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2019-03-13 16:30

ボーイング「737MAX」に何が起こったか


 最新鋭のジェット旅客機ボーイング737MAXが昨年10月、今年3月10日と墜落する事故が発生している。ボーイング737自体は昔からあるのですが、737MAXは2017年5月に旅客機として初就航。燃費が良く航続距離の長い最新鋭機だ。

2019-3-13ボーイング737MAX 
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0737MAX


しかし3月10日の事故を受け、全世界で運航停止する航空会社が増えているし、なんとトランプ大統領までその件でツィッターで考えを表明している。
何か大きな問題になりそうなので、今分かっていることを調べてみた。

参考:運用を禁止している国・地域・機関などは以下wiki参照
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0737MAX


問題点を整理すると

1.最新鋭の機体で、特にエンジンは従来機より大きくパワフル。そして燃費が良く、航続距離が長い。こんな新型機なのだが、新しいエンジンの為、機首が上がりすぎ、それを抑えるデバイスをつけた為、機械が人間の捜査に反発する結果に。こんな事故なので、メーカー(ボーイング)、アメリカの思想的な部分にまでさかのぼって検討が必要と思われる。

参考までに
この新エンジンにはセラミックマトリックス複合材料(CMC)と呼ばれる新素材が使われている。このCMCは、炭化ケイ素マトリックスに埋め込まれた微細な炭化ケイ素繊維から作られており、この「炭化ケイ素繊維」こそが、日本生まれの技術。日本カーボン(株)が開発したもの。この特殊な繊維はヒトの髪の毛の5分の1の細さで、金属材料の3分の1と軽量でありながら耐熱温度は金属材料より20%も高く、多くの合金が溶解し始めるほどの高温でも使用することができる特性がある。こんな技術で新世代航空機の頂点に立ったということです。


2.昨年10月、そして3月10日と2回の事故はどちらも離陸直後に墜落。多数の航空会社が使用を一時取りやめにしているが、アメリカでは一般の乗客がこの機体を使用した便を避ける動きまで出てきた。⇒この件が今回のテーマ。


3.昨年10月の事故の中間報告が出ているが、この機種に採用された新しい装置(失速防止装置)がパイロットの操作に逆らって機首を下げる方向に動き、結果墜落したと見られている。
これは1994年に中華航空機が名古屋空港(当時)に着陸失敗した事故の原因とよく似ている。中華航空機事故では自動操縦装置がパイロットの意志に逆らって動いたため、結果として墜落したがこの事故と今回のケース、とても似ている。(この件は次回エントリーします)



それでは本題、最初はトランプ大統領のツィッターから。

トランプ大統領
航空機は、あまりにも複雑になりすぎている。パイロットはもはや必要なく、MITからのコンピューターサイエンティストが居ればよい。多くの機器でいつも起きていると承知している。いつも、新しい進歩を模索しているが、古くて単純な方が遥かに良いことも多い

Donald J. Trump  15:45 - 2019年3月12日
https://twitter.com/JackRussellCrow/status/1105600618138234880

トランプ大統領(続き)
客観的な判断が必要だ。複雑なシステムは危険を及ぼす。高度化はコストがかかるわりに得られるものも少ない。あなた方はどう思うかはわからないが、私はアインシュタイン博士を私の操縦士にしたくはない。私は、簡単にかつ迅速に飛行機を操れる飛行機のプロが良い

Donald J. Trump  15:49 - 2019年3月12日
https://twitter.com/JackRussellCrow/status/1105601812525023232


アメリカの大統領が直接こんな事故に言及するのはめったにないこと。それだけ事故が深刻だという意味で最初に紹介しました。
しかしトランプ大統領のコメント、技術屋にはかなり耳の痛い話だと思います。
新しい進歩を模索しているが、古くて単純な方が遥かに良いことも多い
これは確かにそんな事も多いと思います。がしかし、悩ましいですね。



次にwsjのこんな記事

<以下引用>

https://jp.wsj.com/articles/SB12498886470155574209504585175072381467284?mod=djem_Japandaily_t
トラベル
ボーイング「737MAX」、知っておくべき6項目

2019-3-13ボーイング737MAXのWSJ記事 
ボーイングの最新鋭小型旅客機「737MAX」について知っておくべき点をまとめた

By Scott McCartney
2019 年 3 月 12 日 13:10 JST

――筆者のスコット・マッカートニーはWSJミドルシート担当コラムニスト

***

 ボーイングの最新鋭小型旅客機「737MAX(マックス)」は、燃費が良いうえに航続距離が長い(多くの旅客にとって残念なのは座席が詰まっていることだ)。2017年5月に旅客便として初就航して以来、これまでに2機が墜落して乗員乗客が全員死亡している。

 2回の墜落(18年10月のライオンエア610便と10日のエチオピア航空302便)は気味が悪いほど状況が似ている。いずれも離陸直後に急降下した

 エチオピア航空機の墜落に関する調査は始まったばかりであり、ライオンエアのケースで疑われているのと同じシステムが絡んでいるのかどうかはまだ不明だ。米航空会社は状況を注視しているとしており、737MAXに寄せる全幅の信頼は変わっていないと話している。

 だが一部の旅行者は違うかもしれない。中国、エチオピア、インドネシアが当面の飛行停止を命じた後は特にそうだ。同型機への搭乗が不安な読者に役立つ情報を集めた。

① 疑われている問題は具体的に何か

 ライオンエア機墜落に関する予備的調査の報告書では、ボーイングが737MAXに投入した新システムが疑われている。この「MCAS」は、パイロットが手動で操縦している時に機体が上昇しすぎると、センサーが作動して自動的に機首を押し下げるシステムだ。

 同機はこれまでの「737」シリーズに比べてエンジンが大きく、位置も少し異なる。その結果、機首が上を向く傾向がある(自動操縦機能の使用時にはない要素だ)。MCASは操縦中のパイロットの注意がそれた時に機体が制御不能になるのを防ぐため、機首が高すぎだとセンサーが判断すると自動的に機首を下げる。

 ライオンエア機墜落の調査では、センサーの不具合で誤って機首が下げられたことが原因だと疑われている。

 この墜落後、米連邦航空局(FAA)とボーイングは各航空会社にMCASについての追加情報を送った。航空会社側はその情報をパイロットに伝えたとしている。

② 737MAXはどの航空会社で何機飛んでいるのか

 サウスウエスト航空、アメリカン航空、ユナイテッド航空を含む世界30社超が運航する737MAXは計350機。サウスウエストが一番多く、「737MAX8」は34機だ(737シリーズ全体では約750機)。

 アメリカンは737MAX8を24機保有。いずれもマイアミを発着している。ニューヨークのラガーディア空港とマイアミを結ぶ路線はMAXが頻繁に行き来している。1日12便のうち、8便は737MAXだ。ユナイテッドは、やや機体が長く座席が多い「737MAX9」を14機運航している。ヒューストン、ロサンゼルス、ハワイ、フロリダ州オーランドの発着便が多い。 

③ 搭乗便の機種はどうすれば分かるか

 簡単にはいかない。航空会社はしょっちゅう機体を交換しているからだ。サウスウエスト、アメリカン、ユナイテッドのウェブサイトでは、フライトを検索すると機種が表示される。サウスウエストでは、便名をクリックしなくてはならない。アメリカンは提供している各便の機種を表示する。ユナイテッドでは「details(詳細)」をクリックする。

 航空会社以外のウェブサイトは状況がばらばらだ。例えばエクスペディアでは、737MAXはまだ表示されない。

 とことん調べたければ、「FlightAware」「FlightStats」「FlightView」「Flightradar24」といったサイトがある。

④ 737MAXに乗るのが分かったらどうすべきか

 まだ予約段階なら、スケジュール変更による混乱を避けるため737MAXを使わない便を選ぶべきだろう。エチオピア航空機墜落の原因がMCASの誤作動だと判明すれば、ソフトウェア修正の計画・試験・実施まで世界中で同型機の運航が停止しかねない。選択の余地があるなら、欠航の確率が高い便は選ばないことだ。

 既に737MAXの便を予約しているなら、気持ちの問題だ。米国などの航空会社はMCAS誤作動に備えた訓練を実施しており、米航空会社は同型機の不具合を経験していないと話している。

 パイロットも客室乗務員も、737MAXが安全でないと思えば乗務しないはずだ。だが同型機に乗るのがストレスなら、別便への振り替えを航空会社に頼むのが良いだろう。春の休暇シーズンはそれも難しいかもしれないが。

 とはいえ、事故が起きた後は航空会社も振り替え手数料は取らないことが多い。通常は認めないケースでも、不安な旅客の予約変更には協力するだろう。予約済みの737MAXのフライトを変更したいなら、手数料を免除するよう訴えることだ。

⑤ ボーイングは何と言っているか

 ほとんど何も言っていない。10日に発表した短い文書では、墜落について悲しんでおり、「エチオピア事故調査局と米国家運輸安全委員会(NTSB)の指示の下で技術的支援を提供するため」墜落現場にチームを派遣したと述べている。

⑥ 考えられる解決策は何か

 ボーイングはソフトウエアの修正で安全当局と協力している。修正は1月に発表予定だったが、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は2月、変更の度合いを巡って意見が分かれているため少なくとも4月まで延期されたと伝えた。FAAは11日、ボーイングによる修正は4月末までに発表されると述べた。修正によって機首が下を向くのは制限されるという。エチオピア航空機の墜落により、ソフトウェア修正の計画は複雑になる可能性がある。

<引用終り>

<続く>

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