2010-08-30 16:42

こんな攻撃をされても未だ気がつかない 続編

ホルムズ海峡で日本のタンカーが攻撃された件、日本のマスゴミは一向知らん顔だが「よもぎねこさん」から青山繁治さんの解説を紹介していただいた。

 

日本は何をしたいか分からない 青山繁治[よもぎねこです♪]

http://yomogineko.iza.ne.jp/blog/entry/1765631

 

58年のつけ 青山繁治  [よもぎねこです♪]

http://yomogineko.iza.ne.jp/blog/entry/1765593

 

流石青山さん、この問題の本質をズバリ指摘している。

しかしこの問題では更にもう2つ注意すべき点が有ると思う。

 

 

第一は小型ボートによるテロ攻撃がテロの内でも最も安上がりで効果が大きい事。

小型ボートによる艦船攻撃ですぐ思い出すのが旧日本軍の特攻兵器「震洋」である。

震洋は小型ボートに爆弾を積んで敵の艦船に突撃する物。

 

 

 

震洋

小型のベニヤ板製モーターボートの船内艇首部に炸薬(約250kg)を搭載

 

震洋のおもなスペックは 

全長:5.1m

全幅:1.7m

排水量:1.3トン

機関:4トン積みトラック用エンジン、67hp

最高速度(特別全速):16ノット(23ノット)=30キロ/時(43キロ/時)

航続距離:110海里(203キロ)/16ノット

兵装:爆装250キロ + ロケット弾2発

終戦までの生産数:約1年間で6197隻

 

 

この様に今から65年前の技術レベル・資材で、1年間に6000隻以上生産できるほど簡単な物だと言う事である。

そして震洋開発段階でわかった事は

「実験の結果、300kgの爆薬であれば水上爆発でも喫水線下に約3mの破口を生じ、商船クラスであれば撃沈できる」と言う事である。(詳細は上記リンク先参照ください)

 

この様な攻撃の実例が10年前だがアメリカの駆逐艦コール攻撃事件

 

つまり小型ボートに載る程度の爆弾とモーターボートがあればこんな攻撃が出来るわけだ。

 

こんな小型ボートである。何処にでも隠せるので発見は困難だろう。

旧日本軍の震洋の場合、その当時の基地址が今も残っている。

 

これは愛知県知多半島の先端、南知多町

片名漁港の片隅の震洋基地址

バスの通る国道脇に震洋の格納庫址

 

現在の片名漁港遠景

 

海はひたすら青い、この漁港の右手奥に震洋の基地址がある。

 

問題点の第一はこんな簡単な小型艇で8000トン級の駆逐艦に大打撃を与えられる、こんなテロ行為への対策には日本は今まで全く無頓着だった。然しこれからは日本も目標の一つとされた事である。日本の生命線ともいえるこの海域の日本船の護衛について抜本的な対策が必要である事を今回のテロは示している。

 

 

尚、今回のテロ犯人グループの誤算は巨大タンカーがあそこまで頑丈だった事。恐らく彼らには想像を絶する頑丈さではなかったかと思う。

 

 

 

もう一つの問題はタンカーが攻撃されて原油流出事故が起こるととんでもない環境災害になる事である。

原油流出の最大の災害は今年のメキシコ湾原油流出事故だが、タンカーでの原油流出事故で最大なのは1989年3月のアラスカでのエクソン・バルディーズ号の座礁事故だ。

 

エクソン・バルディーズ号は総トン数11万トン、載貨重量約21万トン、座礁したとき全部で5300万ガロンの原油を積んでおり、この事故で約2割・1100万ガロン(24万バレル) の原油を流出させた。

座礁して3日目のエクソン・バルディーズ号、 一面原油の海

 

この事故の環境汚染は現在も残っている。それだけ大変な事故だった訳だが、若し今回のタンカー攻撃で原油流出にでもなれば、その被害は想像を絶する。

今回のタンカーM・STARは総トン数16万トン、積荷の原油は27万トンとエクソン・バルディーズ号より一回り大きいのだ。

 

この様な流出事故で思い出すのが1997年1月のナホトカ号重油流出事故である。荒波で船体の破断したナホトカ号から積荷のC重油6240キロリットルが流出、日本海側の広い範囲に重油が漂着。

このため海上保安庁や自衛隊だけでなく多数のボランティアが真冬の海岸で重油の回収作業に当たった。

 

しかしナホトカ号は総トン数1万3千トン、積荷の重油は1万9千キロリットル、その内5千キロリットルが流出した。

それでもあれだけの大災害を引き起こす訳だ。

しかも場所は日本である。

ボランティアの人も手弁当で駆けつけることの出来る距離だった。

これが外国での事故なら、何とかしたくても手が出ないだろう。

 

日本のタンカーがテロ攻撃された場合、幾らテロだといっても日本が解決せねばならないわけ、これが第二の問題点である。

タンカーから原油が大量流出、しかも場所は外国、こんな事に対する対策など全く考えられていない。

 

日本人が今平和だの何だのと呑気なことを言っている裏では、こんな危険が潜んでいる事を忘れてはならない。

 

  1. テロ攻撃
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コメント

No title

 今ならこの震洋タイプの小型船はプレジャーボートとして幾らでも売られています。

 それにしてもタンカーは恐ろしく頑丈でしたが、他の商船だったらどうなのでしょうか?
 
 それにしてもあれからこの話は全くマスゴミでは出ていません。 政府はなかった事にしたいようです。
 これでは今後何かがあったときには対応不能でしょう。
  1. 2010-08-30 18:14
  2. URL
  3. よもぎねこ #79D/WHSg
  4. 編集

No title

おお、震洋!!

 特攻艇ですね。こいつの最大の欠陥はエンジンです。高出力のディーゼルを実用化できなかったために、低性能で終わってしまいましたね。
米国のPTボートは45ノット以上ですから最初から実用性はほとんど皆無だったでしょう。
 なるほどね、今なら高速化は可能、遠隔操作も難しくない、奇襲ならば一回の攻撃は望める。炸薬は、そうかモンロー効果を利用した成形炸薬か…
いろいろ考えられそうですね。
 やっぱ、自衛艦のプレゼンスが必要だわ。

 あとこうなると反応装甲が必要か…、と言ってもタンカーじゃ全部付けるのは無理か。自衛策はありませんねえ、どうしたもんだろう?
  1. 2010-08-31 01:33
  2. URL
  3. kazk #79D/WHSg
  4. 編集

No title

戦後教育では軍事について学びません。昔だって軍事学を教室で習ったかどうかは知りませんが、気軽な話題ではありました。外国では軍事学、地政学は大学で学ぶことが出来る。

言いたかったのは、軍事を知らない日本人が新聞記者になり、読者はそれを鵜呑みにする。内容が表層的で終わるのは当然です。シーシェパードの捕鯨船妨害も、日本人は人ごとと見做している。
  1. 2010-08-31 06:30
  2. URL
  3. 相模 #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To よもぎねこさん
> 今ならこの震洋タイプの小型船はプレジャーボートとして幾らでも売られています。
>
> それにしてもタンカーは恐ろしく頑丈でしたが、他の商船だったらどうなのでしょうか?
> 
> それにしてもあれからこの話は全くマスゴミでは出ていません。 政府はなかった事にしたいようです。
> これでは今後何かがあったときには対応不能でしょう。


ご指摘の通り現在では簡単に手に入るものばかり。
そこにこの話の恐ろしさが有ります。
巨大船はタンカーとコンテナ船ですが、これらは必要に迫られて丈夫になった。
でも1万トン程度の商船はさほど頑丈ではないので攻撃されたら大変と思います。
此処まできても自衛隊が出るべきとの議論が全くでないのが不思議です。
  1. 2010-08-31 09:15
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To kazkさん
>おお、震洋!!
>
> 特攻艇ですね。こいつの最大の欠陥はエンジンです。高出力のディーゼルを実用化できなかったために、低性能で終わってしまいましたね。
>米国のPTボートは45ノット以上ですから最初から実用性はほとんど皆無だったでしょう。
> なるほどね、今なら高速化は可能、遠隔操作も難しくない、奇襲ならば一回の攻撃は望める。炸薬は、そうかモンロー効果を利用した成形炸薬か…
>いろいろ考えられそうですね。
> やっぱ、自衛艦のプレゼンスが必要だわ。
>
> あとこうなると反応装甲が必要か…、と言ってもタンカーじゃ全部付けるのは無理か。自衛策はありませんねえ、どうしたもんだろう?


kazkさんは軍事技術にお詳しいですね。
私はこの方面は良く知らない事ばかりですが、現代の高度な軍事技術がテロ攻撃には弱い事は分かります。
(だから米軍があんなに苦労している)

それだけに自衛策を如何するか、これを国民的コンセンサスとして真剣に考えないといけない時期。
今回の事件はその良い事例ではないかと思っています。
少なくとも第二の悲劇が起こる前に、自衛隊を一刻も早く派遣しないと・・・
  1. 2010-08-31 09:24
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

No title

To 相模さん
>戦後教育では軍事について学びません。昔だって軍事学を教室で習ったかどうかは知りませんが、気軽な話題ではありました。外国では軍事学、地政学は大学で学ぶことが出来る。
>
>言いたかったのは、軍事を知らない日本人が新聞記者になり、読者はそれを鵜呑みにする。内容が表層的で終わるのは当然です。シーシェパードの捕鯨船妨害も、日本人は人ごとと見做している。


軍事学・地政学は少なくともジャーナリストの必修学問でしょうね。
そうしないと平和ボケの馬鹿政治家に騙され続け、気がついたら裸の王様。
でも未だに汚沢や韓直人などの売国政治家がのさばっています。
  1. 2010-08-31 09:31
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
  4. 編集

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