2009-04-30 12:08

クライスラー救済の方向性>GMもこんな方法か?

アメリカ自動車メーカーの救済問題は半年間すったもんだの挙句、やっと方向性が見えてきた。

 

<以下ロイターの報道から> 

クライスラーとフィアットが提携合意の用意、破産法申請も

2009年 04月 30日 07:41 JST

 

 

[デトロイト 29日 ロイター] 

 米クライスラーとイタリアの自動車メーカー、フィアットは30日の期限までに提携について合意をまとめる用意があるが、必要ならクライスラーは破産法の申請を行う可能性がある。関係筋が29日明らかにした。

 

 米当局はクライスラーの債権団に対し、債務を現金20億ドルと交換する案を提示している。同筋は、一部のクライスラーの債権者がこれを受け入れなければ、破産手続きの一部としてクライスラーとフィアットの提携が行われる可能性があると述べた。

 

 

一方産経では救済後の条件について報道されている

<以下産経から引用>

クライスラー債務圧縮合意 破綻回避へ

2009/04/29 00:49更新

 

 

記事本文

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 【ワシントン=渡辺浩生】米紙ワシントン・ポスト(電子版)など米主要メディアは28日、経営危機に陥っている米自動車大手クライスラーの債務圧縮について、米財務省と債権者グループの交渉が合意に達したと報じた。

 

記事本文の続き 26日には退職者の医療費負担軽減で全米自動車労働組合(UAW)と暫定合意に達しており、公的支援継続の期限とする今月30日までに、イタリアの自動車大手フィアットとの資本提携が実現し、破綻(はたん)回避の見通しが高まったとみられる。

 同紙などによると、債権者グループは、約69億ドル(約6600億円)の債務を20億ドルまで圧縮することで合意した。再建後のクライスラー株式の55%をUAWが保有し、フィアットは35%、政府と債権者が残り10%の株式を分け合うことになるとしている。ただ、破綻の可能性は依然残っているとの報道もある。

 政府は支援継続の条件として、今月末までにフィアットとの資本提携合意、債権の大幅圧縮、人件費の大幅削減を要求。しかし交渉は難航し、連邦破産法適用を今週内に申請するとの観測も一時高まっていた。

以下省略

 

<引用終わり>

 

 

 

連邦破産法11条(チャプター11)を申請するかどうかはあと1日で分かるが、どちらをとるにしても大筋はこんなものだろう。
 
これが次に控えている大物GM救済のモデルになるのは間違いない。
しかし私には、オバマ政権は最低の選択をしてしまったように見える、
それは何故か?
 
クライスラー(勿論GMも)とオバマ政権は一番肝心なことを忘れている。
それは自動車メーカーの経営についてである。
 
自動車は産業としては非常に裾野の広い産業と言うことは誰でも知っている、
しかしもうひとつの大事なこと、
それは自動車とは「機械」(あえてマシンと呼びたい)でありながら、
デザインや色、フィーリングと言ったファッション性、そして流行に左右される商品と言うことだ。
自動車と言うマシンを大量に生産する為、
何年も前から大きな工場や機械・金型等に莫大な投資(そのかなりの部分はそのモデル専用)が必要、
しかし実際売り出すと、デザインが悪いとかフィーリングが云々などおよそマシンらしからぬところで評価される。
(だからどんなメーカーでも失敗作は有る・・・)
 
この様なことで自動車会社の経営は「車作りが飯より好き」な経営者が「五年十年先を見据えて」やらねばならない、
こんな厄介なのが自動車メーカー経営と言える。
 
例えばホンダ等は代々の社長は技術屋だけであり、これがホンダ成功の要因のひとつ。
 
 
だがオバマ政権は二つの過ちを犯した、
 
ひとつは「救済騒動を長引かせることでクライスラー(GMも)」のイメージを決定的に悪くした。
お客さんには買わないと言う決定権があることを忘れている)
 
もうひとつは「組合(UAW)のごね得を通してしまい、組合の発言権が強くなりすぎてしまった」
詳細は不明だが株式の55%を持たせたら、その発言権が強くなりすぎるのは当然、
組合が強すぎれば「目先の利益」しか追わないのは当たり前である、
腹が減ったら種籾でも食ってしまえ」こうなるのは見えている。
 
 
 
今でもクライスラーが目先の利益だけの経営をしている事はこんな事例でも分かる。
 
以下の表は日本ではなじみの無いフリート販売が全販売に占める比率のグラフ、
フリート販売とは何ヶ月~何年後に買い戻すことを条件に主にレンタカー会社に売る方法、
当然その時点の中古車相場より高く買う設定なので、レンタカー会社は喜んでいるが、
結果としてあとで大量の中古車が安く出回るので中古車価格を押し下げる。
その結果はますます売れなくなると言う悪循環、
 
各社それぞれの全車両販売に対する「フリート販売」の割合(売上高比) 
 こんなところにも目先の利益しか眼中に無いクライスラーの経営手法が見えてくる。 
 
さていよいよデッドラインに来たがその結果はどうか、
注意深く見守りたい。

 

 

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