2017-01-28 09:54

外務省改革が動き出した

 一昨日1月26日の読売新聞に興味深い記事があった。こんな囲み記事である。

2017年1月26日 読売新聞朝刊4面(政治欄)
2017-1-27読売の記事1月26日4面 

4面のど真ん中にこんな囲み記事がある。新聞の編集などの経験のある方なら分かると思うが、随分異例の紙面づくりである。

内容はこんなもの
2017-1-27読売の記事1 

この記事、読売新聞電子版には記事が無い。
あまり残したくない記事なのだろうと勝手に推察し、スキャンしOCRで読んでみた。

<以下該当記事引用>
日露交渉体制を一新
担当大使近く退任
共同経済活動へ「条約畑」重視

 政府は北方領土問題を含むロシアとの平和条約締結交渉を担当しできた原田親仁政府代表・日露関係担当大使(65)を近く退任させる方針を固めた。今後の交渉役には、「条約畑」の秋葉剛男外務審議官を充てる。

 外務省では今月に入り、日露交渉を担当してきた欧州局長とロシア課長が、やはり国際法に詳しい人物に交代した。日露両政府が昨年12月、北方4島での共同経済活動について、日露双方の立場を害さない「特別な制度」の下で実施することで合意、今後の日露交渉では条約作りが焦点となるため、体制を一新したものとみられる。

 原田氏はロシア勤務経験が豊富で、ロシア語に堪な外務省の[ロシアンスクール]の代表格。ロシア課長、欧州局長、ロシア大使などを経て、昨年1月からロシアのモルグロフ外務次官との平和条約締結交渉を担ってきた。北方4島での共同経済活動をめぐっては過去何度も頓挫した経緯があり、首相官邸の意向で、これまでのロシアンスクール中心の体制から、首相の信頼が厚く、国際法局長経験もある秋繋氏を中心とする体制に一新することにした。

<引用終り>

フ~ンという感じの記事だが、一寸待てよ。この原田なる名前に他でもお目にかかったぞ。

実は同じ1月26日発売の月刊誌「HANADA」にこんな記事がある。
元外務省の主任分析官佐藤優氏の「猫は何でも知っている」と言う連載記事。
佐藤氏は無類に猫好きで、猫を6匹飼っているらしい。その猫にセリフをしゃべらせ、時事問題の解説をするという趣旨の記事。

内容は
「猫は何でも知っている」
サブタイトルは「実は大成功だった日ロ首脳会談」
全文は長いので現在発売中の月刊HANADA3月号を見ていただきたいのだが、小見出しだけでもこんなもの。

・ 朝日社説の浅薄さ
・ 外務省の説明不足
・ プーチンの重要な意思表明
・ 合同記者会見の場で
   ここでプーチンが「日本が初めて南クリル諸島(北方領土)を手に入れたのは1855年でし
   た」と述べ、江戸幕府と帝政ロシアの日ロ通好条約から説き起こしたことを指摘している。
   そして日ロ間の様々な問題を列記したうえで
   「これらぼ宿題を、日露関係を包括的かつ戦略的に展開していくことで、北方領土問題を解決
   していこうというシグナルうを合同記者会見の場で、プーチン大統領は日本国民に対して伝え
   たのだ」と書いている。
・ 日本政府の重要なシグナル
・ 反安倍の中心人物

さてそこでその最後の「反安部の中心人物」なる部分が大変面白い。以下その部分全文を紹介する。

<以下月刊HANADAより引用>

   反安倍の中心人物

 二匹のやりとりを聞いていて、北方領土交渉が大きく動き始めていることが僕にもわかった。(引用者注:猫に語らせるという書き方なのでこういう風になる)

 日露両国は、領土問題をまず解決するという「人口論」から包括的かつ戦略的な関係を発展させて、その結果として近未来に領土問題の妥協的解決を実現するという「出口論」に交渉方針を転換したのである。その結果、北方領土問題が近未来に現実的に動き出す可能性が出てきた。

 もっとも、政府代表の原田親仁氏(元駐ロシア大使)をはじめとする外務省内の「四島一括返還派」が、妨害活動を本格化するだろう。早く原田氏を更迭しないと、「獅子身中の虫」によって北方領土交渉は再び決裂することになる。

 すでに首相官邸と外務省の一部勢力との問で、水面下の熾烈な暗闘が展開されている。反安倍首相の中心が原田親仁氏、と飼い主は見ているようだ。

 そういえば、月刊『文蓼春秋』二〇一七年二月号に〈安倍と鈴木の連携に激しく反発したのが、外務省の口シアスクールだ。グループの重鎮は十一月末、周辺にこう吼えた。/「我々(ロシアスクール)が長年積み重ねてきた領土交渉をぶち壊しにしたのが宗男だぞ。あいつの罪は本当に重い。官邸は究極の愚か者だ」/元々四島一括返還を主張し、安倍の「新しいアプローチ」に批判的だったロシアスクールは、鈴木への反発から反官邸の姿勢を隠さなくなった〉(山口敬之「安倍・プーチン『密室の攻防戦』」と書いてあった。

 飼い主も、鈴木氏と組んで原田グループと「戦争」をするのだろうか。怖くなって、僕の尻尾がブルブルと震えた。

<引用終り>

面白いでしょう。月刊HANADAで早く原田を更迭せよとの記事が載った、ちょうどその発売日に読売新聞は原田氏の退任を報道している。なるほどねえ・・・。害務省が問題であることは以前から指摘されてきたが、ついに外務省改革が始まった、そういう事だろう。

考えてみれば、日本は(外務省は)「先ず4島返還、話はそれからだ」、こんなスタンスで70年やってきた。しかし全く進展することなく今日に至っている。いや北方4島には日本が何もしない間に中国や韓国が入り込んできている。今が最後のチャンスと言ってもいい時期なのだ。


所でこの話にはもう一つおまけがある。佐藤優氏のことだ。
佐藤優氏が鈴木宗男事件に連座し有罪判決を受けたことは良く知られている。
所が今年の1月17日に読売新聞にこんな記事が載った。何でもない猫談義だが、佐藤優氏が鈴木宗男事件に連座し、現在執行猶予機関は終わっているものの前科一犯であることに変わりはない。普通そんな人物はこんな猫談義には顔を出さない物なのだが・・・

[佐藤優]君は裏切らないから(前編) 2017年1月17日


読売新聞の1月17日の猫談義、1月26日の外務省人事異動報道、こんなものが1月26日発売の月刊HANADA3月号の佐藤優氏の記事で全部つながっていることが分かる。
さあ、害務省改革が始まったのだ。

海外在住の経験のある人は誰でも知っている、日本の外務省のだらしなさを。外務省の不甲斐なさに一度ならず激怒した経験がある人も多いと思う。
そんなところに改革の手が伸びた、良いことである。


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コメント

 役人にとって出世するのに必要なことは減点がなく大過なく過ごすこと。北方領土問題なら「四島一括」を主張する限りなんの進展もありませんが、マイナス点がつくこともない。

 日本で法律を学んだ中国人が帰国し法律事務所を開いたところ日本人が押し寄せた。一番の問題が愛人関係の解消。本社にバレたら経歴に傷がつく。さらに呆れるのが、あまり業績を上げると本社に戻れなくなるからと仕事は手を抜くのだとか。

 韓国に大使を戻したがっている外務省高官なども同様の思考なのでしょう。かつて機密費で豪遊しても処分はノンキャリア組だけ。外務省に限らず、サンヨー、シャープ、東芝と電機業界も不祥事続出。

過去の成功体験にあぐらをかいた経営者こそリストラされるべきなのでは。
  1. 2017-01-29 15:27
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  3. gai-yaang #-
  4. 編集

外務省役人は、改革には徹底的に反抗するだろうな
安部内閣が、倒れるまで 待つ選択肢も有るし
抵抗勢力を、援助 加担 積極的に行動する可能性も有る
アメリカへの、戦線布告を 意識的に遅らせたのも外務省の役人だったな
私は、安部支持だが 安部が勝つ事を祈っている
  1. 2017-01-29 22:26
  2. URL
  3. 名無しの日本人 #fflwa7tw
  4. 編集

 佐藤優さんの本には、気の毒な位に実名で外務省の方々が登場していて、その中の一人がこの原田さんですね。しかし外務省のチャイナスクールは有名ですし人数も多くあどうやら親中のようですが、このロシアスクールの強硬な4島一括返還論は是非はともかく日露関係を進展させないものだと思います。これは、ロシアにとっても良くないことなのに、ロシアスクールは親露ではないのでしょうか?
  1. 2017-01-30 09:05
  2. URL
  3. 都民です。 #-
  4. 編集

謀略の基本は知らないふり

佐藤優氏は、以前にある雑誌(wedgeだったと思いますが)の対談で「北朝鮮はピアノの購入数が増えているから、中産階級が順調に育っている。」と言っていた人です。以後私は彼の著書やインタビュー、ネットでの発言などは全く無視しています。
謀略の一環として他国の優秀な外交官を粗略に扱うことは常識と思いますが、他国の嫌がらせによって出世の道が閉ざされるとなると外交官としては他国のスパイになるより他に方法がないと思われます。
「あいつが出てくるといつもうまくいかない」という外交官が真に優秀な外交官である可能性があります。
チャイナスクール、ロシアスクールの連中を通すとうまくいくとしたら、彼らは間違いなくスパイです。
もっとも彼らに騙されたふりをするのも謀略です。
謀略の基本は「知らないふり」をすること、「騙されたふり」をすることと心得ます。
  1. 2017-01-30 11:49
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  3. 縄文人 #wM6nolEE
  4. 編集

To:gai-yaang さん

>  役人にとって出世するのに必要なことは減点がなく大過なく過ごすこと。北方領土問題なら「四島一括」を主張する限りなんの進展もありませんが、マイナス点がつくこともない。
>
>  日本で法律を学んだ中国人が帰国し法律事務所を開いたところ日本人が押し寄せた。一番の問題が愛人関係の解消。本社にバレたら経歴に傷がつく。さらに呆れるのが、あまり業績を上げると本社に戻れなくなるからと仕事は手を抜くのだとか。
>
>  韓国に大使を戻したがっている外務省高官なども同様の思考なのでしょう。かつて機密費で豪遊しても処分はノンキャリア組だけ。外務省に限らず、サンヨー、シャープ、東芝と電機業界も不祥事続出。
>
> 過去の成功体験にあぐらをかいた経営者こそリストラされるべきなのでは。



減点が無く、大過なく過ごすこと。これが日本社会の最大の問題の一つだと思います。
役人もそうですが、一般の会社でも同様の問題を抱えています。
残念なのはこの問題が分かっていても、具体的にではどうすればいいかが分からない。良いお手本も見当たらない事でしょう。
しかしその良いお手本に相撲の昇格降格制度があります。
大関は現在二場所負け越すと各下に転落になっていますが、この制度が実は力士のやる気を起こさせる絶妙な制度のようです。
以前は3場所続けて負け越せば各下に転落だった、しかしそれでは大関の権威が守れない。しかし一度格下に陥落すると這い上がるのは容易ではない。こんな事で現在の制度になったのだが、あまり言われないが現在の制度は「二場所続けて負け越したら格下陥落、しかしそこからもう一度大関に復活するには10勝以上の勝ち星がいる」、こうなっています。
これがカド番力士でも再挑戦でき、やる気のある相撲になる丁度いい制度のようです。

役人などの減点主義を脱却させる為にはこんな制度が色んな所で必要ではないでしょうか。

  1. 2017-01-30 15:38
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  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

To:名無しの日本人 さん

> 外務省役人は、改革には徹底的に反抗するだろうな
> 安部内閣が、倒れるまで 待つ選択肢も有るし
> 抵抗勢力を、援助 加担 積極的に行動する可能性も有る
> アメリカへの、戦線宣戦布告を 意識的に遅らせたのも外務省の役人だったな
> 私は、安部支持だが 安部が勝つ事を祈っている。



初めまして、コメント有難う御座います。
抵抗勢力との指摘で、まさにその通りなのですが、問題はそんな連中がアメリカなどに垂れ込むことですね。
何度も優秀な人材がこれで潰されました。
国民みんながしっかりして、そんな勢力の跋扈を阻止すべきだと思います。
  1. 2017-01-30 15:43
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  3. 短足おじさん二世 #-
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To:都民です さん

>  佐藤優さんの本には、気の毒な位に実名で外務省の方々が登場していて、その中の一人がこの原田さんですね。しかし外務省のチャイナスクールは有名ですし人数も多くあどうやら親中のようですが、このロシアスクールの強硬な4島一括返還論は是非はともかく日露関係を進展させないものだと思います。これは、ロシアにとっても良くないことなのに、ロシアスクールは親露ではないのでしょうか?



佐藤優氏は鈴木宗男事件に連座し有罪になりました。だから外務省の中の一部勢力には猛烈な怨念があると思います。
そんな事なので今回の問題で読売h新聞にこんな記事が出ることが私には興味がある。
官邸に中に外務省改革に猛烈な熱意を持つ人がいるのでしょう。そして何年も前から仕組んだ長期計画で外務省改革をやろうとしているのだと思います。

ロシアスクールが親露かどうかは分かりませんが、親露以前に我が身のフトコロが大事なんじゃないでしょうか。
  1. 2017-01-30 15:53
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  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

Re: 謀略の基本は知らないふり

> 佐藤優氏は、以前にある雑誌(wedgeだったと思いますが)の対談で「北朝鮮はピアノの購入数が増えているから、中産階級が順調に育っている。」と言っていた人です。以後私は彼の著書やインタビュー、ネットでの発言などは全く無視しています。
> 謀略の一環として他国の優秀な外交官を粗略に扱うことは常識と思いますが、他国の嫌がらせによって出世の道が閉ざされるとなると外交官としては他国のスパイになるより他に方法がないと思われます。
> 「あいつが出てくるといつもうまくいかない」という外交官が真に優秀な外交官である可能性があります。
> チャイナスクール、ロシアスクールの連中を通すとうまくいくとしたら、彼らは間違いなくスパイです。
> もっとも彼らに騙されたふりをするのも謀略です。
> 謀略の基本は「知らないふり」をすること、「騙されたふり」をすることと心得ます。


謀略の基本で言えば、私は安倍さんの{死んだふり」作戦も謀略だと思います。
安倍さんの場合、敵に対するより「内なる敵」対策に一番腐心している。そう思っています。
  1. 2017-01-30 16:00
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  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

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