2015-12-11 14:37

中国の鉄鋼問題が凄い事に

 先日中国の鉄鋼の生産過剰問題をエントリーした。
中国の鉄鋼の危険信号
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1180.html

所がこの問題、今迄以上に凄い事になっている事が報道されている。
例えば中国からの鉄鋼輸出が日本全国の年間粗鋼生産量に匹敵する量になっているなどと言う驚くべき数字。


<以下鉄鋼ニュースより引用>

中国の15年鋼材輸出、11カ月で1億トン超え。大手の乱売止まらず
2015/12/09 06:00
http://www.japanmetaldaily.com/metal/2015/steel_news_20151209_1.html

 中国の鋼材輸出が、2015年に初めて年間1億トン台に達することが確定した。中国税関総署が8日に発表した貿易統計によると、1~11月累計で前年同期比21・7%増の1億174万トンとなり、11カ月間で1億トン超えとなった。暦年では1億1千万トン前後に達する見込みで、世界鉄鋼業に混沌をもたらす象徴的な数値として歴史に刻まれることになりそうだ。
 11月の鋼材輸出は961万トンで、前月比では59万トン増だった。月間最高となった9月の1125万トンには及ばないが、海外鉄鋼市況の低迷や通商摩擦が頻発する中で、なお高水準にある。
 中国内では資金繰りに行き詰まった中小ミルや、販売不振の大手ミルが減産に追い込まれているが、余力ある他の大手が増産し需給の改善にはつながっていない。中国内需も減る中で「12月の決算期末を前にした換金売りもあり、中国の輸出志向はそう弱まらない」(日本の高炉メーカー輸出担当)と、なお厳しい市場環境が続くとの見方が強まっている。
 11月の鋼材輸入は3万トン減の92万トンで、前月に続き100万トン割れだった。1~11月累計では前年同期比12・3%減の1160万トンで、中国内の供給過剰や、7月からの鋼材加工貿易に対する保税措置の撤廃で減少傾向にある。
・・・以下略・・・

<引用終り>

この1億㌧と言うのが如何に異常な量かと言うと、こんなグラフを見てください。

2015-11-4世界の粗鋼生産推移グラフ

このグラスは先月も紹介した世界の粗鋼生産量推移グラフ。
日本の粗鋼生産量が年間1.1億㌧。中国は日本全部の粗鋼生産量に匹敵する量の鉄鋼を輸出している訳だ。
こんな事をして世界が混乱しない訳がない。
しかもこの中国製鉄鋼、その品質たるや相当ひどいと言われている。
そんな所が友遊さんの以下エントリーで詳しい。
「町内の古老の呟き」
http://yuyuu2013.blog.fc2.com/blog-entry-4296.html

世界中の鉄鋼生産の中でこんな粗悪な鋼材が通用する分野はそう多くない。だからそんな所の値崩れはもっと酷いと言う事になる。



そして、もう一つこんな話、タコが自分の足を食っているような話だが・・・

<以下ロイターから引用>

アングル:苦境の中国製鉄所、鉄鉱石在庫を投げ売り
2015年 12月 7日 14:42 JST
http://jp.reuters.com/article/china-iron-idJPKBN0TQ0CA20151207

[上海/マニラ 4日 ロイター] - 資金難に陥った中国の製鉄所が、手元資金を増強するために損失覚悟で鉄鉱石在庫の処分を進めており、これは中国鉄鋼業界の危機が一段と悪化していることの表れだとトレーダーは指摘する。

在庫の投げ売りによって、過去2カ月間に既に25%も値下がりした鉄鋼石価格の暴落はさらに深刻化した。不動産から造船に至るまでの鉄鋼需要の低迷に加え、金融機関の貸し出し抑制などの影響で中国の製鋼業界は過剰生産能力の解消に苦労している。

11月29日の週、鉄鉱石価格.IO62-CNI=SIは10年ぶりの安値を付けたほか、2016年渡しの先物価格<0#SZZF:>は過去最低のトン当たり33ドルを付けた。上海の鉄筋価格SRBcv1も過去最安値に沈んだ。

北京のある鉄鋼石トレーダーは「現金不足に陥った製鉄所が鉄鉱石を安値で売却しているために、鉄鉱石相場の下落が加速した」と分析する。

当局が銀行に対して過剰供給業種に対する融資を削減するよう促したことを受けて、製鉄業界は資金繰りが困難な状況に直面しており、中でも民間の製鉄会社が最も大きな影響を受けた。民間の鉄鋼大手、唐山松汀鋼鉄は先月に資金難を理由に生産を停止したが、他社は必死で持ちこたえている状況だ。

鉱山大手と長期の供給契約を結んでいる製鉄所は、既に在庫の削減を進めており、不安定な下流部門の需要と現金支出を最小限にとどめるために、その日暮らしで鉄鉱石を調達している。

現在、赤字続きの製鉄所は生産継続のためのキャッシュフローを維持しようと、最後の手段として信用状の発行を受けて購入した鉄鉱石を売却。売却で得た資金はその多くが年内に期限を迎える銀行融資の返済に充てているという。トレーダーや鉄鋼メーカー幹部ら4人が明らかにした。

年内を乗り越えた企業は来年、また新たな信用状枠の設定を得ようと努力するという。

業界コンサルタント会社Uメタルのデータによると、中国の主要港湾における鉄鉱石の在庫は11月末時点で9000万トンを超え、4月以降で最も多かった。今年の最低水準は6月の7700万トンで、その後に鉄鋼業界が減産を進める中で在庫が増加した。

<引用終り>

製鉄所は長期間一定の水準で操業するので、原料の鉄鉱石・石炭や専用運搬船など、皆長期契約になっている。
だから減産になっても材料だけはどんどん入ってくる。
そしてこれを資金繰りの為たたき売りする。当然買値より大幅に安くしないと売れない、超投げ売りと言う事になる。
ムチャクチャな赤字だが、手元の資金が無ければこうなる。
その先には悲惨な結果が待っているのに・・・。

中国の製鉄所は相当経営的に困っている。そんな一例としてみておけばいいと思う。
しかし、世界にとっては大変迷惑な話ではある。
  1. 中国
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  3. CM(12)

コメント

なんて言ったらいいのか、大躍進の時代から何にも変わっていないような。
マシになったのは餓死者を出していないことくらい?

いや、コトが中国だけの出来事で済むならいいですが、過剰在庫を整理すべく
大安売りのダンピング輸出をやられた日には、世界中の鉄鋼業に悪影響でないですか?
鉄鋼業だけじゃない、全産業に言えますよ。マジで大迷惑ですよね。

その点、日本のバブル崩壊なんて可愛かったですね。日本一国が笑いものに
なっただけでしたから。
それにしても、私の勝手に発見した中国近代史のパターンは「過大評価と期待、そして壮大な期待外れと悲惨な実態が発覚」だと思うのですが、今回もまた
そのパターン、21世紀版大躍進になりそうですね。

  1. 2015-12-11 20:36
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  3. prijon #-
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To:prijon さん

> なんて言ったらいいのか、大躍進の時代から何にも変わっていないような。
> マシになったのは餓死者を出していないことくらい?
>
> いや、コトが中国だけの出来事で済むならいいですが、過剰在庫を整理すべく
> 大安売りのダンピング輸出をやられた日には、世界中の鉄鋼業に悪影響でないですか?
> 鉄鋼業だけじゃない、全産業に言えますよ。マジで大迷惑ですよね。
>
> その点、日本のバブル崩壊なんて可愛かったですね。日本一国が笑いものに
> なっただけでしたから。
> それにしても、私の勝手に発見した中国近代史のパターンは「過大評価と期待、そして壮大な期待外れと悲惨な実態が発覚」だと思うのですが、今回もまた
> そのパターン、21世紀版大躍進になりそうですね。


まさしくご指摘の通りだと思います。壮大な大躍進運動です。
そして中国の大過剰生産は全世界に災いを振りまくでしょう。

昔ある人がこんな事を言っていました。
「中国の問題は、全てその量(の多さ)に起因する」と。
今回もその通りです。
しかし一体どうする了見なんでしょうね。
  1. 2015-12-11 21:44
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  3. 短足おじさん二世 #-
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「大地の子」で有名な大プロジェクト、製鉄所の建設で日中協力
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20120606/221813/?rt=nocnt

中国の製鉄所も日本の技術協力で出来たんですよね。
表面的なきらびやかな部分だけ憧れて真似をするけれども、裏で汗をかいて地道な努力をするところを見ようともしないから、より優れた新製品を作り出す事が出来ないんですね。
  1. 2015-12-11 21:49
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  3. taigen #-
  4. 編集

連続かつ、同じ話で恐縮ですが。

>中国の大過剰生産は全世界に災いを振りまくでしょう

結局、世界の多くの国々が「中国は永続的に経済成長する」という幻想を
持ってしまったことも災いの理由ですが。
しかし、中国のこの人々に幻想を抱かせる源というか理由は何なんでしょうね。

前の100年マラソン、パンダハガーの話でも思ったのは「なんで、米国人って
中国にこうも甘いの?」というものでした。

いくら幻想を砕かれても砕かれても、ほとぼりが冷めると中国ってなんかすげーんじゃねーか的な期待と夢を見る人が世界中からワラワラと現れるんですよね。
あれは一体なんなのだ?といつも疑問に感じてます。
  1. 2015-12-11 22:01
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  3. prijon #-
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To:taigen さん

> 「大地の子」で有名な大プロジェクト、製鉄所の建設で日中協力
> http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20120606/221813/?rt=nocnt
>
> 中国の製鉄所も日本の技術協力で出来たんですよね。
> 表面的なきらびやかな部分だけ憧れて真似をするけれども、裏で汗をかいて地道な努力をするところを見ようともしないから、より優れた新製品を作り出す事が出来ないんですね。


この巨大製鉄所プロジェクトは日本の戦後処理の国策として稲山新日鉄・経団連会長が推進したものです。
中国の場合は戦後の賠償請求権は放棄する、その見返りとして中国の近代化を支援する、こんな意図でした。
この考え方は最初に韓国にポスコを作り、次に中国に宝山製鉄所を作った。
新日鉄は「日本の為、お国の為に」と頑張ったんです。
恐らく世界史の中に燦然と輝く素晴らしい業績だったと思います。

しかし結果は裏目でした。
残念ながら両国とも恩を忘れた凶暴極まりないライバルを作ってしまった、そんな結果でした。
特に韓国が酷かったです。

そして中国の無茶苦茶な鉄鋼増産体制、この為には膨大な量の高炉や製鋼(転炉)設備の図面や技術資料が必要で、その殆どが宝山とポスコのプロジェクトのモノが横流しされていると思います。
特に韓国はまさに信義にもとる行為をしていまして、新日鉄の技術資料・図面などを大量に横流ししていた筈です。
来年から始まる中国崩壊で、こんな事情も少しずつ露見してくると思っています。
  1. 2015-12-12 06:49
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  3. 短足おじさん二世 #-
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To:prijon さん

> 連続かつ、同じ話で恐縮ですが。
>
> >中国の大過剰生産は全世界に災いを振りまくでしょう
>
> 結局、世界の多くの国々が「中国は永続的に経済成長する」という幻想を
> 持ってしまったことも災いの理由ですが。
> しかし、中国のこの人々に幻想を抱かせる源というか理由は何なんでしょうね。
>
> 前の100年マラソン、パンダハガーの話でも思ったのは「なんで、米国人って
> 中国にこうも甘いの?」というものでした。
>
> いくら幻想を砕かれても砕かれても、ほとぼりが冷めると中国ってなんかすげーんじゃねーか的な期待と夢を見る人が世界中からワラワラと現れるんですよね。
> あれは一体なんなのだ?といつも疑問に感じてます。


難しいご質問、私の考えが当たっているかどうかは分かりませんが、まあ一つの意見と言う事で見てください。

最初に中国の問題、これは先ほども書いた通りで「中国の問題は、全てその量(の多さ)に起因する」だと思います。
例えば、日本を戦争に引きずり込んだアメリカのフランクリン・ルーズベルトの母方の実家(デラノ家)は中国とのアヘン貿易で巨万の富を手に入れました。
アヘンは売りすぎると買い手が死んでしまいます。長続きしないんです。
しかしデラノ家がアヘンを売っても売っても買い手が現れるので、莫大な富を手に入れました。これが量が多いと言う事の一例です。現在もアメリカは似たような事をしていますね。

次にもう一つの問題は「アメリカは拝金主義の国」と言う事です。
カネは儲ければ儲けるほどもっと欲しくなる、こんなモノです。
どんな美味しいご馳走でもお腹いっぱい食べたら、もうこれで十分になり、次に食べるのはお腹がすいてから。
しかしカネは違います。
欧米のテレビなどを見ていると分かるのですが、株の話などが日本に比べると異常に多い。どれだけ儲けたとか損をしたとか、そんな話が充満しています。
欧米人の興味はセックスとカネ、これだけですね。
だから中国が儲かるとなるとどんどんパンダハガーが出来てくる。こんな訳と思っています。

それともう一つ、欧米の基本的な考え方は白人優先主義で、植民地支配して収奪する。これが基本です。
そして中国人の中のエリート層はそんな欧米人に取り入って大番頭役をやって儲けようとする。
こんな所も欧米人にはいいんでしょうね。

こんな所ではないかと思っていますが如何でしょうか。
  1. 2015-12-12 07:17
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  3. 短足おじさん二世 #-
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 韓国が悲鳴を上げていますね。

水より安い鉄、韓国鉄鋼業界に連鎖倒産の危機=主犯は中国
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/12/12/2015121200584.html 

 中国の鉄鋼生産過剰で直撃されるのは、技術レベルが同程度の国でしょうから。

 しかし昔「共産主義国家は計画経済だから好況不況の波はない」と教わったのですが、計画経済どころか超無計画経済ではありませんか?

 資本主義国家から幾らなんでもここまで馬鹿な増産はしないでしょう。 将来的な損益を考えますから。
  1. 2015-12-13 13:00
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
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To:よもぎねこさん

>  韓国が悲鳴を上げていますね。
>
> 水より安い鉄、韓国鉄鋼業界に連鎖倒産の危機=主犯は中国
> http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/12/12/2015121200584.html 
>
>  中国の鉄鋼生産過剰で直撃されるのは、技術レベルが同程度の国でしょうから。
>
>  しかし昔「共産主義国家は計画経済だから好況不況の波はない」と教わったのですが、計画経済どころか超無計画経済ではありませんか?
>
>  資本主義国家から幾らなんでもここまで馬鹿な増産はしないでしょう。 将来的な損益を考えますから。


韓国が悲鳴を上げるのは、まあ自業自得の面がありますから仕方ないですね。
中国の無茶苦茶な製鉄所建設には、少なからず韓国が流出させた日本の技術資料が有る。ブーメランそのものと言った所です。

それから共産主義が計画経済で好況不況の波は無い、これは私もそう教えられた者の一人です。
そして残念ながらこんなアホな話をいまだに信じている人が実は沢山いるんですね。特に公務員にはそんな化石人間が沢山います。
そして「俺たちがこう計画したんだからこうなる筈だ。ならないのは下々が俺の言う事を聞かないからだ」、こんな発想で行政をやっている。
こんな所を改革しないといけないと思っています。

  1. 2015-12-13 17:05
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
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支那の鉄鋼問題で思い出すこと

小生は千葉在住で小5の時に君津の操業開始に出会いましたからその前後の時期にはよくこの学習はさせられました。今でも覚えているのは世界の鉄鉱石を授業中に見せてくれたことでした。
北鮮、支那のアンシャンとダイヤ、オーストラリア、インドのゴア、スウェーデンのキルナ、ブラジル、それとアフリカの何処かの鉱石だったと思います。ダイヤ。キルナ、ゴアと言った地名はこの時に初めて覚えました。

住んでいたのは船橋でしたから千葉県全部で学習したんだと思いますが、それで各地域に送ったサンプルだけでも結構なもんだったと思います。今にして思えば、君津製鉄所は基本オーストラリア産の原料のみで運用してますが、新日鉄は決してオーストラリア産のみに特化するということではなかったのではないかという気がします。

その後歴史をまともに勉強し対華21ヶ条問題で漢冶萍公司問題を知りました。その後八幡の鉄はこのダイヤ鉱山の鉄鉱石だったと知ったのです。鄧小平が来日して君津と同じものを作ってくれといった時に新日鉄側は国内原料を使ったほうがいいのではないかと打診したのですが支那側はそれを聞かなかったといいます。馬鹿にしないでもらいたい、世界一の鉄を作れる施設がほしい、だったとか…

おそらく新日鉄には支那産の原料でも作れる自信があったのだと今は思ってます。だから支那の外貨の心配までしたんでしょうがね。今でも国際競争力のある鉄を作れるのは宝山製鉄の後身、宝鋼集団のみといいます。支那人たちは独力でどれだけのことをやったのでしょうか…

質の悪い鉄を作って結局鉄筋にしかならないというような状況はある意味この時に作られたのかもしれません。支那には現在新日鉄住金クラスの大製鉄会社が何社もありますが、それらは皆、満鉄経営の鞍山製鉄所や日本製鉄が基礎を築いたきたしな製鉄所などの後身でしかありません。新日鉄の技術者たちはその当時の技術内容を知り尽くしていたのだろうと思います。

小生はyuyuu様の所で原材料の投げ売りをやるんじゃなかろうかということを言いましたが始まりましたか…yuyuu様が仰るには半製品にまで作っておいてそれを売っぱらうことはやってるだろうということでしたが、誰が買うんでしょうか。ここもやはり量の問題ですか。

小生21世紀は新興国、発展途上国のインフラが重要だから鉄鋼はまだ伸びると思ってますがこと先進国に関しては高炉製鉄はそう長くない事業と思ってます。鉄の新規需要というよりはこれからはスクラップアンドビルトの時代に嫌でもなりますから既存の鉄製品からの再生のほうが遥かに有利に決まってます。価格的にもおそらく電気炉の優位が来るでしょう。再生なんたらとか言う基地外政策をやめて元に戻せばいいだけです。

支那の経済の破綻はもう目前でしょう。その時支那の製鉄所に積み上がってる半製品のストックはいかほどでしょうか。それ使って事業やるなんて時期がしばらくあるかもしれないという気さえします。
  1. 2015-12-15 10:34
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  3. kazk #-
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Re: 支那の鉄鋼問題で思い出すこと

> 小生は千葉在住で小5の時に君津の操業開始に出会いましたからその前後の時期にはよくこの学習はさせられました。今でも覚えているのは世界の鉄鉱石を授業中に見せてくれたことでした。
> 北鮮、支那のアンシャンとダイヤ、オーストラリア、インドのゴア、スウェーデンのキルナ、ブラジル、それとアフリカの何処かの鉱石だったと思います。ダイヤ。キルナ、ゴアと言った地名はこの時に初めて覚えました。
>
> 住んでいたのは船橋でしたから千葉県全部で学習したんだと思いますが、それで各地域に送ったサンプルだけでも結構なもんだったと思います。今にして思えば、君津製鉄所は基本オーストラリア産の原料のみで運用してますが、新日鉄は決してオーストラリア産のみに特化するということではなかったのではないかという気がします。
>
> その後歴史をまともに勉強し対華21ヶ条問題で漢冶萍公司問題を知りました。その後八幡の鉄はこのダイヤ鉱山の鉄鉱石だったと知ったのです。鄧小平が来日して君津と同じものを作ってくれといった時に新日鉄側は国内原料を使ったほうがいいのではないかと打診したのですが支那側はそれを聞かなかったといいます。馬鹿にしないでもらいたい、世界一の鉄を作れる施設がほしい、だったとか…
>
> おそらく新日鉄には支那産の原料でも作れる自信があったのだと今は思ってます。だから支那の外貨の心配までしたんでしょうがね。今でも国際競争力のある鉄を作れるのは宝山製鉄の後身、宝鋼集団のみといいます。支那人たちは独力でどれだけのことをやったのでしょうか…
>
> 質の悪い鉄を作って結局鉄筋にしかならないというような状況はある意味この時に作られたのかもしれません。支那には現在新日鉄住金クラスの大製鉄会社が何社もありますが、それらは皆、満鉄経営の鞍山製鉄所や日本製鉄が基礎を築いたきたしな製鉄所などの後身でしかありません。新日鉄の技術者たちはその当時の技術内容を知り尽くしていたのだろうと思います。
>
> 小生はyuyuu様の所で原材料の投げ売りをやるんじゃなかろうかということを言いましたが始まりましたか…yuyuu様が仰るには半製品にまで作っておいてそれを売っぱらうことはやってるだろうということでしたが、誰が買うんでしょうか。ここもやはり量の問題ですか。
>
> 小生21世紀は新興国、発展途上国のインフラが重要だから鉄鋼はまだ伸びると思ってますがこと先進国に関しては高炉製鉄はそう長くない事業と思ってます。鉄の新規需要というよりはこれからはスクラップアンドビルトの時代に嫌でもなりますから既存の鉄製品からの再生のほうが遥かに有利に決まってます。価格的にもおそらく電気炉の優位が来るでしょう。再生なんたらとか言う基地外政策をやめて元に戻せばいいだけです。
>
> 支那の経済の破綻はもう目前でしょう。その時支那の製鉄所に積み上がってる半製品のストックはいかほどでしょうか。それ使って事業やるなんて時期がしばらくあるかもしれないという気さえします。


鞍山と大冶ですか、どちらもシナの鉄鉱石の代表、そんな話を小学校の頃に聞いていたんですか。凄いですね。
小学校高学年から中学辺りで学んだことは何十年たっても結構覚えているモノです。
そしてそんな事を県内各地の学校にサンプルを配って教育に使おうとした、流石新日鉄です。
新日鉄の技術屋さんが、この子どもたちの中から将来の新日鉄マンが出て来る、そう思って一生懸命教えて回ったんでしょう。
新日鉄には我々が日本を支えているとの気概が有ります。此れだけは他の会社では絶対真似できません。

昔「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言う事が盛んに言われました。日本人は「ジャパン・イズ・ナンバーワン」と聞いてしまい、舞い上がってしまいました。本当は「アズ・ナンバーワン」、ナンバーワンとして如何に行動するかが問題、こうだったんですが・・・。

製鉄は、特に高炉は原発・原子炉とよく似た部分があります。余りにも高温で中が覗けない(高炉)、余りにも危険で中が覗けない(原子炉)、だからトライアンドエラーが難しい、同じです。
こんなモノこそ長年の技術の積み重ねが重要なのですが、特亜連中には一番苦手です。

過剰な生産設備の話は、高炉は止められませんので動かす。銑鉄が出来るが此れもそのままでは何ともならないので転炉で製鋼してしまう。出来たものは鋳造してスラブまではしないといけない。結局保管するとするとスラブと言う事になるでしょう。
これなら20トンから30トン程度に出来るので保管もできるし、そのまま輸出も出来ます。
こんなモノが大量に何処かで眠っている、凄い話です。

次の次辺りのエントリーで書くつもりなんですが、製造現場で「造り過ぎの無駄」といいます。
しかし大きくとらえると「造り過ぎ、売り過ぎは壮大な無駄で社会を壊す」と見ています。
中国の鉄鋼の場合は正にその通りでして、これから「造り過ぎの無駄からの撤退」という壮大な社会実験が始まる。
戦争以外の良い解決策は無いかもしれません。



  1. 2015-12-16 08:31
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
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戦前の日本の銑鉄輸入

戦前日本は大量の銑鉄輸入国でした。スラブじゃあありません。
http://www.oc.jful.jp/~oc429s/92.htm

もちろん今だって銑鉄生産よりも粗鋼生産が多いのはどこの国でも同じですが戦前の日本あまりに異常でした。これは大量の銑鉄をインドから輸入していたからです。戦前英国はインドのこの鉄鉱石資源に目をつけ現地で銑鉄生産まで行い、その後本国で製鋼するというサイクルを確立していたようです。

日本もそれに目をつけ同じことをやったというのが実体だったようです。今でもインドのミタル・スチールが世界最大の鉄鋼会社ですがこんなところがスタートだったんですね。このインドからの銑鉄輸入ということを知り、ミタル・スチールが世間に名を響かせるようになり、今からは世紀前のインド、ゴア産のサンプルの意味が分った気がします。

この世界戦前から我々が思う以上に小さい世界なのかもしれません。
  1. 2015-12-16 09:43
  2. URL
  3. kazk #cPv2SIBE
  4. 編集

Re: 戦前の日本の銑鉄輸入

> 戦前日本は大量の銑鉄輸入国でした。スラブじゃあありません。
> http://www.oc.jful.jp/~oc429s/92.htm
>
> もちろん今だって銑鉄生産よりも粗鋼生産が多いのはどこの国でも同じですが戦前の日本あまりに異常でした。これは大量の銑鉄をインドから輸入していたからです。戦前英国はインドのこの鉄鉱石資源に目をつけ現地で銑鉄生産まで行い、その後本国で製鋼するというサイクルを確立していたようです。
>
> 日本もそれに目をつけ同じことをやったというのが実体だったようです。今でもインドのミタル・スチールが世界最大の鉄鋼会社ですがこんなところがスタートだったんですね。このインドからの銑鉄輸入ということを知り、ミタル・スチールが世間に名を響かせるようになり、今からは世紀前のインド、ゴア産のサンプルの意味が分った気がします。
>
> この世界戦前から我々が思う以上に小さい世界なのかもしれません。


なるほど、私も知りませんでした。貴重な情報ありがとうございます。
確かに鉄に世界は奥の深い世界で、今の世界だけ見ては分からないモノが有りますね。
しかし製鉄も昔の高炉は小さかったが現在の高炉は巨大そのもの。
そんな所から我々の分からない困難さがあるんでしょう。

本当の困難な時代は多分これからですね。
  1. 2015-12-16 17:17
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

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