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2019-05-08 13:39

三内丸山遺跡を見てきた<巨大竪穴住居はシティーホールの可能性


 青森市の三内丸山遺跡を見てきました。これで私としてはどうしても見たかった古代遺跡二つを煮たことになります。
一つ目は古代出雲の出雲大社の遺構(巨大な三本の柱を束ねた古代の高層建築遺構)。そして三内丸山遺跡です。


最初に目当てのモノの全体の姿はこれ

2019-5-6青森7

右側の巨木6本でできた「大型掘立柱建物」、これも大いに興味が有るのですが、それは次回に回して、最初は後ろの「大型竪穴住居」についてみていきます。

中の様子はこんな風

2019-5-7青森8


そしてこれは大林組プロジェクトチームによる復元図

2019-5-7三内丸山の大型竪穴住居  
三内丸山遺跡の復元 大林組プロジェクトチーム著  学生社 1998年7月刊 より


凄い大きさです。長さ32m、幅9.8mもあります。内部の広さは約250㎡。
これを中学校の講堂だとすると、大体一人0.6㎡とみれば416人分。この遺跡の近くに青森市立三内中学校が有りますが、この学校の生徒数はネットで見たら平成29年4月現在で411名、教職員が36名、こんな風になっていました。この生徒さん全部が入れる広さということになります。


実は縄文時代と言うのは昔から「縄文時代は狩猟採集民の時代、だから食べ物を求めてアチコチ移動していた。そんな移動の民だから文化もない」、こう言われてきました。
しかし私は遺跡の発掘などにも参加したことが有り、貝塚の貝の量の多さ、そして貝の層の深さで相当長い間そこに住んでいたことを知っていました。

そんな目でこの遺跡を見ると、私にはここが当時の縄文都市ではないか、この巨大な「大型竪穴住居」は公会堂とかシティーホールといった使われ方をしていたのではないかと考えていましたが、実物(復元建物)をみて、一層その感を強くしました。

この当時、縄文海進といわれ、気温は現在より2度ほど高く、また海面が5mほど高く、この遺跡のすぐ下が波打ち際になっていました。
この時期の海が現在より暖かかった証拠として私は「ハイガイ」という貝に注目しています。

ハイガイ


ハイガイは暖かい海を好む貝で、タイなどではよく食べられています。現在のハイガイの北限は学者は愛知県の三河湾と言いますが、こんな貝見たことは有りません。現在確認されているのは九州の有明海辺りが事実上の北限のようです。
こんな貝が三内丸山遺跡からの出たと聞いていたのですが、これはまさしく今より温暖な時代の証拠。それが見たかったのですが、今回は時間もなく確認できませんでした。


縄文海進での海面位置。現在の青森市街中心部は殆ど海面下になっている。

2019-5-8三内丸山遺跡の縄文海進図by青森県教育庁文化課


これが当時の三内丸山の復元図

2019-5-8三内丸山遺跡の復元図by青森県教育庁文化課
http://material.miyazaki-c.ed.jp/ipa/sandaimaruyamaiseki/zentaigaiyou/zentai/IPA-san0160.htm
上掲Hpの説明では、
【集落の復元CG】 三内丸山遺跡は日本最大の集落跡で、縄文人が長期間にわたって定住生活を営んでいた場所である。CGで復元された集落の左上の塔は大型掘立柱建物、隣接するのは大型竪穴住居、中央の盛土の間の建物は高床倉庫である。(資料提供:青森県教育庁文化課)

こうなっている。直ぐ近くに海が見えます。町に入る道路が有ります。高床式の倉庫群もあります。
住民の数の倍以上の人を収容できる大きな施設。これは周辺の人たちを含めた公会堂のような施設と言わざるを得ない。シティーホールと言って良いと思います。
しかもこのCGをみれば、巨大な掘立柱建物が望楼の機能を持っていたことは間違いないだろう。

更にこのCGでは分からないが、この遺跡周辺には栗などの林が有り、人の手で栽培されたものと考えられています。縄文時代とは狩猟採集民ではなく狩猟栽培民だった。そしてその中で三内丸山は物流の中心地でもあった。

2019-5-4青森4 

こんな事で、三内丸山遺跡は縄文時代が縄文文明と言ってもいい、そんな事が言えるのではないか。今回三内丸山遺跡を見て、その思いを強くしました。

<続く>
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コメント

5900年前

購読しているサイトで、こんな記事を見かけました。

http://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/12934
【言語学】シナ・チベット語族の起源
記事によれば、
シナ・チベット語は約5900年前に分岐した可能性が非常に高く、北方起源仮説に合致すると結論付けた。

「5900年前」で検索してみると、あらら。三内丸山時代だったんですね。
シナと日本は、初期から別のグループで発展してきたんだなと感慨深いものが。

声調言語(シナ・チベット語族)はいつごろ発生したのか、うっすら興味を持っており、
この「5900年前」の発生は、意外に新しいという印象を受けます。
祖語は、より古いのでしょうが、
「三内丸山の頃かぁ〜」となると、さほど古い感じがしない。

ちょうど、このエントリーで三内丸山遺跡を取り上げていたので、
書き込みたくなりコメントしました。
  1. 2019-05-11 17:51
  2. URL
  3. かけそばのび太郎 #-
  4. 編集

Re: 5900年前

> 購読しているサイトで、こんな記事を見かけました。
>
> http://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/12934
> 【言語学】シナ・チベット語族の起源
> 記事によれば、
> シナ・チベット語は約5900年前に分岐した可能性が非常に高く、北方起源仮説に合致すると結論付けた。
>
> 「5900年前」で検索してみると、あらら。三内丸山時代だったんですね。
> シナと日本は、初期から別のグループで発展してきたんだなと感慨深いものが。
>
> 声調言語(シナ・チベット語族)はいつごろ発生したのか、うっすら興味を持っており、
> この「5900年前」の発生は、意外に新しいという印象を受けます。
> 祖語は、より古いのでしょうが、
> 「三内丸山の頃かぁ〜」となると、さほど古い感じがしない。
>
> ちょうど、このエントリーで三内丸山遺跡を取り上げていたので、
> 書き込みたくなりコメントしました。



初めまして、コメント有難う御座います。
日本語の起源について多くの研究が有りましたが、結論として何処から来たものか分からないというのが現状かと思います。
そんな事を踏まえると、日本語とは人類の共通の祖語(有るとしたらですが)から長い年月をかけて発展してきたものではないかと思います。
この三内丸山の研究がもっと進めば、そんな事が明るみに出るかもしれません。

次回エントリーで建築材としての栗の木を取り上げるつもりですが、現代人の想像もつかないことを考えないと成り立たないことが起こっているように感じています。
  1. 2019-05-12 17:07
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

最近、日本語とポリネシア語に共通点があるという話をききました。
http://www.iris.dti.ne.jp/~muken/intro00.htm

私が小学生の頃は日本語はウラルアルタイ語系でトルコ語に近いと読んだのですが、いったいどうなのか、いまだにわかりません。

アカガイのようでアカガイでない、赤い汁(ヘモグロビン)が出るハイガイ。懐かしい。
15年前は激安でしたが、今は結構、価格が高くなっていてびっくりします。チェンマイでも食いましたが、いったいあれは淡水生、海水性なのか。海水性ならどうやってチェンマイまで運ぶのか。謎です。
ベトナムでも貝は良く食べます。牡蠣が滅茶安くて、コクがあって一番美味しい。なまで見ると気味が悪いオレンジ色の巻貝も旨いです。そしてでっかいタニシ(良く蒸した)を食べます。日本では考えられないほど安くて美味しいです。
  1. 2019-05-15 17:40
  2. URL
  3. NINJA300 #/xzFVZWc
  4. 編集

To:NINJA300 さん

> 最近、日本語とポリネシア語に共通点があるという話をききました。
> http://www.iris.dti.ne.jp/~muken/intro00.htm
>
> 私が小学生の頃は日本語はウラルアルタイ語系でトルコ語に近いと読んだのですが、いったいどうなのか、いまだにわかりません。
>
> アカガイのようでアカガイでない、赤い汁(ヘモグロビン)が出るハイガイ。懐かしい。
> 15年前は激安でしたが、今は結構、価格が高くなっていてびっくりします。チェンマイでも食いましたが、いったいあれは淡水生、海水性なのか。海水性ならどうやってチェンマイまで運ぶのか。謎です。
> ベトナムでも貝は良く食べます。牡蠣が滅茶安くて、コクがあって一番美味しい。なまで見ると気味が悪いオレンジ色の巻貝も旨いです。そしてでっかいタニシ(良く蒸した)を食べます。日本では考えられないほど安くて美味しいです。



面白い資料、有難う御座います。
私もポリネシアとの言葉のつながりは有ると思っています。
でもポリネシアに人が渡ったのよりも日本に人類が到達したほうがはるかに古い。
そんな事で、人類がアフリカで生まれ、世界に拡散しいく中であるグループの一部が日本にやってきた。その関連のグループがポリネシアにもやってきた。そう見ています。

それから貝の話。ハイガイを食べたことがあるとのこと。美味しい貝ですね。
ある研究者によると、ハイガイは食べると「男性が元気になる」のだとか。そう言えばタイ人も同じことを言っていましたから多分事実なのでしょう。美味しい貝ではありますが、今の私にはもはや無用の食べ物かも知れません(笑)。

それからハイガイは海の貝です。但し暖かい海に生息するので、現在では九州の有明海辺りが北限。学者は愛知県の三河湾が北限と言っていますが、当地方では今は見かけないですね。
但しハイガイによく似たサルボウ(当地方での名前はチンメといいます)と言う貝はあります。これは当地方でもたまに採れます。1年ほど前行きつけの海鮮料理屋に有ったので食べました。見た目も味もハイガイによく似ています。


  1. 2019-05-16 09:10
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

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