや川重や日立造船などがシールドマシンやセグメントの納入業者なのです。しかし、最近は安い韓国中国に浸食されているのは事実。この点に関しては「国家戦略」が必要でしょう。ただ日本企業の受納検査技術は高いと僕は信じてますけど、さて・・・?


>日本企業の受納検査技術は高い
これは事実なのですが限度が有ります。
自動車などでも良く問題になったケースです。
特にゴム部品などは色んなゴムを混ぜ合わせて成型します。
材料の配合具合、練りと言う厄介なプロセス、
此処がキチンとやられているかどうか、完成品でチェックするのは膨大な時間と費用がかかります。

ある日系自動車部品メーカーの場合、こんな問題を起こしたので、
朝6時前からその会社の玄関前に座り込んで、さあどうしてくれるとヤクザ顔負けのことをした事も有ります。
その辺のノウハウを某SONOさんに教えてもらえばよかったかなあ。

話が変な所に行きそうですが、事ほど然様に出来上がったものの良し悪しは判定が難しいのです。
日本の場合はそれでもメーカーとしての、或いは人間としての信頼関係が有りますからいいのですが、外国となればそれは期待できませんから、如何するかですね。
  1. 2012-02-13 21:18
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

>トンネル先端部にあったクレーンのレールが150mされ、立抗の下までされた、またトンネル先端から約30mの所にあった油圧用のオイルタンク(満タンだとすると約8トン有るそうです)が立抗の下までされていたそうです。

ここまで判明しているなら、シールド掘削先端部の刃先部分より先の剥き出しの岩盤の底が抜けたと云う事でしょう。トンネル掘削は地上でも破水帯との戦いです。これで多くの人命が過去も失われています。従って地質調査は非常な重要な「要件」なのです。充分な調査を行っても予期しない破水帯が出現する不可抗力が生じます。過去の大トンネル工事は全てこの危険との戦いの結果完成して実用に供しているものです。この部分で昔の地質調査を援用したと云う事に施主の判断ミスが有ったのではと僕は疑います。しかしながら最新の調査を実施していても防げたかどうかは分かりません。トンネル工事は自然の未知との戦いなのです。どうしても防げない不可抗力と云うものは自然との戦いには生じます。工場生産の様な工程とは全く事なる環境なのです。

そう言う意味から八目山人さんのコメントの様な「原因は元請がもっと強度のあるものを使わねばならないのにケチって薄いものを使ったか、または製品に欠陥があって強度が不足していたかでしょう。」云う安易な発言はして欲しくない。これは戦場の兵士に壊れた銃を渡して見殺しにしたのでしょうと云うに等しい。
門外漢が安易な放言をすべきでは無いですし、増して多くの人命(土木工事の場合は自然との闘いの戦士です)が掛かっている「現場=戦場」にそんな安易は手抜きは起こりにくいと思います。これは掘削現場の与圧(トンネル現場は出水を押さえる為に耐えず与圧して居ます)中で過ごして彼等の戦闘現場を見た僕の感想です。与圧部の出入りには体を慣らさなければなりません。作業員も監督者も日々薄氷の上の作業なのです。こう言う現場に「けちって薄いものを使った」と云う発想は有りません。ビル工事などとは根本的に違う。だから「トンネル屋」と云う崇高な意志を持った職業集団が出来るのです。何十年も同じ釜の飯でチームワークを組んで各地を転戦している「部隊」なのです。

続きます
  1. 2012-02-14 03:00
  2. URL
  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

シールドマシンを御覧になった事があるかどうかは知りませんが、シールドマシンは崩壊するような構造物ではありません。岩圧で崩壊する様なものなら掘削の用に足りません。セグメントのリスクは巻き終わる迄ですから、このタイムラグに底が抜けると云う可能性も有りますが、先端のクレーンがされている様では先端部の崩落による底抜けの様に思います。


>此処がキチンとやられているかどうか、完成品でチェックするのは膨大な時間と費用がかかります。

前にも書きましたが、自動車部品の様なものと違って土木工事の構造物部品はその都度地質や岩盤圧や周辺状況に合わせて「製作」される特注品です。製作段階から材質や構造検査は同時進行的に行われ(中間検査と云いますが何度もあります)増すので検査員が買収でもされてなければ不良品が出来る可能性は低いと思います。
例え韓国メーカーであってもです。しかしながら100%無いとは断言出来ません。
人間とはミスを犯す存在です。

僕の云う事は彼等と接した思い入れと云うエコひいきも有ると思いますから、その点も考慮してお考え下さい。

僕がトンネル工事の話をする場面に遭遇するとは思いもよりませんでした。
長々と失礼致しました。

  1. 2012-02-14 03:04
  2. URL
  3. sonoraone-3 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To sonoraone-3さん

>前にも書きましたが、自動車部品の様なものと違って土木工事の構造物部品はその都度地質や岩盤圧や周辺状況に合わせて「製作」される特注品です。製作段階から材質や構造検査は同時進行的に行われ(中間検査と云いますが何度もあります)増すので検査員が買収でもされてなければ不良品が出来る可能性は低いと思います。
>例え韓国メーカーであってもです。しかしながら100%無いとは断言出来ません。
>人間とはミスを犯す存在です。
>
>僕の云う事は彼等と接した思い入れと云うエコひいきも有ると思いますから、その点も考慮してお考え下さい。
>
>僕がトンネル工事の話をする場面に遭遇するとは思いもよりませんでした。
>長々と失礼致しました。


実は私の父親は土木技師でした。
トンネルが専門では有りませんでしたが、土木工事に挑む人の心構えは良く聞いています。
例えば我が家では御飯に汁をかけて食べる汁かけメシ、これはご法度でした。理由は「ブッカケ」と言って仲間が欠ける、つまり死ぬ事だ、だからイカン、こうでした。
本題に戻って、特に突然の出水については極めて危険なので、彼らは細心の注意を払っている筈です。

今回の私の最大の疑問、
それは僅か数分でトンネルが海水で一杯になってしまった、
これが一番の疑問です。
学校のプールなどに水を入れてみれば分かるのですが、
消防ホースでバルブ全開にしても、満水にするのに2日も3日もかかる、
ですので事故で出来た開口部はとてつもなく大きい、
トンネル径とあまり変らないくらいの大穴ではないか、

シールドマシンはご指摘の通り潰れるようなヤワではないとすると、あと可能性が有るのはセグメントを巻いた部分の落盤事故くらいしか考えられない、
こう思っています。


最後にsonoさんとこんな話が出来るとは思っても見ませんでした。
大変面白い議論、色々有難うございました。
  1. 2012-02-14 11:02
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

こんな図がありました。この図の通りだとすると、シールドマシンの前面が崩れたというよりは、マシンの上か後ろが崩落したように見えます。
http://www.asahi.com/national/update/0210/images/OSK201202090214.jpg

ちょっと気になったのは下記の報道。セグメントの厚さは16cmと書いてある。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120214/waf12021421490031-n1.htm

しかし、下記を見ると、水島のセグメントはφ4,9501,200225と書いてある。「225」は厚みのような気がしますが、違うんでしょうか。そうだとすると、上のサンケイの報道とはちょっと違う。
http://www.secorp.co.jp/introducing_korean_makers/index.html

16cmだとすると、直径の3%強、22.5cmだとすると4.5%程度。直径5mくらいのセグメントで、深さ30mくらいの位置で、この厚さは妥当なものなんでしょうか?

今回の事故、報道が少ないような気がしますね。いつもだったら、テレビで学者があ~だ、こ~だとしゃべっていると思うのですが。
  1. 2012-02-15 06:57
  2. URL
  3. kamosuke #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To kamosukeさん
>こんな図がありました。この図の通りだとすると、シールドマシンの前面が崩れたというよりは、マシンの上か後ろが崩落したように見えます。
>http://www.asahi.com/national/update/0210/images/OSK201202090214.jpg
>
>ちょっと気になったのは下記の報道。セグメントの厚さは16cmと書いてある。
>http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120214/waf12021421490031-n1.htm
>
>しかし、下記を見ると、水島のセグメントはφ4,9501,200225と書いてある。「225」は厚みのような気がしますが、違うんでしょうか。そうだとすると、上のサンケイの報道とはちょっと違う。
>http://www.secorp.co.jp/introducing_korean_makers/index.html
>
>16cmだとすると、直径の3%強、22.5cmだとすると4.5%程度。直径5mくらいのセグメントで、深さ30mくらいの位置で、この厚さは妥当なものなんでしょうか?
>
>今回の事故、報道が少ないような気がしますね。いつもだったら、テレビで学者があ~だ、こ~だとしゃべっていると思うのですが。


情報有難うございます。大変良く分かります。

所でメーカーのHPですが、ちょっと疑問、私が見たときと現在で内容が少し変っています。
どこが違うかと言うと
使用例のところ、
・私が見たときは「水島港海底シールド工事用」で商社名が書いてありました。(本文参照ください)

・現在は「水島港第一海底シールド用」となっており、時期が赤字で(2001年)と書いて有ります。

尚他の使用実績も日本のものだけ採用年が追記されています。

これが何を意味するのか分かりません。
  1. 2012-02-15 09:27
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

鹿島、地盤固いと事前に確認…海底トンネル事故

 岡山県倉敷市のJX日鉱日石エネルギー水島製油所の海底トンネル事故で、工事を請け負った鹿島は15日、土壌から掘削機にかかる圧力データを解析した結果、「事故前に掘っていた地盤が固いことを確認した」と発表した。

 鹿島は軟弱地盤によって事故が引き起こされたのではなく、トンネルの壁面ブロックが崩壊したとの見方を強めている。

 鹿島によると、事故直前の7日午前11時45分頃に掘削機を止めるまでに掘った約7メートル分の圧力データを解析。掘削機の前面にある回転刃が地盤から受けた圧力は、工事前に想定した値よりやや大きく、固い地盤を掘っていたと判断した。

 このため、軟らかい地盤を掘り進み、掘削機の前部が突然沈む「ノーズダウン現象」などは事故原因と考えにくいとした。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120216-OYT1T00151.htm
  1. 2012-02-16 15:32
  2. URL
  3. wanpon #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To wanponさん
>鹿島、地盤固いと事前に確認…海底トンネル事故
>
> 岡山県倉敷市のJX日鉱日石エネルギー水島製油所の海底トンネル事故で、工事を請け負った鹿島は15日、土壌から掘削機にかかる圧力データを解析した結果、「事故前に掘っていた地盤が固いことを確認した」と発表した。
>
> 鹿島は軟弱地盤によって事故が引き起こされたのではなく、トンネルの壁面ブロックが崩壊したとの見方を強めている。
>
> 鹿島によると、事故直前の7日午前11時45分頃に掘削機を止めるまでに掘った約7メートル分の圧力データを解析。掘削機の前面にある回転刃が地盤から受けた圧力は、工事前に想定した値よりやや大きく、固い地盤を掘っていたと判断した。
>
> このため、軟らかい地盤を掘り進み、掘削機の前部が突然沈む「ノーズダウン現象」などは事故原因と考えにくいとした。
>
>http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120216-OYT1T00151.htm


はじめまして、貴重な情報有難うございます。
重要な話なので本文にも追記しました。

これからもよろしくお願いいたします。
  1. 2012-02-16 16:24
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する