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2019-06-21 19:25

矢ノ川(やのこ)峠から新幹線へ


 前回6月17日のエントリー「矢ノ川(やのこ)峠の思い出」でちょっと気になることを見つけたので調べてみた。

最初に美しい現在の矢ノ川峠の風景・尾鷲湾方面(これは矢ノ川小僧さんのブログより拝借)

2019-6-20矢ノ川峠から尾鷲湾方面
http://yanoko.blog85.fc2.com/blog-entry-98.html

これは前回も紹介した雪の矢ノ川峠を通るバス2台

2019-6-17雪の矢ノ川峠とバス

こんな山道を昭和10年代~30年代前半までの非力なバスで通る。鉄道の保線と同じで道路も保全しなければ安全な運航は不可能だったでしょう。保全マンの苦労がしのばれる写真である。

尚参考までに、現在のパワフルな自動車が当たり前の方には分からないので補足。当時は勿論オートマなど有りません。ミッションは勿論マニュアルですが、ノンシンクロ(シンクロメッシュ:嚙合わせる歯車同士の周速を合わせる装置、これが付いていない)なのでダブルクラッチを踏まないとギヤシフトもできません。そしてこんな急坂はローギヤに入れっぱなしで、エンジンをわんわん言わせながら登ります。下りもローギヤのまんまで、エンジンブレーキをフルに使って下ります。
(当時のクルマは現代では想像もできないくらいブレーキが非力でした)

元に戻ります。
何が気になるかというと、この矢ノ川峠越えのバス路線(国鉄バス)が昭和34年に廃止されたのだが、その廃止に当たって、営業所の閉所式に当時の十河国鉄総裁が出席している。
(昭和34年7月14日)
2019-6-20国鉄バスの閉所式に出席する十河総裁
http://yanoko.blog85.fc2.com/blog-entry-140.html
前列中央の蝶ネクタイの人が十河総裁 (椅子に座っている人が9人いますが、その真ん中です)

その十河総裁が同じ年に新幹線の起工式を行っている。
新幹線起工式で鍬入れする十河総裁 昭和34年(1959年)4月20日 新丹那トンネル東口にて
2019-6-20新幹線起工式で鍬入れする十河総裁昭和34年4月20日
https://41-31.at.webry.info/200802/article_1.html


十河総裁は新幹線生みの親。それだけこの路線が重要だということだが、昭和34年?、この年は忘れもしない伊勢湾台風の襲撃を受けた年だが、東海道新幹線が起工式を行った年でもある。そんな忙しい中で国鉄総裁が出席する。よくよくの事情があったはずだ。
この矢ノ川峠越えのバス路線廃止は、国鉄(現JR)紀勢線が全通したためだが、恐らく十河総裁は紀勢線全通の開通式出席と峠越えバス路線の閉所式、両方に出席されたのだろう。

尚十河総裁と言っても若い人には分からないが、当時大事故が相次いだ国鉄を立て直すため、昭和30年(1955年)に71歳という高齢で国鉄総裁に就任した人である。
だから上掲新幹線起工式とか矢ノ川峠越えバス路線閉所式当時は74歳か75歳。今なら後期高齢者などとトンデモナイ言われ方をする年齢だ。

十河総裁がこの閉所式で何を話したかは分からないが、最初に昭和11年の開業以来23年間、無事故を通したという大記録に感謝し、悲願だった紀勢線が全通し、陸の孤島状態だったところに鉄道が出来た、この東紀州も新しい時代に入る。更に当時の国鉄は新幹線という世界のどこにもない、時速200キロ以上の高速鉄道を建設を始めた。つい3か月前にその起工式をやったばかり。これから新しい時代が始まる。皆さんもこれから新しい所で頑張ってください。多分こんな事なのだと推測します。

矢張り、人間たるもの夢を持たなければいけません。
十河信二はこの時、今でも後期高齢者といわれる年代だったと思うのですが、夢を語っている筈です。その夢が日本から世界に羽ばたいていく。素晴らしいことです。

そして矢ノ川峠で悪戦苦闘してきたバスの関係者の方も、その後の新天地に希望を持って行った事でしょう。


今度はバス路線廃止理由となったその紀勢線全通の話です。
JRでは紀勢線全通60周年を記念し、こんなイベントをやると言っています。

2019-6-20紀勢本線全通60周年
https://shupo.jr-central.co.jp/kisei_60th/

この尾鷲-熊野間34.2㎞は工事の難度が極めて高く、殆どがトンネルと橋梁。そしてそれまではバスで標高807mの矢ノ川峠越えの国道42号線で2時間40分巡航船なら5時間かかっていたものが38分~1時間ということになりました。
それだけ価値のある鉄道だったということでしょう。
JRではこれを記念して、7月13日~15日、特急「紀勢本線全通60周年号」を運転する計画。いろんなイベントやお土産まであるようです。
以下参照ください
https://trafficnews.jp/post/87022


話しがあちこちに飛びました。

私が何故新幹線との関連を書くかというと、こんな小冊子を持っているためです。

昭和33年9月20日発行の「特急物語 東海道線の今昔」交通新聞編集局編と言う小冊子。

この件は以下エントリー参照ください
「新幹線の生い立ち 2014-10-24 15:10」
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1023.html

さてその小冊子の内容です。
東海道線が能力いっぱいなので、新しく高速鉄道を作るということが書いてあります。
2014-10-24特急物語-02


昭和33年当時、すでに新幹線という名前が決まっていたんですね。
2014-10-24特急物語-03

この当時は現在の標準軌(1435㎜)は広軌と言っていました。

昭和33年の答申内容が載っています。
2014-10-24特急物語-04

2014-10-24特急物語-05

敗戦から13年。其処から立ち上がった先人の苦労、本当に素晴らしいです。

こんなものができるということは、当時の国鉄総裁十河信二が執念で新高速鉄道を作ろうとした証拠です。十河総裁が就任した当時、経済性の問題から当時の技師長は反対でした。その為技師長を交代させ、新たに島秀雄を技師長にしてこの計画を推進したのです。


こんな事で世界で初めての、時速200キロを超える高速鉄道が完成した。

2014-10-24新幹線21
東京駅で1964年10月1日に行われた東海道新幹線の出発式


東京駅新幹線ホーム(18・19番線)の端に十河信二の記念碑が有ります。
鉄道建設記念碑  一花開天下春(十河信二の座右の銘)

2019-6-20十河総裁鉄道建設記念碑 一花開天下春東京駅1819番ホーム

そして新幹線開通50周年がこのように祝われました。

2014-10-24新幹線11
東海道新幹線開業50周年出発式で、出発合図とともに発車する「のぞみ1号」 2014年10月1日
(1日午前6時、JR東京駅で)


最後にこんな記事
信念で新幹線建設を推し進めた十河信二 2016.12.05 文春写真館
https://books.bunshun.jp/articles/-/2585

この記事の最後はこんな言葉で締めくくられている
『 昭和五十六年十月没。遺骨とともに遺影が新幹線で故郷に戻る時、車窓の外に向けられ、各駅で駅員ら国鉄マンはこれを敬礼で迎えた。』

以上で矢ノ川峠から新幹線の話、一見何の関係も無さそうな話はこれで終わりとします。
矢ノ川峠で見た夢が新幹線になり、それが今に繋がる。素晴らしい話だと思います。

  1. 鉄道
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  3. CM(4)

コメント

日本人と国家としての日本が世界史上類を見ないのは、無数の成功体験の積み重ねがあることだと思います。第二次世界大戦の敗北という蹉跌はありますが、政治、経済、文化に誇るべき業績が無数にある。世界を見回しても、そんな社会はほとんどない。新幹線もそのひとつ。マスゴミは日本衰退論を振りかざしているが、奴らは高学歴だが馬鹿ばかり。大局観がまるでない。一時期はやった朝鮮人を見習え論がその最たるもの。ゴミが称賛する朝鮮には誇るべきもの、成功体験がまるでない。ウリジナルを叫び、ウソを吐きまくるのみ。日本人が手を引いたら、滅びるしかないだろうね。
  1. 2019-06-21 21:56
  2. URL
  3. 朝鮮人は日本の敵 #-
  4. 編集

To:朝鮮人は日本の敵 さん

> 日本人と国家としての日本が世界史上類を見ないのは、無数の成功体験の積み重ねがあることだと思います。第二次世界大戦の敗北という蹉跌はありますが、政治、経済、文化に誇るべき業績が無数にある。世界を見回しても、そんな社会はほとんどない。新幹線もそのひとつ。マスゴミは日本衰退論を振りかざしているが、奴らは高学歴だが馬鹿ばかり。大局観がまるでない。一時期はやった朝鮮人を見習え論がその最たるもの。ゴミが称賛する朝鮮には誇るべきもの、成功体験がまるでない。ウリジナルを叫び、ウソを吐きまくるのみ。日本人が手を引いたら、滅びるしかないだろうね。



同感です。でも残念ながらシナ朝鮮を理想の国歌として崇め奉っているゴミメディアが現実を見えなくしています。
困ったことですが、矢張り信賞必罰で、出鱈目を流したマスゴミは切腹、お取り潰しをすべきです。
国が出来なければ、国民がやるしか無いでしょう。
真っ先にやらねばいけないのは某アカヒ珍聞ですが、当然ビーチ前川も同じでしょう。
  1. 2019-06-22 09:22
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

一国の社会、国家にとって成功体験はとても重要だと思います。それは自信、そして誇りの根源。それがあれば復活できる。ご先祖ができたことが自分たちができないはずはないという精神的な活力の根源だからです。朝鮮にはホントに何にもない。文化は中国のコピー、戦争すれば負け続け、国内での政争には外部勢力を平気で利用する。その結果として、属国あるには植民地に成り下がる。朝鮮人が勝つためには手段を選ばないのは、実力では勝てず(実力がない)、成功体験も一切ないのが理由なのでしょう。朝鮮人は切り捨てるのが吉。ほっとけば自滅する。それが朝鮮人。
  1. 2019-06-22 10:39
  2. URL
  3. 朝鮮人は日本の敵 #-
  4. 編集

To:朝鮮人は日本の敵 さん

> 一国の社会、国家にとって成功体験はとても重要だと思います。それは自信、そして誇りの根源。それがあれば復活できる。ご先祖ができたことが自分たちができないはずはないという精神的な活力の根源だからです。朝鮮にはホントに何にもない。文化は中国のコピー、戦争すれば負け続け、国内での政争には外部勢力を平気で利用する。その結果として、属国あるには植民地に成り下がる。朝鮮人が勝つためには手段を選ばないのは、実力では勝てず(実力がない)、成功体験も一切ないのが理由なのでしょう。朝鮮人は切り捨てるのが吉。ほっとけば自滅する。それが朝鮮人。



同感です。
幸いなことにここ50年、劣化の一途をたどっています。今では漢字語の語彙も80%を喪いました。
だからここ7,8年前から大きなプロジェクトは殆ど失敗しています。ウクライナの高速鉄道とか、インドネシアの高炉とか。
破綻は近いですね。
  1. 2019-06-22 21:02
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  3. 短足おじさん二世 #-
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