南米ベネズエラが危機的状況のようだ。つい最近もボルトン米大統領補佐官補佐官が韓国訪問予定を中止したが、その理由がベネズエラ情勢が不安定なので対応するためだとか。
聞こえて来るのは悲惨なニュースばかり。
例えば
飢えた自国民を経済封鎖し、支援物資を求める人々に発砲するマドゥロの狂気
2019年2月25日(月)15時30分
ペンス米副大統領、ベネズエラ問題で62億円支援表明
2019.2.26 09:26
そんなベネズエラだが、私はベネズエラは南米一の豊かな国、こんなイメージを永らく持っていた。タイ時代にはベネズエラへの部品輸出もやっていたので、どうしてそんな事になってしまったのか。「国の自殺」とまで言われるに至る過程は大いに興味がある。
最初に昔の豊かなベネズエラの豊かさに関して、宮崎正弘さんのメルマガにこんな読者の投稿があった。
<以下引用>
(読者の声2)私は1984年から13年間、ヴェネズエラの大学で教鞭を執っていました。
当時のヴェネズエラの大学の教授の給料は世界で1,2の高さで、日本の大学教授、アメリカの教授の、実感として数倍以上貰っていました。日本に一時帰国したとき、日本の物価が総て安く、驚異的に感じました。
トリニダードから来ていた私の女中は、休みにマイアミに旅行に行き、女中の給料で、アメリカの物価が安く、爆買いをしていました。アメリカ人に、ヴェネズエラ人ではなく「2つおくれ(Da meDame dos)」と呼ばれたりしていました。(引用者注:Dame はスペイン語で”頂戴”とか”よこせ”・”おくれ”の意、 dosは”二つ”です。爆買いで一つで良いのに何でも二つ買っていたのを揶揄した言葉)
私の学生のお金持ちのお父さんはマイアミで週末に買い物をしてきて、「何を買ったの?」と尋ねると、アメリカの「ショッピングセンターを一つ買った。」と言っていました。
私も、フロリダに、ヨットの係留出来る桟橋付きの別荘を持っていました。チャベスなどの出てくるずっと前に日本に帰国しました。チャベス大統領は、国名まで変えました。それまでは正式名はヴェネズエラ共和国ですが、そこに、建国の父である、「シモン・ボリバール」の名を入れ、国名を「ヴェネズエラ・ボリバル共和国」にしました。
シモンという名には、ヴェネズエラ人が好きなようです。私の大学はヴェネズエラの国立大学でエリート育成のために新しく出来た大学で、創立25周年で私は5人目の名誉教授・名誉博士になりました。日本の大学と違い、定年で辞めた教授はただの退官教授で名誉教授にはなれません。私の前は、イスラエルのノーベル平和賞を貰ったシモン・ペレス。その前は作詩家のシモン・ディアスでした。「シモンの付いていない名誉教授はめずらしい〜」と言われました。
資源のある国の宿命は、「国民が怠け者、投資家はイージーマネーに走る投資しかしない投資家」になって、国内に産業は育たないと言うことだと思います。
(K.I生)
<引用終り>
凄い話です。1980年代、90年代で日本やアメリカの大学教授の数倍以上の給料・・・
裏山鹿~~、
しかし資源国というのはこれなんですね。使いきれない位のカネが入ってくる。女中さんがベネズエラ(多分首都カラカス)からマイアミまで飛んで爆買いする。考えてみると、カラカスーマイアミ間は約2200キロ、東京ー台湾(台北)間とほぼ同じです。唯々すごい。
資源国のこんなカネ余りが人の心を蝕み、怠け者を作るのですが、この件は別にします。
もう一つ、家電や鉄鋼などの技術者が日本の2倍とか3倍の給料で引き抜かれて韓国や中国に行きました。そんな人たちも同様の思いをしているのですが、そんな事は別の機会にします。
そしてこんな豊かなベネズエラがどうして食うに困る程の貧困になったのか。その原因は社会主義だあ~と言っている動画をtarafuku10さんが翻訳してくれているので引用します。
(引用者注:この動画を開くとなんちゅう悪夢という広告がでますのでご注意ください)
かつて、明るい未来が約束された南米の国がありました。民主主義が機能し、経済は急速に発展し、中間所得層も拡大していました。教育、医療、海外投資などの重要な指標はすべて良い方向を指し示していました。完璧には程遠い国でしたが、希望にあふれていました。そして、それは根拠のある希望でした。
しかし、その希望は露と消えました。以前の輝かしい姿は失われ、抜け殻のような破綻国家となりました。電力や水道の供給は滞り、パンやトイレットペーパーなどの生活必需品は慢性的に不足。犯罪件数はうなぎ登りで、報道の自由はほぼ存在しません。事実上の独裁制が民主主義にとって代わりました。
残念なことに、その国とは私の愛するベネズエラです。私の家族が深いルーツを持つ国です。そこで何が起きたのか、私は一言で言い表すことができます。それは「社会主義」です。1999年、大統領候補だったウゴ・チャベスは、ベネズエラの人々を社会主義のパラダイスに導くと約束しました。
チャベスのテーマは、「Esperanza y Cambio」(希望と変化)です。「ベネズエラは富にあふれる国家である」と彼は言いました。「しかし、その富は邪悪な資本家や企業によって市民から奪い取られている」。当選した暁には、この不正をただして見せると彼は有権者に約束します。そして彼は当選します。
有権者にとって、これは悔やみきれない選択となりました。チャベスは、師と仰ぐフィデル・カストロからインスピレーションを得ました。師と同様に、演説を好みました。7時間も演説を続けたこともあります。自分が主役のテレビ番組を毎週放送していたのですが、そこで突然歌いだしたこともありました。
(引用者注:カストロのキューバ革命のときの同志がチェ・ゲバラ、この件は後ほど書きます)
覚えておいてください。国の指導者が全国放送のテレビで歌を歌い始めたら、あなたはピンチです。
チャベス政権は、次々と産業を国有化しました。政府は私企業よりもうまく事業を運営できる。そして、利益は人々に「分け与えられる」とチャベスは約束しました。
石油/ガスの多国籍会社との契約を華々しく破棄し、油田/ガス田使用料の値上げを要求しました。企業が拒否すると、撤退を命じ、企業は撤退しました。ハリウッド・スターが、金持ちから金を奪って貧者に与えるというチャベスの素晴らしい仕事を見るために国を訪れ、彼のイメージアップに一役買いました。
米国や欧州の進歩派の政治家たちも、彼に惜しみない称賛を与えました。もう1つ覚えておいてください。ハリウッド・スターがあなたの国を訪れて指導者を褒めたたえたら、あなたはピンチです。指導者が全国放送のテレビで歌を歌い、ハリウッド・スターに称賛されたら、万事休すだと思ってください。
(引用者注:doomは運命にあるとか、判決を下すとかいう意味があり「万事休す」となった)
社会主義はいつも最初はうまくいくのです。だから人々は騙されるのです。少なくとも始めのうちは。政府がお金を差し押さえるのは簡単ですが、そのうち差し押さえるお金がなくなります。これは、文字通りベネズエラで起こったことです。国を脱出するお金のあった人々は脱出しました。
ベネズエラの社会学者であるトマス・パエスによれば、200万人近くが国を捨てました。富を成す能力のある人々は引き続き富を成していますが、それはマイアミやマドリードをはじめとしたベネズエラ以外のさまざまな場所での話です。
1999年にチャベスが初めて大統領に立候補したとき、人々が満足しなければ2年以内に辞任すると言いました。しかし、カストロと同じように、チャベスには権力を譲る意思はまったくありませんでした。チャベスは大統領のまま2013年に死亡し、副大統領だったニコラス・マドゥーロが後を継ぎました。
チャベスからカリスマ性や声を差し引いたのがマドゥーロです。
ベネズエラは今、世界からのけ者にされ、孤立しています。数多くの国際線がこの国へのフライトを拒否しています。人々は食べ物を手に入れるためだけに長時間、列に並びます。それでも、手に入れられれば幸運です。
最近の調査によれば、2016年にベネズエラの成人の75%が体重を減らしました。平均9キロ近くも。この国家的な減量プログラムは「マドゥーロ食事療法」などと揶揄されています。それでもマドゥーロは権力にしがみついています。野党の指導者や真実を伝えるジャーナリストは逮捕されました。
ベネズエラの事例は教訓です。
国がいったん社会主義の道を進み始めれば、引き返すのは容易ではありません。社会主義国である期間が長いほど、改革は難しくなります。ベネズエラは過去20年間社会主義者が支配しています。
あなたがいる場所が米国でも、欧州でも、世界のその他の場所でも、こんなことは自分がいる場所では起こらないと考えているなら、あなたは自分をごまかしています。人が政府に頼ることに慣れてしまうと、どれだけ貧乏な状態に置かれ続けようとも、その依存関係を断ち切るのは難しくなります。
これが、社会主義者のウソを信じてはいけない理由です。社会主義は麻薬です。あらゆる麻薬と同様に、最初は気持ちがよくなります。しかし、最終的にはあなたの国を破滅させます。
ちょうどベネズエラのように。
デビー・ダスーザでした。(了)
<引用終り>
遠い南米の話ではあるが日本も無関係ではない。特に国民が怠け者になってしまう所が問題なのだと思う。
そして日本が社会主義者に国を乗っ取られて悪夢を見たのはつい7年ほど前です。
その悪夢の残党がいまだに国会で騒いでいます。
大変困ったことですが、官僚の中にもこんな社会主義者がいて、日本破壊工作をやっています。
その代表者がビーチ前川さん。
ビーチ前川さんのパソコンの待ち受け画面はゲバラの写真だそうだ。
チャペスはカストロを信奉し、そのカストロの盟友ゲバラを信奉しているのがビーチ前川さん。これでは聖徳太子抹殺事件が起こるもの無理ないですね。
聖徳太子は日本史上重要な人物で、日本国家自立の精神的よりどころとなった人だ。こんな人を抹殺するというのは日本破壊を目指す社会主義者でなければできない。その社会主義者が最高権力者になれば、ベネズエラのようになってしまうが、部分的にだって教育行政に関しては日本の国体を揺るがすような問題を起こす。
ベネズエラで起こっていることは、どこででも起り得るのだと思う。