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2018-01-18 18:33

私は未来を見た うまくいっている未来を<ソ連の話です


 ソ連の成立から崩壊に至る過程を今読み返している。
読んでいるのは「国家はなぜ衰退するのか」 アセモグル・ロビンソン共著 2013年早川書房刊

2018-1-18国家はなぜ衰退するのか 

この本は上下2冊の大著で、大変参考になるので時々読み返しているのだが、今回ソ連の成立から崩壊までの過程が現在の中国の辿っている道と大変よく似ている。そんな所を見直してみたわけ。
尚この話は企業人として見てみると、企業の発展や衰退にも当てはまることが大変多い。
そんな意味でも大いに考えさせられる内容だ。
また言葉が「収奪的制度」だとか「包括的制度」だとか、大変分かりにくいが取敢えずそのまま紹介します。

ソ連についてはあの1929年の大恐慌を上手く乗り切ったと言われ、西欧型の資本主義よりソ連型社会主義のほうが優れていると永らく言われてきた。実に80年代初頭までこんな事が言われてきたわけで、そんな事情も説明したいため、少々引用文が長くなっていますがご了承を。

尚ソ連崩壊後も、あれはソ連が間違っていただけで社会主義は悪くない、こんな事を言う人がいまだにアチコチにいるようだ。(噂では某朝日新聞などに多数生息しているらしい。何でも好物は3千円のカツカレーだとか・・・)

では「国家はなぜ衰退するのか」 第五章「私は未来を見た うまくいっている未来を」一収奪的制度のもとでの成長」p177-p182 を引用します。

尚引用文は青色、文中太字や赤字、下線などは引用者責任です。

<以下引用>

私は未来を見た

 制度の相違は、過去から現在に至る経済成長を説明するのに心要な役割を果たす。だが、歴史上の大半の社会が収奪的な政治・経済制度を土台にしているとすれば、成長は決して起こらないことになるのだろうか? もちろん、そうではない。収奪的制度は、まさにその仕組みのために、収奪すべき富を生み出さなければならない。政治権力を独占し、中央集権国家を支配する統治者は、ある程度の法と秩序、なんらかの規則体系を整え、経済活動を刺激することができる。
 だが、収奪的制度のもとでの成長は、包括的制度によって生じる成長とはまったく異なる。最も重要なのは、それが技術の変化を必要とする持続的な成長ではなく、既存の技術を基にした成長だということだ。ソ連の経済が描いた軌跡は、国家の与える権限とインセンティヴがいかにして急速な経済成長を引っ張るか、そして最終的にはこのタイプの成長がいかにして終わりを迎え、破綻するかをはっきりと教えてくれる

 第一次世界大戦が終わると、勝者側の大国が、和平の条件を決めるためにバリ郊外のヴェルサイユ宮殿に集った 出席者のなかで目立った存在は、合衆国大統領のウッドロー・ウィルソンだった。注目に値するのは、ロシアからは一人の代表も出ていないことだった。帝政ロシアは一九一七年一〇月にボリシェヴィキによって打倒された。その後、赤軍(ボリシェヴィキ)と白軍のあいたで激しい内戦が続いた。イギリス、フランス、アメリカは、遠征軍を送ってボリシェヴィキと戦った。若き外交官のウィリアム・ブリット率いる使節団と、老練な知識人でジャーナリストのリンカーン・ステフェンズが、レーニンと会うためにモスクワに派遣された。その目的は、ボリシェヴィキの思惑を見極め、彼らと折り合いをつけるにはどうすべきかを知ることだった。ステフェンスは、囚習打破主義者、汚職を暴くジャーナリストとして名をなした人物で、合衆国における資本主義の弊害をたえず糾弾していた。革命当時はロシアに滞在したこともあった。彼が同行したのは、使節団は信頼できる相手であり、敵意はないと思わせようとの意図からだった。一行は、新たに創設されたソヴィエト連邦との和平条件に関するレーニンの申し出の概要を携えて帰国した。ステフェンスはソヴィエト政権の大きな可能性を見いだし、ひどく驚いた。

 1931年の自伝で、彼はこう回想している。「ソヴィエト・ロシアは革命政権であり、発展的な計画を持っていた 貧困と富、汚職、特権、暴政、戦争といった悪徳を、直接行動によって根絶するのではなく、その原因を目つけ出して取り除くという計画だ。彼らが打ち立てた独裁政権は、ごくわずかの訓練された少数者によって支えられており、その目的は、数世代のあいだに経済的諸力を科学的に再整理し、維持することだった 結果として、最初に経済的民主主義が、最後に政治的民主主義が実現することになっていた

 外交使節の任務から帰ると、ステフェンスは旧友の彫刻家、ショー・デーヴィッドソンに会いに行った。すると、デーヴィッドソンは裕福な資本家のバーナード・バルークの胸像を制作していた。 「すると、あなたはロシアに行ってきたのですね」と、バルークは言った。ステフェンスは答えた。 「私は未来に行ってきたのです。うまくいっている未来に」。彼はこの台詞を歴史に残る形に仕立てた。「私は未来を見た。うまくいっている未来を」

 一九八〇年代初頭に至ってもなお、欧米人の多くがソ連に未来を見ており、その国はうまくいっていると信じていた。ある意味でソ連はうまくいっていた、あるいは、少なくとも一時的にはうまくいった。
(引用者注:このソ連が上手く行っていると80年代初頭まで信じられている時、エマニュエル・トッドが76年にソ連の崩壊を予言。この先見性がその後のトッドの名声に繋がるくらい、当時はソ連は上手く行っていると欧米知識人は信じ込んでいた)
一九二四年にレーニンが世を去ると、一九二七年までにヨシフ・スターリンが国家の支配権を握った。スターリンは政敵を追放し、国を急速に工業化すべく手を打ちはじめた。その遂行に当だったのが、一九ニ一年に創設された国家計画委員会(ゴスプラン)たった。ゴスプランが作成した第一次五ヵ年計画は、一九二八年から一九三三年にかけて実施された、スターリン式の経済成長は至ってシンプルだった。政府の命令によって工業を育成し、そのために必要な資源を、農業に高率の税を課すことによって調達するのだ。この共産主義国家の税制は効率が悪かったため、 スターリンは代わりに農業を「集産化」(引用者注:コルホーズ、ソフホーズした。このプロセスを通じて、土地の私的所有権は廃止され、地方に住むすべての人々が、共産党の運営する巨大な集団農場へ徴集された。おかけで、スターリンが農産物を奪い取り、それを使って、新しい工場を建設して操業するすべての人々を養うことがずっと容易になった。地方の住民にとって、こうした事態は悲惨な帰結をもたらした 集団農場には人々が懸命に働くインセンティヴが完全に欠けていたため、生産量は急激に減少した。生産物の多くが搾取されたため、食べる物にも事欠く有り様だった。人々は飢えで命を落とすようになった。結局、強制的に集産化か進められるあいたに、おそらく六〇〇万人が餓死するとともに、それ以外の数十万人が殺されたりシベリアへ流刑にされたりした

 新たに生み出された工業も、集産化された農場も、ソ連の保有する資源を最も有効に活用するという意味では、経済効率が悪かった。だとすれば、経済の完全な崩壊には至らないにしても、破綻や停滞は免れないように思える。ところが、ソ連は急速に成長した。その理由を理解するのは難しくない。市場を通じてみずから決断を下すことを人々に認めるのが、社会が資源を有効に活用する最善の方法だ、そうする代わりに、国家や一部のエリートがあらゆる資源を支配すれば、適切なインセンティヴは生まれないし、人々の技能や才能が効率的に配分されることもない。だが、場合によっては、ある部門や活動ーーーたとえばソ連の重工業ーー―における労働と資本の生産性がきわめて高いため、収奪的制度のもとでその部門に資源を配分するトップダウンのプロセスですら、成長を生み出すことがある。第三皐で見たように、バルバドス、キューバ、ハイチ、ジャマイカといったカリブ海諸島における収奪的制度が比較的高いレベルの収入を実現できたのは、世界中が欲しがっていた商品、つまり砂糖の生産に資源を配分したからだった。奴隷の集団を基盤とした砂糖生産が「効率的」でないのは間違いないし、これらの社会には技術的変化も創造的破壊も存在しなかった。だが、そのために、収奪的制度のもとにおける一定の成長が妨げられることはなかったのだ。こうした状況はツ連でも同じであり、カリブ海諸島における砂糖の役割を演じたのが工業だった。ソ連において工業の成長が容易になったのは、この国の技術が欧米で利用できるものと比べてかなり遅れていたため、工業部門に資源を再配分することによって人きな利益が得られたからだーーーたとえそのすべてが非効率かつ強制的に行なわれたとしても。
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 一九二八年以前、ほとんどのロシア人は地方で暮らしていた。農民が利用していた技術は原始的なもので、生産性を高めるインセンティヴはほとんどなかった。実のところ、ロシアの封建制の残滓が消え去ったのは、第一次世界大戦の直前になってようやくのことだったのだ。したがって、こうした労働力を農業から工業へと再配分すれば、多大な経済的潜在能力が発揮されるはずだった。スターリンによる工業化は、この潜在能力を解き放つ一つの暴力的な方法だった。スターリンはほとんど使われていないこの資源を、より生産的に活用できる工業へと命令によって移動させたのだ。もっとも、工業そのものがかなり非効率な体制になっており、本来であればもっと多くのことを達成できたはずなのだが。実際のところ、一九二八年から一九六〇年にかけて、国民所得は年に六パーセント成長した。これは、それまでの歴史においておそらく最もめざましい経済成長だったはずだ。この急速な経済成長を実現したのは、技術的変化ではなかった。そうではなく、労働力の再配分および、新しい工作機械や工場の新設による資本蓄積だったのだ。

 成長はきわめて早かったため、リンカーン・ステフェンズのみならず、数世代にわたる欧米人がだまされた。合衆国のCIAもだまされた。ソ連自身の指導者すらだまされた。たとえば、一九五六年にニキータ・フルシチョフが、欧米の外交官を前にしたスピーチでこう自慢したことはよく知られている。「わが国は諸君[西側諸国]を葬り去るだろう」。一九七七年になってもまだ、イギリスの経済学者が書いた一流の教科書でこんな主張がなされていた。経済成長、完全雇用と物価安定の実現、さらには人々に利他的な動機を与えるという点においてさえ、ソヴィエト式の経済は資本主義経済よりもすぐれている、と。西側の粗悪で時代遅れの資本主義がすぐれているのは、政治的自由を与えてくれることだけだった。実際、ノーベル賞受賞者のポール・サミュエルソンの手になる最も広く使われた大学の経済学教科書では、ソ連の来るべき経済支配が繰り返し予言されていた。一九六一年版でサミュエルソンはツ連の国民所得は、一九八四年までに合衆国のそれを上回る可能性があり、おそらく一九九七年までには上回るだろうと予言している。一九八一年版でもこの分析にほとんど変化はなかったものの、二つの日付は。二〇〇ニ年と二〇一二年に延期されていた。

 スターリンと彼に続く指導者たちの政策は、急速な経済成長をもたらした。だが、その成長は持続するものではなかった。一九七〇年代には、成長はほぼ止まってしまったのだ。この事例の最も重要な教訓は、収奪的な経済制度のもとで技術的変化が続かない理由は二つあるということだ。すなわち、経済的インセンティヴの欠如とエリートによる抵抗である。加えて、きわめて非効率に使われていた資源がいったん工業に再配分されてしまうと、命令によって得られる経済的利益はほとんど残らなかった。その後、ツ連の体制が壁にぶつかったのは、イノヴェーションの欠如と経済的インセンティヴの不足によってそれ以上の進歩が妨げられたせいだ。ソ連がなんらかのイノヴェーションを維持した唯一の分野は、軍事・航空技術に関する大変な努力によるものだった。結果として、彼らはライカという犬を動物として初めて、ユーリー・ガガーリンを人類として初めて、宇宙へ送り出した。また、突撃銃のAK47を遺産の一つとして世界に残したのである。
・・・以下略・・・
<引用終り>


この記述を見て、今の中国がやっていることそっくりであることに大変驚く。
特に
ソ連は最初に農民の土地を全部取り上げ、集団農場に入れてしまい、生産物を収奪した。こんな所は中国の農民が「農民戸籍」で身分を固定され、土地をタダ同然の値段で収容され、そこに巨大なゴーストタウンや工業団地が作られた、そんな所とそっくりである。

また「カリブ海諸島における収奪的制度が比較的高いレベルの収入を実現できたのは、世界中が欲しがっていた商品、つまり砂糖の生産に資源を配分したからだった」という部分は、この砂糖に相当するものを「アメリカが欲しがる安価でそこそこの品質の衣料や家電などの消費財」と見てみるとズバリ当てはまることに気が付く。
また中国はトップの鶴の一声で無茶苦茶な投資を行うのだが、その結果が例えば鉄鋼などは30年前にはほとんど無かったものが、今では日本の約8倍の粗鋼生産、全世界の約半分の鉄鋼が中国製というトンデモナイ過剰設備を抱えている。

さて中国はあと何年持ちこたえるのだろうか。歴史の教える所はシナ王朝は崩壊までに10年以上かかり、最後は深刻な内戦と大虐殺をしてきたのだが、今回はどうであろうか。

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コメント

興味深く読んでいます 難しい話は苦手なのですが
某朝日新聞のカレーは3500円と思っていました
どんな味なのか、一度経験したいのですが
値段や、場所等の都合
( 本社社員食堂と聞いていますが、一般人も利用可能か分かりません )
食べた人の感想が有りましたら、伺いたいものです
  1. 2018-01-18 19:08
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  3. 新宿のサッカーファン #-
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君の住んでる韓国ももう少しで崩壊するよね
  1. 2018-01-18 22:06
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  3. #-
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To:新宿のサッカーファン さん

> 興味深く読んでいます 難しい話は苦手なのですが
> 某朝日新聞のカレーは3500円と思っていました
> どんな味なのか、一度経験したいのですが
> 値段や、場所等の都合
> ( 本社社員食堂と聞いていますが、一般人も利用可能か分かりません )
> 食べた人の感想が有りましたら、伺いたいものです




 私も食べた事が無いのであくまで噂で書きました。でも食べてみたいですよね。
メディアは色んな人がお客さんに来るので、多分食堂はだれでも利用できるんだと思います。
私は朝日新聞は知りませんが、NHKの食堂は行った事が有ります。確かに高級な食堂ですがおいしかったですね。
タイ時代にタイの朝日新聞に相当するnationという新聞社の食堂も何度か利用したことが有りますが、安くておいしかったです。

朝日新聞は今年も色々話題を提供してくれそうです。私も不買運動で協力したいと思っています。
  1. 2018-01-19 06:40
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  3. 短足おじさん二世 #-
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To:名前を名乗らない方へ

本件を含め3件のエントリーに「名前を名乗らない人」からコメントをいただきました。
携帯からコメントされたようですね。

どうやら私は晴れて在日認定されたようです。
何を言っても構いませんが、嘘はいけません。
よってこのコメントは無視します。尚今後も同様のコメントなら削除します。
宜しくお願いします。
  1. 2018-01-19 07:15
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  3. 短足おじさん二世 #-
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このブログを最初からでも読めばどこが在日か分かろうものを…多分これ書いたやつがパヨクか在でしょう。まあ基地外はほっときましょう。

丹羽春喜氏という経済学者がいます。現在87歳ですがかつてはソビエト経済研究の権威の方で60年台からこの方面の研究をされていた方です。日本では数少ない研究者でしたが、アメリカ合衆国においては近代経済学者の一部は真面目にこのソビエト経済の闇に切り込んでいたのでした。

とにかく出て来る統計の数字がおかしい。サミュエルソンあたりは素直な人だからソビエト連邦がまともな統計を出してることを前提に経済議論をしてたのですが、この一部の経済学者たちはイデオロギー的な批判に耐えてソ連邦発表の数字から本当の経済状況を割り出すという地道な作業をしておりました。

例えばソ連邦の物価統計は信用が来ないから個々の物品の値段の変動から本当の物価変動を類推したり、ソ連邦の全体の予算案と個別支出の矛盾等から本当の国家予算の姿を割り出すなどの作業です。

その結果見えてきたのはソ連経済の大嘘だったといいます。1970年代前半にはもはや救いがたい状況だったのだといいます。ほとんど戦時状況に近いような軍事偏重の予算を組みこのままでは拡大再生産もままならないはずだとすでに結論づけていました。

小生大学に入った頃は悪の帝国ソ連邦の真っ盛りで、明日にも北海道に連中が来るんじゃないかという空気でしたが(倉前盛通なんて懐かしい名前を覚えています)その実帝国は滅茶苦茶だったというわけです。ちょうどその頃でしょうか小室直樹氏のソビエト帝国の崩壊が出たのですが、世評は何を言ってるのだ!といったものだったと思います。

ただ小生はこの丹羽博士の論文を読んでいましたのでもしかしたらと思ったものです。その後のレーガン大統領のSDIプランに対抗できずついに潰れるわけですが決して皆が等閑視してたわけじゃあないんです。

ソ連邦崩壊の後の混乱はもういいでしょう。ただこのときに出てきた本当の数字からこの少数の経済学者が言ってたことはほぼ正しかったことが立証されました。ここで終わればめでたしめでたしですが…

この丹羽先生前世紀からほとんど四半世紀に渡りケインズ主義の立場から大規模な財政支出を説いています。
世の中には正しいことを言い続けても入れられない人がいるものだということを本当に思います。
  1. 2018-01-19 20:33
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  3. kazk #cPv2SIBE
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中国でビットコイン規制の理由3つ!だが仮想通貨取引は再開
http://yukihiro.hatenablog.com/entry/2017/12/17/184934

※ビットコインが暴落したのに日本では出川哲朗を使ったビットコインの取引所のTVCM等がやたらと見かけます。日本人にババを掴ませようとしているのでしょうかね?

【DHC】1/19(金) 上念司×大高未貴×居島一平【虎ノ門ニュース】
https://www.youtube.com/watch?v=hl6sCVVyph0

※上念司が言っている日本版ブロックチェーン(日銀がうしろだてになる仮想通貨)なら私もほしいです。
  1. 2018-01-20 14:28
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  3. taigen #-
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To:kazk さん

> このブログを最初からでも読めばどこが在日か分かろうものを…多分これ書いたやつがパヨクか在でしょう。まあ基地外はほっときましょう。
>
> 丹羽春喜氏という経済学者がいます。現在87歳ですがかつてはソビエト経済研究の権威の方で60年台からこの方面の研究をされていた方です。日本では数少ない研究者でしたが、アメリカ合衆国においては近代経済学者の一部は真面目にこのソビエト経済の闇に切り込んでいたのでした。
>
> とにかく出て来る統計の数字がおかしい。サミュエルソンあたりは素直な人だからソビエト連邦がまともな統計を出してることを前提に経済議論をしてたのですが、この一部の経済学者たちはイデオロギー的な批判に耐えてソ連邦発表の数字から本当の経済状況を割り出すという地道な作業をしておりました。
>
> 例えばソ連邦の物価統計は信用が来ないから個々の物品の値段の変動から本当の物価変動を類推したり、ソ連邦の全体の予算案と個別支出の矛盾等から本当の国家予算の姿を割り出すなどの作業です。
>
> その結果見えてきたのはソ連経済の大嘘だったといいます。1970年代前半にはもはや救いがたい状況だったのだといいます。ほとんど戦時状況に近いような軍事偏重の予算を組みこのままでは拡大再生産もままならないはずだとすでに結論づけていました。
>
> 小生大学に入った頃は悪の帝国ソ連邦の真っ盛りで、明日にも北海道に連中が来るんじゃないかという空気でしたが(倉前盛通なんて懐かしい名前を覚えています)その実帝国は滅茶苦茶だったというわけです。ちょうどその頃でしょうか小室直樹氏のソビエト帝国の崩壊が出たのですが、世評は何を言ってるのだ!といったものだったと思います。
>
> ただ小生はこの丹羽博士の論文を読んでいましたのでもしかしたらと思ったものです。その後のレーガン大統領のSDIプランに対抗できずついに潰れるわけですが決して皆が等閑視してたわけじゃあないんです。
>
> ソ連邦崩壊の後の混乱はもういいでしょう。ただこのときに出てきた本当の数字からこの少数の経済学者が言ってたことはほぼ正しかったことが立証されました。ここで終わればめでたしめでたしですが…
>
> この丹羽先生前世紀からほとんど四半世紀に渡りケインズ主義の立場から大規模な財政支出を説いています。
> 世の中には正しいことを言い続けても入れられない人がいるものだということを本当に思います。




私も変なのは多分在だと思っていますが、当分放置します。

それからソ連の経済崩壊についてです。丹羽先生のような真面目な方が本当の姿を見抜いていたが、それがなかなか受け入れられなかった。そんな事は現在の中国にも当てはまると思います。
軍事優先だったので民生品はまったく皆無。今は筆をおいたSONOさんがソ連・ロシアに行く時は手土産にパンストを持っていくのが一番だ。男でもパンストなら奥さんなり彼女なりにとても喜ばれる。そんな事を言っていたのを思い出しますね。


  1. 2018-01-20 16:02
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  3. 短足おじさん二世 #-
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To:taigen さん

> 中国でビットコイン規制の理由3つ!だが仮想通貨取引は再開
> http://yukihiro.hatenablog.com/entry/2017/12/17/184934
>
> ※ビットコインが暴落したのに日本では出川哲朗を使ったビットコインの取引所のTVCM等がやたらと見かけます。日本人にババを掴ませようとしているのでしょうかね?
>
> 【DHC】1/19(金) 上念司×大高未貴×居島一平【虎ノ門ニュース】
> https://www.youtube.com/watch?v=hl6sCVVyph0
>
> ※上念司が言っている日本版ブロックチェーン(日銀がうしろだてになる仮想通貨)なら私もほしいです。



ビットコインは良く分かりませんが、壮大なババ抜きであることは間違いないでしょう。
君子危うきに近寄らずが一番ですね。
中国は何をやるにも量が多すぎる。ですからバブルがはじけた時も大事でしょうね。

私は今の中国は最早ソフトランディングのできる時期は過ぎた、こう見ていますので、トバッチリのかからぬようにしないといけないですね。
  1. 2018-01-20 16:09
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  3. 短足おじさん二世 #-
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8%成長

もう何年くらい前になるのかよく覚えていませんが、某経済新聞のメルマガなどで「中国は何が何でも年率8%以上の成長を達成しなくてはならない。何故なら8%成長しなければこれから労働市場に参入してくる国民を食べさせていけないからだ。」という記事をよく読んだと記憶しています。たしかこの8%死守というのは中国側からの発信でも読んだと思います。

ところが近年は平気で6%台の数字が出てきます。8%死守は誰が書いていたのか覚えていませんが、「以前8%死守と言っていたがそれは間違いだった」という記事を目にしたことはありません。

もし8%が死守ラインだというのが正しければ、中国の経済成長率はもう国民を食べさせていけないレベルになっているということになります。

もしこの件について何かご存知でしたらご教示いただけると幸いです。
  1. 2018-01-21 01:57
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  3. wannabers #-
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Re: 8%成長

> もう何年くらい前になるのかよく覚えていませんが、某経済新聞のメルマガなどで「中国は何が何でも年率8%以上の成長を達成しなくてはならない。何故なら8%成長しなければこれから労働市場に参入してくる国民を食べさせていけないからだ。」という記事をよく読んだと記憶しています。たしかこの8%死守というのは中国側からの発信でも読んだと思います。
>
> ところが近年は平気で6%台の数字が出てきます。8%死守は誰が書いていたのか覚えていませんが、「以前8%死守と言っていたがそれは間違いだった」という記事を目にしたことはありません。
>
> もし8%が死守ラインだというのが正しければ、中国の経済成長率はもう国民を食べさせていけないレベルになっているということになります。
>
> もしこの件について何かご存知でしたらご教示いただけると幸いです。



この件は私的には何故海外進出したのか、どうして中国に行かなかったのか、タイ・インドネシアに決めたのはなぜか。こんな事に繋がるので、私なりに回答を持っています。

最初に中国の経済成長は毛沢東後の改革開放路線から始まりましたが、大きな転換点は89年の天安門事件とそれを受けての92年からの再度の改革開放路線でした。
そこから猛烈な経済成長が始まりました。年率10%を超える成長がずっと続きました。
この時期は丁度ソ連が崩壊しロシアになったとき、そしてソ連型社会主義が失敗だったことがハッキリしたとき。
其の92年に今上陛下が訪中され、天安門事件で孤立した中国に免罪符を与えた格好になった。そしてアメリカでは丁度ビル・クリントンが大統領になり、「冷戦は終わった。さあ経済だ。敵は日本だ」、こんな合言葉で日本敵視、米企業の中国への怒涛の進出が始まりました。
この92年は日本のバブル崩壊の年でもあり、日本は失われた20年に沈んでいくことになります。この日本敵視の結果が97年・98年の金融ビッグバンで第二の敗戦とも言われています。
一方欧州では93年にEUが成立しています。
つまり現在の世界の問題点は全てこの92年~93年頃が出発点でして、此処を理解しないと読めないです。
そういえばアメリカでは89年のNAFTA成立、94年のメキシコ加入で産業構造大変革もこの時期でした。
今そんな目で見ると、世界規模の大変革が起こっていたんですね。

このときアメリカが世界に広めたグローバリズムは16世紀~19世紀の列強の植民地支配と同じで、いわば自国内も含め世界を植民地化し、一部の特権階級に富が集中するものと言えるのではないでしょうか。
私は今のトランプ現象もEU危機もこんな見方で読み解けると見ています。

さて中国です。中国はアメリカからジャブジャブ入ってくるカネをもとに凄まじい工業化を進めます。中国の粗鋼生産量は今や世界の半分を占めるまでになりました。その鉄鋼を使って、巨大なゴーストタウンがあちこちに出来ています。
そんな金がどこから出てきたのか。主にアメリカのドル垂れ流しと中国の土地バブルです。(関連して金融バブルも)

こんな事で胡錦涛時代には確かに8%成長し主だったんですが、習近平になってから、流石に8%は無理になり7%にペースダウン。そして今は7%を少し下回った所です。
但し実際の成長率は既にマイナスになったと見ています。

中国の経済成長は設備投資が異常に大きな割合を占めています。これは例えば巨大なゴーストタウンを作ってもその分がGDPにカウントされる。しかし実際はゴーストタウンなので何の利益も付加価値も生まない。こんな風ですからもう今行き詰っていますが、余りにも巨大な国ですから倒れるにはもう少し時間がかかりますね。


  1. 2018-01-21 10:09
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  3. 短足おじさん二世 #-
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>ソ連は最初に農民の土地を全部取り上げ、集団農場に入れてしまい、生産物を収奪した。こんな所は中国の農民が「農民戸籍」で身分を固定され、土地をタダ同然の値段で収容され、そこに巨大なゴーストタウンや工業団地が作られた、そんな所とそっくりである。

ここで農民の問題が取り上げられていますが、数ある中国本でどうにも不満、納得がいかないのは農民、農村の問題を取り上げたものが非常に少ないこと。
いわゆる「中国スゴイ」本のほとんどは北京、上海などの最先端の都市部の上澄みの部分だけを取り上げて「中国はこんなに成長した、変わった」なんてやっているものがほとんど。
しかし、中国人13億人のうち9億人は農村部の農民(中国政府は国民を等級分けした人口統計を作成している)。都市戸籍人口は半数以下の4億人(それでも凄い数ですが)に過ぎません。

中国が都市部と農村地帯で所得はもちろん、教育、福祉、文化などなど全く別の国の人種であるかのような(実際戸籍は別々で容易に変更できない)格差が存在する国であることは中国に関心を持つものなら誰でも知っていることなのに、なぜか農村部とか農民の話は少ない。

大体の中国礼賛ものは日本に例えるなら、銀座や六本木のど真ん中に高級マンションに居を構えて高給高待遇の職場だけの体験で「日本はすごい」「日本の人口減少など微々たるもの」「日本のインフラは世界一充実している」などと言っているような話かと。

もっとも、「中国崩壊本」の方も感情的な好悪やセンセーショナリズムの方が優先し、単に中国の否定的なデータをかき集めただけ・・みたいなものも多く、感心させられるものは少ない。そんな中で、私にとって(あくまで私にとってですが)最も説得力のある中国(経済)崩壊?本はこちらでした。一般的にはあまり注目を集めてはいないようですが。

「戸籍アパルトヘイト国家、中国の崩壊」(川島博之著)

https://www.bookpass.auone.jp/pack/detail/?iid=LT000086280000710453&skip_flag=true

タイトルに「崩壊」とついていますが、別にセンセーショナリズムを
むやみに煽る内容ではなく、筆者が得意な統計と農村取材(著者の専門が
農業経済)の結果から淡々と推察を書き連ねる・・といった内容です。

あ、別に私、著者の関係者でも親類でも何でもありませんよ。
念の為(笑)

  1. 2018-01-22 01:33
  2. URL
  3. prijon #-
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To:prijon さん

> >ソ連は最初に農民の土地を全部取り上げ、集団農場に入れてしまい、生産物を収奪した。こんな所は中国の農民が「農民戸籍」で身分を固定され、土地をタダ同然の値段で収容され、そこに巨大なゴーストタウンや工業団地が作られた、そんな所とそっくりである。
>
> ここで農民の問題が取り上げられていますが、数ある中国本でどうにも不満、納得がいかないのは農民、農村の問題を取り上げたものが非常に少ないこと。
> いわゆる「中国スゴイ」本のほとんどは北京、上海などの最先端の都市部の上澄みの部分だけを取り上げて「中国はこんなに成長した、変わった」なんてやっているものがほとんど。
> しかし、中国人13億人のうち9億人は農村部の農民(中国政府は国民を等級分けした人口統計を作成している)。都市戸籍人口は半数以下の4億人(それでも凄い数ですが)に過ぎません。
>
> 中国が都市部と農村地帯で所得はもちろん、教育、福祉、文化などなど全く別の国の人種であるかのような(実際戸籍は別々で容易に変更できない)格差が存在する国であることは中国に関心を持つものなら誰でも知っていることなのに、なぜか農村部とか農民の話は少ない。
>
> 大体の中国礼賛ものは日本に例えるなら、銀座や六本木のど真ん中に高級マンションに居を構えて高給高待遇の職場だけの体験で「日本はすごい」「日本の人口減少など微々たるもの」「日本のインフラは世界一充実している」などと言っているような話かと。
>
> もっとも、「中国崩壊本」の方も感情的な好悪やセンセーショナリズムの方が優先し、単に中国の否定的なデータをかき集めただけ・・みたいなものも多く、感心させられるものは少ない。そんな中で、私にとって(あくまで私にとってですが)最も説得力のある中国(経済)崩壊?本はこちらでした。一般的にはあまり注目を集めてはいないようですが。
>
> 「戸籍アパルトヘイト国家、中国の崩壊」(川島博之著)
>
> https://www.bookpass.auone.jp/pack/detail/?iid=LT000086280000710453&skip_flag=true
>
> タイトルに「崩壊」とついていますが、別にセンセーショナリズムを
> むやみに煽る内容ではなく、筆者が得意な統計と農村取材(著者の専門が
> 農業経済)の結果から淡々と推察を書き連ねる・・といった内容です。
>
> あ、別に私、著者の関係者でも親類でも何でもありませんよ。
> 念の為(笑)



興味深い情報、有難う御座います。
この方の中国関係の著作はチャイナ・ウォッチャーの間ではあまり注目されていないように見えますが、概要を聞いただけでもなかなか面白そう。如何してなんでしょうか。

所で中国の農民戸籍の問題、これは世界史的に見ると大航海時代から続く植民地問題だと気が付きます。
例えば戦前の大英帝国。世界中の富を集め、栄耀栄華を誇っていましたよね。大英帝国の人たちは特別生産性が高かったんでしょうか。他の国の人の何百倍の生産性を持っていたのなら分かりますが、いくら産業革命とはいえそれだけでしょうか。

実は植民地からの上りで優雅な暮らし、贅を尽くした暮らしをしていたのが植民地を持っていた国の事態です。
その豊かな暮らしの一端、以下ブログにこんな事を書きました。
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1401.html

「フランシス・フクヤマは「歴史の終わり」の中で、「工業化に成功した西欧諸国は18世紀半ばにして、1人当たり国民所得が今日の第3世界を上回っていた」と書いている。ニューヨーク・タイム ズ紙(1996年8月20日付)の社説にも「19世紀、人口2900万のイギリスには200万人の家住み召し使いがいた」とある。」

この豊かな暮らしは工業化で強大な軍事力を手に入れ、それで世界を植民地化し、その植民地からの収奪で豊かな暮らしを手に入れた。20世紀前半までの植民地と宗主国の関係はこんな風。
そんな植民地と支配する国との関係が、ソ連の崩壊以降の経済のグローバル化で国という範疇を超え、収奪する側とされる側の格差問題を作り出した。私はそんな風に見ています。

こう見ていくとアメリカの場合はグローバル企業と搾取される香港層問題がトランプ現象を生んだ。ヨーロッパは勝ち組ドイツと負け組南ヨーロッパの問題などでEUは分裂寸前。

そして中国も搾取する都市戸籍組と搾取される農民戸籍組の問題と見ると本質が見えてくるような気がします。

  1. 2018-01-22 10:24
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  3. 短足おじさん二世 #-
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連続で失礼します。

>実は植民地からの上りで優雅な暮らし、贅を尽くした暮らしをしていたのが植民地を持っていた国の事態です。

大英帝国と植民地主義っていえば、私個人が思い出すのは19世紀のジュール・ベルヌと並ぶ英国SF小説の大家H.Gウェルズの諸作品。
彼の「宇宙戦争(The WAR OF TWO WORLDS)」というのは
ご存知、タコ型火星人が19世紀のロンドンに攻めてくる話ですが、その序章に英国人がタスマニア人を絶滅させた、凄まじくもやりきれない話が出てきます。

同じような発想や行動を英国より文明が進んだ社会が我々に目論んだとて文句がいえようか・・とあって、英国にもそういう植民地と自国の関係に当時から多少は後ろめたさを感じていた人々はいたようです。

あと、やはり彼の作品「タイムマシン」では上流階級、富裕層の成れの果てで美しい容姿をもち、歌や恋愛にかまける優雅な生活を送る一方で華奢で生活力はゼロなエロイ族、下層階級の成れの果てでゴツくて醜く地下で機械を操作し、エロイ族の生活物資を生産する一方で時たま食料としてエロイ族を食ってしまうモーロック族に二極分化したウン万年先の人類社会が描かれていました。社会主義者だったウェルズらしい風刺作品ではありますが、これなんか中国の都市住民と農村籍住民の関係みたいじゃないか?と思えてしまって落ち着かない(笑)。

実際、話したことがある中国人によれば都市籍の中国人と農村籍の中国人は容姿、言葉つきだけで一発で見分けがつくらしいです。

まあ、戦前の日本も現代中国みたいに戸籍が違う・・などといった過激さ、極端さはなかったものの、都市部と農村部で格差が非常に大きい社会でしたね。
1929年の大恐慌時、日本も影響を受けて、よく知られている通り、農村部は農産物の暴落ともいえる値下がりで娘を風俗産業に身売りに出すなどの惨状を示していましたが、都市部では失業さえしなければ、物価、特にコメを筆頭に食料品が価格破壊に近い値下がりぶりで生活は楽だったみたいですね(ソースは評論家の故山本七平氏の著作など)。

経済評論家の高橋亀吉などは「婦人公論」昭和5年11月号で「悲惨な農民の生活を踏み台にして、台所で安い農産物を手に入れようなどとは鬼のような心でなければできないことだ」なんて批判していましたが、大多数の都市住民は食料品の価格下落のメリットをフルに享受していたみたいで。
高橋亀吉さんに批判されても、都市住民が個人で何ができたのか?っていうとせいぜい農村救済の募金に応ずる程度だったでしょうし。

都市部出身の戦争経験者、それも地方に疎開歴のある人の話などを読んだり聞いたりすると、疎開先で子供がイジメられたとか終戦直後の食料難の時代に農村に買い出しにいって、デカイ態度で着物を二束三文で買い叩かれたことを辛い思い出として書いている人が多いけど、戦前の農村と都会の格差を知ると農民側の屈折した気持ちもわかるようで複雑です。

日本でもコレでしたから、中国人農民の都市住民への屈折した思いはこんなものじゃないんでしょうね。
最近の人口や産業の東京一極集中には危機感を感じ、中国や戦前日本のような
同じ国でも都会と農村で別世界・・みたいな状況はあってはならないと思ったり、田中角栄さんっていろいろ言われるけど、やはり有能な政治家だったんだなぁ・・と考えたり、中国の格差の話をすると日本についてもいろいろ考えてしまうのでした。

長々と失礼しました。
  1. 2018-01-27 21:55
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  3. prijon #-
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連続で失礼します。

>実は植民地からの上りで優雅な暮らし、贅を尽くした暮らしをしていたのが植民地を持っていた国の事態です。

大英帝国と植民地主義っていえば、私個人が思い出すのは19世紀のジュール・ベルヌと並ぶ英国SF小説の大家H.Gウェルズの諸作品。
彼の「宇宙戦争(The WAR OF TWO WORLDS)」というのは
ご存知、タコ型火星人が19世紀のロンドンに攻めてくる話ですが、その序章に英国人がタスマニア人を絶滅させた、凄まじくもやりきれない話が出てきます。

同じような発想や行動を英国より文明が進んだ社会が我々に目論んだとて文句がいえようか・・とあって、英国にもそういう植民地と自国の関係に当時から多少は後ろめたさを感じていた人々はいたようです。

あと、やはり彼の作品「タイムマシン」では上流階級、富裕層の成れの果てで美しい容姿をもち、歌や恋愛にかまける優雅な生活を送る一方で華奢で生活力はゼロなエロイ族、下層階級の成れの果てでゴツくて醜く地下で機械を操作し、エロイ族の生活物資を生産する一方で時たま食料としてエロイ族を食ってしまうモーロック族に二極分化したウン万年先の人類社会が描かれていました。社会主義者だったウェルズらしい風刺作品ではありますが、これなんか中国の都市住民と農村籍住民の関係みたいじゃないか?と思えてしまって落ち着かない(笑)。

実際、話したことがある中国人によれば都市籍の中国人と農村籍の中国人は容姿、言葉つきだけで一発で見分けがつくらしいです。

まあ、戦前の日本も現代中国みたいに戸籍が違う・・などといった過激さ、極端さはなかったものの、都市部と農村部で格差が非常に大きい社会でしたね。
1929年の大恐慌時、日本も影響を受けて、よく知られている通り、農村部は農産物の暴落ともいえる値下がりで娘を風俗産業に身売りに出すなどの惨状を示していましたが、都市部では失業さえしなければ、物価、特にコメを筆頭に食料品が価格破壊に近い値下がりぶりで生活は楽だったみたいですね(ソースは評論家の故山本七平氏の著作など)。

経済評論家の高橋亀吉などは「婦人公論」昭和5年11月号で「悲惨な農民の生活を踏み台にして、台所で安い農産物を手に入れようなどとは鬼のような心でなければできないことだ」なんて批判していましたが、大多数の都市住民は食料品の価格下落のメリットをフルに享受していたみたいで。
高橋亀吉さんに批判されても、都市住民が個人で何ができたのか?っていうとせいぜい農村救済の募金に応ずる程度だったでしょうし。

都市部出身の戦争経験者、それも地方に疎開歴のある人の話などを読んだり聞いたりすると、疎開先で子供がイジメられたとか終戦直後の食料難の時代に農村に買い出しにいって、デカイ態度で着物を二束三文で買い叩かれたことを辛い思い出として書いている人が多いけど、戦前の農村と都会の格差を知ると農民側の屈折した気持ちもわかるようで複雑です。

日本でもコレでしたから、中国人農民の都市住民への屈折した思いはこんなものじゃないんでしょうね。
最近の人口や産業の東京一極集中には危機感を感じ、中国や戦前日本のような
同じ国でも都会と農村で別世界・・みたいな状況はあってはならないと思ったり、田中角栄さんっていろいろ言われるけど、やはり有能な政治家だったんだなぁ・・と考えたり、中国の格差の話をすると日本についてもいろいろ考えてしまうのでした。

長々と失礼しました。
  1. 2018-01-27 21:55
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  3. prijon #-
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なぜか「不正な投稿」になってしまいました・・・。
何が悪いんだろう?
  1. 2018-01-27 21:59
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  3. prijon #-
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To:prijon さん

> なぜか「不正な投稿」になってしまいました・・・。
> 何が悪いんだろう?



とりあえず不正投稿フォルダーにありましたので承認しました。
お気づきのように特定の言葉が入ると不正投稿になりますが、連絡いただければ承認することで普通の投稿になります。
  1. 2018-01-28 06:58
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  3. 短足おじさん二世 #-
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