2009-05-20 18:29

最悪の選択をしたオバマ政権・・GM・クライスラー救済劇(1)

GM・クライスラー救済問題は、やっとクライスラーは破産の上連邦破産法11条で救済、

GMも間もなく破産することが確実になってきた。

当然のことながらクライスラーと同じ道を歩むことになるだろう。

 

しかしこのオバマ政権による救済劇、どう見ても最悪の選択をしたように見える。

その理由と日本への影響について考えて見たい。

 

まず第一のこの救済劇の特徴から、

(最終的には6月にならないと詳細は分からないが)

 

1) 連邦破産法11条による再生なので旧経営陣はそのまま残る

 

2) 債務を切り捨て(所謂借金踏み倒し)・・90%カットが有力、

   UAWとの間の協定による退職者医療保険基金への支払いを半分に減額

   見返りにGM株約40%をUAWに渡す

 

3) 政府による出資と2項を併せ、新しい株主は政府とUAWが有力

   GMの場合、UAW・・約40%

           政府・・約50%

 

 

 

まず問題点の一番目は旧経営陣がそのまま残ること、

 

ここでGMの最近の決算内容を見てみよう

 

 20032004200520062007
売上高合計185,837195,351193,050205,601181,122
売上原価合計152,872164,028183,832186,689166,579
売上総利益32,96531,3239,21818,91214,543
売上総利益率17.70%16.00%4.80%9.20%8.00%
販売費及び一般管理費 (合計)11,73725,96913,00313,65014,412
研究開発費0000 
固定資産償却費5,567000 
利息純額(営業)0000 
特別損失(利益)01,58412,25911,0854,521
その他営業費用合計12,6644,315000
営業利益2,997-545-16,044-5,823-4,390
利息純額(営業外)01,400-1,185165-1,863
固定資産売却損益00000
その他収益費用(純額)00000
税金等調整前当期純利益2,997855-17,229-5,658-6,253
法人税合計710-1,126-6,046-3,04637,162
税引後利益2,2871,981-11,183-2,612-43,415
少数株主利益00-48-324-406
持分法による投資損益612720610513524
異常項目前の当期純利益2,8992,701-10,621-2,423-43,297
異常損益項目合計96002044454,565
当期純利益3,8592,701-10,417-1,978-38,732
1ドル100円で換算     
 <出典:日経ビジネス NBonlineより>   

 

ここで分かるように、もう4年前から赤字経営が続いている。

こんな経営判断をしてきた経営陣が、どんな会社に再生しようとしているのか。

 

GMのでたらめな経営戦略・・つまり車版サブプライムローンについては

2月のエントリーで詳細を考えてみた、 

そのでたらめな経営陣、未だにそのでたらめ振りが治っていない、

現に4月のアメリカでのGM販売台数は若干だが持ち直しかけているように見える。

 

<5月1日 ブルームバーグより引用>

 

4月米自動車販売:GMは予想ほど落ち込まず、トヨタは悪化(3)

 

5月1日(ブルームバーグ):自動車メーカー各社が1日発表した4月の米自動車販売によると、米クライスラーが前年同月比48%減少した。トヨタ自動車、フォード・モーターと日産自動車は予想以上の落ち込みを記録した。

米ゼネラル・モーターズ(GM)とホンダはそれぞれ34%と 25%の減少。いずれもアナリスト予想ほどは減少しなかった。一方、フォードは32%減、トヨタと日産はそれぞれ42%と38%減少と、アナリスト予想以上に悪い結果だった。クライスラーの減少率も予想を上回った。

・・・中略・・・

GMのマーケティング責任者マーク・ラネーブ氏は電話会議で、「さすがに火星人がGMを経営するのは見たことがないが、それ以外なら私はあらゆるものを見てきた。当社はあらゆる憶測と闘っているが、こうした憶測はいずれも売り上げを落とすものだ」と語った。

アナリスト予想ではGMの販売台数は37%減が予想されていた。ホンダの販売予想は27%減だった。

ブルームバーグがまとめたアナリスト調査によると、フォードは 30%減、トヨタと日産はそれぞれ37%減と28%減がそれぞれ予想されていた。

4月のフォードの販売台数は13万4401台、トヨタの12万6540 台を上回り、GMに続く2位だった。

<引用終わり>

 

しかしこの販売が予測より上向いて見えるのにはとんでもない事情がある、

 

それはGMが3月末に発表した

「GMトータル・コンフィデンス・プログラム」

 

その内容は、GMの車を購入した顧客が2年以内に職を失った場合、月最大で500ドル(約5万円)ずつ、9回のローン支払い分を代わりに負担する。また、車を3年以上所有した顧客がGM車を新たに購入した場合、以前使用していた車の価値がローンの残高より低くても、最大で5000ドル(約50万円)まで保証する。

 

こんなもので、フォードも同じ日に似たような販売促進策を打ち出している。

これは韓国の現代自動車が編み出した販促策だが、あとで時限爆弾が爆発するとんでもない方法、

 

なるほどこれをやれば一時的には売れるかもしれない、しかしそれはあくまで仮の需要、

今までこんな販売方法で痛い目にあってきたはずなのに、何にも分かっていない。

 

こんな経営者にGMの再生を任せようとしている、

それがオバマ政権の第一の失敗と思う。

<続く>

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