2011-04-08 16:26

地震の歴史

 我が家に不思議な古文書がある。

1855年11月11日(旧暦10月2日)江戸を襲った安政の大地震(安政江戸地震)の被害状況を伝える瓦版である。

 

 

 

M6.9のこの地震は江戸の直下型地震だったので、江戸の被害は甚大であった。詳細はこれを参照ください。

 

wikiの記事に被害情報を伝える瓦版が発行され云々とある瓦版の一つがこの写真の物である。

 

 

私が持っているのは再々版なのだが、注目しているのは上掲の写真にあるように年代記抜書地震の部が追記されている事。

 

その年代記は

 

 

 

 

こんなものである。

 

 

最初に書いてある「白鳳五(年)土佐国田地五十余石たちまち海となる 千百八十年(前)」 と言うのは684年11月29日の白鳳南海地震(M8.0~8.3)での津波被害の事、

 

そして現在東日本大震災を起こした地震との類似性を指摘されている貞観(じょうがん)地震も記載されている。

「貞観十一年 奥州大ぢしん 千十五年前」 (青枠で表示)

貞観地震:869年7月13日 M8.3~8.6 貞観三陸津波を伴う

東日本大震災以前では日本の歴史上最大の地震と言われる。

 

 

 

 

私が此処で言いたい事。

150年以上前に発行された瓦版に、1000年以上遡っての地震の記録が掲載されている事。

この当時でも地震は周期的に襲ってくること、そして地震は比較的短い期間にアチコチで発生する事が知られていたらしい。だからこの様な年代記を掲載し、注意を促した物の様である。

 

古人の知恵に学ぶ物があるのではないかと思う。

 

 

地震が連続して発生した例として良く挙げられるのが昭和20年前後のケースがある。

  ・1943年(昭和18年)9月 鳥取地震(M7.2)

  ・1944年(昭和19年)12月 東南海地震(M7.9)

  ・1945年(昭和20年)1月 三河地震(M6.8)

  ・1946年(昭和21年)12月 南海地震(M8.0)

  ・1948年(昭和23年)6月 福井地震(M7.1)

 

昨夜もM7.4の余震と思われる地震が被災地を襲った。

自然とはなんと無情なものかと思うが、亡くなられた方の冥福を祈ると共に、未だ他の地域でも地震が有るかも知れない。先人は警戒を呼びかけている。

 

 

 

そして先人はこんな絵を作って復興に立ち向かった事を紹介したい。

 

 

これは鯰絵(ナマズ絵)という。江戸の庶民が地震をおこした犯人(犯鯰?)と考えられていた大鯰を懲らしめているところ

鯰絵は他にも色々有る。

 

この安政の大地震直後、多数の鯰絵が出版され、江戸の庶民はこんな鯰絵を見ながら復興に立ち上がった。

尚この時期、鯰絵が大量に発行されたのにはこんな理由が有る。
 

<以下wikiより>

1840年代前半に幕府により実施された天保の改革は質素倹約を旨とし、贅沢品とみなされた浮世絵は規制の対象となった。それまでの華美な役者絵・美人画は発行を厳しく制限され、風景画や風刺画、あるいは色数の少ない作品への転換を余儀なくされていたのである。歌舞伎の正月とされる11月を前に地震が発生し興行が中止となったことも、芝居絵による収入を当てにしていた版元には打撃であり、鯰絵が大量に発行された背景の一つと考えられている。

 

つまりこの鯰絵はアングラ出版なのだ。
お役人様は昔も今も何かあると「質素倹約とか自粛」とか言う傾向があるようだ。

確かに苦しんでいる人たちのいる中で派手な事を自粛するのも理解できる。

然しそれだけでは経済は縮小するばかり、自粛もほどほどにしないと経済は復興せず、日本が奈落の底に落ちる

此処は幕府の規制など笑い飛ばして、鯰絵で元気をつけた江戸の庶民の知恵を大いに見習いたい。

菅鯰なんかに負けるもんか!

 

 

 

 

尚冒頭書いた不思議な古文書と言うのは、私は愛知県生まれで愛知県在住。祖父の代(約100年前)に群馬県から移住したのだが、江戸・東京には住んだ事が無い。

如何してこんなものが手元に有るのか?、

どうもご先祖様の親戚筋の人の名前がこの被害情報の中にあるらしい。でもこれは本題から外れるので又別の機会に。

  1. 大震災・原発事故
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コメント

No title

こんにちは。

被害が軽微な地域にいますから、今回の巨大地震のメカニズムに非常に興味を覚えています。

ある学者の説によれば、今回の巨大地震で起きた歪みを修正する為に、東北以南でもM7.0クラスの地震が何時起きてもおかしくないとか、お気をつけ下さい。
  1. 2011-04-08 23:28
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  3. 裏の桜 #79D/WHSg
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To 裏の桜さん

>被害が軽微な地域にいますから、今回の巨大地震のメカニズムに非常に興味を覚えています。
>
>ある学者の説によれば、今回の巨大地震で起きた歪みを修正する為に、東北以南でもM7.0クラスの地震が何時起きてもおかしくないとか、お気をつけ下さい。

そうですね、巨大地震は連動して起こることが昔から知られているようで、本文にもその例を書いたのですが、気をつけねばいけませんね。

裏の桜さんのところは今回の最大級の余震、被害軽微との事ですが大変でしたね。
実は巨大地震は火山の噴火とも関係があるらしい、そんな事も言われています。
噂話的な話はしたくないので本文には載せませんでしたが、ある程度ハッキリしたらエントリーしたいと思っています。
  1. 2011-04-09 07:18
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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No title

いろいろ面白い書物ですね。
まず一番最初の「白鳳」が私年号です。本題とは外れるけど、江戸期まで伝わることを見ると相当有力に使われてたのでしょうね。

本題は頻度が著しく違うということです。白鳳5年が666年とすると仁和元年が885年ですから220年の間に14回ですか。
それに対して延喜11年を912年として建保元年は1213年ですからこの間300年で9回。
まあ、白鳳年間7年で4回、天平、勝宝年間28年で4回ですからこちらのほうがはっきりしてるか。記録にないのもあるかも知れないし、いわゆる大規模余震なんてのは含まれてないんでしょうが、かなり違いますよね。

振り返るとどうなのでしょう。東南海、三河、南海、福井はこの間、確か4年強、やはり集中して起こる時期があるのでしょうね。60年代、70年代は新潟のように、中部東北が活発で西日本は一応平穏でしたか。

まあ、平成年間は、北海道南西沖、阪神淡路、中越、中越沖、東日本など23年で5回以上。まあおんなじような時代なのかも知れません。
スマトラ沖地震の最大余震は本震の3ヶ月後とのこと多分あと一発二発ありそうな気がします。困ったもんです。
  1. 2011-04-09 07:47
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  3. kazk #79D/WHSg
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>150年以上前に発行された瓦版に、1000年以上遡っての地震の記録が掲載されている事。

日本人の知性って凄いですねえ。
  1. 2011-04-09 09:12
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  3. sonoraone #79D/WHSg
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To kazkさん
>いろいろ面白い書物ですね。
>まず一番最初の「白鳳」が私年号です。本題とは外れるけど、江戸期まで伝わることを見ると相当有力に使われてたのでしょうね。
>
>本題は頻度が著しく違うということです。白鳳5年が666年とすると仁和元年が885年ですから220年の間に14回ですか。
>それに対して延喜11年を912年として建保元年は1213年ですからこの間300年で9回。
>まあ、白鳳年間7年で4回、天平、勝宝年間28年で4回ですからこちらのほうがはっきりしてるか。記録にないのもあるかも知れないし、いわゆる大規模余震なんてのは含まれてないんでしょうが、かなり違いますよね。
>
>振り返るとどうなのでしょう。東南海、三河、南海、福井はこの間、確か4年強、やはり集中して起こる時期があるのでしょうね。60年代、70年代は新潟のように、中部東北が活発で西日本は一応平穏でしたか。
>
>まあ、平成年間は、北海道南西沖、阪神淡路、中越、中越沖、東日本など23年で5回以上。まあおんなじような時代なのかも知れません。
>スマトラ沖地震の最大余震は本震の3ヶ月後とのこと多分あと一発二発ありそうな気がします。困ったもんです。


シッカリ分析していただいて有難うございます。
実は私はM7.4の余震でさえ序の口ではないかと危惧しています。
でもただ単に心配だではアカヒ・侮日などチンタラマスゴミと変わらない。
もう少し考えたいです。
しかし心配は地震だけでなく火山も有る。

ある学者が「日本列島の地殻はパンドラの箱が開いた状態」と言っています。
この件で私もエントリーしたいと思っていますが、先ず先に元資料を見てください。
http://sk01.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/etc/EastJM9.html

kazkさんが心配してみえる正にそのことが書いて有ります。
  1. 2011-04-09 09:45
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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To sonoraoneさん
>>150年以上前に発行された瓦版に、1000年以上遡っての地震の記録が掲載されている事。
>
>日本人の知性って凄いですねえ。


本当にそう思います。
そして最後に紹介したように、鯰絵をお守りにして復興に立ち上がった。
調べると復興景気で逆に職人などは潤ったとか。
日本も早く復興景気で社会の建て直しをしなければ・・・
タダその前に今回の大震災で明るみに出た日本を蝕む蛆虫どもを一匹ずつ退治する必要が有ります。
蛆虫は身の回りに一杯いますので大変ですが戦わねばならないと思っています。
  1. 2011-04-09 10:16
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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To kazkさん

先ほどの話の追加です。
私も頭の中を整理するのに時間がかかるので・・(老化の始まりか・・泣)
先に元資料を見てください。

http://www.thehorizonproject.com/earthquakes.cfm

日本列島の地殻はパンドラの箱を開けた状態と言うのは、日本列島だけでなく全地球的と心ある学者は心配しています。
  1. 2011-04-09 10:24
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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上記のリンク、参考になりました。
浅間大神(富士山)が怒ってるのは確かなようです。
もう東京も直下型地震が来ると覚悟を決めて対応するしかありません。

  1. 2011-04-09 21:41
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  3. yuyuu #79D/WHSg
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To yuyuuさん
>上記のリンク、参考になりました。
>浅間大神(富士山)が怒ってるのは確かなようです。
>もう東京も直下型地震が来ると覚悟を決めて対応するしかありません。


浅間大神がお怒りですか、その通りですね。
東京も直下型地震に備えねばいけないのは事実のようです。

そして浅間大神は実は大地震とどう見ても関係が有りそう。
1707年の宝永大地震(東海・東南海・南海連動地震)の49日後には富士山が噴火(宝永の大噴火)しています。
そして本文の古文書の青枠で囲った貞観地震の五年前にも富士山が噴火しています。
古文書には「ふじ山やけて 三十里程 人家崩」と書いて有ります。

  1. 2011-04-09 22:13
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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うっかりしていて、トラックバックでこのエントリーにお誘いいただいているのに気がつきませんでした。お宅には古い文書がよく残っているのですね!江戸時代にこんな記録を作っているとは日本人は大したものだと思います。どうして調べたのでしょうね。
>「白鳳」が私年号です、とある。kazkさんという人も勉強家だなあ。
  1. 2011-06-13 06:52
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  3. お絵かき爺 #79D/WHSg
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To お絵かき爺さん
>うっかりしていて、トラックバックでこのエントリーにお誘いいただいているのに気がつきませんでした。お宅には古い文書がよく残っているのですね!江戸時代にこんな記録を作っているとは日本人は大したものだと思います。どうして調べたのでしょうね。
>>「白鳳」が私年号です、とある。kazkさんという人も勉強家だなあ。


こんにちは、コメント有難うございます。
この古文書は如何してこんなものがあるか謎でした。
所が最近防災の話でこれを見直しているうち分かった事が有ります。
この瓦版の中に私の遠いご先祖様の親戚の名前があるのです。
そんな事で私の祖父が明治時代にその親戚を訪ねたらしい、そんな事がぼんやりと分かってきました。

これは私の家のルーツ探しの丁度いい発見でした。
面白い物です。
  1. 2011-06-13 11:10
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  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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To 短足おじさん様

こちらのエントリをご紹介くださってありがとうございます。

わたしは地震が起こると、冷静な気持ちで対処できないので、
短足おじさんがおっしゃいますように、
万一に備えての対策と訓練をしておこうと思います。
先日の関東の地震も、わたしはうろたえてしまって、
その姿を見た子どもに泣かれてしまいました…これではいけませんね。
普段の生活を淡々と、というのはわたしも大切な事と思っています。
(でもこれがなかなかできないのです…)。

ところで、短足おじさんはすごい資料をお持ちですね。
昔の方の知恵から学ぶことってたくさんあるのですね…。
(今の政府より、昔の古文書に寄せる信頼の方がずっと高いですね)。

この鯰絵は…可愛いですね(笑)
横にいる小さな子鯰は余震を表しているのでしょうか。
たしかに、この鯰絵を見ると、地震などには負けられませんね!
民主党大鯰にも負けていられません!)
わたしも地震を笑い飛ばして、
この絵の中のご婦人方のように、逞しくありたいです。
短足おじさんのエントリで、
勇気を頂きました。どうもありがとうございました。

またお邪魔させて頂きまので。
そのときはよろしくお願いします。

追記
(お絵かき爺さん様の先日のエントリにコメントさせて頂きました。
拝読したときにきちんと残すべきでした。かえってお手間をかけさせてしまいました。すみません。)
  1. 2011-07-23 16:09
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  3. ねこむすめ #79D/WHSg
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To ねこむすめさん

>こちらのエントリをご紹介くださってありがとうございます。
>
>わたしは地震が起こると、冷静な気持ちで対処できないので、
>短足おじさんがおっしゃいますように、
>万一に備えての対策と訓練をしておこうと思います。
>先日の関東の地震も、わたしはうろたえてしまって、
>その姿を見た子どもに泣かれてしまいました…これではいけませんね。
>普段の生活を淡々と、というのはわたしも大切な事と思っています。
>(でもこれがなかなかできないのです…)。
>
>ところで、短足おじさんはすごい資料をお持ちですね。
>昔の方の知恵から学ぶことってたくさんあるのですね…。
>(今の政府より、昔の古文書に寄せる信頼の方がずっと高いですね)。
>
>この鯰絵は…可愛いですね(笑)
>横にいる小さな子鯰は余震を表しているのでしょうか。
>たしかに、この鯰絵を見ると、地震などには負けられませんね!
>(民主党大鯰にも負けていられません!)
>わたしも地震を笑い飛ばして、
>この絵の中のご婦人方のように、逞しくありたいです。
>短足おじさんのエントリで、
>勇気を頂きました。どうもありがとうございました。
>
>またお邪魔させて頂きまので。
>そのときはよろしくお願いします。
>
>追記
>(お絵かき爺さん様の先日のエントリにコメントさせて頂きました。
>拝読したときにきちんと残すべきでした。かえってお手間をかけさせてしまいました。すみません。)

お役に立てて幸いです。
歴史を正しく知る事、コレはとても大切な事と思っています。
これからも宜しくお願いします。
  1. 2011-07-23 17:47
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

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