2015-04-18 08:11

戦後史を知るために

 宮崎正弘氏の4月17日のメルマガに面白いモノがあった。
記事も面白いが、読者の声と言う投稿欄に貴重な意見がある。

 GDPは二倍だが、中国は日本に40年遅れていると華字紙も自省
  ひとりあたりのGDPは中国7000ドル弱、日本は40000ドル


この本文記事もなのだが、そこに読者からのコメントを掲載している「読者の声」と言う欄がある。
そこに「PB生、千葉」と言う方が興味深いコメントを寄せている。
私はこの「PB生、千葉」と言う方は全く存じ上げていないのだが内容が面白いので紹介したい。

戦後70年、今年は戦後史に関して色々反省することの多い年になるが、矢張り戦前の日本人が何を考えていたか、そんな事をきちんと知ることも大事だと思う。

特に今回の中国のAIIB問題、私にはドイツの参加で新たなABCD包囲網に見えるのだが、そんな意味で戦前の日本の考えている事が興味深い。
現在の日本はあの戦争に引き込まれた時と同じような立場ではないだろうか。

何はともあれ、先ずは「PB生、千葉」氏の意見を引用したい。

<以下引用>

読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声

(読者の声2)国立国会図書館では「近代デジタルライブラリー」として明治以降に刊行された図書・雑誌のうち、インターネットで閲覧可能なデジタル化資料を公開しています。
 中国関係を検索していたら面白い本がありました。1931年に発行された松岡洋右著「東亜全局の動揺-我が国是と日支露の関係 満蒙の現状-」です。
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1453943

内容は国会議員として民政党の幣原外交を徹底的に糾弾している。対露では大正14年(1925年)の国交回復以降の変化として、貿易は日本の輸入超過、北樺太の石油・石炭事業に対する妨害、北洋漁業は昭和3年の漁区の割合が日本側8割6分1厘だったのに昭和6年には日本側4割9分6厘と押されっぱなし。国交回復しないほうが良かったのではないかとまでいう。
日本政府に対しては『我が帝国の総理大臣も外務大臣も、尚ロシアの善意と好意に固く信頼し、そのうちに、円満なる解決をロシアはしてくれるであろうと言っておられるのである。・・・ロシアは誠によい支持者と代弁人を我が政府者に有している事ではある』と批判する。
他にも「ルーブル」換算率問題、ウラジオの朝鮮銀行支店閉鎖などがでてきます。為替レートに関しては今も昔も大問題。廣田弘毅駐ソ大使が日本側の主張を押し通したのに対しロシア政府は大使の頭越しに直接幣原外相と交渉を試みた。
大使といえば国の代表ですから外相はあくまで廣田大使をバックアップすべきなのですが実態は『しかるにこの明白なる事理を無視し、出先帝国の代表使臣の面目を潰し、立場を失わしめ、しかも廣田大使の主張と態度とを覆すが如き譲歩を敢えてしたる幣原外相の真意は果して那辺にあったか』と対露外交の弱腰ぶりを嘆いている。

対支外交についてはもっと悲惨です。
江西・福建では共産党が勢力を強め、国民政府も広東政府あり、張学良・閻錫山・馮玉祥ありで、支那二十二省中、完全に南京政府の下に支配されているものは、わずかに江蘇・浙江の二省にすぎない。
経済問題では関税自主権の回収と国内産業保護により日本製品の輸出に大打撃。政治では小幡公使(現在の大使)のアグレマン問題があり中国側の気に入らない外交官は受け入れ拒否という滅茶苦茶ぶり。
中国側は中村大尉事件ほか日本人襲撃事件では日本の陰謀と言いつのる。
日貨排斥、上海では白昼公然、日本人商人の貨物を強奪、ついには海軍陸戦隊が出動する始末。『我が出先軍部のかかる直接行動は、取りも直さず、外交の破綻を意味するものでなくて何であるか。腕力の行使は外交ではない』、『由来敗北宗の信条は無抵抗であり、譲歩であり、叩頭である。自ら屈する者に敬意を払う国は今日世界に一国もない』と批判はさらに続きます。
戦後の対中国、位負け・叩頭外交と瓜ふたつ、福田元首相など、相手の嫌がることはしない、とまさに幣原外相そっくり。
蒋介石は国共内戦に負け台湾に逃げたために忘れがちですが、国民党はあくまで革命党でした。
条約も国際法も無視の「革命外交」に対し日本の「協調外交」などいかに無力であるか、『人足に小笠原流の礼式を以て臨んだり、荒くれ男に箱入り娘が立ち向かったりするのでは、夫(それ)は到底物にはならない』と表現する。
満洲事変以降の歴史を日本の侵略だった、軍部が全て悪かった、とする戦後の歴史教育がいかに偏ったものだったのかわかります。

  (PB生、千葉)

<引用終り>


今年は戦後70年とあって様々なイベントがあるだろう、問題も吹きだす筈だ。
しかしその戦争に至る経緯、特に満州事変辺りからの歴史は全く知らない人が多いと思う。教育もされないし報道もされない。只々軍部が悪いと言うばかり。

そんな歴史を認識することこそ大切だと思う。
  1. 歴史
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コメント

記憶に新しい「レア・アース問題」は日本に致命的なダメージを負わすことは有りませんでした。
今も昔も日本の致命的な弱点はエネルギー資源です。

ABCD包囲網
http://ja.wikipedia.org/wiki/ABCD包囲網
それゆえに、日本近海のメタンハイドレードや石油資源に大いなる期待がよせられており、竹島や尖閣の問題の背後にエネルギー需要を考えた中国、韓国の思惑が有ることは間違いないでしょう。(これらの国でもエネルギー不足に悩んでいるそうですし)

AIIBに関してはABCD包囲網ほど日本に致命的なことは無いと思いますよ。石油、天然ガスの供給を止められないように手を打っておくことがABCD包囲網の教訓を生かすという事でしょう。(自衛隊がタンカーの保護を出来るようにして欲しいです)

ウクライナ問題でロシアを批判している欧州諸国も、ロシアからの天然ガスの供給が止まれば困ったことになるらしいですしね。
  1. 2015-04-18 09:44
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  3. taigen #-
  4. 編集

To:taigenさん

> 記憶に新しい「レア・アース問題」は日本に致命的なダメージを負わすことは有りませんでした。
> 今も昔も日本の致命的な弱点はエネルギー資源です。
>
> ABCD包囲網
> http://ja.wikipedia.org/wiki/ABCD包囲網
> それゆえに、日本近海のメタンハイドレードや石油資源に大いなる期待がよせられており、竹島や尖閣の問題の背後にエネルギー需要を考えた中国、韓国の思惑が有ることは間違いないでしょう。(これらの国でもエネルギー不足に悩んでいるそうですし)
>
> AIIBに関してはABCD包囲網ほど日本に致命的なことは無いと思いますよ。石油、天然ガスの供給を止められないように手を打っておくことがABCD包囲網の教訓を生かすという事でしょう。(自衛隊がタンカーの保護を出来るようにして欲しいです)
>
> ウクライナ問題でロシアを批判している欧州諸国も、ロシアからの天然ガスの供給が止まれば困ったことになるらしいですしね。


確かにご指摘の通り、エネルギーは日本の生命線です。
兎に角日本のエネルギーは供給源が偏りすぎ、それをしっかり認識せねば・・・

私はこの件でいつも思い出すのが2010年に日本の巨大タンカー(16万㌧)が攻撃された件。
日本のマスゴミは能天気なもので大した報道していないが、実際に攻撃されたのです。
幸いなのは現代の巨大タンカーは船体が分厚い鋼板で出来ており、戦艦ヤマト並の頑丈さだという事。
だから鉄板がへこんだだけで済んだ。続報が無いのは余りにも大きな問題なので公表を控えた為だろう。
尚この件は以下参照ください。
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-172.html
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-174.html

そんな事で日本のエネルギー確保、シッカリやって欲しいものです。
  1. 2015-04-18 20:39
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  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

 戦前も現在と同じ事をやっていたわけですね。

 つまり明確な悪意を持って強請タカリを行うつもりの相手に対して、全くその真意を見抜こうとせず、ひたすらその場その場で揉め事を避ける事だけを考えて行動したのです。

 こんな事をすれば当の中国はもとより、中国の本性を見抜いている欧米諸国からも舐められて当然でしょう。

 舐められても馬鹿にされても、ひたすら揉め事を避ける事だけ考えるから、相手は際限もなく要求をエスカレートするのです。

 結果は日本が切れて、戦争でした。

 日本が本当に反省しなくてはならないのは、こういう歴史です。
  1. 2015-04-18 22:19
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

日本が本当に反省しなくてはならないのは、こういう歴史です

基本的に同意しますが 日本人が民族として、それらの歴史を反省する事は暫くの間は無い と思います
其れならば、個人として歴史に学び 其れに対応し行動するのが最善と思います
しかし、故山本七平の受け売りですが 日本社会では個人として生き様とする人間は社会から排除される とも思っています
人間は社会的動物ですし、その中で個人として生き様とするのには矛盾もあるのですが
私は、山崎 正和(やまざき まさかず)氏の“柔らかな個人主義” を目標にしています
  1. 2015-04-19 00:01
  2. URL
  3. 名無し #fflwa7tw
  4. 編集

To:よもぎねこさん

>  戦前も現在と同じ事をやっていたわけですね。
>
>  つまり明確な悪意を持って強請タカリを行うつもりの相手に対して、全くその真意を見抜こうとせず、ひたすらその場その場で揉め事を避ける事だけを考えて行動したのです。
>
>  こんな事をすれば当の中国はもとより、中国の本性を見抜いている欧米諸国からも舐められて当然でしょう。
>
>  舐められても馬鹿にされても、ひたすら揉め事を避ける事だけ考えるから、相手は際限もなく要求をエスカレートするのです。
>
>  結果は日本が切れて、戦争でした。
>
>  日本が本当に反省しなくてはならないのは、こういう歴史です。


そうなんですねえ、人間の本性と言うモノは世代が変わっても全く変わらないという事です。
だからこそ昔を振り返って今を考えるべきと考えています。
そしてどう考えても現在に日本は戦前の日本と同じ、そしてシナ・中国もアメリカも実質変わらないという事だと思います。
ただ幸いなことにアメリカは大きな国で全く別のアメリカも有る。
そしてその別のアメリカは昔と同じで親日的なんです。
その別のアメリカの代表者が実はアメリカ軍。そう見ています。
  1. 2015-04-19 17:18
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  3. 短足おじさん二世 #-
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To:名無しさん

> 日本が本当に反省しなくてはならないのは、こういう歴史です
>
> 基本的に同意しますが 日本人が民族として、それらの歴史を反省する事は暫くの間は無い と思います
> 其れならば、個人として歴史に学び 其れに対応し行動するのが最善と思います
> しかし、故山本七平の受け売りですが 日本社会では個人として生き様とする人間は社会から排除される とも思っています
> 人間は社会的動物ですし、その中で個人として生き様とするのには矛盾もあるのですが
> 私は、山崎 正和(やまざき まさかず)氏の“柔らかな個人主義” を目標にしています


社会の大きな問題に対し、個人の力はとても小さい、その通りだと思います。
でも私はそれでも行動しようと思っています。
昔の人は良い言葉を残しました、蟷螂の斧とか、愚行山を動かすとか。
でも今は、特に若い人が変わってきました。そんな人の力を信じたいです。
  1. 2015-04-19 17:23
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  3. 短足おじさん二世 #-
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