2011-10-08 17:20

タイの洪水で日系企業にも被害

 タイの洪水被害が広がっている。

バンコクの北、アユタヤ地区では遂に日系企業が多く入居している工業団地にも被害が広がった。

 

最初に浸水したのがサハ・ラッタナー・ナコーン工業団地、今月4日。

 

 

この工業団地に工場がある日系企業では、自動車部品メーカーの丸順(岐阜県大垣市)、電線メーカーの平河ヒューテック(東京都品川区)、工業用バルブメーカーのヨシタケ(名古屋市瑞穂区)、サーミスタ素子・センサーの専門メーカー、芝浦電子(さいたま市)などがある。

 

この内「丸順」、「TSテック」はタイホンダのサプライヤーの為、タイホンダも操業停止に追い込まれている。

 

 

 

 

次に浸水したのがハイテク工業団地で7日。

 

ハイテク工業団地にはキヤノン、HOYAなど約120社の工場がある。団地内の労働者数は約6万人

 

また前後して病院や刑務所も浸水、受刑者1700人が他県に移送された。

 

他県に移送される刑務所の受刑者

 

 

 

そして未だ浸水していないが、来週にはこの地区最大手のロジャナ工業団地も浸水が心配されている。

 

<追記:ロジャナ工業団地はタイの3大工業団地の一つである>

<他の二つは、アマタナコーン工業団地、イースタンシーボード工業団地>

 

<以下newsclipより引用>

 

〈アユタヤ洪水〉 ロジャナ工業団地、入居企業多数が休業 週明けに洪水悪化の恐れ


2011/10/ 7 (19:01)
【タイ】タイ中部アユタヤ県の大規模な洪水で、同県内のロジャナ工業団地(アユタヤ)は団地の堤防のかさ上げなど対策に追われている。

7日時点で団地内への浸水はないが、「アユタヤ県知事から、上流のプミポンダムが満水になって放流され、その水がアユタヤに到達するのが来週12―15日と報告を受けた」

「県知事から、従業員の安全を確保するため、団地内の工場の操業を一時停止した方がいいだろうというアドバイスがあり、入居企業に伝えた。

 

それにより、今日(7日)から操業を一時停止する企業が見られる。(ロジャナ系電力会社の)ロジャナパワーの電力べースで半減となっている」(ロジャナ工業団地)という。

 

 ロジャナ工業団地(アユタヤ)にはホンダ、ミネベア、ニコンなど約200社の工場があり、団地内で働く労働者は約10万人に上る。

ホンダの工場は部品メーカーが洪水で被災したため部品不足となり、5日から操業を停止。工場内の完成車の一部を近隣のドンムアン空港に移動させるなど、洪水への備えを進めている。


<引用終り>

 

 

ホンダの場合、東日本大震災のダメージからやっと回復したばかり。

早い復旧を祈りたい。

 

さて最後にこんな写真も

 

 

水没した古都アユタヤをボートで行く人。

 

そして

 

魚は道路で釣る物らしい。

洪水慣れしたタイ人はなかなかシタタカである。

 

 

 

追記:kazk さんへのコメントで書こうとしたのですが、長くなるので本文中に追記します。

 

タイのノンビリした洪水について。

これは川の勾配を理解しないと分かりにくいので説明します。

 

大陸の川は何処でも似たようなものだが、タイのチャオプラヤ川の場合、河口から400キロ先のスコータイで標高は100メーターだ。

つまり川の勾配は0.25/1000です。

 

比較の為に日本の利根川の場合、河口から200キロ先の前橋で標高200メーター、つまり勾配は1/1000。

利根川に比べていかに勾配が緩やかかわかると思います。

そして平常時の川の流れは毎秒50センチくらい。

時速1ノット(1.852キロ)程度で、歩くより遅いのです。

 

だからアユタヤはバンコクから約70キロ北ですが、チャオプラヤ川の水はこの70キロを1日半くらいかかって流れている。

 

こんな所がタイの洪水の特徴です。

  1. タイiza
  2. TB(0)
  3. CM(6)

コメント

No title

短足おじさんや他の皆さんが時々時々取り上げる異常気象問題、寒冷化問題、私も少し興味が湧いて注意するようになりました。
過日、NHKBSテレビの「コズミック・フロント」で太陽の活動を解説していましたが、その中で地球は寒冷化に向かっている、と述べていました。マスコミでハッキリそう聞いたのは初めてのように思います。
  1. 2011-10-09 09:14
  2. URL
  3. 相模 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

タイの洪水は酷いですねえ。
と言ってもバンコクあたりの被害を聞きませんから、おそらく、わざと氾濫させているのでしょう。低水防護ならば当然のことです。

日本あたりなら農業被害が問題でしょうが例の浮稲が主体ならそんなに問題はないでしょう。
アユタヤの世界遺産がどうのと言う話も聞きますがこの地区は洪水の常習地帯でしょう。何らかの手は打ってあるはずだと思います。そちらの心配はそんなにないと見ます。問題はこのような遊水地とすべき地区に、工場などを作ることです。

対策は工場団地の周りに輪中堤防を作り、洪水時の防護を図るより手はないでしょうね。今後、自分などは寒冷化が進むと見るのですが、間違いなくその過程では偏差が大きくなるはずです。

力づくで抑えこむのは無理でしょう。いくら上流でダムを作っても中下流域の洪水は基本的に別手段を講じなければ防げません。

後はチャオプラヤ川の蛇行を直し放水路を作るしか手はないでしょうね。バンコクの街を見ると、ここで高水工事をなすことはほとんど無理でしょうからうまく誤魔化すしかないんでしょうねえ。
  1. 2011-10-09 12:10
  2. URL
  3. kazk #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To 相模さん
>短足おじさんや他の皆さんが時々時々取り上げる異常気象問題、寒冷化問題、私も少し興味が湧いて注意するようになりました。
>過日、NHKBSテレビの「コズミック・フロント」で太陽の活動を解説していましたが、その中で地球は寒冷化に向かっている、と述べていました。マスコミでハッキリそう聞いたのは初めてのように思います。


そうですね、今ではマトモな学者で温暖化を騒ぐ人はいません。
確かに20世紀全体が温暖化してきたことは事実ですが、
それは1998年をピークに温暖化は終了しました。
ですからマトモなマスゴミは寒冷化を騒ぎ始めた訳です。

慣例化には諸説有りますが、太陽宇宙線原因説が日を追って強くなっています。
もうこの流れは止められないでしょう。
但し太陽宇宙線がどのように影響しているかはまだまだ研究せねばならないことが多く有ります。

最新の話としては
太陽の黒点などで見た太陽活動より実際は活動が弱い、コレが問題になっています。
難しいですね。
地球が本当に小氷期並みになるかは今後の研究に待たねばなりません。
成るとしても現在の太陽活動サイクル第24期が終り、第25期になってからだろうといわれています。
厄介なのはこの様な変化の時代は異常気象が頻発する、歴史上コレはハッキリしています。
今の異常気象もその表れでは無いでしょうか。
  1. 2011-10-09 15:49
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To kazkさん
>タイの洪水は酷いですねえ。
>と言ってもバンコクあたりの被害を聞きませんから、おそらく、わざと氾濫させているのでしょう。低水防護ならば当然のことです。
>
>日本あたりなら農業被害が問題でしょうが例の浮稲が主体ならそんなに問題はないでしょう。
>アユタヤの世界遺産がどうのと言う話も聞きますがこの地区は洪水の常習地帯でしょう。何らかの手は打ってあるはずだと思います。そちらの心配はそんなにないと見ます。問題はこのような遊水地とすべき地区に、工場などを作ることです。
>
>対策は工場団地の周りに輪中堤防を作り、洪水時の防護を図るより手はないでしょうね。今後、自分などは寒冷化が進むと見るのですが、間違いなくその過程では偏差が大きくなるはずです。
>
>力づくで抑えこむのは無理でしょう。いくら上流でダムを作っても中下流域の洪水は基本的に別手段を講じなければ防げません。

チャオプラヤ平野全体が氾濫原ですから、対策は大変です。
川の勾配で説明できるのですが、長すぎるので本文に追記しました。
宜しければごらん頂きたく。

>後はチャオプラヤ川の蛇行を直し放水路を作るしか手はないでしょうね。バンコクの街を見ると、ここで高水工事をなすことはほとんど無理でしょうからうまく誤魔化すしかないんでしょうねえ。

このアイディア、確かにそうだと思うのです。
しかし歴史を紐解くと、この工事は実際にバンコク首都建設過程で実施されました。
しかし河道を付け替えてみたら海水が逆流遡上し、いろんな2次災害が出たので止む無く旧河道に戻したそうです。
現在でもその痕跡が残っていると聞きました。
治水の難しさですね。
  1. 2011-10-09 16:01
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To 短足おじさんさん

>しかし河道を付け替えてみたら海水が逆流遡上し、いろんな2次災害が出たので止む無く旧河道に戻したそうです。
>現在でもその痕跡が残っていると聞きました。
>治水の難しさですね。

小生、江戸川放水路付近行徳在住です。放水路というものは普段は使わないものと割りきらねばならないのです。江戸川放水路には可動堰があり普段は上がりっぱなしで流れてませんので堰より下流は海と同じです。したがって塩害防止のためには高堤防を築き、場合のよっては河道を改良するなどしなければなりません。半端な工事はかえってよろしく有りません。そこまでの決意がなければやってはいけないのです。あと行徳の場合は、この辺り嘗て塩田でしたので塩害はそう問題にしなくとも良かったのでした。

治水には満点はないものと思ってます。バンコクのような河口の街を守るためには本来あらゆる手段を打たねばならないのであって、どう手を打ってもどこかが犠牲になります。

ダム建設問題なども実は一筋縄ではいかない問題なので仕分けなどという形ばかりの議論で簡単に結論が出るものではないのです。
  1. 2011-10-10 00:35
  2. URL
  3. kazk #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To kazkさん
>To 短足おじさんさん
>
>>しかし河道を付け替えてみたら海水が逆流遡上し、いろんな2次災害が出たので止む無く旧河道に戻したそうです。
>>現在でもその痕跡が残っていると聞きました。
>>治水の難しさですね。
>
>小生、江戸川放水路付近行徳在住です。放水路というものは普段は使わないものと割りきらねばならないのです。江戸川放水路には可動堰があり普段は上がりっぱなしで流れてませんので堰より下流は海と同じです。したがって塩害防止のためには高堤防を築き、場合のよっては河道を改良するなどしなければなりません。半端な工事はかえってよろしく有りません。そこまでの決意がなければやってはいけないのです。あと行徳の場合は、この辺り嘗て塩田でしたので塩害はそう問題にしなくとも良かったのでした。
>
>治水には満点はないものと思ってます。バンコクのような河口の街を守るためには本来あらゆる手段を打たねばならないのであって、どう手を打ってもどこかが犠牲になります。
>
>ダム建設問題なども実は一筋縄ではいかない問題なので仕分けなどという形ばかりの議論で簡単に結論が出るものではないのです。


日本には治山治水は国の基本だとの認識があり、江戸時代以前からの長い歴史が有ります。
タイの場合は元々歴史の短い国ですが、バンコクの治水に関しては19世紀初め隣国ビルマがイギリスの植民地化され、ビルマの脅威がなくなってから始まったようです。
勿論タイ人には治水技術を持った人材は居ませんでしたので外国だのみ。
ですから放水路なども出来てしまえば後はほったらかし。

それが今日まで続いていると言うわけです。
そして今回の水害の厄介な問題は、現プミポン国王の最大の功績と言われるダムの建設による治水工事、それが裏目に出ている。
そう見ています。
ダムで水の流れが安定し、毎年氾濫していたところが乾いてきた。
其処に人が住み始め、今では工場まで出来てしまった。
ダムが満杯になれば昔の流れが戻ってくる。
こんな風です。
この件、後ほどエントリーします。
  1. 2011-10-10 06:52
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する