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2018-05-03 17:20

「理想主義」が諸悪の根源


 理想主義が諸悪の根源、こんな事を藤井聡先生が話している。
丁度いま南北朝鮮が和解に向かっている最中なので、そんな事を考えてみた。

最初の藤井聡先生の話から

<以下引用>
https://the-criterion.jp/radio/20180430-2/

https://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII/posts/1333471233420483

週刊ラジオ「表現者」

「理想主義」が諸悪の根源。ピースの影に戦争あり。
2018.05.01




複雑な勢力均衡で成り立っている国際社会で,理想主義的な「平和」ばかりを唱えていると,逆に「戦争」を招く結果になることもある.また歴史的に人間社会では,理想主義が暴力の原因となった例も少なくない.そのパラドキシカルな関係を解説します.

今週の一曲
Imagine by ジョンレノン

1980年に銃殺されたジョンレノンの、1971年にリリースされたビートルズ解散後の代表曲。「Imagin」(想像してみなさい)と語りはじめるこの曲は、国家や宗教や所有欲が「存在しない状態」を万人が想像できれば、平和になって、世界は一つになるに違いないさ、という見解を表明し、万人に「想像」することを呼びかける。1975年まで続いたベトナム戦争に反対するアメリカの若者達の反戦運動を象徴する一曲。「もしこれが可能なら」、どんなに素晴らしい事だろうと思わない人など、いるわけがない―――が、実際には、可能でないにも関わらず、『もし可能なら』と多くの人々が想像しはじめたら―――そこにはジョンレノンが全く想像すらしていなかった地獄の扉が開かれることになる
執筆者 : 藤井 聡

そしてこの投稿の追加
https://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII/posts/1333471233420483
Satoshi Fujii
May 1 at 5:05pm · 
実は、先に紹介した「諸悪の根源は理想主義」のラジオは、朝鮮有事でなくむしろ「シリア」をイメージしてお話しておりました。で、そのシンボルとして
 「ジョンレノン」
のイマジンを紹介していたのですが・・・・まさにジャストタイミングにも、その奥様のオノ・ヨーコさんが、今回の南北首脳会談に関して、こんなツイートをしておられるようです。

『夫が喜んで宇宙をはね回ってるのが目に浮かぶ・・・これが世界中の国々が握手するスタートになってほしい。1つの世界。1つの人類。私は、これが、私と夫が信じたことの始まりだと望む。もうすぐだと確信している。平和はパワーだ!』

・・・・いやぁ、まさに「理想主義」・・・・

我々日本人が朝鮮半島和平でただ単に浮かれているようでは、取り返しのつかない損害を被ることになるでしょう・・・・
兎に角、外交では(我が国の情けなさ、無能さも含めて)現実を直視することが必要です。


オノ・ヨーコ氏「ジョンは喜んで宇宙はね回ってる」
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201804300000134.html

<引用ここまで>

これが「イマジン Imagine 」   いい曲です。ですが・・・



「イマジン Imagine 」の歌詞は簡単な英語なのですが、どうも意訳が多い(上掲動画も同じ)。それで色んな訳を見て、私なりに適当に訳してみた。

イマジン  Imagine    和訳

Imagine there's no Heaven   想像してごらん 天国は無いと
It's easy if you try        やってみれば 簡単
No Hell below us          下に地獄は無く
Above us only sky                      上には ただ空があるだけ
Imagine all the people               想像してごらん  みんな     
Living for today...                      ただ今を生きているって...

Imagine there's no countries      想像してごらん 国が無いことを
It isn't hard to do                      難しくないでしょう
Nothing to kill or die for             殺すことも死ぬことも無く
And no religion too          そして宗教も無い
Imagine all the people         さあ想像してごらん  みんな
Living life in peace         ただ平和に生きているって...

You may say I'm a dreamer    僕のことを夢想家だと言うかもしれない
But I'm not the only one      でも僕一人じゃない
I hope someday you'll join us    いつかあなたもみんな仲間になって
And the world will be as one     きっと世界はひとつになると願う

Imagine no possessions      想像してごらん 財産がないのを
I wonder if you can          あなたは想像できるだろうか

No need for greed or hunger   貪欲になることも飢えることも無い
A brotherhood of man      人はみんな兄弟なんだ   
Imagine all the people      想像してごらん みんな
Sharing all the world       世界を分かち合えるんだ...

You may say I'm a dreamer    僕のことを夢想家だと言うかもしれない
But I'm not the only one     でも僕一人じゃない
I hope someday you'll join us    いつかあなたもみんな仲間になって
And the world will live as one    そしてきっと世界はひとつになるんだ

引用者注:途中に「Imagine no possessions 」というフレーズがあります。このpossession は普通には「所有」という意味ですが、「possessions 」となると財産とか国の領土という意味になります。恐らくこの曲が問題を含んでいる一番のポイントではないでしょうか。私は財産としましたが、領土にすれば完全な無政府主義思想になります。

<歌の話は此処まで>

さて藤井聡先生は上掲ラジオ番組の中で、「理想主義が強ければ強いほど、理想から外れた国に対し不寛容になって、一瞬で暴力主義的になる。そういう恐ろしいものが潜んでいる・、こう言っています。

さてジョン・レノンがイマジンを作ったのはベトナム戦争最中の1971年、そして1975年に戦争は終わったのですが、その後どうなったでしょうか。
一番極端な例がベトナムの隣国カンボジアにあります。

こんなもの
(酷い写真なので小さくしました。詳しく見るにはクリックしてください)
2018-5-3カンボジアの大虐殺写真 
1975年から僅か4年の間に起こったポルポトの大虐殺、未だ正確な死者数は分からないが170万とも220万ともいわれる。当時のカンボジア人の4人に一人とか5人に一人である。しかも殺されたのは主に学校の先生とか村や町の役人・芸術家など知識人・インテリ層。知識人の大半が殺されたと言う。

参考ブログ
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-591.html



さて本題に戻ります。

ジョン・レノンがNYで平和に暮らしている時、世界ではとんでもないことが起こっていたのです。それを藤井聡先生はこう言っています。

「実際には、可能でないにも関わらず、『もし可能なら』と多くの人々が想像しはじめたら―――そこにはジョンレノンが全く想像すらしていなかった地獄の扉」が開かれることになる。」

そして更に

「我々日本人が朝鮮半島和平でただ単に浮かれているようでは、取り返しのつかない損害を被ることになるでしょう・・・・
兎に角外交では(我が国の情けなさ、無能さも含めて)現実を直視することが必要です。」


日本は国を挙げてモリカケの蕎麦屋騒動からセクハラ騒動に明け暮れ、とうとう国会は野党議員が長期勝手気まま連休を決め込む始末。
こんな事で国を守れるのだろうか。暗澹たる思いである。

  1. 社会一般
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コメント

イマジンの歌詞を読んで私は虚無思想を連想しました。ジョン・レノンはインドに憧れをもっていたのか、仏教に関心をもっていたのか分かりませんが歌は虚無的に思えます。聖書にいう「空の空」。

仏教は、特に禅宗は「覚悟の宗教」と言うらしいですが(何を覚悟する?)イマジンには覚悟らしいものは見えません。

もともと私はビートルズやオノヨーコに殆ど関心がなかったので(当時二十歳代の同世代はこぞってビートルズファンでした)イマジンにも関心がありませんでした。

今思えば自分は理想主義者ではなかった、抵抗主義者でもなかったことがイマジンに関興を示さないのだと思います。

しかし若者は理想に燃えて自然です。若いときは理想をかざすべきでしょう。但し社会に出てからもいつまでも理想主義者であり続けるのは未成熟というべきです。

「人類を愛する」と言いながら肉親と不仲、隣人が嫌いという人が多いのに、なぜ「And the world will be as one」と言えるのか。隣の芝生が青く見えるのは目の錯覚です。
  1. 2018-05-04 21:31
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  3. 相模 #-
  4. 編集

To:相模 さん

> イマジンの歌詞を読んで私は虚無思想を連想しました。ジョン・レノンはインドに憧れをもっていたのか、仏教に関心をもっていたのか分かりませんが歌は虚無的に思えます。聖書にいう「空の空」。
>
> 仏教は、特に禅宗は「覚悟の宗教」と言うらしいですが(何を覚悟する?)イマジンには覚悟らしいものは見えません。
>
> もともと私はビートルズやオノヨーコに殆ど関心がなかったので(当時二十歳代の同世代はこぞってビートルズファンでした)イマジンにも関心がありませんでした。
>
> 今思えば自分は理想主義者ではなかった、抵抗主義者でもなかったことがイマジンに関興を示さないのだと思います。
>
> しかし若者は理想に燃えて自然です。若いときは理想をかざすべきでしょう。但し社会に出てからもいつまでも理想主義者であり続けるのは未成熟というべきです。
>
> 「人類を愛する」と言いながら肉親と不仲、隣人が嫌いという人が多いのに、なぜ「And the world will be as one」と言えるのか。隣の芝生が青く見えるのは目の錯覚です。



大変根の深い質問で、今の世界の本質を突いたことだともいます。
ご指摘のように、イマジンの歌詞を読んでみると現実とのあまりの乖離に驚かされます。
例えば、最初に「天国も地獄もなく、ただ今を生きてる」とあるので現実主義かというとそうでは無い。
次に「no countries」となりますが、この意味は訳によっては国境はないと訳したりしますが、やはり国が無いでしょう。
完全な無政府主義者ですね。
でも国がなかったら、例えば自然災害などは誰も助けてくれません。台風や地震などみんな自己責任という事になります。
この発想はユダヤ人の考え方そのものです。ユダヤ人には国が有りません(イスラエルは除く)。だからユダヤ人は国には頼れないのでカネだけが頼り。
そしてこれが20世紀の世界の厄災の原因の一つ。
日本人はそのユダヤ人を助けたのに、そのユダヤ人から手痛い仕打ちを受けた。難しい話です。
  1. 2018-05-05 12:03
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  3. 短足おじさん二世 #-
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原理主義こそ災厄をもたらす

 短足おじさんが「理想主義が諸悪の根源」というエントリーをされています。 短足おじさんがここで紹介していらっしゃるのは藤井聡先生の動画です。
  
 ワタシが藤井先生の向こうを張るのはおこがましいのですが、しかしこの機会だから、ワタシはワタシで考えた「理想主義は諸悪の根源」を述べてみたいと思います。
http://yomouni.blog.fc2.com/blog-entry-6277.html#comment56487

※短足おじさん二世さんの子の記事を引用してよもぎねこさんがブログに記事を書いておられますね。
そこに有るコメントの中でかんぱちさんが書いている事が一番私の考えに近いのですが、理想そのものは観念の世界の中で持つだけなら決して悪いものでは有りませんが、理想を強引に現実世界へ持ち込もうとすると必然的に原理主義となりこの世に災厄をもたらす事になります。

日本人とキリスト教
https://ci.nii.ac.jp/els/contents110006445014.pdf?id=ART0008454348

本来一神教的原理主義は日本人の心性になじまないですから。お正月には神社に初詣をし、キリスト教徒でないのにお祭りとしてのクリスマスを楽しみ、死んだ時のお葬式は仏式でやる。日本人は何の疑問も抱かないが、欧米人等は節操のない行動だと思うらしいですが、このある意味いいかげんさが日本人の魅力でもあると思うのです。
  1. 2018-05-05 14:16
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  3. taigen #-
  4. 編集

皮肉なものですね

「Nothing to kill or die」があり得ないことだということを、レノン自身が身をもって示してしまいましたからね。「理想主義」の未来を証明したような気がしてなりません。
  1. 2018-05-05 16:04
  2. URL
  3. Kamosuke #-
  4. 編集

Re: 原理主義こそ災厄をもたらす

>  短足おじさんが「理想主義が諸悪の根源」というエントリーをされています。 短足おじさんがここで紹介していらっしゃるのは藤井聡先生の動画です。
>   
>  ワタシが藤井先生の向こうを張るのはおこがましいのですが、しかしこの機会だから、ワタシはワタシで考えた「理想主義は諸悪の根源」を述べてみたいと思います。
> http://yomouni.blog.fc2.com/blog-entry-6277.html#comment56487
>
> ※短足おじさん二世さんの子の記事を引用してよもぎねこさんがブログに記事を書いておられますね。
> そこに有るコメントの中でかんぱちさんが書いている事が一番私の考えに近いのですが、理想そのものは観念の世界の中で持つだけなら決して悪いものでは有りませんが、理想を強引に現実世界へ持ち込もうとすると必然的に原理主義となりこの世に災厄をもたらす事になります。
>
> 日本人とキリスト教
> https://ci.nii.ac.jp/els/contents110006445014.pdf?id=ART0008454348
>
> 本来一神教的原理主義は日本人の心性になじまないですから。お正月には神社に初詣をし、キリスト教徒でないのにお祭りとしてのクリスマスを楽しみ、死んだ時のお葬式は仏式でやる。日本人は何の疑問も抱かないが、欧米人等は節操のない行動だと思うらしいですが、このある意味いいかげんさが日本人の魅力でもあると思うのです。



情報有難う御座います。
よもぎねこさんの見方は確かに面白いですね。折角そこまで行ったら「閾値(いきち、しきいち)」という考え方に進むと更に良かったと思います。閾値は「ある反応を引き起こすのに必要な最小あるいは最大の値。限界値または臨界値ともいう」と言われますが、この最小、最大がミソですね。
この考え方は実生活の中でも大変重要で、私はタイでこの考え方を教えるのに苦労しました。
例えばこの「理想主義」ですが、これはある「閾値の範囲内」では正解に見えるわけです。その閾値とは例えば人間という定義を白人だけに限る、こう定義する。白人以外の人間と言われるものは牛や馬と同じ。こう見ると19世紀までの世界は全くその通りですし、20世紀の多くの悲劇も理解できます。ジョン・レノンのやろうとしている事も大して変わりません。

それから原理主義ですが、マルクス原理主義(共産主義)が20世紀にもたらした大惨事(死者は1億人以上)をもっと広めるべきかと思っています。その過程でカール・マルクスの人間としての欺瞞性も暴くべき。何せマルクスはエンゲルスへの私信の中で「労働者を馬鹿にしている訳ですから。
この件は近いうちに書くつもりです。
  1. 2018-05-06 06:46
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  3. 短足おじさん二世 #-
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Re: 皮肉なものですね

> 「Nothing to kill or die」があり得ないことだということを、レノン自身が身をもって示してしまいましたからね。「理想主義」の未来を証明したような気がしてなりません。



全くその通りですね。
実は私にはオノ・ヨーコという存在が良く分かりません。
古くからのビートルズ・ファンは「ビートルズを壊したのはヨーコのせいだ」と言いますが、本文で紹介したヨーコn言動など、まさしくビートルズを壊したものに繋がると思っています。
但し本文でそこまで書かなかあったのはヨーコは尊敬する加瀬英明先生の従姉弟なので躊躇した・・・。甘いかもしれません。
  1. 2018-05-06 06:53
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
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 理想主義が諸悪の根源というのは全くその通りだと思います。
 
 藤井先生の向こうを張るのはおこがましいのですが、ワタシも自分なりにそれを書いてみました。
 
 最初ここにコメントしようと思いましたが、長文になるので、自分の方に書きました。

 http://yomouni.blog.fc2.com/blog-entry-6277.html
  1. 2018-05-06 11:15
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

To:よもぎねこ さん

>  理想主義が諸悪の根源というのは全くその通りだと思います。
>  
>  藤井先生の向こうを張るのはおこがましいのですが、ワタシも自分なりにそれを書いてみました。
>  
>  最初ここにコメントしようと思いましたが、長文になるので、自分の方に書きました。
>
>  http://yomouni.blog.fc2.com/blog-entry-6277.html



紹介いただき有難う御座います。
私の考えていることをよもぎねこさんの本宅の方にコメントしました。
宜しくお願いします。
  1. 2018-05-07 09:53
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
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