2016-03-24 18:28

英国高速鉄道に日立製作所の新型車両「あずま」 ロンドンで公開


 先週のニュースだが、イギリスで日本製の高速鉄道がお披露目された。
名づけて「あずま:AZUMA」、先ずはどんなものか産経の報道から。

その前にお断り、この新型車両は産経の報道では営業運転は2018年からと書いてあるが、2017年とも書いてある。(なんじゃ、コリャ??)
これはイギリス東部を走るイースト・コースト本線(ロンドン - エディンバラ間、距離700km)に使う車両が今回発表のAZUMA(あずま)、その他にイギリス西武を走るグレート・ウェスタン本線(距離300km)にも同系統の車両が採用され、こちらは2017年から営業運転する為。詳細は後ほど書きます。

<以下引用>

英国高速鉄道に日立製作所の新型車両「あずま」 ロンドンで公開、2018年に運行
2016.3.18 22:44
http://www.sankei.com/world/news/160318/wor1603180054-n1.html

 【ロンドン=岡部伸】英鉄道会社ヴァージン・トレインズは18日、日立製作所から納入された「都市間高速鉄道計画(IEP)」の「ヴァージン・あずま」を、ロンドン市内のキングス・クロス駅で公開した。日立製作所が笠戸事業所(山口県)で製造して英国内で試験走行してきた高速鉄道車両「クラス800」で、2018年からロンドンと英北部スコットランドのインバネス間で運行を開始する。

2016-3-24イギリス・クラス800(あずま)

 ヴァージン・トレインズによると、イースト・コースト本線を走行することから日本語で東を意味する「あずま」と名付けられた。日立製作所が開発した新型車両で、コンパクトなデザインで最新の省エネ技術を取り入れた駆動システムを採用、運転速度は最高で時速125マイル(201キロ)。設計上時速140マイル(225キロ)まで出せる。

 電化区間は架線から電力供給し、非電化区間は床下のエンジンと発電機ユニットから電力供給できる「バイモード技術」を採用、電化・非電化両区間の直通運転ができる。日立製作所は「軽量化など日本で培ってきた技術が生かされている」とアピールした。

 ヴァージン・グループの創設者で会長のリチャード・ブランソン氏は、「『あずま』によってイースト・コースト本線は21世紀の英国で最も洗練された先進的な路線となる」と語った。

 公開された車両は、昨年1月英国に搬送され、試験走行を実施。同社は、英運輸省からIEP向けに122編成(866両)を受注しており、このうち12編成分(76両)は笠戸事業所で製造、残る110編成分(790両)は英中部ダラム州ニュートン・エイクリフで今年初めから本格稼働を始めた車両製造工場で順次製造する。

 その他同社では「クラス800」を2017年からグレート・ウエスタン本線で営業運転を開始する。

<引用終り>

これが路線図、この図の青い線が「AZUMA」が走る路線。
2016-3-24イギリス・クラス800路線図(あずま)
(*追記:この路線図で高速鉄道線はロンドンから右下、ドーバー海峡方面へのピンク色の路線(CTRL:海峡トンネル連絡線)だけです。あとの路線は全部在来線で、しかも電化が遅れています。だからほとんどの路線はディーゼル機関車、又は電気・ディーゼル両用車で運行中、だから路線改良と電化の大々的な工事中です。)


嬉しい話ですね。鉄道発祥の国イギリスで日本製の高速鉄道が走る。
しかもこの高速鉄道車両は電気・ディーゼル両用で、ディーゼル機関は取り外し可能、そして動力分散方式を採用と大変特色のある方式だ。
電気・ディーゼル両用車両はクラス800、電気だけの車両はクラス801という。

日本の日立がこの受注に成功した背景には最初に受注したCTRL線(路線図のピンク色の線)での日立車両の信頼性の高さに対する好評価がある。
CTRL線を走る車両はクラス395(ニックネーム*ジャベリン)は2009年12月に営業開始。
しかしその直後、欧州は空前の大寒波に襲われ、フランスの誇る高速鉄道ユーロスター(TGV)がユーロトンネル内で故障し立ち往生。最大でトンネル内に5編成の列車が故障で止まってしまい、2500人の乗客が最大16時間飲まず食わず状態。
この時。、営業開始直後の日本製クラス395も救援に駆けつけ、500人を救出した。
その後もこの大寒波でイギリスも欧州各国も列車は故障で混乱続き、クリスマス休暇が台無しになった。
こんな中、日本製高速列車だけはノートラブルで定時運行。
更に1年後に又しても大寒波。列車の故障が相次ぎ大混乱の中、日本製だけはノートラブル。
そんな実績が評価され、この鉄道車両輸出成功につながった。そしていよいよお披露目までこぎつけた。
こんな事情がある。

これが最初に日立が輸出に成功したクラス395(ジャベリン)、ロンドンの始発駅セントパンクラス駅にて。

2016-3-24セントパンクラス駅でのクラス395


最後にAZUMA(あずま)の試運転の様子をどうぞ。



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コメント

CTRL線の受注を獲得された方が JBpressに書いておられました。

最初会社の上層部は完全に反対だった。ドイツかフランスかカナダ(白人国)で決まっていると。
その方は南アで受注を勝ち取った経験から、上層部を説得して 売り込みの間にイギリスの白人を入れることとイギリスの鉄道の権威のご老体を説得するのにつとめた。
ご老体を日本の新幹線に乗せた。それが功を奏したそうです。

日立はテレビの会社で電車なんて作れるのかと言われたそうです。
日本の会社の知名度は 今でもこんなレベルなんですね。
  1. 2016-03-24 19:32
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  3. 八目山人 #4lXsiBFM
  4. 編集

To:八目山人 さん

> CTRL線の受注を獲得された方が JBpressに書いておられました。
>
> 最初会社の上層部は完全に反対だった。ドイツかフランスかカナダ(白人国)で決まっていると。
> その方は南アで受注を勝ち取った経験から、上層部を説得して 売り込みの間にイギリスの白人を入れることとイギリスの鉄道の権威のご老体を説得するのにつとめた。
> ご老体を日本の新幹線に乗せた。それが功を奏したそうです。
>
> 日立はテレビの会社で電車なんて作れるのかと言われたそうです。
> 日本の会社の知名度は 今でもこんなレベルなんですね。



なるほどねえ、そんな受注の経緯があったんですか。
私は日立が受注までに約10年かけて色んな活動をしたとは聞きましたが、そんな事情だった事、良く分かりました。
この件を初めて聞いたとき、八目山人さんの言われる「ドイツかフランスかカナダ(白人国)で決まっている」、これを感じました。如何してそんな鉄の壁を破る事が出来たのか?。
特にイギリスを含め西欧では高速列車は2万5千ボルトの架線からパンタグラフで集電、600ボルトの第三軌条から集電靴で集電、こんなのを両立させるとかいろいろ厄介です。
だから
>ご老体を日本の新幹線に乗せた
これが利いたんでしょうね。鉄道で長年苦労してきた方には日本の新幹線は奇跡に見えたのでしょう。
日本の底力を感じる話です。
  1. 2016-03-25 06:10
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  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

技術的に考えると

これあんまり面白いもんじゃありませんね。たしか英国のイーストコースト側はどちらかと言うとウェストコースト側にバーミンガム、マンチェスター、リバプール、グラスゴーといった大都市があるのに対し、ヨーク、ニューキャッスル、エジンバラくらいですから裏街道という気分はありますよね。だから最終的な完全な電化計画もないから2モード車両なんてものが必要になります。だから本命はおそらく801でしょう。

情報によると800は電動車一両に950hpのディーゼル搭載というのだから電化区間じゃ完全にこれは死重です(まさかフル2モードじゃあないでしょう)。だから本来ならば電源供給車を開発して非電化区間に投入すべきなんです。その方運用が簡単ですし何よりの保守が圧倒的に楽になるはずなんですが…

まあ不満はこのくらいでいいでしょうか。この程度は日本の会社ならばそう難しくなく出来たはずです。シーメンスやボンバルディアに品質で負ける気遣いなんてありませんからね。問題はおそらく政治だと思います。

日本は英国から鉄道を導入しましたが大隈重信が馬鹿をやったことが後々まで祟りました。そのためのリカバリーが大変だったのです。英国の鉄道は規格が古かったこともあるのですが車両限界が非常に小さいのです。標準軌にかかわらず狭軌の日本鉄道とほぼ同じです。これは日本の技術者たちが後から苦労したことを表しています。日本とほぼ同時に鉄道を導入した南アでは地勢の影響でやはり狭軌を採用せざる負えませんでしたが作りはアメリカの標準軌に近いものがありました。
まあその御蔭で結構小型化の技術が生きたはずです。

ただ日立としても本命はこんなところにはないはずです。英国では高速鉄道HS2計画が本決まりになりましたからこちらが本線でしょう。

http://www.news-digest.co.uk/news/news/in-depth/8509-high-speed-rail-hs2.html

車両限界を大きく取るようで時速400キロを目指すもののようです。まあ日立が工場を作ったりの投資はおそらくこれが目標です。まだまだ道半ばなんです。

それよりももっとまともな国内投資をやらねばいけないんですがねえ。
党が馬鹿なのか財務省の能無しなのか知りませんが…
リニアにしてもやるなら国策として2020までに作れ、くらいじゃなきゃあイカンのです。まあ小生はこれは二重投資になるんじゃなかろうかと危惧してるのですがね。




  1. 2016-03-25 10:15
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  3. kazk #cPv2SIBE
  4. 編集

教えて下さい。
インターシテイ125の置き換えなんだそうですが、40年前からデーゼルで200Km/hが出せて頑張ってたようですが、寒波に弱いとはプッシュプル方式の欠点が致命傷だったのでしょうか。起動加速が上がり軽量車両で省エネ40年もたてばそれぐらいはあってよい進歩だと思います。
この路線で更なる高速化を狙い振り子型の開発の失敗が英国は響いたのでしょうか。
車両性能の大幅な進歩より運行精度の確立を日立に期待したのではないでしょうか?
  1. 2016-03-25 18:32
  2. URL
  3. ヤス #-
  4. 編集

Re: 技術的に考えると

> これあんまり面白いもんじゃありませんね。たしか英国のイーストコースト側はどちらかと言うとウェストコースト側にバーミンガム、マンチェスター、リバプール、グラスゴーといった大都市があるのに対し、ヨーク、ニューキャッスル、エジンバラくらいですから裏街道という気分はありますよね。だから最終的な完全な電化計画もないから2モード車両なんてものが必要になります。だから本命はおそらく801でしょう。
>
> 情報によると800は電動車一両に950hpのディーゼル搭載というのだから電化区間じゃ完全にこれは死重です(まさかフル2モードじゃあないでしょう)。だから本来ならば電源供給車を開発して非電化区間に投入すべきなんです。その方運用が簡単ですし何よりの保守が圧倒的に楽になるはずなんですが…
>
> まあ不満はこのくらいでいいでしょうか。この程度は日本の会社ならばそう難しくなく出来たはずです。シーメンスやボンバルディアに品質で負ける気遣いなんてありませんからね。問題はおそらく政治だと思います。
>
> 日本は英国から鉄道を導入しましたが大隈重信が馬鹿をやったことが後々まで祟りました。そのためのリカバリーが大変だったのです。英国の鉄道は規格が古かったこともあるのですが車両限界が非常に小さいのです。標準軌にかかわらず狭軌の日本鉄道とほぼ同じです。これは日本の技術者たちが後から苦労したことを表しています。日本とほぼ同時に鉄道を導入した南アでは地勢の影響でやはり狭軌を採用せざる負えませんでしたが作りはアメリカの標準軌に近いものがありました。
> まあその御蔭で結構小型化の技術が生きたはずです。
>
> ただ日立としても本命はこんなところにはないはずです。英国では高速鉄道HS2計画が本決まりになりましたからこちらが本線でしょう。
>
> http://www.news-digest.co.uk/news/news/in-depth/8509-high-speed-rail-hs2.html
>
> 車両限界を大きく取るようで時速400キロを目指すもののようです。まあ日立が工場を作ったりの投資はおそらくこれが目標です。まだまだ道半ばなんです。
>
> それよりももっとまともな国内投資をやらねばいけないんですがねえ。
> 党が馬鹿なのか財務省の能無しなのか知りませんが…
> リニアにしてもやるなら国策として2020までに作れ、くらいじゃなきゃあイカンのです。まあ小生はこれは二重投資になるんじゃなかろうかと危惧してるのですがね。



ご指摘の通り、本命は電車の801です。2017年に西部の方からこの車両が営業運転ですが、これは電車です。
18年には東部も営業運転開始で、この車両が電気・ディーゼル両用車、写真のAZUMAですね。
この車両は21リッターのディーゼルエンジンを積んでいますから正に死重そのものです。

こんな車両を投入するのは経済性ではないでしょう。スコットランドを繋ぎ止めるために便利な高速鉄道を作る。
これからもっと便利になるぞ、だから独立などと言う変な事は言うな。こんな意図見え見えです。
そう言う意味で嫌いなドイツやフランス製ではない日本製を選んだ。そして工場も作る。こんな意図だと思います。

こんなモノを見ていると実は日本の鉄道技術者の1世紀を超える苦闘の歴史が見えます。
日本の狭軌については大隈重信もですが、それに気が付いた後藤新平が改軌を進め、まさにあと一歩だったんですが原敬に反対されて潰れた。だからあの時原敬さえ反対しなければ・・・、これがその後何十年も続く鉄道技術者の怨みです。
この怨みが弾丸鉄道計画を作り、戦後の新幹線に繋がります。

それから日本の電車の車体は標準軌のイギリスやフランスより大きい。特に最近のJRの電車は床から少し上の所を外側に膨らませてある。これで狭軌で最大の車両幅を実現しています。
私はこの車両に乗るたびにこの鉄道技術者の1世紀を超える「政治に押し流された悔しさ」を感じています。

私にはJR東海がリニアを独力で建設すると言う英断を下した、その陰にこの1世紀を超える技術者の悔しさが有るように思っています。 政府にカネを出してもらえば政治でクチャクチャにされる、それを避けたんでしょう。
このリニア問題では多分JR側は名古屋以西では京都を切り捨てると見ています。
滋賀県のオバカオバさん知事が工事の始まっている新幹線の新駅を止めてしまった、京都はこれを思いとどまらせるべきだったんですが知らん顔。だから京都も同罪なんです
百年祟る大失敗でした。

  1. 2016-03-25 22:15
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  3. 短足おじさん二世 #-
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To:ヤス さん

> 教えて下さい。
> インターシテイ125の置き換えなんだそうですが、40年前からデーゼルで200Km/hが出せて頑張ってたようですが、寒波に弱いとはプッシュプル方式の欠点が致命傷だったのでしょうか。起動加速が上がり軽量車両で省エネ40年もたてばそれぐらいはあってよい進歩だと思います。
> この路線で更なる高速化を狙い振り子型の開発の失敗が英国は響いたのでしょうか。
> 車両性能の大幅な進歩より運行精度の確立を日立に期待したのではないでしょうか?



初めまして、コメント有難うございます。

最初にお断り、私は鉄道技術者でも何でもないただのシロウトです。
だから一般常識程度の知識しか無く、ご質問にお答えするには不向き。どうしても詳しく知りたいのであれば、その道の専門の方に質問されることをお勧めします。
と言ってもそれだけでは身も蓋も無いので私の知る所を少々。

最初にこの話の裏にはサッチャーさんの頃からのイギリス病克服過程での産業衰退があります。
その具体例が振り子電車の振り子技術、クラス390「ペンドリーノ」です。
元々イギリスが開発した振り子技術、それをフィアットに売却してしまい、それをアルストムが買い、アルストムからこの車両を買い取る羽目になった。そんな事情ですね。
だからこの話の裏は極めて生臭い政治がらみの話が沢山あるのです。
日立の新型車両クラス801(これは電車)が来年には西武本線で営業運転するのですが、それを置いといてその翌2018年営業運転の東武本線の電気・ディーゼル両用車(クラス800:AZUMA)を発表する、奥歯にものの挟まった、そんな感じです。
当然ながら新型車両だけでなく鉄道路線の大改修工事を進めていまして、その改修に合わせて新型車両を投入するようです。

インターシテイ125のどこがどう悪かったのかは何とも言えません。
ご存知のようにあのタイプでは加速性能は悪すぎる、だから輸送力向上には無理がある。
まあそんな所だと思います。
  1. 2016-03-26 11:08
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
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英国の鉄道

クラス800/801の技術については「日立評論」に詳しく載っていますが、まさに最新技術のかたまりです。
http://www.hitachihyoron.com/jp/pdf/2014/09/2014_09_04.pdf

発電機付補助電源ユニットを編成により1~2台積み架線停電時の避難運転に対応など日本の電車にこそ欲しい機能です。発電機付エンジンユニットは尿素SCRで排ガス規制に対応、さらにエンジン上部には自動消火装置付。

英国は非電化区間が多く旧型ディーゼル牽引の列車では煙モクモク、日立のバイモードなら煙もなく時速160kmです。日立の新型車両はグレート・ウェスタン鉄道がクラス801を9両編成21本、クラス800が5両編成36本。東部本線を運行するヴァージン・トレインズはクラス801を9両編成30本+5両編成12本、クラス800のバイモードは9両編成13本+5両編成10本、本線は全線電化だったと思うので支線乗り入れのためでしょうか。東部本線は戦前に蒸気機関車で時速203kmを達成したほど線形のよい区間が多いため時間短縮に効果がありそうです。wikiの英語版ではクラス802というのもあります。燃料タンク容量拡大によりディーゼルモードでの走行距離を伸ばした仕様のようです。

インターシティ125とクラス800を比較した動画があります。
http://nicogachan.net/watch.php?v=sm26805988

インターシティはフランスTGVタイプのプッシュプル+連接車両。クラス800試運転の先頭車両には調理室付。単線バラスト軌道だとスピード感があります。レールは初期の東海道新幹線並みかそれ以下でしょうか。各車両の間隔が広いと思ったら1000mmと日本の2倍、連結面間が26mで欧州標準、車幅は2.7mと日本の在来線特急より25cmも狭いのは昔のインフラが多い名残なのかもしれません。

日立の英国工場は製造車両の車両幅や軌道幅に柔軟に対応できる設計で、将来の高速新線の大型車両や大陸の更新車両も狙っているのでしょう。欧州では鉄道路線と運行会社が別という上下分離方式の民営化がされたため、軸重が軽く線路への負担が少ない日立の高速車両は売り込みのチャンスです。

日立の英国鉄道ビジネスへの挑戦はいろいろな媒体で取り上げられていますが、「グローバルビジネス学会-第1回全国大会-予稿集」の論文がわかりやすかった。欧州での実績のない日立の車両はペーパートレインと揶揄され、通勤路線の車両入札は二度にわたり失敗。その対策が以下のとおり。
1.日本品質・安全性・納期厳守の実績をPR
2.英国の既存車両に日立製の装置を搭載しての現地試験で性能を実証
3.ローカルスタッフを前面に出し商談は英国人にまかせ現地化の意思をアピール
4.鉄道メンテナンス経験者の採用

高速鉄道の入札では地下トンネル区間で時速225kmの要求仕様(現状英仏海峡トンネル内は160km走行)や電気・信号方式の複雑さなど他社と同じ土俵、さらに円安も追い風となったという。

このほかにも車両基地の建設ではJR東日本の協力、現地日本大使館・日本政府・政府系金融機関のバックアップなどオールジャパンの取り組みだったといいます。

日立は既存のクラス465という近郊型電車のインバータ装置の更新も受注し故障が減ったとか。日本でもシーメンスのインバータを導入した車両がありましたが、故障が多く秘密主義のドイツは直し方を教えてくれず、パーツが日本とドイツを往復するのに時間がかかりすぎるなど、アフターサービス最悪で日本製に換装されてしまいました。

日立は2019年には英国での鉄道車両シェアがトップになると予測されています。現状では日立全体の売上高のごくわずかとはいえ、伸び率は高く将来性十分。「あずま:AZUMA」はどん底から復活した日立を象徴するニュースでした。


  1. 2016-03-26 19:39
  2. URL
  3. gai-yaang #-
  4. 編集

通りすがりに回答をいただきましてありがとうございます。
後藤新平、島安次郎、秀雄やはり鉄道には欠かせない人物なんでしょうね。政治家が50年100年を見通す力量があればなんてため息がでます。
英国も同じで政治に大きく鉄道が振り回されたのでしょうね。総合的な見方は役立ちました。日本代表としてクラス800は活躍してほしものです。
良いものとは何年かに一度の緊急事態でも突破できる設計がなされていることとそれを評価できるユーザーあってのことなんでしょうね。
個人的には、原発の良し悪しは別として、女川原発を人災から守った平井 弥之助なんかもっと評価されてもよいと思うのですが。
今注目は、静岡空港新幹線地下駅がどんな決着が出るかが楽しみです。

  1. 2016-03-26 21:45
  2. URL
  3. ヤス #-
  4. 編集

 イギリスの新幹線網の図を見ると、やはり日本の新幹線網はお粗末ですね。

 日本海岸が空白でしょう?

 四国にもいかないし。

 イギリスって人口密度は日本程度だったはずです。 これでこれだけ新幹線を作るのなら、日本だってもっと必要ですよね。

 この前の道路や港湾のエントリーでも思いましたが、結局日本はこの20年余り生産性を上げる為の投資をしてないのですから、生産性が伸びないのだと思いました。
  1. 2016-03-27 10:08
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

Re: 英国の鉄道

> クラス800/801の技術については「日立評論」に詳しく載っていますが、まさに最新技術のかたまりです。
> http://www.hitachihyoron.com/jp/pdf/2014/09/2014_09_04.pdf
>
> 発電機付補助電源ユニットを編成により1~2台積み架線停電時の避難運転に対応など日本の電車にこそ欲しい機能です。発電機付エンジンユニットは尿素SCRで排ガス規制に対応、さらにエンジン上部には自動消火装置付。
>
> 英国は非電化区間が多く旧型ディーゼル牽引の列車では煙モクモク、日立のバイモードなら煙もなく時速160kmです。日立の新型車両はグレート・ウェスタン鉄道がクラス801を9両編成21本、クラス800が5両編成36本。東部本線を運行するヴァージン・トレインズはクラス801を9両編成30本+5両編成12本、クラス800のバイモードは9両編成13本+5両編成10本、本線は全線電化だったと思うので支線乗り入れのためでしょうか。東部本線は戦前に蒸気機関車で時速203kmを達成したほど線形のよい区間が多いため時間短縮に効果がありそうです。wikiの英語版ではクラス802というのもあります。燃料タンク容量拡大によりディーゼルモードでの走行距離を伸ばした仕様のようです。
>
> インターシティ125とクラス800を比較した動画があります。
> http://nicogachan.net/watch.php?v=sm26805988
>
> インターシティはフランスTGVタイプのプッシュプル+連接車両。クラス800試運転の先頭車両には調理室付。単線バラスト軌道だとスピード感があります。レールは初期の東海道新幹線並みかそれ以下でしょうか。各車両の間隔が広いと思ったら1000mmと日本の2倍、連結面間が26mで欧州標準、車幅は2.7mと日本の在来線特急より25cmも狭いのは昔のインフラが多い名残なのかもしれません。
>
> 日立の英国工場は製造車両の車両幅や軌道幅に柔軟に対応できる設計で、将来の高速新線の大型車両や大陸の更新車両も狙っているのでしょう。欧州では鉄道路線と運行会社が別という上下分離方式の民営化がされたため、軸重が軽く線路への負担が少ない日立の高速車両は売り込みのチャンスです。
>
> 日立の英国鉄道ビジネスへの挑戦はいろいろな媒体で取り上げられていますが、「グローバルビジネス学会-第1回全国大会-予稿集」の論文がわかりやすかった。欧州での実績のない日立の車両はペーパートレインと揶揄され、通勤路線の車両入札は二度にわたり失敗。その対策が以下のとおり。
> 1.日本品質・安全性・納期厳守の実績をPR
> 2.英国の既存車両に日立製の装置を搭載しての現地試験で性能を実証
> 3.ローカルスタッフを前面に出し商談は英国人にまかせ現地化の意思をアピール
> 4.鉄道メンテナンス経験者の採用
>
> 高速鉄道の入札では地下トンネル区間で時速225kmの要求仕様(現状英仏海峡トンネル内は160km走行)や電気・信号方式の複雑さなど他社と同じ土俵、さらに円安も追い風となったという。
>
> このほかにも車両基地の建設ではJR東日本の協力、現地日本大使館・日本政府・政府系金融機関のバックアップなどオールジャパンの取り組みだったといいます。
>
> 日立は既存のクラス465という近郊型電車のインバータ装置の更新も受注し故障が減ったとか。日本でもシーメンスのインバータを導入した車両がありましたが、故障が多く秘密主義のドイツは直し方を教えてくれず、パーツが日本とドイツを往復するのに時間がかかりすぎるなど、アフターサービス最悪で日本製に換装されてしまいました。
>
> 日立は2019年には英国での鉄道車両シェアがトップになると予測されています。現状では日立全体の売上高のごくわずかとはいえ、伸び率は高く将来性十分。「あずま:AZUMA」はどん底から復活した日立を象徴するニュースでした。


色々貴重な情報有難うござます。此れだけでエントリーの二本や三本賭けそうな情報量、読み解くのが大変ですね。
このコメント、どこかで引用させていただこうかと思います。コメント欄に眠らせておくにはもったいない情報です。
その節はご了承いただくようお願いします。

それから軌道の話ですが、この軌道は在来線のモノなので多分推測ですが在来線規格。多分50キロレールでしょう。
新幹線は新幹線用50㎏Tレール(普通の50キロレールより高さが高い)で出発し、その後60キロレール、そして現在は東海道新幹線は80キロレールですが、一部60キロレールの区間ものおっています。

日立の新幹線売込みの苦労話は非常に興味深く、大いに参考になる話ですし、シーメンスの秘密主義で苦労した話などは現在のVW問題につながる事だと思います。
私もこの件は実感していますので、ドイツ問題と言うのは政治だけでなくこんな所にまで出てくるのかと思っています。


  1. 2016-03-27 14:59
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

To:ヤス さん

> 通りすがりに回答をいただきましてありがとうございます。
> 後藤新平、島安次郎、秀雄やはり鉄道には欠かせない人物なんでしょうね。政治家が50年100年を見通す力量があればなんてため息がでます。
> 英国も同じで政治に大きく鉄道が振り回されたのでしょうね。総合的な見方は役立ちました。日本代表としてクラス800は活躍してほしものです。
> 良いものとは何年かに一度の緊急事態でも突破できる設計がなされていることとそれを評価できるユーザーあってのことなんでしょうね。
> 個人的には、原発の良し悪しは別として、女川原発を人災から守った平井 弥之助なんかもっと評価されてもよいと思うのですが。
> 今注目は、静岡空港新幹線地下駅がどんな決着が出るかが楽しみです。


確かにそうですね、鉄道は政治に振り回される。そこが一番苦しい所です。
だから政治とかけ離れた所で建設された満鉄が実は鉄道としては極めて理にかなっていたんです。

所で静岡空港新幹線地下新駅の件ですが、これは間違いなく実現しません。
理由はJR東海にも東京の住民にも名古屋・大阪の住民にもメリットが無いからです。
そんな実現困難な事より掛川駅から空港までバス専用道を作ってシャトルバスを走らせればいい。
たしか掛川から15,6キロだったと思います。専用道を時速100キロでシャトルを走らせれば10分少々で着く筈。
その方がJRにも負担をかけずに早期実現可能でしょう。

こんな議論が出てくるのは静岡の方が自分で何とかしようと言う気概が無く、他人にやってもらおうと言う考え方が強い。
これでは何ともならないでしょう。
少々辛辣な事を書きましたが、こんな事が今の日本の地方の問題点なんです。それをどう変えていくか、時間はかかりますが一歩づつ、そう思います。
  1. 2016-03-27 15:20
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

To:よもぎねこさん

>  イギリスの新幹線網の図を見ると、やはり日本の新幹線網はお粗末ですね。
>
>  日本海岸が空白でしょう?
>
>  四国にもいかないし。
>
>  イギリスって人口密度は日本程度だったはずです。 これでこれだけ新幹線を作るのなら、日本だってもっと必要ですよね。
>
>  この前の道路や港湾のエントリーでも思いましたが、結局日本はこの20年余り生産性を上げる為の投資をしてないのですから、生産性が伸びないのだと思いました。


チョット書き方が舌足らずでした。本文に追記しましたが、本文中の路線図は大部分在来線です。
高速鉄道専用線はロンドンからドーバー海峡方面へのピンク色の線(CTRL)、これだけです。
イギリスの鉄道網は大変遅れていまして、在来線の電化区間もごく僅か、多くの所が非電化なのでディーゼル機関車などで走っています。
但しイギリスは平地がきわめて多いので、在来線でもディーゼル機関車で時速200キロと言っています。
しかしそんな事が上手くいっている訳では無く、更にイギリス国内に鉄道を造れる会社も無くなってしまった。
これが日本が新幹線型車両を受注できた理由です。

それからイギリスと日本の人口密度を指摘されていますが、確かに日本はイギリスに対し人口で約2倍、国土面積で約1,5倍ですから人口密度は大差ないと思われますが、実は大違いです。
日本の可住地面積はイギリスの半分。そこにイギリスの2倍の人が住んでいる。
如何に日本が人口密度が高いか分かります。しかもその人口が東京・名古屋・大阪と分散している。こんな国は他に有りません。
一寸この話は別エントリーでとり上げようかと思います。

それから、日本は生産性を上げるための投資を怠ってきた、これは正しくご指摘の通り。
しかもその流れは宮沢喜一から始まり、細川のバカ殿、売国奴村山、そして詐欺師小泉、そして仕上げが土鳩、空き缶、野豚の3バカトリオ。
こんな流れを逆転させようと言うのだから大変です。
頑張らねばいけないですね。
  1. 2016-03-27 17:02
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  3. 短足おじさん二世 #-
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八目山人さんのコメントに出てきた南アで受注を獲得した人、というのは日立レールヨーロッパ会長を務めていた植田千秋氏ですね。南アでは石炭運搬用の電気機関車売り込みの交渉相手がエンジニアで性能・信頼性といった面で欧州勢と互角に戦えた、ところが英国ではリース会社・政治家など利害関係者が多く非常に苦労したと。

南アフリカは鉄道車両も生産していて、以前スリランカで乗った客車は南アフリカ製、台車はポーランド製でした。旧宗主国ともインドとも距離を置きたいという意思を感じたのは思い過ごしだったかもしれませんが国と国の関係は微妙なもの。

鉄道車両のビッグ3は仏アルストーム、独シーメンス、独ボンバルディア(鉄道事業本社は旧アドトランツのベルリン)。独仏に牛耳られるのは避けたい気持ちもあるのでは。英国ではYKK・ソニー・日産・トヨタなどが進出し雇用に貢献しています。今回の大型案件では英国だけではなくイタリアで買収した日立レールイタリア(旧アンサルドブレダ)でも生産するようです。さらに旧会社の継続案件で通勤用に階建て車両を受注。
www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2015/12/1222.pdf
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2015/12/1209.html

以前ポルトガルで乗った車両はフィアット製(現在はアルストームが買収)で、在来線の時速160kmよりも新線の220kmの方が乗り心地はよかった。イタリアも本気をだせばいい製品をつくれるじゃないか、と感心しました。イタリア北部同盟の党首によると、奴隷を使っていたローマと違い、ケルトの血を引く北部の人間(本当かどうかはわかりません)は勤勉なのだという。

独仏を周辺から押さえに行く日立の戦略、今後も注目です。
  1. 2016-03-27 20:29
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  3. gai-yaang #-
  4. 編集

最初見た印象は、あずまよりモスラの方がいいんじゃない、と言う感じ。
車内で『ゴジラ対モスラ』の映画を流したら、英国人も納得するのでは。
国内にもこんな感じの電車を、たくさん走らせて欲しいな。
  1. 2016-03-28 02:51
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  3. セブン #-
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To:gai-yaang さん

> 八目山人さんのコメントに出てきた南アで受注を獲得した人、というのは日立レールヨーロッパ会長を務めていた植田千秋氏ですね。南アでは石炭運搬用の電気機関車売り込みの交渉相手がエンジニアで性能・信頼性といった面で欧州勢と互角に戦えた、ところが英国ではリース会社・政治家など利害関係者が多く非常に苦労したと。
>
> 南アフリカは鉄道車両も生産していて、以前スリランカで乗った客車は南アフリカ製、台車はポーランド製でした。旧宗主国ともインドとも距離を置きたいという意思を感じたのは思い過ごしだったかもしれませんが国と国の関係は微妙なもの。
>
> 鉄道車両のビッグ3は仏アルストーム、独シーメンス、独ボンバルディア(鉄道事業本社は旧アドトランツのベルリン)。独仏に牛耳られるのは避けたい気持ちもあるのでは。英国ではYKK・ソニー・日産・トヨタなどが進出し雇用に貢献しています。今回の大型案件では英国だけではなくイタリアで買収した日立レールイタリア(旧アンサルドブレダ)でも生産するようです。さらに旧会社の継続案件で通勤用に階建て車両を受注。
> www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2015/12/1222.pdf
> http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2015/12/1209.html
>
> 以前ポルトガルで乗った車両はフィアット製(現在はアルストームが買収)で、在来線の時速160kmよりも新線の220kmの方が乗り心地はよかった。イタリアも本気をだせばいい製品をつくれるじゃないか、と感心しました。イタリア北部同盟の党首によると、奴隷を使っていたローマと違い、ケルトの血を引く北部の人間(本当かどうかはわかりません)は勤勉なのだという。
>
> 独仏を周辺から押さえに行く日立の戦略、今後も注目です。


色々貴重な情報ありがとうございます。
良くご存知ですねえ。それに世界の鉄道を実際に経験されている。現地を見ないと分からない話です。
前回のコメントもそうですが、コメント欄で眠らせておくのは余りにも勿体ない。
このコメントのんようさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

しかし私もあまり詳しい事情はしあなかったのですが、イギリスの産業の衰退は深刻ですね。
そのいい例が鉄道産業、鉄道発祥の国に鉄道製造メーカーが無くなってしまった。
色んな原因がありますが、最大の癌は英国病と社会主義者の存在。そんな事が良く分かります。

もう少し考えてエントリーしようかと思っています。
但し生臭い政治がらみの話は分からないので、どんなものになりますやら・・・。
  1. 2016-03-28 11:17
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  3. 短足おじさん二世 #-
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To:セブンさん

> 最初見た印象は、あずまよりモスラの方がいいんじゃない、と言う感じ。
> 車内で『ゴジラ対モスラ』の映画を流したら、英国人も納得するのでは。
> 国内にもこんな感じの電車を、たくさん走らせて欲しいな。


まあ。デザインには好き嫌いがありますから何とも言えません。
ただ言える事は「決してトップスピードを誇る列車ではないが兎に角信頼の日本製」でしょう。
これを起爆剤にして、百年の迷路に入ってしまっているイギリスを立て直したいのです。

そんな見方でこの問題も見ていけると思っています。
  1. 2016-03-28 11:26
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  3. 短足おじさん二世 #-
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英国鉄道の現状

英国の鉄道路線網はピーク時から半減とはいえ、まだ17000kmもあります。日本は国鉄・JRが20000km、その他合わせて27000km程度ですから、英国は今でも鉄道大国といえるでしょう。

英国からのニュースといえば高速新線を走るクラス395と今回のクラス800シリーズ。在来線を走るクラス395など見たこともないと思います。
新線では時速225kmを誇るクラス395も在来線の第三軌条区間では時速70マイル(約110km)で日本の在来線の130kmよりも遅い。CTRL(HS1)の高速新線を快走するクラス395が在来線ではどんな走りなのか、日本の在来線特急より遙かにのんびりしています。
https://www.youtube.com/watch?v=JD8ZE1DVpaM

動画の50秒あたりに出てくる警告文「線路内立ち入り禁止、ペナルティ1000ポンド」、現在のレートだと16万円強ですから厳しいですね。

緑が多いところなど、昨年乗った東北本線(在来線)の仙台~福島を思い出しました。最近は日本でも新幹線で目的地まで早く行き、在来線でグルメ旅というのもあります。福島には戊辰戦争と関わりのある土地もあれば春には桜の名所となる土地もあります。地元の人には普段見慣れた景色など当たり前すぎるかもしれませんが、日本酒の酒蔵もたくさんあるし、日本人・外国人向けに観光列車を企画したら面白いだろうなと思います。

英国は鉄道の動態保存の先進国、日本も英国の知恵を活かしてもらいたいものですね。


  1. 2016-03-28 22:54
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  3. gai-yaang #-
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英国鉄道の電化率

鉄道の電化率は物の本によって違うようですが一応40%と見てるようですね。

http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk/8164070.stm

ただこのページの電化鉄道地図には驚きましたね。日本で言うならば関東地方と東海道山陽本線と東北本線のみが電化され中央本線さえ未電化と言うに等しいと思います。まあ日本の場合は中央線のほうが先でしたが…

これでは東幹線用であっても少し支線を通れば即未電化ですから800は必須なんですね。
そして西幹線ではおそらく第三軌条の720vなんて恐ろしい区間があるのでしょう。何しろ第三軌条か交流2.5万vかというんだから半端じゃあない。ヴァージンが東幹線から手を付けたのはよく分かります。

HS2の計画がバーミンガムまでが一期それから2期計画でシェフィールドと言うのはなんだと思いました、結局半端な電化計画ではなく一気に高速で行こうということなのでしょうか。
英国は実質的な人口密度が日本より低いですから、日本のような人口密集地のみを経由するという荒業は使いにくいのでしょう。多数の中小都市がありそれを結ぶ鉄道が早期に整備された所でモータリゼーションでは60年代はたまらなかったでしょうね。
小生未電化というのはそんなにめちゃくちゃ悪いこととも思いません。例えばアメリカの鉄道は貨物主体ですがダブルスタックなんてことは電化鉄道じゃ逆にできません。ただ高速化には大きな制約であることには間違いが無いでしょう。

その上HS2の計画は完全な新線整備ですが、一応大都市乗り入れ可能な状態にしてマンチェスターやリヴァプールも郊外通過という計画のようです。既存のものがあるというのはいいことばかりじゃないというのはよく分かります。

英国もこれでよく125マイル運転なんて考えたものだと逆に感心させられます。
かつては30000キロを超える鉄道網があったようですが英国くらいの大きさならば貨物輸送が自動車に勝てるヨウ素はありませんから本来ならば都市間高速輸送にもっと的を絞るべきだったのです。それにしても小都市が多いとなると問題は大きかったでしょうね。

この手のものならば今後は保守点検の手間や使い勝手を考えたならばミニ新幹線方式くらいしかいい方法は浮かびませんね。はやぶさとこまちを連結してはしらせてというあれです。HS2ののコンサルタントにJR東日本が入ってるというのはこのあたりのことも考えてるんじゃないかという気がします。
これでもさらに未電化区間は電源供給車を開発し電車を走らせ、ディーゼル動車を廃止するくらいの決意は必要でしょう。一定の輸送容量が望めないなら電化は却って高くつく可能性があります。

ただ上手くやれば全面的な近代化もでいないことではないという可能性を感ずるのは面白いことです。

例えばJR四国とJR北海道はどうすれば民営化された鉄道を存続できるか見当がつきません。
  1. 2016-03-29 20:23
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  3. kazk #cPv2SIBE
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Re: 英国鉄道の現状

> 英国の鉄道路線網はピーク時から半減とはいえ、まだ17000kmもあります。日本は国鉄・JRが20000km、その他合わせて27000km程度ですから、英国は今でも鉄道大国といえるでしょう。
>
> 英国からのニュースといえば高速新線を走るクラス395と今回のクラス800シリーズ。在来線を走るクラス395など見たこともないと思います。
> 新線では時速225kmを誇るクラス395も在来線の第三軌条区間では時速70マイル(約110km)で日本の在来線の130kmよりも遅い。CTRL(HS1)の高速新線を快走するクラス395が在来線ではどんな走りなのか、日本の在来線特急より遙かにのんびりしています。
> https://www.youtube.com/watch?v=JD8ZE1DVpaM
>
> 動画の50秒あたりに出てくる警告文「線路内立ち入り禁止、ペナルティ1000ポンド」、現在のレートだと16万円強ですから厳しいですね。
>
> 緑が多いところなど、昨年乗った東北本線(在来線)の仙台~福島を思い出しました。最近は日本でも新幹線で目的地まで早く行き、在来線でグルメ旅というのもあります。福島には戊辰戦争と関わりのある土地もあれば春には桜の名所となる土地もあります。地元の人には普段見慣れた景色など当たり前すぎるかもしれませんが、日本酒の酒蔵もたくさんあるし、日本人・外国人向けに観光列車を企画したら面白いだろうなと思います。
>
> 英国は鉄道の動態保存の先進国、日本も英国の知恵を活かしてもらいたいものですね。


詳しい説明と興味深い動画有難うございます。
特に動画の方はジャベリンが実にノンビリ田舎を走っている。絵になる風景でした。撮り鉄の皆さんにはチャンスなんでしょう。

私も線路内立ち入りの罰金が1000ポンドには驚きましたが、第三軌条に高圧電流が流れている事を考えれば無理からぬ話。
そしてこの第三軌条がイギリスを苦しめている事を改めて感じました。

この件で一番感じたことはイギリスの戦後の重病、イギリス病ですね。サッチャーさんが頑張って、イギリス病克服に一応成功したと言われていますが、その後遺症たるや実に深刻。鉄道の問題は殆どがそれに起因しています。
日本がそんな事にならぬよう頑張らねばいけないのですが、特に日本は大阪地区が重傷。
此処からたち直うのは容易ではないです。一人一人が声を上げねばと思っています。
  1. 2016-03-30 07:28
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  3. 短足おじさん二世 #-
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Re: 英国鉄道の電化率

> 鉄道の電化率は物の本によって違うようですが一応40%と見てるようですね。
>
> http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk/8164070.stm
>
> ただこのページの電化鉄道地図には驚きましたね。日本で言うならば関東地方と東海道山陽本線と東北本線のみが電化され中央本線さえ未電化と言うに等しいと思います。まあ日本の場合は中央線のほうが先でしたが…
>
> これでは東幹線用であっても少し支線を通れば即未電化ですから800は必須なんですね。
> そして西幹線ではおそらく第三軌条の720vなんて恐ろしい区間があるのでしょう。何しろ第三軌条か交流2.5万vかというんだから半端じゃあない。ヴァージンが東幹線から手を付けたのはよく分かります。
>
> HS2の計画がバーミンガムまでが一期それから2期計画でシェフィールドと言うのはなんだと思いました、結局半端な電化計画ではなく一気に高速で行こうということなのでしょうか。
> 英国は実質的な人口密度が日本より低いですから、日本のような人口密集地のみを経由するという荒業は使いにくいのでしょう。多数の中小都市がありそれを結ぶ鉄道が早期に整備された所でモータリゼーションでは60年代はたまらなかったでしょうね。
> 小生未電化というのはそんなにめちゃくちゃ悪いこととも思いません。例えばアメリカの鉄道は貨物主体ですがダブルスタックなんてことは電化鉄道じゃ逆にできません。ただ高速化には大きな制約であることには間違いが無いでしょう。
>
> その上HS2の計画は完全な新線整備ですが、一応大都市乗り入れ可能な状態にしてマンチェスターやリヴァプールも郊外通過という計画のようです。既存のものがあるというのはいいことばかりじゃないというのはよく分かります。
>
> 英国もこれでよく125マイル運転なんて考えたものだと逆に感心させられます。
> かつては30000キロを超える鉄道網があったようですが英国くらいの大きさならば貨物輸送が自動車に勝てるヨウ素はありませんから本来ならば都市間高速輸送にもっと的を絞るべきだったのです。それにしても小都市が多いとなると問題は大きかったでしょうね。
>
> この手のものならば今後は保守点検の手間や使い勝手を考えたならばミニ新幹線方式くらいしかいい方法は浮かびませんね。はやぶさとこまちを連結してはしらせてというあれです。HS2ののコンサルタントにJR東日本が入ってるというのはこのあたりのことも考えてるんじゃないかという気がします。
> これでもさらに未電化区間は電源供給車を開発し電車を走らせ、ディーゼル動車を廃止するくらいの決意は必要でしょう。一定の輸送容量が望めないなら電化は却って高くつく可能性があります。
>
> ただ上手くやれば全面的な近代化もでいないことではないという可能性を感ずるのは面白いことです。
>
> 例えばJR四国とJR北海道はどうすれば民営化された鉄道を存続できるか見当がつきません。



色々面白い話、有難うございます。
こんな事を見てみると長年インフラ投資をお座成りにしてきたツケは余りにも大きいですね。
日本から見ると実に良い反面教師と言えるかもしれません。

kazkさんから頂いたコメントとgai-yaang さんから頂いたコメント、どちらもコメント欄に眠らせるにはあまりにも勿体ない。
そこでこのコメントを引用する形で別エントリーにしたいと思います。
ただ、三題話を纏めるようなものなので少し時間がかかると思いますが、宜しくお願いします。

しかしこんな事例を調べていくとイギリスは永年の衰退から立ち直ろうともがいている。
だがフランスとドイツはこれから長年の衰退に突入しそう、そんな風に見えます。

それとご指摘のJR四国とJR北海道の問題、これは私も大いに心配しています。
矢張り田中角栄の日本列島改造論は正解だった、しかしそんな繰り言では無く、具体的な方策を兎に角一つでも二つでも始めるべきなんでしょう。難しい問題です。
  1. 2016-03-30 10:58
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  3. 短足おじさん二世 #-
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日立の海外向け車両受注

日立の鉄道車両事業が好調です。
「住友商事は30日、三菱重工業、日立製作所と共同で、バンコクの都市鉄道レッドラインの鉄道システム一式の設計建設(土建を除く)をタイ国鉄(SRT)から受注したと発表した」
http://www.newsclip.be/article/2016/03/30/28833.html

パープルラインがJR東傘下の総合車両製作所(旧東急車輌)のステンレス車両で標準軌、最高速度80km。レッドラインは日立お得意のアルミ車両ですが詳細は不明、英語版のwikiによるとレッドラインはメーターゲージで時速160km設計。国鉄の在来線を電化高架複線化すれば平坦なタイで時速160kmは十分可能、1990年代の日本の調査でもバンコク~チェンマイをメーター軌で160km運転とする改良計画がありました。

都市鉄道と国鉄の近代化を同時進行ということで2018年にバン・スー~ランシット、2025年にはフアランポーン駅まで開通予定。都心~ランシットは慢性的な渋滞、ドンムアン空港がLCCの拠点空港として復活しましたから採算性は十分です。何年か前にはバン・スーを中央駅にし、フアランポーン駅は博物館・複合商業施設として再開発との記事がありました。日本のターミナル駅を目指しているのかも。

英国では日立の高速車両が追加受注、標準型都市間車両「AT-300」95両(19編成)、英語wikiでクラス802とされるものです。
http://news.mynavi.jp/news/2016/04/02/028/

英国のWEBサイトによると今回の受注車両は英国の前面黄色塗装規則が緩和されたもののようで、かなりスタイリッシュです。
http://www.globalrailnews.com/2016/03/31/new-bi-mode-trains-for-transpennine-express/

コメント欄にはジャベリンの騒音レベルが他の列車に劣るとの投稿がありました。日本でも特急形と新快速では同じ時速130kmでも騒音レベルは段違い、英国版新快速と思えば納得できます。

日立の英国高速鉄道車両の受注累計は1308両。今回の車両は" First TransPennine Express”向けで、シーメンス製 class185の置き換えです。
class185は3両編成で165トンと重量過多で路線によっては最高速度を120kmに制限せざるを得なかった。

日立のアルミ車両は日本の新幹線で一両45トン程度、Class 395 は20m車両ですが英国の衝突安全性能基準もあり4M2Tで一両当り44トンでした。AT-300ではClass 395対比で部品点数を30%削減、質量で18%削減していますから25m車両でも同程度でしょう。発電機付きエンジンユニットは乾燥重量が約2トン、補機を含めてもclass185より大幅に軽量化されていると思われます。

「AT-100」,「AT-200」,「AT-300」(ATはA-trainの略)は同じ構体をベースにした通勤・近郊・高速タイプ。Class800シリーズでは付随車にインナーフレーム台車を採用しています。欧州規格のアウターフレーム台車に対して約2.5トンの軽量化という優れもの。この台車が動力車にも採用されたならさらに軽量化が可能となります。
www.hitachihyoron.com/jp/pdf/2012/06/2012_06_02.pdf

日立の海外向け鉄道車両事業、ますます面白くなってきました。



  1. 2016-04-03 02:50
  2. URL
  3. gai-yaang #-
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Re: 日立の海外向け車両受注

> 日立の鉄道車両事業が好調です。
> 「住友商事は30日、三菱重工業、日立製作所と共同で、バンコクの都市鉄道レッドラインの鉄道システム一式の設計建設(土建を除く)をタイ国鉄(SRT)から受注したと発表した」
> http://www.newsclip.be/article/2016/03/30/28833.html
>
> パープルラインがJR東傘下の総合車両製作所(旧東急車輌)のステンレス車両で標準軌、最高速度80km。レッドラインは日立お得意のアルミ車両ですが詳細は不明、英語版のwikiによるとレッドラインはメーターゲージで時速160km設計。国鉄の在来線を電化高架複線化すれば平坦なタイで時速160kmは十分可能、1990年代の日本の調査でもバンコク~チェンマイをメーター軌で160km運転とする改良計画がありました。
>
> 都市鉄道と国鉄の近代化を同時進行ということで2018年にバン・スー~ランシット、2025年にはフアランポーン駅まで開通予定。都心~ランシットは慢性的な渋滞、ドンムアン空港がLCCの拠点空港として復活しましたから採算性は十分です。何年か前にはバン・スーを中央駅にし、フアランポーン駅は博物館・複合商業施設として再開発との記事がありました。日本のターミナル駅を目指しているのかも。
>
> 英国では日立の高速車両が追加受注、標準型都市間車両「AT-300」95両(19編成)、英語wikiでクラス802とされるものです。
> http://news.mynavi.jp/news/2016/04/02/028/
>
> 英国のWEBサイトによると今回の受注車両は英国の前面黄色塗装規則が緩和されたもののようで、かなりスタイリッシュです。
> http://www.globalrailnews.com/2016/03/31/new-bi-mode-trains-for-transpennine-express/
>
> コメント欄にはジャベリンの騒音レベルが他の列車に劣るとの投稿がありました。日本でも特急形と新快速では同じ時速130kmでも騒音レベルは段違い、英国版新快速と思えば納得できます。
>
> 日立の英国高速鉄道車両の受注累計は1308両。今回の車両は" First TransPennine Express”向けで、シーメンス製 class185の置き換えです。
> class185は3両編成で165トンと重量過多で路線によっては最高速度を120kmに制限せざるを得なかった。
>
> 日立のアルミ車両は日本の新幹線で一両45トン程度、Class 395 は20m車両ですが英国の衝突安全性能基準もあり4M2Tで一両当り44トンでした。AT-300ではClass 395対比で部品点数を30%削減、質量で18%削減していますから25m車両でも同程度でしょう。発電機付きエンジンユニットは乾燥重量が約2トン、補機を含めてもclass185より大幅に軽量化されていると思われます。
>
> 「AT-100」,「AT-200」,「AT-300」(ATはA-trainの略)は同じ構体をベースにした通勤・近郊・高速タイプ。Class800シリーズでは付随車にインナーフレーム台車を採用しています。欧州規格のアウターフレーム台車に対して約2.5トンの軽量化という優れもの。この台車が動力車にも採用されたならさらに軽量化が可能となります。
> www.hitachihyoron.com/jp/pdf/2012/06/2012_06_02.pdf
>
> 日立の海外向け鉄道車両事業、ますます面白くなってきました。



色々詳しい情報ありがとうございます。
タイの件は他の件も含め、何時かは書かねばいけないのですが私の中で情報が噛み砕かれていない。
でもいつかはとり上げたいと思います。

それからイギリスの鉄道の件、いよいよ日本製がドイツやフランス製の車両にとって代わる時が来ました。
そんな時、VW問題がドイツ製の品質信仰に決定的なダメージを与えたことが分かります。

それからイギリスの鉄道車両の先頭の黄色塗装が廃止になった件、良いことです。
何せ鉄道馬車の時代からの悪しき遺産ですのでね。

色々沢山貴重な情報を頂きましたので、何とかこれを纏めてみたいと思います。
重ねて貴重な情報感謝します。
  1. 2016-04-03 08:51
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

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