FC2ブログ

2018-01-30 16:31

安倍首相の平昌行きとアメリカ側の事情


 安倍首相が平昌オリンピックに出席すると決めたことが報道されている。
冗談じゃない!。私は反対だ。大反対だ。大大反対だ・・・。

がしかし、ここは冷静に安倍さんが出席を決めた裏を考えてみると、そこにはアメリカのトンデモナイ問題が浮かび上がる。そんな事を纏めてみたい。

最初に報道では安倍さんに出席を要請してきたのはホワイトハウスだという。
ペンス副大統領が出席するので安倍も出席してと強く言ってきたようだ。


日本にとっては韓国・北朝鮮問題は深刻な問題である。現在問題になっている慰安婦合意だってオバマ大統領に無理やりねじ込まれて締結したもの。これだって何故10億円も金を出さねばいけないのかと大騒ぎだった。
今の北朝鮮の核・ミサイル問題だって深刻そのものだし、拉致問題だって解決していない。

しかしアメリカ・トランプ政権の現在の大問題は北朝鮮ではない。朝鮮半島でもない。
そんな事より大問題がある。
アメリカは現在政治的内戦状態にある。南北戦争以来の深刻な国内の分裂、そして信じられない話だが暗殺どころか殺戮と言えるようなことが危惧されている

そしてこれの打開のために「蟒蛇(うわばみ)の頭を叩きたい」、こんな狙いが有るらしい。

アメリカ保守の論客パット・ブキャナン氏がインタビューでこんな事を言っている。

【最初にブキャナン氏と言ってもなじみがないので紹介から】
 アメリカ保守派の論客にパット・ブキャナンという人がいる。
’69〜73年ニクソン政権で特別補佐官、’73〜74年ニクソン及びフォード大統領の顧問、’85〜87年レーガン政権で広報担当補佐官を務めるなど、3人の共和党大統領のスピーチライターを務めるような人で、トランプ大統領に近い人物とされる。

ではそのブキャナン氏のインタビュー記事。

<以下引用>

2018.1.19 23:32
【トランプ氏1年】
「政治的内戦」を生き抜いた 保守派論客ブキャナン氏に聞くトランプ政権1年の評価

 就任1年を迎えるトランプ米大統領の評価について、ニクソン、レーガン両共和党政権下でホワイトハウスの要職を務めた保守派の論客、パット・ブキャナン氏に聞いた。(ワシントン 黒瀬悦成)

 --トランプ氏の1年間の政権運営をどうみる

 「まず、経済に関してはめざましい成果を挙げた。最高の評価点を与えることができると思う。前政権から好調な経済を引き継いだ側面はあるが、トランプ氏の取り組みが米国民に経済への信頼感を持たせ、株価上昇につながった。法人減税も持続的な経済成長に良い影響を与えるだろう」

 「だが、1期目のトランプ氏にとって最大の成果は、この1年間の集中砲火を生き抜いたことだ。現在の米国は深刻な分断状態にある。メディアのエリート層の一部や『ディープ・ステート』(政府機関などに潜む反トランプの抵抗勢力)はトランプ氏を失脚させたがっている。彼らはトランプ氏がロシアと共謀して不正な方法で選挙に勝った、正統性を欠いた大統領だと信じ込んでいる。今の米国政治は『伝統主義的保守主義者』、『大衆迎合的右派』、『体制派』、それに『政治、文化、社会、学究エリート』による四つどもえの『非暴力的内戦』の状態にある。その中でトランプ氏が生き残ったというのは大きい」
(引用者注:ディープ・ステートという言葉は最近言われだした言葉だが、「国家内国家」とか「闇国家」という意味)

 --外交政策はどうか

 「オバマ前政権から引き継いだ、シリアとイラクでのイスラム教スンニ派過激組織『イスラム国』(IS)との『テロとの戦い』は大きな成功を収めた。また、北朝鮮への強硬な対応はこれまでのところ効果を上げているとみられる」

 --トランプ氏のツイッター使用をどう思うか

 「トランプ氏は、ニューヨークやワシントンのメディアが取り上げず、社会から無視されていると感じている米国民と直接コミュニケートする道具としてツイッターを最大限に活用した。一方で、一連の発言が米国を必要以上に二極化させるという負の側面も大きい。しかし誰も彼のツイッター使用を管理することはできないだろう」

 --トランプ氏の支持基盤(白人労働者層など)は共和党の主流派となりつつあるのか

 「主流派ではないが、共和党にとって不可欠な勢力ではある。一方で共和党支持者のうちエリート層や知識層、メディア関係者などの間で反トランプ感情は根強い。そうした人々はペンス副大統領が大統領に昇格すればいいと思っている。かつてはニクソン元大統領もこうした党内外のエリート勢力によってホワイトハウスを追われた。しかし、トランプ氏の支持層は強固で、簡単に失脚することはないだろう」

<引用終り>

先ずここで、トランプ大統領の就任演説に注目したい。トランプ大統領は「就任演説」ではこういっている(BBCより)
『This American carnage stops right here and stops right now.』
『このアメリカ内部の殺戮(さつりく)は、まさにここで、たった今、終わります。』

「carnage」とは殺戮とか大虐殺という意味。就任演説という公式の場で言うには非常に重い言葉ではないだろうか。それも外国のことでは無い、アメリカ国内のことだ。


実はオバマ政権時代8年の間にアメリカでは異常な死が非常に多い。私もクリントン夫妻の間に不審死が47人もいると聞いてびっくりした記憶が有る。
オバマ政権かの不審死に関しては以下ブログ参照ください。(但し私は検証していないので、そのつもりで見てください)
このブログの中にある動画では不審死が200人とありますが、こんな所が闇なんでしょうね。

尚このブログは最近以下に引っ越ししています。


こんな事を踏まえ、パット・ブキャナン氏のこんな発言を聞くと、アメリカの混乱の深刻さが分かる。
『現在の米国は深刻な分断状態にある。メディアのエリート層の一部や『ディープ・ステート』(政府機関などに潜む反トランプの抵抗勢力)はトランプ氏を失脚させたがっている。彼らはトランプ氏がロシアと共謀して不正な方法で選挙に勝った、正統性を欠いた大統領だと信じ込んでいる。今の米国政治は『伝統主義的保守主義者』、『大衆迎合的右派』、『体制派』、それに『政治、文化、社会、学究エリート』による四つどもえの『非暴力的内戦』の状態にある。』


もう一つ、これも注意すべき点だ。
トランプ大統領が師と仰ぐ人がいる。ロイ・コーンという弁護士で、若いころ赤狩りで有名なマッカーシーの片腕だった人。マッカーシーはその赤狩り(1950-1953)が批判され、結局失脚したが、その後1995年になってソ連との秘密更新記録「ヴェノナ文書」が公開され、マッカーシーがやった共産主義者・そしてスパイとしての指摘が事実だったことがハッキリしている。
更にマッカーシーに賛同した人には「暗殺されたケネディ大統領」、「任期途中で退任したニクソン大統領」がいる。
そのニクソンの補佐官だったのが今回インタビューしたパット・ブキャナン、こんな関係になっている。

そしてこんなアメリカの反トランプ派が深く結びついているのが中国。この中国が蟒蛇の頭になっているようだ。安倍首相がペンス副大統領と一緒に行くことで中国にどんなメッセージが届くのか、見守りたいと思います。


最後にここまで見てみると、今の朝日新聞の仕掛けたモリ・カケ騒動といやに類似していることに気が付くと思います。
昔アメリカでは水門事件(ウォーターゲート事件)、今日本では蕎麦屋騒動・・・ですね。

  1. 政治
  2. TB(0)
  3. CM(2)

2018-01-27 16:02

デジタル・レーニン主義

  1月25日のエントリー「AIをマスターした者が誰であれ、世界の支配者になるbyプーチン」にかんぱちさんから興味深いコメントを戴いた。
題して
「中国がやろうとしている事って」
コメントはこんな風に始まっている。
<以下引用>

ビッグ・データといえば聞こえが良いけど、ようするに個人情報をビジネスに利用するって話ですよね。怖いです。しかし、これを礼賛する記事がありました。 

「デジタル・レーニン主義」で中国経済が世界最先端におどり出た 一方、日本は「石器時代」のまま… | 津上 俊哉 | 現代ビジネス | 講談社 

>2017年は日本の中国経済に対する見方が好転し、ある意味で「潮目が変わった」と感じさせる年になった。そのため「中国崩壊論の崩壊」といった揶揄も現れた。 

>過剰な個人情報保護―日本のバッドニュース 
>筆者は、数年内に政府に対する規制緩和要望の上位には「過剰な個人情報保護」が来るだろうと思う。そして来日した中国人は一方で日本の良さを発見しながら、他方で「日本って石器時代みたい」という感想を漏らすようになるだろう。 

怖いのは、この記事を4000人以上がフェイスブックで「いいね!」していることです。ツイッターにも礼賛するツイートがありました。
・・・以下略・・・
<引用終り>


 デジタル・レーニン主義マンセー!、そして「日本は石器時代!!」、何じゃコリャアという議論なのだが、このデジタル・レーニン主義 に関してはWSJにこんな記事が有った。多分津上俊哉なるパンダハガーもこんな記事を見てデジタル・レーニン主義と言い出したのではないだろうか。

しかしwsjの記事は結構冷静で、私がごたごた言うよりポイントを掴んでいる。そこで全文を引用したい。

尚津上俊哉氏はデジタル・レーニン主義マンセーと言っているようだが、多分参照したと思われるWSJの記事は「民主的政治制度に対する根本的な挑戦だ」、んな風に言っているところも教務深い。

<以下引用>

CHINA'S WORLD
習近平氏、「ビッグデータ独裁」の中国目指す
デジタル・レーニン主義で国民と経済を管理へ

2018-1-27-1.jpg
IDカードと顔認証システムを使って駅の改札を通過する乗客(8月、湖北省武漢) PHOTO: ZUMA PRESS By Andrew Browne
2017 年 10 月 18 日 15:44 JST 更新

――筆者のアンドリュー・ブラウンはWSJ中国担当コラムニスト

***

 【上海】スターリンから毛沢東に至るまで、旧来の中央計画経済の立案者たちは皆、同じ問題に直面した。計画経済システムは機能しないという問題だ。

 ソ連では、パンの無料配給を待つ市民で長蛇の列ができたほか、製造目標をトンで規定したため、重すぎて天井からつり下げられないシャンデリアが生産された。中国では、毛沢東の妄想的な鉄鋼生産目標(1950年代末の「大躍進政策」に基づく)を達成しようと、農民たちは自分たちの鍋やフライパンをホーム・ファーネス(家庭用のかまど=中国の農村各地に作られた土法炉と呼ばれる原始的な溶鉱炉を指す)に投げ込んだ。この結果、食糧生産がおろそかになり、飢饉(ききん)が発生した。

(引用者注:この土法炉については以下エントリー参照ください。
尚上掲エントリーで大虐殺の死者数を4000万人としていますが、共産主義黒書によると6500万人。以下エントリー参照ください。
但し最近の研究では死者数はもっと多いと言われています・・・・。)

 習近平国家主席は、市場に「決定的な」役割を与えると常々述べているにもかかわらず、究極的には国家が主導すべきだと信じている。習氏は、毛沢東のような地位にのし上がりつつあるなか、過去の計画経済の過ちを正すためビッグデータや人工知能(AI)を活用したいと熱望している。そして経済をきめ細かく管理しつつ、市民の監視を続けることを意図している。

 情報技術(IT)は、多くの人々が考えたように中国の独裁モデルを弱体化させるどころか、むしろ強化しつつある。

 ドイツの政治学者セバスチャン・ハイルマン氏は、「デジタル・レーニン主義」という言葉を作りだした。これは、中国共産党の生き残りを確実にしようと習氏が編み出したプログラムを表す言葉だ。

 中国共産党はこの任務を「頂層設計(トップレベル・デザイン)」と呼び、次段階の成長の実現を目指している。ロボティクス、3D印刷や自動運転車といった先端技術がけん引する成長の実現だ。
(引用者注:「頂層設計(トップレベル・デザイン)」については以下が詳しいので参照ください。

 中国の技術者たちが現在取り組んでいるのは、センサーやカメラを使ってこうした先端技術のパフォーマンスを監視し、産業上の諸目標と比べたその達成度を測るというものだ。政府の規制当局は、企業のデータフィードにより、信用と投資の流れをつかめるほか、不正行為さえもリアルタイムで検知できるだろう。想定通りにいけば、アルゴリズムは、この緻密な情報を利用してマクロ経済上の意思決定を最適化し、市場を落ち着いたバランス状態に維持して、投機的なバブルを回避するだろう。

 少なくとも公的には、 阿里巴巴集団 (アリババグループ)や 騰訊控股 (テンセントホールディングス)など中国のデータ寡占企業の最高経営責任者(CEO)たちは、この国家プロジェクトの伝道者だ。それは、彼ら企業トップに対し、消費者のデータを国家のスーパーハブに流し込むよう義務付けるからだ。アリババの創業者であるジャック・マー(馬雲)氏は昨年のセミナーで、経済管理におけるビッグデータの役割を、医療診断におけるレントゲン撮影やCTスキャンになぞらえた。同氏は、向こう30年間にわたって「計画経済はますます拡大するだろう」と宣言した。

 西側の自由市場理論によれば、デジタルであれ何であれ、国家計画経済がアダム・スミスの言う市場の「見えざる手」に代わることは決してできない。経済学者のダロン・アセモグル、ジェームズ・ロビンソン両氏は、共著「国家はなぜ衰退するのか:権力・繁栄・貧困の起源」のなかで、中国のような中央集権化経済は最終的に衰退する運命にあるとし、なぜなら集権化経済を運営しているエリートたちは、イノベーション(技術革新)が政治的な混乱を招きかねないとして脅威に感じるからだと論じた。
(引用者注:「国家はなぜ衰退するのか:権力・繁栄・貧困の起源」では下巻のp250-p254にこの関連の記載がある。但し若干文言などは異なる)


 これとは正反対の主張をする専門家もいる。デジタル時代には、権威主義的な体制はデータプライバシーをめぐる懸念にそれほど束縛されず、国家による保護が実際にイノベーションに勝る可能性があるという。例えば、スタンフォードやMITを出た若いソフトウエアエンジニアや経営学修士(MBA)の取得者たちが、中国で医療やコンピュータービジョンといった分野のスタートアップ(新興企業)に大量に参入している。彼らはそうした分野で、膨大なデータの蓄積に容易にアクセスでき、それが科学的な突破口を促し、彼らの創出したイノベーションを市場に売り出す時間は短縮される。

2018-1-27-2.jpg 
アリババの本社のある浙江省杭州のケンタッキーフライドチキンで「スマイル・トゥ・ペイ」顔認証支払いシステムを試す顧客 PHOTO: REUTERS

 中国では、政府が最良の顧客として存在しているため、こうしたベンチャー企業は中国の人々の生活に大きな影響を与えることが可能だ。上海に拠点を置くある企業は中国公安省と協力して、顔面認識データベースを開発しようとしている。それは、中国の人口14億人のどの人でも、それが誰であるか3秒以内に突き止められるデータベースだ。中国で進められているデジタル化された「社会信用システム」は、ソーシャルメディア投稿などあらゆる市民データを収集し、彼ら市民の信用度格付けのために利用することになっている。

 前出のハイルマン氏は、膨大な計画化の実験は「民主的政治制度に対する根本的な挑戦だ」と書いている。

 欧米の政治家たちは、中国が自由市場経済に向けて今後も着実に進み、国家計画経済によって作り出された弱さを是正するだろうと長い間考えてきた。その考え方によると、経済の開放度を高めれば、政治的な自由化が誘発される。もし政治的自由化を遅らせれば、中国は低い生産性によって罰せられるという考え方だ。

 習氏はこうした想定をひっくり返そうとしている。明白になりつつあるのは、鄧小平時代の用語であった経済的な「改革と開放」が終わってしまったことだ。

 たとえ鉄鋼、アルミニウム、造船など中国の国営産業が歴史に残るほど膨大な生産過剰を創出し、それが債務となって経済を圧迫しているとしても、計画経済の災いの元である消費不足というのは、過去の出来事だ。中国の中間階層の支出はますます成長をけん引しており、大半の価格は市場によって決定されている。

2018-1-27-3.jpg
習主席はビッグデータを利用して計画経済の過ちを正そうとしている。写真は北京の建設現場の労働者 PHOTO: AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES

 「スマート・プランニング(賢明な計画化、つまり情報処理機能を持った計画化)」は、中国がもっと近代的な経済にシフトする一助になるかもしれない。それならば、何が状況を誤ったものにするのだろうか。

 第1に、データのオーバーロード(過負荷)だ。データを収集することは、それを知的に分析することとは全く別物だ。第2に、そして中国の一般市民とハイテク企業にとってさらに不吉なのは、官僚が過度に経済に介入することだ。その顕著な表れが規制当局の動きだ。それは、最大級の中国ハイテク企業に対し、株式の1%ならびに経営の決定権限を政府に譲渡するよう強制しようとする最近の動きだ。共産党の中央機関が彼らハイテク企業の取締役会に命令し始めれば、習氏が意図している計画化構想への企業首脳たちの熱意は、急速に冷める可能性があるだろう。

 究極的に、習氏の過酷なアプローチは、「ビッグブラザー(ジョージ・オーウェルの小説に登場する独裁的な監視者)」の概念を新しい次元に押し上げるものだ。

 ノーベル賞を受賞した経済学者のF.A. ハイエクは著書「隷属への道」のなかで、経済の計画化(統制)は「他(の部門)と分離し得る人間生活の一部門を統制するだけではない」とし、「それは、我々のあらゆる目標のための手段を統制するのだ」と書いた。

 この本が書かれたのは1940年代だった。ハイエクも毛沢東も、習氏が心に描いている知識駆動型の全体主義を想像していなかっただろう。

<引用終り>

WSJの記事は難解なので、今回は紹介にとどめます。
じっくり考えてみたいと思います。

  1. 中国
  2. TB(0)
  3. CM(12)

2018-01-25 16:28

AIをマスターした者が誰であれ、世界の支配者になるbyプーチン


 宮崎正弘さんのメルマガに興味深い記事が載っている。
題して
AIをマスターした者が誰であれ、世界の支配者になるbyプーチン
こんな書き出しなのだが、もちろん内容は中国の話。最初にそんな内容を紹介。

<以下引用>
http://melma.com/backnumber_45206_6637368/

「AIをマスターした者が誰であれ、世界の支配者になる」(プーチン)
  中国共産党御用達、「中国のグーグル」と言われる「百度」のロビン・リー

 ロビン・リーはクリスチャンネーム。なぜ中華世界の若者が、こういう英語名が好きなのか、ともかくリーは世界的な著名人である。本名は李彦宏。49歳。
 アリババのジャック・馬(馬雲)。テンセントのポニー馬(馬化騰)と並んで中国IT業界の三羽烏。中国人の若者があこがれる大金持ち。三人のいずれもが貧困の零細企業を立ち上げネット革命の波に乗って瞬く間にチャイナドリームを実現した。

 なかでも注目がロビン・リーこと李彦宏である。山西省陽泉出身で北京大学へ首席合格。ニューヨーク州立大学へ留学し、むろん英語は流暢だが、米国ではウォールストリードジャーナルのソフトエンジニアとして働いた。 
 アメリカ人の同僚は「ところで中国にはコンピュータはあるのかい?」と聞いた。

 2000年、北京へ帰国して創業。グーグルの中国版を創設し、あたりに当たって、「百度」は2017年度経常利益が170億ドル。李個人の資産は130億ドルとも言われる。株価を時価総額で換算しているから、毎年中国の長者番付は入れ替わるが、ジャック馬、ポニー馬と並んで、ロビン李の三傑はつねにトップファイヴにいる。

 さて問題はかれらの狙いである。
 中国共産党が狙うのはビッグデータで国民を監視し、ネットによる支配だ。つまり中国共産党がビッグブラザー、そのためにIT革命の成功者をくわえ込み、共産党に協力させ、つぎにAI革命を先行させて、世界の覇権を握る野心を燃やす。
  
 まさにプーチンが言ったように「AIをマスターした者が誰である、世界の支配者になる」のである。

 すでにソフトの暗号公開を義務づけられ、データの提供が求められ、グーグルなどは中国市場を去った。中国の強引な遣り方に欧米勢はいきり立ったのだ。

 百度は経常利益の2・3%をR&D(研究開発)に注ぎ込んで次世代のAI開発に余念がない。すでに自動運転自動車の試作品は公開している。

 ▼買い物の記録も、検索履歴もすべてがビッグブラザーという支配者に握られた

 アリババで買い物をすれば、忽ちにして個人情報は管理される。ビットコインもすべて記録される。百度の検索エンジンを利用すれば、その検索の傾向、系列など個人データは記録され、権力に掌握される。
顔面記憶データは、中国全土どこにでも張り巡らされた監視カメラによって、手配された被疑者は、およそ六、七分で拘束されるシステムがすでに完成した(これはBBCの貴社が実際に試して分かった)。

 失敗したと見られたバイクシェア、自転車シェアという「ウーバー」類型のビジネスも競合段階をすぎて淘汰が進んだ。

数社が倒産した段階で、「いまさら何を?」と業界が首を傾げるのだが、ひょっこりと新参社が現れた。つまり中国共産党系の企業がデータを蓄積するために、倒産企業買収などで一気に市場を制圧しようと目論んでいるのである。

 こうした観点から中国のAI開発、ビッグデータの開発をみておく必要があり、日本の財界や経済界のようなAI未来楽観論は、平和ぼけの最たるものということである

<引用ここまで>



この話を引用したのはAIに関して、今すごい勢いで世の中が変化している。そんな危機感がある。
プーチンがAIについてそこまで言っていることに大いに興味が有るのだ。

そこでプーチンがどんなことを言ったのか。昨年9月のCNNにそんな記事が有った。
(今は便利ですね。こんな事が検索すればすぐ分かる)

<以下引用>

AIを制する国が「世界を支配」、プーチン大統領が持論展開
2017.09.04 Mon posted at 13:20 JST

(CNN) ロシアのプーチン大統領が新学期を迎えた児童や生徒向けにこのほど行った「公開授業」で、人工知能(AI)の分野を主導する国が世界の支配者になるという持論を展開した。

公開授業はモスクワ北東部のヤロスラブリで行われ、100万人を超す児童や生徒の視聴を想定して全土でテレビ放映された。

この中でプーチン大統領は、「人工知能はロシアのみならず全人類の未来だ」「そこには絶大なチャンスがある半面、現代では予測しにくい脅威もある」と指摘した。

さらに、「誰であれ、この分野でリーダーになる者が、世界の支配者になるだろう」と述べ、この分野が一部の者のみに独占される事態は防ぐ必要があると力説。

もしロシアが人工知能開発のリーダーになった場合は「我々の技術を世界と共有する。今現在、原子力や核技術でそうしているように」と言い添えた。

番組の中では、新世代の原子力砕氷船や大規模な宇宙船打ち上げ施設といった革新的な大型プロジェクトも紹介された。

国営メディアによると、ロシアではドローン(無人機)や車両の開発が軍用と民間利用の両面で進められている。

ロシア軍はまた、ロボットや対ドローンシステム、さらにはレーダーを解析して高度や速度や方角を決定できる巡航ミサイルも開発しているという。

ヤロスラブリ滞在中のプーチン大統領は、新設校を訪れてホッケーチームの練習に参加。子どもたちと交流しながら自らの腕前を披露した。

<引用終り>


 中国にせよロシアにせよ、独裁国家はトップの決断で国の方向がガラリと変わる。
それが良いほうに向かった時のパワーは凄いものが有る。
中ロの脅威は軍事面や経済面だけでなく、こんな所も中ロの脅威があることが良く分かる話だ。



  1. 経済
  2. TB(0)
  3. CM(4)

2018-01-25 15:54

雪の朝

 今日は寒いですね。当地方では今朝はー3℃、今は1.4℃。
今朝は積雪だったので、そんな雪景色でも。


これはJR半田駅前の様子
2018-1-25雪の朝6時40分JR半田駅前 
これは駅から遠くない半田運河と蔵の街の朝
2018-1-25雪の朝6時50分朝の蔵の街 

この頃は多分ー3℃くらいだと思います。
まだしばらくこんな寒さが続きそうですね。
  1. 日常の話題
  2. TB(0)
  3. CM(4)

2018-01-22 19:19

シラスウナギ不漁

 ウナギの稚魚、シラスウナギが今年は大変な不漁だとマスメディアが騒いでいる。
でも待てよ、日本ウナギが絶滅危惧種だってことは随分前から騒いでいたぞ。それなのに今でも新しくウナギ料理店があちこちで開店しているけどどうなってる??。

これはウナギの稚魚「シラスウナギ」の漁獲量推移

2018-1-22シラスウナギ国内漁獲高推移 
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018011700954&g=eco


ここ30年位トンデモナイ不漁が続いているじゃないか。これでは絶滅危惧種になるのも無理はない。

さてでは今年のシラスウナギはというと、最初にシラスウナギの漁の写真。

これは産経の記事にあった「シラスウナギ漁」の写真。美しいですね。まるで精霊流しみたい。

2018-1-22シラスウナギ漁 
集魚灯をともし、川面に浮かび上がるシラスウナギ漁の船=2017年1月、高知県四万十市

<以下産経より引用>

シラスウナギ、大不漁の恐れ このまま推移すれば過去最低の漁獲量 値上がり必至か
2018.1.13 18:34

 絶滅危惧種ニホンウナギの稚魚シラスウナギが今期は極度の不漁で、国内外での漁獲量が前期の同じころと比べて1%程度と低迷していることが13日、複数の関係者の話で分かった。

 漁は4月ごろまで続くが、このまま推移すれば過去最低の漁獲量となりかねない。品薄で今夏のウナギがさらに値上がりするのは必至で、かば焼きは食卓からますます縁遠くなる。資源保護のため来年のワシントン条約締約国会議で国際取引の規制対象とするよう求める声も高まりそうだ。

2018-1-22シラスウナギ写真 
漁獲量が急減し、価格が高騰しているニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」(愛知県水産試験場提供)

 シラスウナギは毎年11月ごろから翌年4月ごろを中心に、台湾や中国、日本などの海岸に回遊してくる。
 海外の状況に詳しい業者によると、最初に漁が始まる台湾の今期の漁獲量は、前年の同じ時期と比べ100分の1程度に低迷。中国でも同レベルだという。
 水産庁によると、2016年は11、12月の2カ月間で約6トンのシラスウナギが国内の養殖池に入れられたが、今期はまだゼロ。「漁の始まりとして良くないのは確かだが、これから漁が本格化する。今後の推移を見ないと何とも言えない」(栽培養殖課)としている。

<引用終り>


 こんな事の背景には日本人がウナギを好むことから、ウナギの稚魚シラスウナギの値段が信じられない高値だという事が有る。NHKさんの報道ではこんな風。

シラスウナギは従来平均で1キロ当たり100万円とか200万円だったが、日本が不良なので中国や台湾からの輸入ものは1キロ当たり400万円から420万円だという。
キロ400万円と言えば、金(きん=ゴールド)の値段に近いではないか!。(本日の金価格はキロ517万円)
尚シラスウナギ1キロは約5000匹、キロ400万円なら一尾800円、これで養殖して成魚が一尾1000円ではとても採算が合わないと養殖業者は悲鳴を上げているらしい。
詳細は以下参照ください。


 ウナギは美味しい。しかし高すぎて貧困ブロガー短足ではとても食べられないが、世の中豊かな人がいるもので、うなぎ屋は結構繁盛している。

これは当地方の名物「ひまつぶし」、もとい「ひつまぶし」
2018-1-22ひつまぶし 
これはひつまぶしの元祖(諸説ある)を自称する「あつた蓬莱軒」のひつまぶし


こんな食文化を守るためには、資源保護の為に2.3年禁漁にするくらいの荒療治が必要ではないだろうか。そんな事をしたら養殖業者もウナギ料理店も大変だ。
しかし牛丼の吉野家がアメリカ産牛肉が輸入できなかった時、豚丼で我慢した前例もある。やろうと思えばやれないことは無いのだと思う。
メディアも将来のためにはそんな事を堂々と言うべきだと思う。
しかし「フェイクニュース」が信条のメディアでは無理だろうなあ、そうだよねえ、朝日新聞さんよ。
  1. 社会一般
  2. TB(0)
  3. CM(8)

2018-01-18 18:33

私は未来を見た うまくいっている未来を<ソ連の話です


 ソ連の成立から崩壊に至る過程を今読み返している。
読んでいるのは「国家はなぜ衰退するのか」 アセモグル・ロビンソン共著 2013年早川書房刊

2018-1-18国家はなぜ衰退するのか 

この本は上下2冊の大著で、大変参考になるので時々読み返しているのだが、今回ソ連の成立から崩壊までの過程が現在の中国の辿っている道と大変よく似ている。そんな所を見直してみたわけ。
尚この話は企業人として見てみると、企業の発展や衰退にも当てはまることが大変多い。
そんな意味でも大いに考えさせられる内容だ。
また言葉が「収奪的制度」だとか「包括的制度」だとか、大変分かりにくいが取敢えずそのまま紹介します。

ソ連についてはあの1929年の大恐慌を上手く乗り切ったと言われ、西欧型の資本主義よりソ連型社会主義のほうが優れていると永らく言われてきた。実に80年代初頭までこんな事が言われてきたわけで、そんな事情も説明したいため、少々引用文が長くなっていますがご了承を。

尚ソ連崩壊後も、あれはソ連が間違っていただけで社会主義は悪くない、こんな事を言う人がいまだにアチコチにいるようだ。(噂では某朝日新聞などに多数生息しているらしい。何でも好物は3千円のカツカレーだとか・・・)

では「国家はなぜ衰退するのか」 第五章「私は未来を見た うまくいっている未来を」一収奪的制度のもとでの成長」p177-p182 を引用します。

尚引用文は青色、文中太字や赤字、下線などは引用者責任です。

<以下引用>

私は未来を見た

 制度の相違は、過去から現在に至る経済成長を説明するのに心要な役割を果たす。だが、歴史上の大半の社会が収奪的な政治・経済制度を土台にしているとすれば、成長は決して起こらないことになるのだろうか? もちろん、そうではない。収奪的制度は、まさにその仕組みのために、収奪すべき富を生み出さなければならない。政治権力を独占し、中央集権国家を支配する統治者は、ある程度の法と秩序、なんらかの規則体系を整え、経済活動を刺激することができる。
 だが、収奪的制度のもとでの成長は、包括的制度によって生じる成長とはまったく異なる。最も重要なのは、それが技術の変化を必要とする持続的な成長ではなく、既存の技術を基にした成長だということだ。ソ連の経済が描いた軌跡は、国家の与える権限とインセンティヴがいかにして急速な経済成長を引っ張るか、そして最終的にはこのタイプの成長がいかにして終わりを迎え、破綻するかをはっきりと教えてくれる

 第一次世界大戦が終わると、勝者側の大国が、和平の条件を決めるためにバリ郊外のヴェルサイユ宮殿に集った 出席者のなかで目立った存在は、合衆国大統領のウッドロー・ウィルソンだった。注目に値するのは、ロシアからは一人の代表も出ていないことだった。帝政ロシアは一九一七年一〇月にボリシェヴィキによって打倒された。その後、赤軍(ボリシェヴィキ)と白軍のあいたで激しい内戦が続いた。イギリス、フランス、アメリカは、遠征軍を送ってボリシェヴィキと戦った。若き外交官のウィリアム・ブリット率いる使節団と、老練な知識人でジャーナリストのリンカーン・ステフェンズが、レーニンと会うためにモスクワに派遣された。その目的は、ボリシェヴィキの思惑を見極め、彼らと折り合いをつけるにはどうすべきかを知ることだった。ステフェンスは、囚習打破主義者、汚職を暴くジャーナリストとして名をなした人物で、合衆国における資本主義の弊害をたえず糾弾していた。革命当時はロシアに滞在したこともあった。彼が同行したのは、使節団は信頼できる相手であり、敵意はないと思わせようとの意図からだった。一行は、新たに創設されたソヴィエト連邦との和平条件に関するレーニンの申し出の概要を携えて帰国した。ステフェンスはソヴィエト政権の大きな可能性を見いだし、ひどく驚いた。

 1931年の自伝で、彼はこう回想している。「ソヴィエト・ロシアは革命政権であり、発展的な計画を持っていた 貧困と富、汚職、特権、暴政、戦争といった悪徳を、直接行動によって根絶するのではなく、その原因を目つけ出して取り除くという計画だ。彼らが打ち立てた独裁政権は、ごくわずかの訓練された少数者によって支えられており、その目的は、数世代のあいだに経済的諸力を科学的に再整理し、維持することだった 結果として、最初に経済的民主主義が、最後に政治的民主主義が実現することになっていた

 外交使節の任務から帰ると、ステフェンスは旧友の彫刻家、ショー・デーヴィッドソンに会いに行った。すると、デーヴィッドソンは裕福な資本家のバーナード・バルークの胸像を制作していた。 「すると、あなたはロシアに行ってきたのですね」と、バルークは言った。ステフェンスは答えた。 「私は未来に行ってきたのです。うまくいっている未来に」。彼はこの台詞を歴史に残る形に仕立てた。「私は未来を見た。うまくいっている未来を」

 一九八〇年代初頭に至ってもなお、欧米人の多くがソ連に未来を見ており、その国はうまくいっていると信じていた。ある意味でソ連はうまくいっていた、あるいは、少なくとも一時的にはうまくいった。
(引用者注:このソ連が上手く行っていると80年代初頭まで信じられている時、エマニュエル・トッドが76年にソ連の崩壊を予言。この先見性がその後のトッドの名声に繋がるくらい、当時はソ連は上手く行っていると欧米知識人は信じ込んでいた)
一九二四年にレーニンが世を去ると、一九二七年までにヨシフ・スターリンが国家の支配権を握った。スターリンは政敵を追放し、国を急速に工業化すべく手を打ちはじめた。その遂行に当だったのが、一九ニ一年に創設された国家計画委員会(ゴスプラン)たった。ゴスプランが作成した第一次五ヵ年計画は、一九二八年から一九三三年にかけて実施された、スターリン式の経済成長は至ってシンプルだった。政府の命令によって工業を育成し、そのために必要な資源を、農業に高率の税を課すことによって調達するのだ。この共産主義国家の税制は効率が悪かったため、 スターリンは代わりに農業を「集産化」(引用者注:コルホーズ、ソフホーズした。このプロセスを通じて、土地の私的所有権は廃止され、地方に住むすべての人々が、共産党の運営する巨大な集団農場へ徴集された。おかけで、スターリンが農産物を奪い取り、それを使って、新しい工場を建設して操業するすべての人々を養うことがずっと容易になった。地方の住民にとって、こうした事態は悲惨な帰結をもたらした 集団農場には人々が懸命に働くインセンティヴが完全に欠けていたため、生産量は急激に減少した。生産物の多くが搾取されたため、食べる物にも事欠く有り様だった。人々は飢えで命を落とすようになった。結局、強制的に集産化か進められるあいたに、おそらく六〇〇万人が餓死するとともに、それ以外の数十万人が殺されたりシベリアへ流刑にされたりした

 新たに生み出された工業も、集産化された農場も、ソ連の保有する資源を最も有効に活用するという意味では、経済効率が悪かった。だとすれば、経済の完全な崩壊には至らないにしても、破綻や停滞は免れないように思える。ところが、ソ連は急速に成長した。その理由を理解するのは難しくない。市場を通じてみずから決断を下すことを人々に認めるのが、社会が資源を有効に活用する最善の方法だ、そうする代わりに、国家や一部のエリートがあらゆる資源を支配すれば、適切なインセンティヴは生まれないし、人々の技能や才能が効率的に配分されることもない。だが、場合によっては、ある部門や活動ーーーたとえばソ連の重工業ーー―における労働と資本の生産性がきわめて高いため、収奪的制度のもとでその部門に資源を配分するトップダウンのプロセスですら、成長を生み出すことがある。第三皐で見たように、バルバドス、キューバ、ハイチ、ジャマイカといったカリブ海諸島における収奪的制度が比較的高いレベルの収入を実現できたのは、世界中が欲しがっていた商品、つまり砂糖の生産に資源を配分したからだった。奴隷の集団を基盤とした砂糖生産が「効率的」でないのは間違いないし、これらの社会には技術的変化も創造的破壊も存在しなかった。だが、そのために、収奪的制度のもとにおける一定の成長が妨げられることはなかったのだ。こうした状況はツ連でも同じであり、カリブ海諸島における砂糖の役割を演じたのが工業だった。ソ連において工業の成長が容易になったのは、この国の技術が欧米で利用できるものと比べてかなり遅れていたため、工業部門に資源を再配分することによって人きな利益が得られたからだーーーたとえそのすべてが非効率かつ強制的に行なわれたとしても。
                                     1
 一九二八年以前、ほとんどのロシア人は地方で暮らしていた。農民が利用していた技術は原始的なもので、生産性を高めるインセンティヴはほとんどなかった。実のところ、ロシアの封建制の残滓が消え去ったのは、第一次世界大戦の直前になってようやくのことだったのだ。したがって、こうした労働力を農業から工業へと再配分すれば、多大な経済的潜在能力が発揮されるはずだった。スターリンによる工業化は、この潜在能力を解き放つ一つの暴力的な方法だった。スターリンはほとんど使われていないこの資源を、より生産的に活用できる工業へと命令によって移動させたのだ。もっとも、工業そのものがかなり非効率な体制になっており、本来であればもっと多くのことを達成できたはずなのだが。実際のところ、一九二八年から一九六〇年にかけて、国民所得は年に六パーセント成長した。これは、それまでの歴史においておそらく最もめざましい経済成長だったはずだ。この急速な経済成長を実現したのは、技術的変化ではなかった。そうではなく、労働力の再配分および、新しい工作機械や工場の新設による資本蓄積だったのだ。

 成長はきわめて早かったため、リンカーン・ステフェンズのみならず、数世代にわたる欧米人がだまされた。合衆国のCIAもだまされた。ソ連自身の指導者すらだまされた。たとえば、一九五六年にニキータ・フルシチョフが、欧米の外交官を前にしたスピーチでこう自慢したことはよく知られている。「わが国は諸君[西側諸国]を葬り去るだろう」。一九七七年になってもまだ、イギリスの経済学者が書いた一流の教科書でこんな主張がなされていた。経済成長、完全雇用と物価安定の実現、さらには人々に利他的な動機を与えるという点においてさえ、ソヴィエト式の経済は資本主義経済よりもすぐれている、と。西側の粗悪で時代遅れの資本主義がすぐれているのは、政治的自由を与えてくれることだけだった。実際、ノーベル賞受賞者のポール・サミュエルソンの手になる最も広く使われた大学の経済学教科書では、ソ連の来るべき経済支配が繰り返し予言されていた。一九六一年版でサミュエルソンはツ連の国民所得は、一九八四年までに合衆国のそれを上回る可能性があり、おそらく一九九七年までには上回るだろうと予言している。一九八一年版でもこの分析にほとんど変化はなかったものの、二つの日付は。二〇〇ニ年と二〇一二年に延期されていた。

 スターリンと彼に続く指導者たちの政策は、急速な経済成長をもたらした。だが、その成長は持続するものではなかった。一九七〇年代には、成長はほぼ止まってしまったのだ。この事例の最も重要な教訓は、収奪的な経済制度のもとで技術的変化が続かない理由は二つあるということだ。すなわち、経済的インセンティヴの欠如とエリートによる抵抗である。加えて、きわめて非効率に使われていた資源がいったん工業に再配分されてしまうと、命令によって得られる経済的利益はほとんど残らなかった。その後、ツ連の体制が壁にぶつかったのは、イノヴェーションの欠如と経済的インセンティヴの不足によってそれ以上の進歩が妨げられたせいだ。ソ連がなんらかのイノヴェーションを維持した唯一の分野は、軍事・航空技術に関する大変な努力によるものだった。結果として、彼らはライカという犬を動物として初めて、ユーリー・ガガーリンを人類として初めて、宇宙へ送り出した。また、突撃銃のAK47を遺産の一つとして世界に残したのである。
・・・以下略・・・
<引用終り>


この記述を見て、今の中国がやっていることそっくりであることに大変驚く。
特に
ソ連は最初に農民の土地を全部取り上げ、集団農場に入れてしまい、生産物を収奪した。こんな所は中国の農民が「農民戸籍」で身分を固定され、土地をタダ同然の値段で収容され、そこに巨大なゴーストタウンや工業団地が作られた、そんな所とそっくりである。

また「カリブ海諸島における収奪的制度が比較的高いレベルの収入を実現できたのは、世界中が欲しがっていた商品、つまり砂糖の生産に資源を配分したからだった」という部分は、この砂糖に相当するものを「アメリカが欲しがる安価でそこそこの品質の衣料や家電などの消費財」と見てみるとズバリ当てはまることに気が付く。
また中国はトップの鶴の一声で無茶苦茶な投資を行うのだが、その結果が例えば鉄鋼などは30年前にはほとんど無かったものが、今では日本の約8倍の粗鋼生産、全世界の約半分の鉄鋼が中国製というトンデモナイ過剰設備を抱えている。

さて中国はあと何年持ちこたえるのだろうか。歴史の教える所はシナ王朝は崩壊までに10年以上かかり、最後は深刻な内戦と大虐殺をしてきたのだが、今回はどうであろうか。

  1. 海外
  2. TB(0)
  3. CM(16)

2018-01-14 20:36

千住真理子を聴きに行ってきた<追記あり

 今日は私の住む田舎にヴァイオリニストの千住真理子が来てくれたので聴きに行った来た。
曲目はメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、おまけにアンコールにツィゴイネルワイゼン。
オーケストラはセントラル愛知交響楽団。

千住真理子はアンコールはツィゴイネルワイゼンを用意しました。この曲は私が勝手にどんどん弾きまくる曲なので、オーケストラが合わせてくれるでしょうか・・・。こんな事を言って演奏を始めましたが流石超一流、よく見ているとオーケストラは千住真理子の背中を見て演奏している。
いやあ、流石でした。やはり超一流は違いますね。

これは参考までに千住真理子の使っているヴァイオリン(ストラディバリウス)についての動画。





*追記します
千住真理子が使っているヴァイオリンはストラディバリウスですが、このヴァイオリンは素晴らしい音色で、昔から演奏家からこよなく愛されていました。そしてストラディバリウスを超えるヴァイオリンを作ろうと昔からいろんな人が挑戦してきましたが、未だにストラディバリウスを超えるものは出てきません。
しかし日本で名古屋にあるヴァイオリンの修理をしていた窪田さんという方がその秘密をどうやら解き明かしたようです。
ストラディバリウスの音色は素晴らしいのですが、その音が大きく、しかも演奏会場の奥まで届く、そんな特質が有りまして、それを科学的に色々調べています。(NHKでも何度か放映されました)
その窪田さんは名古屋市中区の名古屋市科学館の身の前にシャコンヌという店を持っていまして、私も家人がヴァイオリンを弾くので時々その店に行っています。

その窪田さんのことを取り上げたyoutubeが有りましたので、参考までに追記します。






  1. 日常の話題
  2. TB(0)
  3. CM(11)

2018-01-12 17:15

朝日新聞提供のお笑い話


 朝日新聞が色々世間を騒がせているが、こんな面白いことも有るようだ。
朝日新聞の捏造を暴いた小川榮太郎氏の問題の書。

2017-11-28小川栄太郎氏の本の広告 

この本に対し、朝日新聞は謝罪と賠償を求める訴訟を起こしたのだが・・・

これが朝日新聞の訴訟に関するページ
2017-12-25
小川榮太郎氏ならびに飛鳥新社に対する訴訟提起について
 朝日新聞社は本日、小川榮太郎氏と株式会社飛鳥新社(代表取締役・土井尚道氏)に対して謝罪広告掲載と5000万円の損害賠償を求める訴えを、東京地裁に提起しました。 
http://www.asahi.com/corporate/info/11264607


さてその訴えられた小川榮太郎氏だが、同氏のFBにこんな記事が有る。

2018-1-12小川榮太郎のFB 


小川榮太郎氏も茫然自失と言って笑っているが、朝日新聞と言うのはなんと厚顔無恥な連中なのだろうか。

参考までにその訴状とはこんなもの

http://www.asahi.com/shimbun/release/2017/20171225.pdf
朝日の訴状2018-1-12 

此処まで見ると捧腹絶倒、最早笑うしかないですね。




さてではこの朝日新聞につける薬はあるのでしょうか? 実はあります。1月7日の朝日新聞に載っていました。

朝日新聞デジタル>記事
(未来ノート―202Xの君へ―体操・白井健三 父と4つの約束
2018年1月7日05時00分

「4つの約束」は現在も自宅の居間に。健三は当時6歳。ひらがなで「けんぞう」とある=提供
2018-1-12朝日記事 

 ■人間として大切なこと

 3人の子どもが体操(たいそう)選手を志(こころざ)すなかで、両親は指導者(しどうしゃ)の立場は捨(す)てて、あくまで親として接(せっ)してきた。

 直接(ちょくせつ)指導することをさけたのは体操界で成功例(せいこうれい)が少なかったこともあるが、父・勝晃さん(58)は「学…以下略

<引用終り>

どうですか、朝日新聞さんよ、6歳の子どもでも「ウソはつかない」「姑息なことはしない」、分かっているじゃないですか。
朝日新聞なんてな名前が泣きますよ。お天道様はいつも見てますからね。

  1. マスコミ
  2. TB(0)
  3. CM(11)

2018-01-11 10:18

「焼き場に立つ少年」の写真、<何故、今、ローマ法王が・・・

 長崎で原爆に被災し弟を失った少年が、弟の遺体を背負って火葬を待つ有名な写真が有る。
ところがその写真をローマ法王がカードにし、自身のメッセージと署名を添えて、新年のあいさつとして配布下という報道がある。
詳細はCNNの報道を見ていただきたいが、実はバチカンには世界中に張り巡らされた情報網が有り、その情報は極めて深い意味が有ることが知られている。
例えば前回1月9日のエントリーでも米国太平洋艦隊司令官だったライアン氏がこんな事を言っている。
「実は、終戦前の一九四五年に日本が和平提案をした時にも、こうした連中が暗躍し、戦争を引き延ばしていました。日本はバチカン、ソ連など、五つのルートから和平提案をしていました」
このようにバチカンは「私らの提案を真剣に受け止めれば、ヒロシマ・ナガサキの悲劇は回避出来た」、こう思っている筈だ。多分この事はバチカン内部では今でも共有されている認識だろう。

こんな風に考えると、今この時期にバチカンが核による悲劇を防ぐような行動に出た背景が分かろうというものである。
尚日本人としては核問題は即半島問題だが、アメリカから聞こえてくるのは今のアメリカは反ムスリムキャンペーンが凄いらしい。世界は複雑だ・・・。


では以下その記事紹介を

<以下CNNより引用>

「焼き場に立つ少年」の写真、ローマ法王が配布を指示
2018.01.01 Mon posted at 15:08 JST


2018-1-10焼き場に立つ少年 

「焼き場に立つ少年」として知られる写真
(引用者注:この少年の名前もその後についても一切分からない。しかし凛とした様子、しっかりした少年であることは写真から伝わってくる。)

(CNN) ローマ法王フランシスコが、長崎原爆投下の被害者の姿をとらえた1945年の写真をカードに印刷して配布するよう指示を出していることが1日までにわかった。カードの裏には、法王の要請により「戦争が生み出したもの」という言葉が記載されている。

この写真は、死亡した弟を背負いながら火葬場で順番を待つ1人の少年の姿をとらえたもの。第2次世界大戦末期に原爆が投下された直後、米海兵隊の従軍カメラマン、ジョー・オダネルさんにより撮影された。

法王は今回、カードの裏に自身の署名とともに「戦争が生み出したもの」という言葉を記載するよう要請した。

写真の内容と由来は短いキャプションにより説明。「幼い少年の悲しみはただ、血のにじんだ唇をかみしめるその身ぶりの中にのみ表現されている」などと記している。


2018-1-10焼き場に立つ少年2 
裏には「戦争が生み出したもの」という言葉が記載されている

米議会図書館の記録によれば、オダネルさんは4年間をかけて両都市の戦後の様子を記録した。一連の写真は本の形で出版されている。

CNNのバチカン専門家、ジョン・アレン氏は自身のウェブサイトで、「新年を前にこの写真を公開したことで法王の立場に何か実質的なものが付け加わるわけではないが、フランシスコが年末年始の休暇期間中に特定の画像を配布するよう依頼したのは今回が初めてだ。これは法王が、写真のメッセージが今特に重要だと考えていることを示唆している」と述べた。

アレン氏によれば、法王は以前にも核兵器を非難し、紛争が子どもたちにもたらす影響を強調したことがあるという。

<引用終り>


尚この件は私もあまり詳しくない。以下のブログを見ると概要が分かります。

もう一つ追記・・・長崎の爆心地・浦上天主堂はカトリックの聖地である。心しておくべきことだと思う。

  1. 社会一般
  2. TB(1)
  3. CM(12)

2018-01-09 09:58

日米戦争 背後の仕掛人  

 昨年暮れからしつこい風邪をひきまして、とうとう完全な寝正月。未だに初詣にも行っていない始末ですが、やっと今日になって何とか風邪も治りそう・・・。

せめて初詣気分だけでもと・・・

2018-1-9-1.jpg 

 伊勢神宮です。このコーヒーカップのデザインは伊勢神宮宇治橋の図。
まあ、こんな事でお伊勢さんを参拝した気分で今年の正月は終わりとします。
と言いながら、いつの間にやら今日は1月9日・・・。光陰矢の如しですね・・・嗚呼・・・。


では遅ればせながら、今年のエントリーです。
今日は最近読んだ雑誌記事から注目に値するものを紹介したいと思います。

今発売中のWiLし2018年2月号(p230ーp236)にこんな記事が有った。

日米戦争 背後の仕掛人 ーー ジェームズ・A・ライアン
           聞き手 藤田裕行(国際ジャーナリスト)

日米開戦の必要はなかった。国の意思決定を歪める勢力には要注章

2018-1-9-0.jpg 

藤田裕行氏がジェームズ・ライアン氏をインタビューした記事なのだが、名前を聞いても良く分からないので、最初に両氏の略歴から。

ジェームズ・A・ライアン
1927年、アメリカ合衆国ニュージャージー州生まれ。米国海軍アカデミー卒業後、NATO(北大西洋条約機構)第二艦聳司令官、米国海軍国連代表等を歴任。1985年から87年まで米太平洋艦豚司令官を務める。

ふじた ひろゆき
一九六一年、東京都生まれ。上智大学外国語学部比較文化学科中退。テレビ局、フジオ局で海外情報の取材通訳、字幕翻訳、放送作家を担当。現在はフリーランスのジャーナリストとして日本外国特派員協会等で取材活動をしている。著書に「国体の危機」(アイバス出版)。『大東亜戦畢は日本が勝った」「戦争犯罪国はアメリカだった!』(ともにハート出版)等、ヘンリー・ストークス氏の訳書を出版。

ライアン氏はこんな略歴の方である。雑誌の写真はずい分若い時のもので、現在は90歳くらいの方。


私が注目しているのは、多分アメリカ太平洋艦隊は大東亜戦争で日本軍と直接戦った軍。おそらく歴代提督にはその時の様子や教訓が代々語り継がれてきたと思う。そんな方が今この時期に話すこと。
そんな事に大きな意義があると思ったからである。


では前置きはこれ位にして、記事全文を引用します。
尚記事ではライアン氏の言っている事と藤田氏の質問が分かりにくいので、適宜改行し、またライアン氏の話した部分は「太字+青字」にしてあります。



日米戦争 背後の仕掛人 ーー ジェームズ・A・ライアン
                聞き手 藤田裕行(国際ジャーナリスト)

日米開戦の必要はなかった。国の意思決定を歪める勢力には要注章


コミンテルンの陰謀

 ーー今日のアメリカがどのように機能しているかを理解するためには、第二次世界大戦の前まで遡る必要があると主張されていらっしゃいますね。占領下での言論統制や、ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムによる洗脳を受けた日本人の多くが、大東亜戦争は「侵略戦争」で、東條英機らいわゆる「A級戦犯」が本当に戦争犯罪人だと思っている。

ライアン ソ連とルーズベルト大統領の関係について知ることで、日米開戦の経緯についての正しい認識を得ることができます。ルーズベルトは、「ダム」を放流したかのように、ソ連の工作員をアメリカの政府機関に潜入させてしまいました。

 ーーー当時の日本も同じような状況でした。

ライアン そうですね。日本もソ連の工作に翻弄されていました。例えば、ソ連のスパイだったソルゲが、日本の内閣に大きな影響を与えていたのもその一例といえます。
 アメリカでも、国務省内にはアルジヤー・ヒスのようなソ連のスパイが暗躍していました。同じくスパイの財務省のハリー・デクスター・ホワイトは、日本に対する経済制裁のシナリオを描き、実行した人物です。ホワイトの経済制裁は、「挑発」というレベルを超えており、とても主権国家が許容できるものではありませんでした。
 アメリカ、イギリス、オランダが太平洋に持つ権益を日本に攻撃させるというのが、スターリンの目標であったと考えられます。

 -―大東亜戦争は日本の真珠湾攻撃によって始まりましたが、日米が戦争をするようコミンテルンに仕組まれた背景があったということですね。

ライアン ご存じのように、当時アメリカは、三一二という暗号解読機を開発し、日本の暗号[紫]の解読に成功していました。これにより、アメリカは日本が真珠湾に先制攻撃を仕掛けてくることを察知できたのです。
 その情報は、十人ほどの政権幹部に共有されていました。大統領はもちろん、スチムソン陸軍大臣、ノックス海軍大臣、マーシャル陸軍大将、スクーグ海軍大将などの陸海軍の幹部、そしてハル国務長官です。
 ところが、アメリカ太平洋艦隊の本拠地ハワイの太平洋艦隊司令官のキンメル提督やハワイ防衛のトップだったショート陸軍中将には、真珠湾攻撃の情報は、全く伝えられていなかった。

 --ルーズベルト政権の首脳部は、日本による真珠湾攻撃を掌握していました。あえて日本に攻撃させ、反戦的だったアメリカの世論を変えようとしたのです。

ライアン ルーズベルト政権の行為は、海軍、陸軍、ひいては国家に対する裏切りでした。
 駐日米国大使のジョン・グルーは、戦争を回避しようとしていましたし、天皇は近衛文麿首相に、戦争を回避すべくルーズベルト大統領と会談を設けるよう命じました。
 野村吉三郎駐米大使は、事態打開のために近衛首相とルーズベルト大統領の首脳会談をアメリカ国内で設定しようとしていましたが、それを妨害したのがソ連の工作員でした。
 イギリス、アメリカ、オランダと日本が開戦すれば、ドイツの侵略を受けたソ連は二正面で戦争をしなくて済む、というのがスターリンの思惑だった。
 この時もし、日米で和平が実現できていたならば、真珠湾攻撃は起きなかったでしょう。アメリカの政府 中枢で暗躍するソ連の工作員がルーズベルトに働きかけ、「蒋介石を助けなければならない。そうでなければ、アメリカが信用を失う」とルーズベルトに信じ込ませた。

 ーーレーガン政権で太平洋軍司令官を務められたライアン提督が、そのような歴史認識を示されるとは、感慨無量です。
 日本では、「先の大戦は、日本の侵略戦争だった」という占領軍のプロパガンダが、まるで真実であったかのように教科書で教えられ、メディアも国会も政府も、その誤った認識に立っており、嘆かわしいです。日本人も、いい加減に「東京裁判史観」の洗脳から解き放たれなければ、真実を知ることができません。

グローバリズム=共産主義

ライアン ソ連の工作活動は、グローバリズムにも影響を与えました。具体的には、国連やIMF(国際通貨基金)などを輝かしいものとして賛美し、グローバルな社会主義体制の構築を目指したことが挙げられます。IMFを創設したのは、共産主義者だった財務省のハリー・デクスター・ホワイトです。

 --グローバリズムの背景には、そんな思想が潜り込んでいたのですね。

ライアン 実は、終戦前の一九四五年に日本が和平提案をした時にも、こうした連中が暗躍し、戦争を引き延ばしていました。
 日本はバチカン、ソ連など、五つのルートから和平提案をしていました。ところが、スターリンは和平など全く望んでいなかった。
 一九四五年二月のヤルタ会談の二日前、マッカーサーは四十ニページの覚書をルーズベルトに送っていました。そこには日本側の和平提案が含まれていたにもかかわらず、ルーズベルトはそれを拒否したのです。ルーズベルトは、何千というアメリカ兵の命を犠牲にしたのみならず、さらに多くの日本人の命をも奪ったのです。
 二月の時点で、日本側の和平提案を受け入れていれば、東京大空襲も、沖縄戦も、硫黄島の戦いも、広島・長崎への原爆投下も起こることはなかった。
 二月にマッカーサーがルーズベルトに送った日本の和平提案は、八月にトルーマンが受け取った和平提案とまったく同じものでした。もう一度言いますが、最初に日本側から和平提案が出されたのは、一九四五年の二月ですよ!
 ヤルタ会談によって、スターリンはアジアでの支配力を強めました。そのことが、その後の朝鮮戦争、そして冷戦時代へと結びついていったのです。
 今、私かこのことを語るのには、理由があります。なぜなら現在、アメリカは当時と全く同じ状況に置かれているからです。

 -具体的にお話しいただけますか。

ライアン アメリカ国内に潜伏する組織の中でも、「ムスリム同胞団」に最も脅威を感じます。彼らは五十年以上前からアメリカ政府に深く入り込み、安全保障を蝕んできた。
 オバマが共産主義、イスラムにシンパシーを感じていることに疑いの余地はありません。八年間に及んだオバマ政権は、反米かつ反西欧、しかし親イスラムの政権でした。
 「アメリカを内部から破壊するのが目的」と明言しているムスリム同胞団は、本来テロ組織として指定されるべき存在でした。それにもかかわらず、オバマ政権の間に極端に勢力を伸ばした。だからこそ、オバマがあれだけイランに肩入れしたのです。

 ーーアメリカは移民で成り立ってきた国とはいえ、国家を「内部から崩壊させよう」とするような外国の工作員や不法移民を国内で野放しにする ことは、アメリカの国益に明らかに反します。

ライアン ニ○○八年、大統領就任前のオバマが「アメリカを根本的に変革する」と宣言した時、大方のアメリカ人はその意味を理解できませんでした。
 オバマ政権による売国の傾向は、オバマが二〇〇九年四月、カイロでイスラム世界へ届けた演説でも見られました。非合法のムスリム同胞団を会場へ招待し、最前列の目立つ席に参加させたのです。
 また、二〇十二年九月の国連安全保障理事会で、オバマはベンガジ(リビアの都市)の崩壊に照らして、「イスラムの預言者を誹謗(ひぼう)する人々に末来はない」と言及しています。


国益を無視した戦争

ライアン リビアと戦争する必要がなかったということを、アメリカ人の大半は知りません。

 --どういうことでしょうか。

ライアン 実は、戦争が始まる前の時点で、カダフィ大佐は、すでに退位する意思があったからです。
 ところが、国防省から見つかった機密テープの内容は、「ベンガジで人道危機が差し迫ったから戦争を起こした」というヒラリー・クリントン国務長官の主張を明らかに否定するものでした。二〇〇九年にオバマ政権の国務長官となったクリントンは、パリのウェスティン・ホテルでムスリム同胞団のスポークスマンであるマムード・ジブリルとのたった四十五分間の会合の後、「リビアでの戦争に踏み切る必要がある」と表明した。それは、軍や情報トップのアドバイスを100%無視する選択でした。
 司令官のカーター・ハム大将はその当時、カダフィの側近中枢と七十二時間の休戦に向けて実際に交渉していたのです。このことは、当時共和党議員だったデニス・クシニッチ氏を含む、いくつかの信頼すべき情報ソースから明らかになっています。

 --国益に関係のない戦争に、アメリカを引きずり込んだということですね。

ライアン そうです。明確に録音されています。クリントンは、アメリカの国益に関わりがないにもかかわらず、戦争を望んだのです。オバマ政権中枢の高官と大手テレビ局との癒着で、この真実は報道されませんでした。
 クリントン国務長官の政策は、「テロとの戦い」におけるアメリカの立ち位置を一八〇度転換させ、さらに驚くべきは、アルカイダとムスリム同胞団が支配する武装集団へ武器の供与と物資の支援を始めたのです。これら武装集団の中には、その後ベンガジにあるアメリカ施設を攻撃し、米国大使のクリストファー・スティーブンスら四人のアメリカ人を殺害した集団も含まれています。
 リビアとの戦争の間にも、オバマ政権は新たに「背後からの主導」戦略を宣言し、世界の指導的役割から降りるというサインを送った。テロが世界で相次ぐ中でのアメリカの軍事力の一方的な非武装化は、敵に塩を送るようなものです。

 ーーアメリカ民主党政権のこうした「テロヘの支援」は、日本ではあまり知られていません。

ライアン オバマ政権の性格がどのようなものであったかは、筋金入りのテロリストをグァンタナモ刑務所から次々と釈放したことからも明らかです。
 中東における最も親密な同盟国・イスラエルも、オバマ政権のイランとの無分別な合意により裏切られ、今や生存を確保すべく自ら計画を立てねばならない状況に直面しています。


 中国の増長もオバマの責任

 --世界の平和は「バランス・オブ・パワー(力の均衡)」によって保たれているのですから、アメリカの力が弱まれば、相対的に他のパワーが強大化します。
 日本国民が北朝鮮の核ミサイルの脅威に直面していることも、尖閣などを中国が実効支配しようと積極的になるのも、クリントン夫妻とオバマの愚かな戦略が原因ですね。

ライアン もちろんです。中国の過去二十年にわたる強大な軍備増強は、明らかにアメリカ海軍に照準を合わせたものです。
 中国の戦略的な武装近代化計画は、三千キロメートルにわたる強化地下トンネルを含み、これは固定および移動式の核ミサイルや戦略的核弾道ミサイルの格納と、また海南島の海中・地下拠点の潜水艦基地からの通常攻撃力の作戦にまで及んでいます。
 オバマ政権の時代、中国は西太平洋における覇権という核心的目的を達成する機会が間近にあると気づいてしまったのです。

 --オバマは、日本にとんでもない災厄をもたらしたものですね。

ライアン 中国は東シナ海で防空識別圏を宣言しました。全ての軍事、民間の航空機は、中国の防空識別圏内に入る前に、フライト・インフォメーションを報告する必要があるということです。
 日本は、国内の民間航空機、自衛隊機双方に必要事項を無視するように命令しました。。ところが、オバマ政権はアメリカの民間航空会社に中国に同意するよう通告したのです。
 防空識別圏は、尖閣諸島をカバーする空域となっています。ここは第二次世界大戦後、日本とアメリカの講話条約の一部として、日本が一九五一年以降施政管轄してきた領域です。アメリカは中国に対し、「圏内から撤退すること」を要求すべきだった。オバマ政権の曖昧な姿勢は、中国の防空識別圏拡大を助長してしまった。

 ーーー「白人至上主義」を超克したかのようで、オバマに好感を持った日本人も多かったかもしれませんが、国際政治・軍事の観点からは、許しがたい「オウンーゴール」で敵の得点を増やしてしまった。

ライアン 「進歩的な社会主義」のお題目と、我々アメリカのユダヤ=キリスト文化の上にイスラム教の普及を強いる試みとが相まって、オバマ政権は、第二次世界大戦以来、いまだかつてないほどの破滅を世界に残しました。
 トランプ政権が誕生した背景には、こうした民主党政権の「反米政策」への不満があったのです。いまだにオバマは主要メディアによって支援されており、トランプはメディアから批判の嵐に晒されていますが、進歩的左翼により示された無政府主義を看過することはできない。我々愛国者は、憲法とアメリカ人の生活を守るため、トランプ大統領の下で「アメリカ・ファースト」の政策を断行するしかありません。

<引用終り>


記事はこんな風なのだが、ライアン氏の言っている事は正論だ。
特に今アメリカでも日本でもマスごみ、駄メディアの反政府キャンペーンが猖獗を極めている。
しかしこの傾向こそ問題なのだが、そんな事は中々分からない。ライアン提督は多分自身の経験に基づいて話しているのだろう。

そんな事を痛感する論稿なので紹介する次第です。

  1. アメリカ
  2. TB(0)
  3. CM(8)