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2019-03-19 18:50

米運輸省、FAAを調査 新型ボーイング安全認証、リスク過小評価か


 最新の旅客機ボーイング737MAXの2件の墜落事故。現在分かっていることを書いてみます。

最初は3月10日のエチオピア航空の事故。この件はエチオピア側がボーイングに不信感を持っているらしく、製造国でもないフランスのBEA(フランス航空事故調査局)に事故調査を依頼しているが、この調査の速報が入った。

<以下引用>

仏事故調、737 MAX墜落「明確な類似性」 エチオピア機とライオンエア機の飛行記録解析
 2019年3月19日 07:46 JST By Tadayuki YOSHIKAWA

 BEA(フランス航空事故調査局)は現地時間3月18日、10日に墜落したアディスアベバ発ナイロビ行きET302便のボーイング737 MAX 8(登録記号ET-AVJ)のフライトレコーダー(DFDR)を解析する過程で、2018年10月に墜落したインドネシアのライオン・エア(LNI/JT)のジャカルタ発パンカルピナン行きJT610便(737 MAX 8、PK-LQP)のデータとの間に「明確な類似性がある」ことを明らかにした。

 エチオピア政府などが事故調査を依頼したBEAは、ER302便のDFDRとボイスレコーダー(CVR)の解析を、エチオピア事故調査局(Ethiopian Accident Investigation Bureau)やNTSB(米国家運輸安全委員会)と連携して進めている。この中で、調査チームが2件の事故に類似性があることを確認し、今後の「さらなる調査対象になる」としている。
・・・以下略、詳細はリンク先参照ください・・・
<引用ここまで>


そしてもう一つ、この方が問題が大きいのだが、米運輸省が下部機関である連邦航空局(FAA)による安全認証手続きに問題がなかったか調査中、こんな報道が出てきた。
航空機の安全にかかわる問題で、アメリカの官民双方に問題が有ることが疑われている訳で、この問題の衝撃は大きいと思う。
何せアメリカは国内の移動はクルマ・バス以外は飛行機になる。日本人が新幹線の事故に敏感なように、いやそれ以上にアメリカ人は航空機に敏感なのだ。

ではその報道を。
 
<以下日刊工業新聞より引用>
米運輸省、FAAを調査 新型ボーイング安全認証、リスク過小評価か  
(2019/3/18 12:30)

【ワシントン=時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は17日、短期間に2件の墜落事故を起こしたボーイングの新型旅客機「737MAX」について、米運輸省が下部機関である連邦航空局(FAA)による安全認証手続きに問題がなかったか調査中だと報じた。事故との関連性が浮上している失速防止のシステムなどが焦点になっているという。

 運輸省の監察官は、新型機の安全性認証などを担当するFAAの事務所2カ所を調査。FAAとボーイングとの通信記録なども対象に含まれるとしている。

 ボーイングはライバルの欧州エアバスの追い上げに対抗するため、1960年代に就航した737の派生モデルとしてMAXを開発。同紙は、派生モデルとしての開発では「FAAのシステムに関する検査が少なく、認証取得に必要な時間が大幅に短縮される」と伝えている。

 失速防止システムは当初、高い高度での利用が想定されていたが、ボーイングは低空でも有効と判断。FAAもMAXでこのシステムを認めたという。専門家はボーイングとFAAが「リスクを過小評価し、操縦マニュアルや操縦士訓練で説明に力を入れなかった」と主張している。

 ボーイングは航空会社に対し、MAXは従来モデルとの違いが少なく、操縦訓練が最小限で済むと強調していたとされる。同紙は関係者の話として、パイロットは失速防止システムについて特別な訓練を受けなかったと伝えている。
<引用終り>


今737MAXはアメリカでも運航停止となっているが、普通ならこの指示はFAA(連邦航空局)が出すもの。これが大統領令で停止になった所に問題の異常さが分かる
アメリカの官僚機構の奥に潜む「膿」を摘出する時期が来たようだ。

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コメント

 お久しぶりです。いつも読ませていただいております。ちょうど今のタイミングで、ボーイング社の安全に関する話題がありますのでリンクをお知らせします。私は文系人間ですので、細かいことはわかりませんが、タカタの事件を思い出してしまいますね。機体にゴミや工具が残されているとは、。。。

https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-16-1
  1. 2019-03-20 14:01
  2. URL
  3. Cherry Blossoms #-
  4. 編集

To:Cherry Blossoms さん

>  お久しぶりです。いつも読ませていただいております。ちょうど今のタイミングで、ボーイング社の安全に関する話題がありますのでリンクをお知らせします。私は文系人間ですので、細かいことはわかりませんが、タカタの事件を思い出してしまいますね。機体にゴミや工具が残されているとは、。。。
>
> https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-16-1



情報ありがとうございます。
まんぐーすさんの記事は「あのボーイングが!」、そんな思いで衝撃的ですね。
タカタの事例との比較ですが、流石目の付け所が鋭い、まさに慧眼化と思います。
私にはボーイングは「787問題」からどうもおかしいと睨んでいたのですが、今は矢張りなあ、そんな思いです。

実はこの問題は多分文明論に遡る根の深い問題ではないかと思います。
これを解決できる思想は日本にしか無いのではないかと思っています。

所でまったく余談。
間も無く桜の開花ですね。今年はどうも天候がいつもと違う気がしますが、いい花見にしたいですね。
もっとも私は「花より団子」、もとい「花より一杯」ですが。
  1. 2019-03-21 08:23
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  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

この事故に関して報告書が出ましたね。

こちらのブログで書かれていた通りでしたが正直驚きましたね。小生はこの話を聞いてすぐの1994年の中華航空の事故を思い出しました。

あれは確かエアバス機が副操縦士が自動操縦を巡航モードにしたまま着陸態勢に入り機械操作と人間の操作が対立して最後失速したのでしたよね。

今回はヒューマンミスがないところが悲劇でしょう。ボーイング機がセンサーが異常を起こしてるのに機械がセンサーの値を信じ操縦士の操作を無視して最後失速に陥ったのでしょう。

前者はエアバス社がボーイング社と異なり操縦士の操作を優先にするということをしていなかったから起きた悲劇であるとされました。この場合どちらの操作を優先するかは結構哲学的な問題で人間の操作をどこまで信じてよいかというものです。

確かエアバスはこのあと発想を変え操縦士優先にしたはずです。ところがボーイングは人間が操作をミスすることはあるんだから自動操縦優先モードにしてしまったわけです。そしてそれを二重スイッチで解除するということにしたわけです。

こうなるとセンサー異常が起きた場合は救いがないことになります。間違った指示を正確と信じてるのにそれを是正するのは厄介なことをしなくちゃあいけない。

通常機械は間違えませんがセンサー異常は結構起きます。センサー2個あってそれをどちらかを使うなんてのは理解に苦しみます。結局改修しましたが2個のセンサーに偏差があったら自動操縦は解除すべきでしょう。

もしくは3個以上のセンサーを用意し異常な値を出したものを弾くとか考え方はあったと思います。

ただ問題の根源はこの737maxが大昔の機体の改修機ということでしょう。
これが一概に悪いとは言えませんが翼を全面的に改設計しても改修機だからということで審査が楽に通るらしい。これが一番の問題だったのでしょう。

だって主翼他の改設計とエンジン強化のために重心の位置がずれるからこの失速防止装置をつけたのだというのですよね。これってなんかおかしくないでしょうか。

重心位置を変えたくなければ胴体の一部に手を付けるべきでしょう。でもそれは経済上の理由でそれをやらない。自動操縦装置でやり過ごす。センサー異常の発生は考えないでよい。だから自動優先で良い。

これじゃあ事故起こりますわ。

というよりボーイングの発想は四半世紀前と比べてどちらが健全なんでしょうか。機械は正しい値を入れねば正しい操作はできません。当たり前の話ですがこれが分かっていなかったということでしょう。

これって何か進歩したんでしょうか。

Aiか何か知りませんが最近の車はこの手のセンサーに頼ることおびただしいはずです。自動車線走行とか自動ブレーキとかこの手のセンサーはどうやってその正確性を判定するんでしょうか、正直気が遠くなります。

この手の自動運転の発想はどこかが間違えてるかもしれないと本当に思います。



  1. 2019-03-31 23:19
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  3. kazk #cPv2SIBE
  4. 編集

To:kazk さん

> この事故に関して報告書が出ましたね。
>
> こちらのブログで書かれていた通りでしたが正直驚きましたね。小生はこの話を聞いてすぐの1994年の中華航空の事故を思い出しました。
>
> あれは確かエアバス機が副操縦士が自動操縦を巡航モードにしたまま着陸態勢に入り機械操作と人間の操作が対立して最後失速したのでしたよね。
>
> 今回はヒューマンミスがないところが悲劇でしょう。ボーイング機がセンサーが異常を起こしてるのに機械がセンサーの値を信じ操縦士の操作を無視して最後失速に陥ったのでしょう。
>
> 前者はエアバス社がボーイング社と異なり操縦士の操作を優先にするということをしていなかったから起きた悲劇であるとされました。この場合どちらの操作を優先するかは結構哲学的な問題で人間の操作をどこまで信じてよいかというものです。
>
> 確かエアバスはこのあと発想を変え操縦士優先にしたはずです。ところがボーイングは人間が操作をミスすることはあるんだから自動操縦優先モードにしてしまったわけです。そしてそれを二重スイッチで解除するということにしたわけです。
>
> こうなるとセンサー異常が起きた場合は救いがないことになります。間違った指示を正確と信じてるのにそれを是正するのは厄介なことをしなくちゃあいけない。
>
> 通常機械は間違えませんがセンサー異常は結構起きます。センサー2個あってそれをどちらかを使うなんてのは理解に苦しみます。結局改修しましたが2個のセンサーに偏差があったら自動操縦は解除すべきでしょう。
>
> もしくは3個以上のセンサーを用意し異常な値を出したものを弾くとか考え方はあったと思います。
>
> ただ問題の根源はこの737maxが大昔の機体の改修機ということでしょう。
> これが一概に悪いとは言えませんが翼を全面的に改設計しても改修機だからということで審査が楽に通るらしい。これが一番の問題だったのでしょう。
>
> だって主翼他の改設計とエンジン強化のために重心の位置がずれるからこの失速防止装置をつけたのだというのですよね。これってなんかおかしくないでしょうか。
>
> 重心位置を変えたくなければ胴体の一部に手を付けるべきでしょう。でもそれは経済上の理由でそれをやらない。自動操縦装置でやり過ごす。センサー異常の発生は考えないでよい。だから自動優先で良い。
>
> これじゃあ事故起こりますわ。
>
> というよりボーイングの発想は四半世紀前と比べてどちらが健全なんでしょうか。機械は正しい値を入れねば正しい操作はできません。当たり前の話ですがこれが分かっていなかったということでしょう。
>
> これって何か進歩したんでしょうか。
>
> Aiか何か知りませんが最近の車はこの手のセンサーに頼ることおびただしいはずです。自動車線走行とか自動ブレーキとかこの手のセンサーはどうやってその正確性を判定するんでしょうか、正直気が遠くなります。
>
> この手の自動運転の発想はどこかが間違えてるかもしれないと本当に思います。




この737MAX問題は最近ボイスレコーダーの内容が分かってきて、コックピット内の悲惨な会話が分かってきました。
離陸してフラップを格納したら急に機種が下がり始め、何とか機首を上げようとしても機体が言う事を聞かない状態。
パイロットはコパイ(副操縦士)にマニュアルを調べろと叫んでいたとの事。こんな急場にそれからマニュアルを見ようとしたって間に合うはずもなく墜落したんですが、いかに異常な状態か分かります。

そして今回も昔の中華航空機事故と全く同じでして、パイロットの操作は尾翼のうち昇降舵を動かすのですが、コンピュータの指令は水平安定板を動かすようになっています。(水平安定板と昇降舵で水平尾翼を構成する)
だからパイロットが操縦桿を操作すると当然ながら手ごたえがある訳ですが、水平安定板の動きは操縦桿には伝わらない(多分)。パイロットの意志に反した動きということですね。

もう一つインドネシアの事故で前日同じトラブルがあったんだが、その時はうまく切り抜けたんですが、詳細が分かってきました。
実はその時はコックピットにもう一人、非番のベテランパイロットが移動の為乗っていた。トラブルが起こったとき、そのベテランパイロットは機首下げをしている装置のスイッチを切ったので事なきを得たようなのです。

この辺りはもう少し調べてエントリーしたいと思っていますが、最初のインドネシアの事故だけで即運行停止すべきでした。
恐らくそんな所がこれから大問題になるでしょう。
ボーイングのですが、FAAも無傷では済まないと見ています。
アメリカが病んでいる、その典型的な事例になると思います。
  1. 2019-04-02 09:05
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  3. 短足おじさん二世 #-
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