2015-09-26 18:11

独VWの排ガス不正-「ごまかし」はこうして暴かれた<ブルームバーグ記事


 フォルクスワーゲンの排出ガス不正問題はますます深刻の度を増しているが、この不正がどのように暴かれたのか、そんな事の分かる記事があった。この記事はよもぎねこさんにコメント欄で教えていただいたのだが、私が疑問に思っていたことも大体わかる。
貴重な記事なので全文紹介したい。

最初にブルームバーグの記事から

<以下引用>
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NV6OMU6K50YC01.html

独フォルクスワーゲンの排ガス不正-「ごまかし」はこうして暴かれた
2015/09/25 03:06 JST

2015-9-26VW不正の記事写真byブルームバーグ

    (ブルームバーグ):マルティン・ウィンターコルン氏のフォルクスワーゲン(VW)でのキャリアを終わらせた同社の不正は、今年9月3日にロサンゼルスのオフィス施設の一角で暴かれた。
何カ月もの言い逃れの末に、VWの技術者たちがやっと、カリフォルニア州環境保護局の大気資源委員会の調査官らに秘密を打ち明けた。排ガス検査でごまかしをするための「装置」を車に取り付けていたというのだ。そのことを1年以上、大気資源委員会および米環境保護局に隠してきた。
発覚に至る過程は2013年にさかのぼる。ディーゼルエンジンによる大気汚染を心配した欧州当局が、米国で販売された欧州車の路上走行での排ガス検査を望んだ。米国での路上検査の結果は欧州のものよりも試験場での検査結果に近いだろうと考えたからだ。ところがそうはならず、カリフォルニア州が調査に乗り出すことになった。最後には25人の技術者がほとんど専業で取り組んだ結果、VWが検査結果をごまかすためのソフトウエアを使っていることが発覚。このソフトは少なくとも1100万台の車に搭載されていた。
ワシントンとベルリン、サンフランシスコにオフィスを持つ非営利団体の国際クリーン交通委員会(ICCT)が欧州当局から排ガス検査の実施を委託された。ICCTは13年の早い時期にウェストバージニア大学の代替燃料・エンジン・排ガスセンターで研究者らを雇用した。1989年から、エンジン排ガスと代替燃料の使用について研究している同センターが、VWのパサートとジェッタを含めた3車種のディーゼル乗用車を検査することになった。
同センターで研究する助教授のアービンド・ティルベンガダム氏は「最初からメーカーの不正を見つけようとしていたわけではない。何か違った発見をすることを期待して検査していただけだ」と話した。
パサートとジェッタに加えBMWの「X5」を使って2013年3-5月にかけて試験したところ、VW車は試験場では排ガス規制の法的基準を満たすのに、路上では基準よりはるかに多くの窒素酸化物を排出することが分かった。センターは14年5月に研究結果を公表し、カリフォルニア州の大気資源委員会が調査を開始した。
委員会の調査官らはVWの技術者たちと何カ月も会議を繰り返し、VWは同年12月に約50万台をリコール、それによって問題が解決すると伝えた。しかし委員会が再び検査すると、修理後も状況はほとんど変わっていなかった。委員会のスタッフはVWに答えを求め続けたが、VW側は検査の方法や検査機器の調整に問題があったと言うばかりだった。
しかし検査を何回やり直しても路上と試験場で結果が異なり、あまりの不可解さに調査官らは車のコンピューターに格納されているデータを調べ始めた。そしてついに、ハンドルの動きなどから排ガス検査中であるかどうかを識別するソフトウエアを発見。VWは09-15年にかけてこのソフトを、エンジンをコントロールするモジュールに組み込んでいたのだった。
さらに9回の会議で調査妨害を続けた揚げ句、VWの技術者は今年9月3日にとうとう、白状した。「われわれが集めた証拠とデータの蓄積の前に、彼らは文字通り言い訳の種が尽きた」と大気資源委員会のスタンリー・ヤング報道官が述べた。
原題:How Smog Cops Busted Volkswagen and Brought Down Its CEO(抜粋)

<引用終り>

上掲写真は元記事に有ったものだが、排ガスの測定は普通こんな風に行う。エンジンを始動し、決められた走行パターンに合うようにエンジンを運転する。その時は無負荷状態では駄目なので車輪を回し、必要な負荷をかける。
この時車輪は回っているがクルマは動いていない。
だからこんな台上試験の時は「エンジンは動いている、車輪は回っている、しかしクルマは動いていない」、こうなっている。

現代のクルマはABS(Anti‐lock Break System)がついているので、車輪の回転は常にセンサーで検知している。
では車が動いていない事は如何して検知するか。
クルマが動いたら必ずハンドル(ステアリング・ハンドル)を動かす。例え10メーターでも動かしたら必ず動かす筈だ。
しかし台上試験でステアリング・ハンドルを動かしたら・・・ クルマは試験機から飛び出す筈で危険極まりない。
(注:前輪駆動、又は四輪駆動のクルマの場合)
だからステアリング・ハンドルの動きが確認できればいい訳だ。

所で最近のクルマはパワーステアリングが従来の油圧式から電動式に変わってきた。狙いは油圧ポンプをエンジンで駆動する必要が無いのでその分パワーロスが少ないためだ。3~5%の燃費改善になるようだ。
そしてこの電動パワステにはステアリング部にセンサーがついている。

これは国産車の一例(だからVWとは違うが、センサーが何処にあるかの参考用として)

2015-9-26電動パワステの一例これは日本のモノ(JTEKT)

この様にVWでも最近は電動パワステだと思うので、此処からステアリングの動きを読み取り、実走行かベンチ試験かを判断するようにしていたのだろう。


さてこの問題、リコールで制御ソフトを変更すれば、クルマの性能は悪くなるだろうし、耐久性も劣る筈だ(だから不正をした)。
リコールと言われてユーザーが簡単に応ずるかどうか、これまた難しい問題を抱えたものだ。
  1. 自動車
  2. TB(0)
  3. CM(14)

コメント

フォルクスワーゲンで何があったのか? 排ガス「不正」の背後に見え隠れする熾烈な権力闘争

〉しかし、火曜日のニュースでは、不正ソフト搭載の車が販売されたのはアメリカだけでなく、全世界で1100万台に上ると報道された。そういえばドイツの環境保護団体もすでに長い間、排ガス成分の公表値と実際の測量値が一致しないケースを訴えていた。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45475

川口マーンさんの記事の中にこんな事が書かれていました。
そうすると欧州当局がアメリカに試験を依頼したと言うのは、至極もっともな話でしょう。

それにしてもドイツとしては最悪のタイミングでしょう?

マーンさんの記事によれば、ドイツの雇用の7分の1は、自動車関連産業によるのだそうです。

それなのに中国バブルの崩壊、そして難民大量受け入れ!

そしてBMWにも同様の疑惑が出たそうです。

こうなるとドイツ経済と社会のダメージは想像するのも怖いような事になるのでは?
  1. 2015-09-26 20:22
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

走行中の排ガス計測

こんばんわ、

新基準では要求されているようですが、車載の計測装置を作る必要があるので、現実にはハードルが高かったようです。

ここのブログに今回の論文のレビューがありました、
http://shimesaba.dyndns.org/?p=24043
原論文はこちらですね、英文133ページでは読むのは諦めました。
http://www.theicct.org/sites/default/files/publications/WVU_LDDV_in-use_ICCT_Report_Final_may2014.pdf

使用した計測器は堀場製作所製OBS-2200だそうです、
http://www.horiba.com/jp/automotive-test-systems/products/emission-measurement-systems/on-board-systems/details/obs-2200-877/
地味に世界シェアの7割だとか。

ガソリン車ですと、吸気を絞って燃焼で酸素を使い切ることでNOxの発生を抑えることができます。その為に吸気量と排気に残留する酸素を検出して、燃料噴射にフィードバックしているはずです。
吸気を絞らないディーゼルでは、燃料噴射を改良することでHCやCOの排出を改善することはでき、この辺りのドイツの技術には感心していたのですが、本質的にNOxの発生を抑えるのは難しいわけですね。
それで大型車は「尿素SCRシステム」、小型車は「NOx吸蔵還元型触媒」で浄化するのが一般的のようです。

上の論文から極めて好意的に解釈すると、NOx吸蔵還元型触媒の吸蔵と還元のモード切り替えの詰めが甘かったのではないかと。
還元するためには未燃焼のガスが必要になります。排気還流のリッチ燃焼とか排気中の後噴射で、その分パワーや燃費が犠牲になります。吸蔵ですから溜め込む量にも限界があり、高価な材質なのであまり大きくもできません。
エンジン本体の改良が進まないままに触媒だけに頼り、更に燃費改善の欲を出した結果、吸蔵も還元もされず垂れ流しの状況が頻発したのではないかと。
それでクリーンを謳っていたのですから、擁護するも何も殆ど詐欺と言っても過言ではないと思いますが。

マツダのスカイアクティブは圧縮比を下げて、必要に応じて加給器で送り込むことで、本質的にNOxの発生を抑えて、高価な触媒を不要にしていますから、全くの別物ですね。

また一時軽油の質の問題が上がりましたが、現在日本では欧州並みに厳しいそうで、それに比べてアメリカでは硫黄残留濃度の基準がユルユルで、どんだけ汚染ガスを撒き散らしていたことやら。マツダのスカイアクティブも対米輸出はしていないとか。

「環境の為に動力特性が犠牲になりました」と何故正直に言えなかったのか不思議なところです。
ここからは飽く迄想像による勘繰りですが、EURO6という理想論で守れもしない厳しい基準を作って、非関税障壁とすると共に域内では"なあなあ"で済ますつもり、「どうせ正確に測れないし~」と高を括っていたら、東洋の某国が測定可能にしてしまったので大慌て。
平成17年ディーゼル排ガス規制は伊達じゃ無かった。
  1. 2015-09-26 20:50
  2. URL
  3. fcq821 #/lkjinTE
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To:よもぎねこさん

> フォルクスワーゲンで何があったのか? 排ガス「不正」の背後に見え隠れする熾烈な権力闘争
>
> 〉しかし、火曜日のニュースでは、不正ソフト搭載の車が販売されたのはアメリカだけでなく、全世界で1100万台に上ると報道された。そういえばドイツの環境保護団体もすでに長い間、排ガス成分の公表値と実際の測量値が一致しないケースを訴えていた。
>
> http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45475
>
> 川口マーンさんの記事の中にこんな事が書かれていました。
> そうすると欧州当局がアメリカに試験を依頼したと言うのは、至極もっともな話でしょう。
>
> それにしてもドイツとしては最悪のタイミングでしょう?
>
> マーンさんの記事によれば、ドイツの雇用の7分の1は、自動車関連産業によるのだそうです。
>
> それなのに中国バブルの崩壊、そして難民大量受け入れ!
>
> そしてBMWにも同様の疑惑が出たそうです。
>
> こうなるとドイツ経済と社会のダメージは想像するのも怖いような事になるのでは?


排ガス問題、大気汚染問題は次回エントリーに書くつもりですが、日本で想像するよりはるかに深刻な問題を含んでいるようです。言ってみればEUは環境後進国では無かったか、そんな事が言われかねない現状です。
そして川口マーン恵美さんが心配されている「ドイツの日本憎し」、これがハッキリするでしょう。
何せドイツの政治家とマスゴミが日本嫌いですから。

私にはメルケルさんはこの問題をかなり早い時期から知っていたのではないか、そんな風に疑っています。
3月に何しに来たのか分からない訪日がありました。その頃にはこの問題があると認識していたのではないか・・・

こんな事を考えると、確かに仰る通り「考えるだに恐ろしい事が起こりそう」、そんな気がします。
  1. 2015-09-26 22:55
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  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

この問題は詳細を聞いても意味が最初分かりませんでした。

コモンレールを突き詰めれば完全燃焼が可能であり本来排気ガスの後処理はいらないはずです。それが後処理装置の無効化を図るとかなんとか…

こちらを見て一応分かりました。
http://kunisawa.net/

要はコモンレール技術を使いエンジンを作ったけれどガスが綺麗にならず後処理が必要となったが触媒の耐久性に自信が持てずソフトでエンジン動作をコントロールする不正に及んだというわけですね。これじゃあマトモにやってたホンダあたりが馬鹿見たということでしょうか。
そのくせこんな記事もある。
http://response.jp/article/2015/09/24/260627.html

最新ディーゼルはユーロ6をクリア出来てるというらしい。まあこうなればとことん疑われるんでしょうが、先にごまかしといて後からマトモなもの作っときゃあ大丈夫なんて発想でしょうか。
バレたらどうするかといった所で米国だけならリコールも可能だろうし、それまでに強化した触媒を作れば大丈夫という感覚だったのでしょうか。セ秋で厳しいのは日本米国欧州だけです。後は適当に売りまくればいい。ソフト書き換えるのは面倒だkら世界中そのまんま、日本は車検があるからバレるんで経由の問題でケチつけときゃあいい、最初から売らなけりゃあ問題なし。VWが以前ガソリン車でターボを売りまくる方針だと聞いた時にピンときたのですが、連中は地球環境に対する配慮なんて無いのだろうと言うのが小生の読みです。

マツダはスカイアクティブで真っ向からこの問題に挑みましたがコモンレールにしてさらに圧縮比を下げるなんて信じられない発想でブレークスルーしましたよね。これで後処理不要といいます。ガソリンエンジンの圧縮比14も信じられない数字でしたが、VWとジーメンスは何もやてなかったということなんでしょうか。

これから先のエンジン技術がどうなるのかは知りませんが、エンジンは一定状態で定回転で回すのっが燃費上一番有利であり、その場合が環境対策は一番有利なはずです。これを突き詰めると結論はディーゼルハイブリッドになるはずです。軍艦の世界ではこれは常識でして燃費を無視する場合はガスタービンで行きます。そしてこれから先は統合電気推進になるだろうと言うのが衆目の一致するところです。

そろそろその辺りの体系を考える所まで来ているように思います。


  1. 2015-09-26 23:25
  2. URL
  3. kazk #cPv2SIBE
  4. 編集

ユーザーがリコールに応じなければ、廃ガス出し放題、無法走行をする事になるのでしょう?
これって許されるんですか?

ワタシがVWのユーザーだったら「車は返すから、代金を返せ!」と言いますけど。 だってこんな客の立場から見たら、詐欺じゃないですか?l

だからアメリカでは集団訴訟って事になってるのでしょう?
  1. 2015-09-27 00:01
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

日本が恨まれそう

排ガスの計測器は堀場製作所製だったんですか。

ハイブリッド技術に対抗するためディーゼルに邁進。
だけど、日本の計測機器で嘘を見破られてしまった。
おまけにマツダが正攻法で解決策の方向性のひとつを示す。

これから、日本がますます恨まれそうですね。

  1. 2015-09-27 06:54
  2. URL
  3. Kamosuke #-
  4. 編集

戦前の工業水準はドイツの方が日本より上でしたけど

昔に雑誌で読んだ話ですけど、戦時中に大日本帝国海軍は同盟国のドイツから高速なディゼルエンジン機関の設計図を大金を投じて買ったそうですが、精巧な金属の加工が出来ない為に無駄になったそうですね。

それから、敗戦になってから、松下電器の松下幸之助氏や出光興産の出光佐三氏などが、戦前の海軍の研究所などで働いていたエンジニア達を戦後の混乱期に多数雇用したそうですね。富士重工も飛行機の製造を止めて飛行機のエンジニア達が自動車の研究をしたそうです。

つまり、戦前はドイツと日本では工業水準の差が歴然とあったわけです。が、しかしドイツは東西に分断されてハンディを付けられていたわけだし。
その後も東西の壁が崩壊して統一国家になったが、その統一費用が莫大に掛かった。

でもそんな言い訳は日本も出来るし。やはり、松下幸之助氏や出光佐三氏達の頑張りでその後の花が咲いたのかもしれません。

そう言えば、松下幸之助氏は戦後のGHQの禁止や制限で真空管の研究開発に遅れて日本ではどこも作れなかったので、オランダの大手家電メーカーのフリップ社に莫大な金を払って松下電子工業という合弁会社を作って真空管を製造したのが松下電器のその後の発展に繋がったいうNHKのドラマを以前見ました。

日本の今の繁栄の理由は戦後の老経営者の英断もあるのでしょう。ドイツはそこが弱かった?のか、これからのドイツを見てるしかないですね。
  1. 2015-09-27 07:10
  2. URL
  3. 匿名希望のコロ4号 #-
  4. 編集

Re: 走行中の排ガス計測

> こんばんわ、
>
> 新基準では要求されているようですが、車載の計測装置を作る必要があるので、現実にはハードルが高かったようです。
>
> ここのブログに今回の論文のレビューがありました、
> http://shimesaba.dyndns.org/?p=24043
> 原論文はこちらですね、英文133ページでは読むのは諦めました。
> http://www.theicct.org/sites/default/files/publications/WVU_LDDV_in-use_ICCT_Report_Final_may2014.pdf
>
> 使用した計測器は堀場製作所製OBS-2200だそうです、
> http://www.horiba.com/jp/automotive-test-systems/products/emission-measurement-systems/on-board-systems/details/obs-2200-877/
> 地味に世界シェアの7割だとか。
>
> ガソリン車ですと、吸気を絞って燃焼で酸素を使い切ることでNOxの発生を抑えることができます。その為に吸気量と排気に残留する酸素を検出して、燃料噴射にフィードバックしているはずです。
> 吸気を絞らないディーゼルでは、燃料噴射を改良することでHCやCOの排出を改善することはでき、この辺りのドイツの技術には感心していたのですが、本質的にNOxの発生を抑えるのは難しいわけですね。
> それで大型車は「尿素SCRシステム」、小型車は「NOx吸蔵還元型触媒」で浄化するのが一般的のようです。
>
> 上の論文から極めて好意的に解釈すると、NOx吸蔵還元型触媒の吸蔵と還元のモード切り替えの詰めが甘かったのではないかと。
> 還元するためには未燃焼のガスが必要になります。排気還流のリッチ燃焼とか排気中の後噴射で、その分パワーや燃費が犠牲になります。吸蔵ですから溜め込む量にも限界があり、高価な材質なのであまり大きくもできません。
> エンジン本体の改良が進まないままに触媒だけに頼り、更に燃費改善の欲を出した結果、吸蔵も還元もされず垂れ流しの状況が頻発したのではないかと。
> それでクリーンを謳っていたのですから、擁護するも何も殆ど詐欺と言っても過言ではないと思いますが。
>
> マツダのスカイアクティブは圧縮比を下げて、必要に応じて加給器で送り込むことで、本質的にNOxの発生を抑えて、高価な触媒を不要にしていますから、全くの別物ですね。
>
> また一時軽油の質の問題が上がりましたが、現在日本では欧州並みに厳しいそうで、それに比べてアメリカでは硫黄残留濃度の基準がユルユルで、どんだけ汚染ガスを撒き散らしていたことやら。マツダのスカイアクティブも対米輸出はしていないとか。
>
> 「環境の為に動力特性が犠牲になりました」と何故正直に言えなかったのか不思議なところです。
> ここからは飽く迄想像による勘繰りですが、EURO6という理想論で守れもしない厳しい基準を作って、非関税障壁とすると共に域内では"なあなあ"で済ますつもり、「どうせ正確に測れないし~」と高を括っていたら、東洋の某国が測定可能にしてしまったので大慌て。
> 平成17年ディーゼル排ガス規制は伊達じゃ無かった。


この難しい話はガソリンエンジンとディーゼルエンジンの本質的な違いに遡ります。
一寸この点を分かりやすく説明したエントリーをしたいと思っていますのでもう少しお待ちください。

マツダは流石です。今までロータリーなどで散々辛酸をなめてきた、これが生きていて考えている事が違いますね。
スカイアクティブの様に圧縮比を下げると圧縮比をどんどん上げてきたガソリンエンジンとの境界が分からなくなりそうです。

それから
>EURO6という理想論で守れもしない厳しい基準を作って、非関税障壁とすると共に域内では"なあなあ"で済ますつもり、「どうせ正確に測れないし~」と高を括っていたら、東洋の某国が測定可能にしてしまったので大慌て。
この話はどうも正鵠を射ているのではないか、そんな気がしています。
だからよもぎねこさんが紹介している川口マーン恵美さんの論考「フォルクスワーゲンで何があったのか? 排ガス「不正」の背後に見え隠れする熾烈な権力闘争  ドイツ全土が揺れている」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45475?page=4

此処にこんな話が
>「我々の車が世界中で認められていたのは、安いからではなく、その高品質のせいであった。今回の事件でその品質に傷がつけば、他国のメーカーが力を増す」
そこまではわかる。問題はそのあとだ。
「そうなれば、"ワンダフル!"と言いながら、他のメーカーがその隙間に入り込む。たとえば、トヨタ!」
と、トヨタを名指しで、しかも憎々しげに語ったのだった。
・・・引用此処まで

とまあ、こんな話が出てくる裏には「プリウス・ショック」で世界の自動車技術のリーダーだったのが、いつの間にか東洋の田舎者に追い越されてしまった、その焦りと憎しみが見えてきます。
  1. 2015-09-27 07:13
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
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To:kazk さん

> この問題は詳細を聞いても意味が最初分かりませんでした。
>
> コモンレールを突き詰めれば完全燃焼が可能であり本来排気ガスの後処理はいらないはずです。それが後処理装置の無効化を図るとかなんとか…
>
> こちらを見て一応分かりました。
> http://kunisawa.net/
>
> 要はコモンレール技術を使いエンジンを作ったけれどガスが綺麗にならず後処理が必要となったが触媒の耐久性に自信が持てずソフトでエンジン動作をコントロールする不正に及んだというわけですね。これじゃあマトモにやってたホンダあたりが馬鹿見たということでしょうか。
> そのくせこんな記事もある。
> http://response.jp/article/2015/09/24/260627.html
>
> 最新ディーゼルはユーロ6をクリア出来てるというらしい。まあこうなればとことん疑われるんでしょうが、先にごまかしといて後からマトモなもの作っときゃあ大丈夫なんて発想でしょうか。
> バレたらどうするかといった所で米国だけならリコールも可能だろうし、それまでに強化した触媒を作れば大丈夫という感覚だったのでしょうか。セ秋で厳しいのは日本米国欧州だけです。後は適当に売りまくればいい。ソフト書き換えるのは面倒だkら世界中そのまんま、日本は車検があるからバレるんで経由の問題でケチつけときゃあいい、最初から売らなけりゃあ問題なし。VWが以前ガソリン車でターボを売りまくる方針だと聞いた時にピンときたのですが、連中は地球環境に対する配慮なんて無いのだろうと言うのが小生の読みです。
>
> マツダはスカイアクティブで真っ向からこの問題に挑みましたがコモンレールにしてさらに圧縮比を下げるなんて信じられない発想でブレークスルーしましたよね。これで後処理不要といいます。ガソリンエンジンの圧縮比14も信じられない数字でしたが、VWとジーメンスは何もやてなかったということなんでしょうか。
>
> これから先のエンジン技術がどうなるのかは知りませんが、エンジンは一定状態で定回転で回すのっが燃費上一番有利であり、その場合が環境対策は一番有利なはずです。これを突き詰めると結論はディーゼルハイブリッドになるはずです。軍艦の世界ではこれは常識でして燃費を無視する場合はガスタービンで行きます。そしてこれから先は統合電気推進になるだろうと言うのが衆目の一致するところです。
>
> そろそろその辺りの体系を考える所まで来ているように思います。


極めて難しい話なので分かりにくいですね。
私も台上試験している事を如何して判別するのか、そこから考えねばいけませんでした。
そこでこのエントリーをしたわけです。幸い多分こうだろうなあ、そう推定していた事を報道するこんなニュースがあったためです。

それから排気ガスのCO、HC、NOが如何排出されるか、そこがまた難しいです。
一言でいえば完全燃焼すれば燃料は水と炭酸ガスになる。しかしそうすると空気中の窒素が酸化し、有害なNOxが出来てしまう。
これを処理するためには後処理しかないので、現在の技術は尿素水を吹き込む、又はNOx吸蔵還元触媒で処理する、この二つしかない。

この所はコメント欄では難しすぎるので別エントリーにします。少々お待ちください。
  1. 2015-09-27 09:17
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
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To:よもぎねこさん

> ユーザーがリコールに応じなければ、廃ガス出し放題、無法走行をする事になるのでしょう?
> これって許されるんですか?
>
> ワタシがVWのユーザーだったら「車は返すから、代金を返せ!」と言いますけど。 だってこんな客の立場から見たら、詐欺じゃないですか?l
>
> だからアメリカでは集団訴訟って事になってるのでしょう?



最初にクルマがリコールになった時それに応ずるべきかどうかですが、こんなケースは基本的のメーカーが悪いというのが法律です。ですからユーザーを罰することはできないでしょう。
どうしてもと言うのなら新しく法律が無いといけません。しかし大揉めに揉めるでしょうね。

ですから今回のケースはVWにとってはユーザーからの訴訟を食らったら負けること間違いなし。政府が出て来ないとダメでしょうが、ドイツ国内はとも角他の国はダメですね。
既にアメリカ辺りの強欲弁護士が大儲けのチャンスと手ぐすねを引いている筈です。
  1. 2015-09-27 09:25
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

Re: 日本が恨まれそう

> 排ガスの計測器は堀場製作所製だったんですか。
>
> ハイブリッド技術に対抗するためディーゼルに邁進。
> だけど、日本の計測機器で嘘を見破られてしまった。
> おまけにマツダが正攻法で解決策の方向性のひとつを示す。
>
> これから、日本がますます恨まれそうですね。


恐らくVWはドイツ政府が何らかの特別立法でも作って救済しないとダメでしょう。
間もなく9月が終わりますが、9月の自動車の売り上げ速報値が見ものです。物凄い惨状が浮き彫りになると思います。
そして確かに日本、なかんずくトヨタが恨まれるでしょう。
以前からの法則で、日本に対し悪い事をした国は後で酷い目に合う、これが今回も発動されたんだと思います。
しかし恨まれるのは困った事です。
  1. 2015-09-27 09:49
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

Re: 戦前の工業水準はドイツの方が日本より上でしたけど

> 昔に雑誌で読んだ話ですけど、戦時中に大日本帝国海軍は同盟国のドイツから高速なディゼルエンジン機関の設計図を大金を投じて買ったそうですが、精巧な金属の加工が出来ない為に無駄になったそうですね。
>
> それから、敗戦になってから、松下電器の松下幸之助氏や出光興産の出光佐三氏などが、戦前の海軍の研究所などで働いていたエンジニア達を戦後の混乱期に多数雇用したそうですね。富士重工も飛行機の製造を止めて飛行機のエンジニア達が自動車の研究をしたそうです。
>
> つまり、戦前はドイツと日本では工業水準の差が歴然とあったわけです。が、しかしドイツは東西に分断されてハンディを付けられていたわけだし。
> その後も東西の壁が崩壊して統一国家になったが、その統一費用が莫大に掛かった。
>
> でもそんな言い訳は日本も出来るし。やはり、松下幸之助氏や出光佐三氏達の頑張りでその後の花が咲いたのかもしれません。
>
> そう言えば、松下幸之助氏は戦後のGHQの禁止や制限で真空管の研究開発に遅れて日本ではどこも作れなかったので、オランダの大手家電メーカーのフリップ社に莫大な金を払って松下電子工業という合弁会社を作って真空管を製造したのが松下電器のその後の発展に繋がったいうNHKのドラマを以前見ました。
>
> 日本の今の繁栄の理由は戦後の老経営者の英断もあるのでしょう。ドイツはそこが弱かった?のか、これからのドイツを見てるしかないですね。


懐かしい話を聞きました。私の若い頃、松下電器の社内用の技術関係の小冊子を必死に読んだ経験があります。
内容は日本が戦争で負けた理由をモノづくりの技術面でどこが悪かったのか、そんな事が一つ一つの事例で解説されていました。
今なら当たり前のことがその当時は全く分からなかったので大いに参考になりました。
松下電器はそんなことを将来を見据えてやっていたんですね。

それから自動車メーカーは数量を追いすぎると必ず失敗する。トヨタも豊田章男社長が数量を追いすぎてクルマ造りの原点を忘れていたと明言していますし、今年社長交代したホンダも伊東社長はそれが失敗だったと言っています。
VWも同じでしたね。
  1. 2015-09-27 10:05
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

WSJ_「VW不正、ドイツで警告が無視された背景 政府と業界が癒着か」

こんな記事もあります。念のため。

http://jp.wsj.com/articles/SB12598418299951774152004581257760919943914

  1. 2015-09-27 14:27
  2. URL
  3. 峠の釜飯 #-
  4. 編集

Re: WSJ_「VW不正、ドイツで警告が無視された背景 政府と業界が癒着か」

> こんな記事もあります。念のため。
>
> http://jp.wsj.com/articles/SB12598418299951774152004581257760919943914


初めまして、コメント有難うございます。
信越線横川駅がお好きなんでしょうか、釜飯は何時食べてもおいしいですね。

所で情報ありがとうございます。さっそく確認してみました。
これからもっともっとドロドロした汚いものが出てくるでしょうね。
そして日本は関係ないのに恨まれるかもしれません。困った話になりそうです。
  1. 2015-09-27 16:50
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

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