2017-08-31 10:07

元気のないニコン

 前回「ニコンの物作りの原点」を書いたのだが、そこへ色々コメントをいただいた。
とにかく今のニコンは元気が無い。そんなコメントを紹介しながら、同じカメラメーカーでも元気のよい富士フィルムの言っていることを見てみた。
変化の激しい時代を生き抜くという事がどういうことなのか、そんなことの参考になればと思います。

一寸自己紹介 私も永年のニコン党でこれは最初に買ったニコンF、もう半世紀も前のもの。
まだちゃんと使えるのですが、もう出番は無くなりました。
2017-8-30ニコンF 


最初に前回のエントリーにいただいたコメントの紹介。
これは丸山光三さんから、丸山光三さんはニコンの企業姿勢・体質を問題にしています。

<以下引用>
ニコンにかぶさる暗雲
いわゆる「フルサイズ」これは英語圏ではFullframeと呼ばれるLeica版35㎜フィルムと同じ面積のイメージセンサーをもつデジタルカメラですが、これの普及版として2012年のPhotokinaで発表されたD600、この欠陥が今のNikonの不振に大きく影響していると思います。ユーザーのとくにニコンユーザーのD600への期待は大きかったのです。また同時期に発表されたキャノンの競合機EOS6Dよりスペック的にはあらゆる面で勝っていたものの、D600はシャッターユニットの不備によるものと思われるセンサーの汚れが酷く、またニコン側は当初これをデジタルカメラには不可避なものとして真面目に対応せず、多くのユーザーの怒りをかいました。そしてニコンユーザーが激減していったのです。欧米人は日本人と違いニコン神話への思い入れはなくドライかつドラステイックに反応しただけでした。そしてニコンへの不信だけが残ったのです。

結局、ニコンはD600の欠陥を認めることなく早急に後継機D610を一年後に発表しました。事実はD600のシャッターユニットを交換しただけだったのですが、ニコンはD600ユーザーに対してD610への無償交換を提供したのですから事実上ニコンの敗北です。この問題ではもっと早くにD600シャッターユニットの欠陥を誠実に認めていれば傷はそれほど深くならなかったことでしょう。面子にこだわり実利を無くしたのでした。

それにしても不可解なのはこの問題について日本国内ではほとんど騒がれることがなかったことです。「価格コム」などでの討論はありましたが、使用開始直後によくあるトラブルでその後解消する、という訳知り顔のコメントが多く、ニコン側でも深刻に受け止めていないようでした。あるいはあれらのコメントはニコン関係者によるものだったのでしょうか?

私自身もD600を購入しようとしていたのですが欧米での欠陥騒動で躊躇してD610導入まで待ちそしてそれを買いました。結果としてはD610は非常によくできた「フルサイズ」一眼で3年ほど使用しましたが、マニュアルでのピント合わせが光学ファインダーで確認できないこと小型軽量がセールポイントであるにも関わらず老体にはやはり絶対的には重いことなどから手放しました。

一眼レフカメラを先鞭を切ったのはペンタクスでしたが、しかしこれをこれまで牽引してきたのはニコンとキャノンでした。そしてこの2社だけで市場の9割を寡占しています。

一方、いわゆるミラーレス一眼の発展は目覚ましく当初は相手にしていなかった欧米のユーザーもどんどんミラーレスへと乗り換えているようです。とくにニコンからフジフィルムへのお引越しが目立つようです。かくいうわたしめもD610を捨ててフジフィルムXシリーズを使用しています。ニコンはこのような潮流を知ってか知らずか、知ってはいても一眼レフを育て発展させてきたメーカーの誇りからか、Nikon 1シリーズによる言い訳がましい、よく言ってもせいぜいお茶を濁した程度の関わりでうかうかと大切な時間を浪費してきたわけです。

またソニーRX100とその各社追随機による一時期市場をにぎわせた1インチセンサー搭載のコンデジですが、これにおいてもニコンは真面目な検討を怠り、遅ればせにDLシリーズを発表しながら発売延期のアナウンスを繰り返し結局はそれを発売に至ることができず開発中止を発表するという情けない始末でした。

何事かは知らずとも企業としてあってはならない深刻な問題がニコンにあることがここ数年の出来事でうかがい知れます。今年創業100周年を迎えたというのに特別なそれを記念する新型機を出すこともなく終わろうとしています。ミラーレスの開発はしている、とのコメントだけではもう間に合わないという自覚もないようです。数年後には一眼レフの市場はもっと縮小し、一眼市場はミラーレスが大勢を占めソニーやフジフィルムが市場の牽引車として大きく浮上してくる予感がします。その時、ニコンはプロ御用達専門の一眼レフメーカーとしてニッチな市場で小さく生き残りをはかるという凋落した姿を見せるのかも知れません。
2017-08-29    丸山光三 
<引用終り>


丸山光三さんはたいそう御怒りですが分かります。最近のニコンの迷走・凋落ぶりは悲しいですね。そしてこの問題はとても根の深い何かが潜んでいると思います。
こんな時、やはり既存の体制を破壊する一種革命的なものが必要、ニコンの発言からはそんな革命的なものは見えてきません。社内に自浄能力が無ければダメですね。

そんな意味で私は本文で紹介したダンカン氏の発言を取り上げたつもりです。このダンカン氏の言っている従軍カメラマンのカメラのメンテの件は、今までいろいろニコン神話についてみてきましたが初めてみた話でした。だからニコンの中の心ある人たちが現状を変えたいがために、ダンカン氏の発言をあえて取り上げたのではないかと感じています。

次のコメント紹介。
これはninja300さんのコメント ninja300さんはデジカメよりスマホのほうが便利と言っています。
<以下引用>

ニコンはデジカメになってから3個目を使っています。 
ところが、3個目はまだ綺麗で作動するのですが、よく指摘されるようにスマホのカメラを使うようになってから使わなくなりました。 
スマホのカメラはWEBに通じていてフェイスブックでもブログでもGoogleDocにでも保存可能なので便利なのです。デジカメだとワンクッション(PCにファイル移動)置いてから、手動でファイル指定しないとフェイスブックやGoogleに移動できないのが不便です。いつもコネクター探しで時間がかかった。コネクターがいっぱいあったんで。 
よく言われるように、ネットへの接続性を改善していただきたいです。 
今後はデジカメのスマホ化がどうしても必須でしょう。「デジカメ部分強化のスマホ」という位置づけで、旅行時に持っていくので頑丈で、GPS機能必須。コンパス機能、湿度計、温度計、高度計もあって頑丈で防水なら売れると思う。スマホの頑丈版でスマホ以外の機能を持った機械、GPS強化版、カメラ高性能版というポジションなら欲しい。 
ニコンにはブログ記事のような伝説があるんだと知ってためになりました。だから、ニコンには現状を打開してほしい。スタートレックに出てくるトリコーダーのようなのがいい。 
https://en.wikipedia.org/wiki/Tricorder 
しかし、アップルも同じことを考えているでしょう。
2017-08-28   NINJA300 
<引用終り>

ニコンは私も永年ニコン一筋、そんな目で見ても今のニコンはダメですね。モノづくりの基本がわかっていない。モノづくりの基本とは「お客さんの喜ぶもの、欲しがるもの、世間のためになるもの」を作ることです。
これが有るから利益がキチンとついてくると思っています。
近江商人の商売のコツは「三方よし」と言って、【買い手よし、売り手よし、世間よし】です。このポリシーを受け継いだのが松下幸之助でした。
この「三方よし」で「世間よし」を忘れた典型的な事例がVW排ガス不正問題でした。ユーザーにはパワフルで燃費の良い素晴らしいエンジン。売り手のメーカーには儲かる良い車でした。そして「世間」つまり大都市の環境は最悪。ロンドンもパリ・ベルリンも排ガスのスモッグだらけ、煤だらけの真っ黒な街にしてしまいました。

いくらお客さんが欲しがっても、喜んでも、儲かっても、麻薬では作って良い訳がありません。そういう事です。
今回ニコンがあえてこんな動画をリリースした狙いもそんなところにあるのかも知れません。ニコンはモノづくりの原点に帰って、一からやり直してほしいですね。技術力はあるのですからやる気になればできる。そう思います。



ここでちょっと話題を変えて、丸山光三さんが富士フィルムのカメラを使っているというその富士フィルムの話題。
富士フィルムは今は元気ですが数年前までは地獄の底を這いまわっていました。何せ企業の主力製品である写真フィルムの需要が無くなってしまったんですから。

これは2年前の富士フィルムの説明資料から
https://www.fujifilmholdings.com/ja/investors/pdf/other/ff_presentation_20150520_001j.pdf

写真フィルムの需要の変化
2017-8-30富士フィルム1 

これだけ急激に売り上げが減少したら、ふつうは企業は潰れます。現に世界最大手のコダックは2012年に倒産しました。(2013年に大幅に規模人員を縮小し再生しましたが)


そして更なる急激な変化がやってきます。
カメラはフィルム⇒デジタル⇒スマホと変化し、さらに写真全体が変わりました。

これはスマホの普及状況と写真を撮る「ショット数の変化」
2017-8-30富士フィルム2 

なんと写真撮影自体は写真フィルム時代の20倍にまで増えている。そんな時代に変わってしまった。

そのスマホでは写真をプリントする人も減ってしまった。
2017-8-30富士フィルム3 


写真はスマホで撮ってクラウドで保存するもの。こんな激動の時代になった。
これは上掲資料に出ていた数字だが、昔は何処にでもあった町の写真屋さん、この国内の軒数はピークで3万4千軒、それが2013年には9千軒になってしまった。三分の一以下ですね。そういえばわが町でも写真屋さんはめっきり少なくなりました。
こんな事は他でも起こっています。本屋さんは99年の2万2千軒が17年には1万2千軒ガソリンスタンドは89年の3万2千軒が16年には1万6千軒と半減、静かな変化なので気が付きにくいですが、今は激動の時代なのです。


さてこんな環境の中で富士フィルムはどうやって生き残ったか。

ここに面白い話がある。GEのイメルトCEO(2017年8月退任)が2015年に来日し講演やらシンポジュームを行った。そのシンポジュームに空前の危機から脱出した富士フィルムのトップも参加している。そして興味深いことを言っている。地獄の釜の蓋をこじ開けて飛び出した富士フィルム、どんなことを言っているか。


<以下GEレポートから>
名経営者たちが語る、製造業の未来とこれからの指針
2015/07/21
https://gereports.jp/inventing-the-next-industrial-era/
GE REPORTS JAPAN今号では、
GEジャパンが7月9日(2015年)に開催したフォーラム「Inventing the Next Industrial Era with Japan」より、
“日本と創造する未来の産業 “と題したパネルディスカッションの模様をお届けします 。
(引用者注:こんな事をする背景には、GE自身が自社のビジネスを物作りと金融の2本立てから金融をカット、物作りだけに切り替えは経験があるから)

製造業に押し寄せる、大変革の波
パネリストとして登壇したのは、IHI代表取締役社長 斎藤保氏、コマツ社長(兼)CEO 大橋徹二氏、富士フイルムホールディングス代表取締役会長・CEO 古森重隆氏の三氏とGE会長兼CEO ジェフ・イメルト。一橋大学の米倉誠一郎教授の進行のもと、さまざまな角度から意見が交わされ 「これからの製造業の指針」ともいうべき下の企業姿勢が、パネリストの支持を集めました。

これからの製造業の指針:パネルディスカッションから】

・ 自らを破壊するほどの覚悟で変革しなくては、生き残ることはできない。

・ ビッグデータは、顧客自身さえ気づいていないニーズを掘り起こし、顧客のビジネスを革新することができる。

・ 顧客起点で考え、ビジネスプロセスを遡って変革することが必要。すべては顧客の利益のためである。

・ 時間をかけて100%を目指すよりも、いち早く上市し修正を重ねる方が、結果的に顧客の利益にかなう

・ 自前主義に陥らずオープン・イノベーションで社外の力を活用し、スピードを追求することが必要。

指針-1:自らを破壊するほどの覚悟で変革しなくては、生き残ることはできない。
 パネリスト全員が頷いた、今まさに製造業の大変革が巻き起こっている事実。しかし、企業の変革は簡単なことではありません。ましてそれが、成功体験を誇るコア事業であればなおのこと。売上の7割を占めていた銀塩フイルム市場がわずか4、5年のうちに消滅してしまう、という荒波を乗り越えた経験を持つ富士フイルムは、そのとき経営資源を徹底して棚卸し、その実力を客観的に見極め、既存市場/隣接市場における可能性を一から検証したといいます。「銀を使うケミカルプロセスと製薬のプロセスは、化学によって機能を再現するという点で、近いところにありました。化粧品もそうです。こうして医薬品と化粧品という新しい事業領域に取り組むことを決めました」(富士フイルム 古森氏)。

 「成功した要因は、市場選択が正しかったこと。それに社員の力、そして技術・財務力・チャレンジする精神など、会社にアセットがあったことです」(同氏)。

<引用ここまで>


こんなのを見ると丸山光三さんがニコンに対する不信・不満として指摘していることの解決策が見えてくると思う。ニコンさん、考えてくださいね!。

そしてこんな事は色んな所で起こっている。しかし日本の腐敗官僚や嘘吐きマスゴミには分からないようだ。
騙されないようにしなければならない・・・。

  1. 産業
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2017-08-28 17:33

ニコンの物作りの原点

 カメラのニコンが今年7月に創業100年を祝った。カメラのニコンが世界で認められる切っ掛けは朝鮮戦争で当時のアメリカ写真誌ライフのカメラマンに認められたことが出発点だが、そのカメラマン、デイヴィッド・ダグラス・ダンカン氏が、ニコン(ニッコール)との出会いを語ったインタビュー動画がある。ダンカン氏とニコン(ニッコール)の出会いは日本の光学産業の歴史を変え、日本の“ものづくり”が世界的に認められる大きなきっかけともなったもの。

この話はニコン神話として、まだソニーもホンダも産声を上げたばかりに時代に日本製は素晴らしい、こんな事を世界に知らしめたと言う意味で戦後日本の発展の原点の一つだ。

このニコン神話、まあ神話と言うだけあって色んなバージョンがあるが、概略こんな点。
1.ニコンレンズは大変シャープで、報道写真用の大判4X5カメラと匹敵する写真が撮れる。
2.他のカメラが故障して動かなくなる極寒の環境でも支障なく使える
3.大変堅牢で戦場などでの酷使でも使用可能
この3点が中心だと思う。

このニコン神話については特に2の寒冷地で動作可能と言う面について、2013年1月25日にエントリーしています。
1月25日に起こった事

今回ダンカン氏は主に1について語っています。ではそのダンカン氏のインタビュー。

デイヴィッド・ダグラス・ダンカンとの出会い : インタビュー動画 



そのダンカン氏が撮った写真が掲載されたライフ誌

2017-8-28ライフ1950年9月4日号 

このダンカン氏の詳しい経緯などは2000年に来日した際、詳しく語っているのでそれも本文末尾に掲載しましたが、一寸この当時の写真事情を理解しないと分からないのでそこから。

 この当時の報道写真がどんな事情かと言うと、カメラは主にこんなもの
スピグラ(スピード・グラフィック)4X5版のカメラ
2017-8-27スピグラ 

そしてこれはダンカンと一緒に仕事をしていたカール・マイダンスの朝鮮戦争での写真。
日付けを見ると1950年10月1日、この日は仁川上陸作戦(9月15日)成功後、38度線を越えて北へ反撃するころ(10月1日)のもの。撮影場所は38度線周辺と推測。

2017-8-27カール・マイダンス@朝鮮戦争 

この頃の報道カメラマンの常識はこのような大きなカメラが当たり前でした。
カメラマンが大きな4X5版のカメラ(スピグラ)を持っているのが分かります。この写真で後列右側がダンカンと同じライフのカメラマン、カール・マイダンスです。この写真を撮った約2か月後、北朝鮮北部、鴨緑江辺りまで行くのですが、そこで極寒の中でカメラが次々に故障。マイダンスの持っていたニコンだけだ使用可能でしたが、これはちょっと紹介のみで先を急ぎます。

一寸もう一つ余談ながら、この当時の報道写真用4x5版がどんなものか
上が一般的な35ミリフィルム、フィルムの幅が35ミリ、画面サイズは24ミリX36ミリ
下が報道写真家愛用の4x5版、画面サイズは4インチ(=約100ミリ)X5インチ(約125ミリ)
2017-8-27フィルムのサイズ比較 

これだけサイズが違うのに画質が遜色ない、ライフ社で大騒ぎした訳です。今はデジタル時代ですから、もっと凄いのですが何せ今から67年前のことです。


一寸わき道にそれました。これからが肝心な事。
最初に紹介した動画でダンカン氏が興味深いことを言っている。動画の4分9秒あたりから・・(以下該当部分文字起こし)

プロ写真家へのニコンの対応、以下ダンカン氏談。

そうだ 大事な話が合った

私たち(報道写真家)の多くは、東京の「プレスクラブセンター」に滞在していた。

韓国から東京に戻ってからのことだよ。

2,3日間、シャワーを浴びたり、キチンと食事をとっていたりして、休息を取っていた。

そこへ毎晩、トラックがやって来るんだ。ニコンの工場からね。

どんなカメラでも持って行ってくれる。

ローライフレックスだろうと、ライカだろうと、スピードグラフィックだろうと、

ツァイスだろうと、分け隔てなく。

誰のカメラであろうと、工場に持ち帰り、一晩かけてクリーニングしてくれる。

そして翌朝には、プレスクラブに戻してくれるんだ。無償でね。

まったくもって無償だ。ニコンを宣伝したいとかではなく、純粋な友情だ。
<引用終り>

この話を見て私は納得した。単に日本でたまたま見つけたレンズが素晴らしかったからと言って、そう簡単にアメリカのプレス写真家が一斉にニコンを使い始めるだろうか。そんな疑問を以前から持っていた。しかしこんなメンテナンスサービスをしてくれれば見方は変わる。
そんな事でこの当時の在日アメリカ人カメラマンがニコンを一斉に使い始めたのだと思う。

所でこの話を見て、私はもう一つ大事なことに気づかされた。
これはメンテナンスした日本光学の技術陣から見た場合。
アメリカ人カメラマンの持っていたカメラはローライ、ライカ、スピグラ、ツアイスイコンなど色んなメーカーのモノだった。これをメンテナンスしていくことで、各カメラの良い点、悪い点などがしっかり見えてきたのではないだろうか。
ローライは二眼レフ、スピグラは4x5の大型カメラ、ライカ・ツアイスイコンは35ミリカメラながらレンズマウントはスクリュー(ライカ)とバヨネット(ツアイスイコン)、そしてシャッターも千差万別。次のカメラを考える上でまたとない研究材料になったと思う。

朝鮮戦争が1950年~1953年、そしてこの6年後の1959年には名機ニコンFが発売されている。このニコンF開発には従軍カメラマンのカメラメンテナンスの経験が大きく生きていたとみて間違いないと思う。
そう考えるとニコンFにはクイックリターンミラーとか自動絞りとか、当時の最先端技術が一杯入っている。そんな事を思い出して、一人納得している短足がここにおります(笑)


物作りでは顧客第一と言いながら、実際には技術屋の独りよがりのモノが出来たり、コストと品質のバランスを欠いたものが出来たりする。
過酷な現場で使い倒したモノをメンテナンスすることで、今何が必要なのか、そんな事がニコンの技術陣の中にしっかり刻み込まれたのではないだろうか。

今ニコンは創業100年目にして、大赤字に苦しんでいる。単純に言えば時代の流れと製品開発の方向が合ってなかった。写真はスマホでとるもの、こんな時代に対応できなかったという事である。
物作りの原点に立ち返って考える、そんないい事例がこのダンカン氏の言葉の中にもあるのではないだろうか。



最後に屋上屋を重ねる話だが、ダンカン氏が2000年に来日した際、この時の事情を語っているので、ニコン神話の参考用に引用しておきます。

<以下引用>

ニコン神話についてはいろいろのひとが語っており、いくつかの伝説が入り組み分かりにくいところが多い。「ニコンS3 2000年記念モデル」が復刻された際にダンカン氏が日本を訪れ、神話について真実を語った。当時、ダンカン氏は84歳であったが、ヨーロッパでの仕事の途中で東京に立ち寄ったという。わずかな時間で多くを語った。

ダンカンは初めて日本に来た。1945 年8月28日、ミズリー号に乗り、海兵隊のカメラマンとして初来日した。ミズリー号が到着した横須賀から鉄道で東京駅に着いた。爆撃で列車の窓ガラスも破れ、帝国ホテルも半分は倒壊し、銀座でも瓦礫の下で人々が住んでいる状況であったという。2〜3日、ぶらぶら歩いたが日本人の刺すような視線を感じたらしい。コルト45を腰につけた昨日の敵に向けられる視線は相当なものであったろう。さすがのダンカンもカメラを向けれなかったといっている。

ニコンとの出会いは、1950年、タイム・ライフ社の一階の廊下で三木淳氏が「ハーイ、デヴィットさん」と呼びかけてパシャッとシャッターを切ったらしい。これまでは何のこともない出来事であった。
翌日、三木氏はその写真を六つ切りぐらいに引き延ばして持ってきた。それをみたダンカンの顔色が変わった。「何だ!このシャープな絵は?昨日のカメラか?ニコン?ニッコール?」矢継ぎ早の問いかけであった。もういても立ってもおられず、「おい、淳。すぐに行こう!ニコンへ」。ただちにジープに乗って日本光学へ走った。三木の他に、フォーチュン誌のホーレス ブリストル氏も同行した。それからは、まるで何かに取り付かれたように2週間も毎日通い続けたという。50mm、85mm、135mmのレンズがあったらしい。ニコンのマウントではなく、スクリューマウント(キャノンのカメラ用に供給)のものであろう。
ニコンで3人を出迎えたのは当時の社長の長岡正男氏であった。社長はレンズを磨いている最中で、作業服のままで現れ、腰の手ぬぐいで手を拭き、握手をした。その自然な姿をダンカン氏はいたく気に入ったらしい。

6月24日に友人のハル松方さん(後のライシャワー駐日大使夫人)に誘われ、三崎の別荘に誘われて渡辺という名の漁師が持ち込んだ大きなエビを口に詰め込んだところで、異変が起こった。北朝鮮が韓国を攻撃したとのラジオニュースが入ったのである。ダンカンは直ちに東京に向かった。第一ホテルにはマッカーサーがいる。このままでは済まないであろうとの判断に基づいて。

次の月曜日、空軍の飛行機に乗り、韓国の金浦空港に向かった。そこは既に北朝鮮に占拠されていて着陸できなかった。翌日、再度の出航、金浦空港より南の空港に着陸した。持参したのは、ライカIIIfとIIIgに取り付けたニッコールレンズ 50mm f1.4(f1.5)と135mm f3.5であった。初めて戦争に行ったニコンとはこの二本のニッッコールであった。それから5日間、「ライフ」のための写真が撮影された。ミグやヤーク戦闘機が襲いくる最前線の映像が10本のフィルムに収められた。その間、韓国軍の李将軍が(後の李承晩大統領)ハイパーカブから降り立った。そこは豆畑であったが、続いてDCー4が着陸しマッカーサー司令官が到着した。世紀の瞬間、豆畑中のマッカーサーと李将軍の会議が始まった。この5日間、ニッコール50mm f:1.5がすべてのシーンを切り取った。これが真実のニコン伝説である。

東京に到着したダンカンは、カール マイダンス(有名な写真家)と二人でマッカーサーに掛け合った。このフィルムを一日も早くニューヨークに持ち帰り、届けてほしいと。マッカーサーは専用機に乗って良いので自分で届けよと、答えたという。事実、彼らが羽田空港に着くと、パンアメリカンのダグラスDC-6がマッカーサーの命令で待機していた。そしてニッコールが撮影した映像はニューヨークに届き、ライフやザ ニューヨーク タイムズで騒ぎが起こっていた。当時の報道カメラ スピードグラフィック(4x5)のクオリティに匹敵する画質であった。かくして、ニコンが報道カメラとしてスピードブラフィックに取って代わった。東京オリンピックはニコンの砲列が席巻したのである。

ニッコールに心底惚れ込んだダンカンは、当時の社長永岡正男氏や更田正彦さんと意気投合していたという。二人は、毎日午後になるとプレスクラブに現れ、スピグラ、コンタックスなどのカメラを無償で掃除してくれた。おそらくライカもキャノンもあったかもしれない。ニコンでなくてもカメラが好きだったらしい。これにはダンカンも大感激であったと言っている。これこそニコン精神であったのであろう。「更田さんとは最初の出会いで意気投合した。戦争中何してた?と聞いたら、とても忙しかったと答えた。じゃあ、俺も一緒だ!と大笑いした」とダンカンは話し、不二家でアイスクリームをよく食べていた話を楽しそうに語ったという。ニコン神話には、このようなエピソードが加わった。信頼関係が如何に大切か、信頼関係とは・・・・。こういうことを感じさせる、良き時代の伝説である。
<引用終り>

  1. 経済
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2017-08-27 15:58

不祥事まみれのドイツ自動車業界、背を向ける政治家たち

 変わり身の早いメルケルおばさん、来月の選挙を前に自動車業界を攻撃し始めたと報じられている。しかしこの話には裏が有るようだ。
最初にWSJの報道から


<以下引用>
不祥事まみれのドイツ自動車業界、背を向ける政治家たち
By William Boston
2017 年 8 月 25 日 15:21 JST
http://jp.wsj.com/articles/SB11851690739907494688204583351650692780648

 【ベルリン】ドイツの政治家たちは長年にわたり、国内の自動車業界にすり寄ってきた。だがここにきて、不祥事まみれの自動車業界が国の誇りではなく恥だと多くの有権者から見なされようになったことを受け、政治家は同業界に背を向けている。

 アンゲラ・メルケル首相は今月、来月の連邦議会選挙での4期目の政権獲得に向けた選挙運動の初の演説で、2年に及ぶディーゼル車の排ガス不正問題を巡る国内自動車大手とその経営陣の対応を厳しく批判した。

 その前日、メルケル氏の対抗馬である社会民主党(SPD)のマルティン・シュルツ党首は、自分が勝利すれば、販売する新車のうち一定割合を電気自動車(EV)とすることを義務づける制度の導入を約束した。

 こうした自動車メーカーに対する批判は、長年、その恩恵に浴してきたドイツの政治家にとって、過去との決別と言える。ドイツの有名メーカーの製品は、卓越した技術力や優雅なデザイン、強い経済力を象徴するものだった。

 しかし、 フォルクスワーゲン (VW)が2015年にディーゼル車に不正なソフトウエアを搭載していたことを認め、排ガス不正問題が発覚すると、高い評価を得ていたドイツの自動車業界は政治家にとって重荷に転じた。

2017-8-27WSJ1

左のグラフは、ドイツの有権者を対象とした世論調査で「同国の自動車業界が信用できなくなった」と答えた人の割合。上から、フォルクスワーゲンの排ガス不正問題発覚後の2015年10月、ドイツの自動車メーカーがディーゼルエンジンの排ガス処理装置などでカルテルを結んでいた疑いが浮上した17年7月、9月の連邦議会選挙の選挙戦が始まった17年8月。右のグラフは、キリスト教民主同盟党首のメルケル首相の支持率(黒)と社会民主党のシュルツ党首の支持率(赤)


 ドイツ公共放送連盟(ARD)が発表した最新の世論調査によると、ドイツの有権者の3分の2が、政府は自動車メーカーに甘すぎると感じていることが明らかになった。また、自動車業界が信用できなくなったと答えた人の割合は60%近くに上り、2年前から大幅に上昇した

 メルケル氏の支持率は1カ月で10ポイント低下したが、それでも8月時点で59%と、高水準を維持している。

 今月、欧州連合(EU)はディーゼルエンジンの排ガス処理装置などでカルテルを結んでいた疑いでドイツの自動車メーカーの予備調査を行っていることを認めた。

 排ガス不正問題に関する執拗(しつよう)なバッシング報道と、メルケル氏の支持率低下に関係があるかどうかは不明だが、同氏は危ない橋を渡ろうとはしない。

 メルケル氏は選挙戦の皮切りとなるドルトムントでの集会で「自動車業界は信じられないほど多くの国民の信頼を失った。それを取り戻せるのは彼らしかない。私が自動車業界と言うのは主にその経営陣のことだと述べた。

 また、シュルツ氏のEV割当制度案を退けるとともに、演説時間の半分近くを割いて自動車業界の状況について論じ、業界幹部にもっと責任を負うよう求め、国内80万人の自動車工場労働者を擁護した。

 ドイツ政府が今月主催した「ディーゼル・サミット」で自動車メーカーは、汚染物質の排出量を削減するために、数百万台のディーゼル車に搭載されているソフトウエアを更新することと、古いディーゼル車を下取りに出して新車を購入する場合、最大1万ユーロ(約130万円)割引することに同意した。

 メルケル氏は、これらの措置は自動車業界ができる「最小限のこと」とし、9月の連邦議会選挙で勝ったら、秋に2回目のディーゼル・サミットを開催し、さらなる対策について話し合うと述べた。

 アナリストらは、メルケル氏の勝利が確実視されている今回の選挙で、排ガス不正問題が大きな争点になる可能性は低いとみている。マインツ大学のユルゲン・ファルター教授(政治学)は、メルケル氏は自動車メーカーを激しく非難することで、「自身と対抗馬の差異をなくすために早い段階でこの問題を取り上げ、争点にならないようにしている」と指摘した。

 だが、選挙後もドイツ政府と自動車業界にかかる圧力は変わりそうにない。欧州委員会は、ドイツの都市部がEUの定めた大気汚染物質排出量の上限を常に超え、条約に違反しているとして、欧州司法裁判所への提訴をちらつかせている。

 これを受けて、一部の市長は市内でのディーゼル車の走行を全面的に禁止することを検討している。政府の統計によると、ドイツの新車販売に占めるディーゼル車の割合は7月に40.5%と、前年同月の47.1%から低下した。

2017-8-27WSJ2 
今月ドイツのザンクト・ペーター・オーディングで行われたメルケル首相の選挙集会で「ディーゼルマフィアは辞めさせろ」と書かれた旗を掲げる活動家

 メルケル氏による自動車業界批判は、同氏にとって大きな方向転換だ。メルケル氏は10年に米カリフォルニア州のアーノルド・シュワルツェネッガー知事(当時)らと会談した際、カリフォルニア州はディーゼルエンジンの窒素酸化物の排出量を厳しく制限することで「ドイツの自動車メーカーに打撃を与えている」として、同州大気資源局のメアリー・ニコルズ局長を非難した。

 英国のノーマン・ベーカー運輸相(当時)によると、その3年後、EUが温室効果ガス排出削減で合意した後、メルケル氏はドイツの高級車メーカーが過度に不当に扱われることになると考え、英国のデービッド・キャメロン首相(当時)に合意への支持を撤回するよう説得した。

 さらに数カ月後、 BMW の支配株主が、メルケル氏率いるキリスト教民主同盟(CDU)に69万ユーロ寄付したことを明らかにした。CDUは寄付と政策の関係を否定している。
<引用終り>


とうとうディーゼル・マフィアなどと言う言葉までできてしまいました。これで排ガスがきれいになるのならいいのですが、メルケルさんはこの問題でライバルと同じ主張をすることで争点から外すことを考えているようです。選挙が終わったら又元の黙阿弥かも知れません。

そして自動車メーカーは無償修理を打ち出しましたが、多分ユーザーは簡単には修理に応じないでしょう。だって排ガスがきれいになるように修理すれば、大幅パワーダウン、燃費悪化、耐久性悪化など、ユーザーには良いことは何もありません。
だから無償修理は単なる目先のごまかし、そう思います。

EVへの切り替え云々の話も具体性が全くありません。だからこれも目先のごまかしでしょう。

そしてこんな時の常套手段は外部に敵を作ること。標的はもちろん日本車。こんな事が起こります。
そんな時、日本ではモリそば、カケそば問題ばかり。目を外にも向けないといけないと思います。元寇(シナとコリアの連合軍でした)は今目の前なんですから。



  1. 自動車
  2. TB(0)
  3. CM(2)

2017-08-24 17:22

EVは所詮ファーストカーには成れない

 電気自動車(EV)が盛んに取りざたされている。報道姿勢に問題があるとされるマスコミではEVマンセー報道が盛んだ(注:最近のマスゴミの口調を真似してみた・・)。でも本当にそうなのだろうか。
一寸ここでEVについての私の知る所を纏めてみたい。

最初にEVに関してこんな記事が日経にある。
花盛りのEV デンソーが慌てない理由 
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO19994180V10C17A8I00000/

要するに最大手の部品メーカーデンソーは、世間がEVマンセーと騒いでいても慌てていないのだという。
この記事全文は本文末尾に添付しましたが、ヨーロッパ・アメリカでEV騒ぎが起こっているが実態はどうなのか。以下は私の私見です。


最初にEVの歴史から

そもそも自動車の歴史は、最初は蒸気自動車、次が電気自動車、最後がガソリン自動車(内燃機関)でした。
これは1899年に世界で初めて時速100キロオーバーを記録した車。電気自動車(EV)です。
名前は「ジャメ・コンタント号」
2017-8-23ジャメ・コンタント号 
名前のジャメ・コンタント(La Jamais Contente)はフランス語で「決して満足しない」と言う意味、当時の自動車の最先端はEVでした。
しかし名前の通りEVは100年以上たっても「満足できないレベルのクルマ」で今に至っています。


こんな事で自動車黎明期からある電気自動車が結局ガソリン自動車に負けた原因は今も同じ、バッテリーでした。
要するに
・航続距離が短い ・・・ 遠出できない
・バッテリー容量が気温・使用条件で変化し、また劣化が早い ・・・ 冬場とか雨の夜などは使用困難、特に寒冷地では危険と言って良いと思う。
・充電に時間がかかる ・・・ 急速充電器でも30分で80%位(車種で異なる)、自宅で充電すると8時間から14時間位、但しこれは最近国策で充電できるところが非常に増えた。良い事である。また航続距離を延ばすためバッテリー容量を上げると、さらに充電に時間がかかる。

所でそんなEVなのだが、マスゴミの論調は「構造が簡単だから中国などでどんどんできる。日本の仕事が無くなるぞ」、こんな調子だ。


そんな事で電動車とガソリン車が並行使用されているケース、前回は工場のフォークリフトを紹介したが、こんなものも電動車とガソリン車が並行して使われている。
ゴルフ場のカート(ゴルフカー)である
2017-8-23ゴルフカート 

この写真はヤマハのHPより引用。ヤマハによればこのゴルフカーは世界で年間17万台の需要があり、ヤマハではそのうち6万台を生産しているとか。こんな車なら中国でもどこでも生産できます。

外観を見ただけではガソリン車と電動車は分かりませんね。これはゴルフコースの条件で平坦なコースなら扱いやすい電動車、山坂の多いコースとか長い距離を移動するコースはガソリン車、こんな使い分けをしている為でしょう
そしてこれがEVの使いやすい条件を現しています。

限定された範囲内で
山坂の無い所で
エアコンやライト、ワイパーを使わないところで(つまり夏・冬、夜、雨の日でないところで)
毎日充電しメンテできる環境で、できれば使用人が車庫入れ、充電をやってくれればベスト。
こんな所がEVの扱いやすい環境、こんな所で使うべきなのがEVです。

それからもう一つ、EVは思い付きで、気ままに使わない、自由はEVには敵だという事です。何処でどのように充電するか、当日・翌日の天候・気温などをキチンと計算したうえで行動する。こんな使い方が必要と思います。

こうなると昔からEVは有閑マダムのチョイ乗り用でしたが、今も変わりませんね。

こんな所を見ると、成功したEVであるニッサン・リーフ、その中古車価格が大暴落中なのも分かります。
(日本だけでなく、アメリカでも中古車価格が暴落しているとの事)
参考:「電気自動車オーナーのブログ」より引用
日産リーフの中古価格暴落の記事について「●●●●●」
https://ameblo.jp/nissan-ev/entry-12290662727.html


さらにもう一つ厄介な問題があります。それはアメリカで航続距離を伸ばしたEV、テスラの登場です。大量の電力を消費するEV、充電だけでなく発電・送電も含めた電力システム全体の見直しが必要になってくるからです。
(ガソリン・ディーゼル全廃を打ち出したイギリスでは、新たに原発が10基必要との話が出てきているらしい・・・)

この電力問題に関しての問題。
前回のエントリー「自動車の電動化に思う事」にkazkさんから貴重な体験談をコメントいただきました。貴重な話なのでそのまま引用させていただきます。

某高速道路の急速充電設備に関してです
<以下引用>
こちらには電気自動車用の急速充電設備があります。結構ごついケーブルとコネクタからなるものですが、これ基本が三相交流220V120Aという相当な要領です。これがリーフやアウトランダー、テスラの一昨年のモデルまでなら余裕で給電が可能でした。ところがテスラが去年出したモデルSモデル3というのがあるのですが、これがとんでもない化物でした。 

モデルにもよるようですが小生が相手したのはどうやら電池強化タイプであったらしく容量が65Kwh(注:現在のカタログでは最低が75kwh、最大は100kwh)もあるものでした。もちろんそんなことは知らずこちらも7月末の暑い昼休みに当たり前の充電の対応をしたのですが、とんでもないことになりました。ほとんど容量いっぱいで充電し続けるのです。細かい計算は省きますがこれが直流400V100Aで一時間に渡って充電し続けるのです。65%くらいの充電で40Kwhに達しました。細かいことは言えませんが夏の暑い時期なので完全にデマンドオーバーしました。普通はわからないでしょうがこれは契約違反の罰金の対象になり電気代が月ウン十万円上がることになります。正直こんな電池のおばけとは知りませんでした。 

この施設の急速充電器、現在は国の政策で電気代自体はタダなのです。いやあ面食らいました。不要な換気や照明を消して対応しましたがとても間に合いません。こんな事初めての体験でした。どうやら前のモデルから電池の能力を7割強化したらしい。こちらは文句をいうことも出来ませんのでオーナーの方に、家庭での充電どうしてますか、と聞いた所とても家じゃやりきれないからほとんど昼間の急速充電器だと言ってました。 

そりゃそうでしょう。家庭用の充電器は単相交流200V20A程度しかありません。満充にするのに16時間以上かかる計算です。電気自動車の信奉者は安い夜間電力を使うからいいんだとか言ってますが、そんなもの嘘です。相当数が昼間充電しなくてはなりません。しかも現在政策のためにタダです。こんな物一般に普及させたら発電所の増設は急務でしょう。 

こんなもの普及させた日にはとんでもない電力が必要になるはずです。もの知ったふうな人はそんなことはない、優遇政策が終われば落ち着くとこに落ち着くと言ってますがどうでしょうが。車自体を作ることは難しくありません。しかし現行のままなら必ず反動が来ます。将来の電池はリチウム空気ではなくコストから見てナトリウム空気だと踏んでますが電池を改良すればするほど状況はおかしくなります。とにかくSF小説さながらの路上連続給電でも出来なければどうしようもないでしょう。 

そして社会インフラ全体まで見て効率を考えると電気自動車というものは総合効率で果たしてこれから改良が加えられるエンジン技術と対抗できるでしょうか。HCCI(注:予混合圧縮着火)とVRC(注:可変圧縮比エンジン)を組み合わせるならばおそらくは熱効率50%なんてエンジンが可能になるはずです。これは現行のディーゼルを大きく上回りますから、これで持ってシリーズタイプのPHVにでもすれば効率でかなわないでしょう。一方はこれからインフラ整備が必要なのです。 

そんなに明るいものとは思えないというのが現在の思いです。   2017-08-07   kazk 
<引用終り>

そのkazkさんが手こずったテスラは多分これ(現在のモデルです)
(私は8万5千ドル(約930万円)と聞いただけで・・・縁がないですね)
2017-8-24テスラモデルS 

そしてこのテスラのシャシーはこうなっている
円筒型のパナソニックのPC用小型バッテリーをモデルSでは7,000個のモジュールを集合させてケースに収め、床下に搭載。これで航続距離500キロ程度を確保したようです。

2017-8-24テスラモデルSシャシー 
ここに搭載されているバッテリーの重量は550キロ程度らしい。
kazkさんが電池のオバケと言っているが、まさにその通り。このオバケ電池にはバッテリークーラーとバッテリーヒーターを搭載し、温度管理を徹底しているようで、これがバッテリーの劣化を防いでいるとの事。

さて、ここでkazkさんが重要なことを言っている。こんな電池のオバケ車に充電したら、間違いなくデマンドオーバーになる。これは電気代が上がるということだけでなく、あちこちでオバケ車への充電が始まれば、電圧変動が激しくなり、最悪大停電が起こることも有りうる。
(実際に1987年7月、電圧安定性が原因で、東京で大規模停電が発生した事例あり)


ここで冒頭の話に戻ります。こんなEVなのですが、デンソーは全く慌てていない。
当然です。チョイ乗り用のクルマなんですから。ファーストカーが別にあれば良いモノだと思います。


ではデンソーが慌てていない件、そんな目で見てください。


以下、冒頭引用した日経記事全文を紹介します。
<以下引用>
花盛りのEV デンソーが慌てない理由 
2017/8/15 15:00

 電気自動車(EV)をめぐる議論が盛り上がっている。欧州を中心に「エンジン車」を締め出す動きが強まり、地元の完成車メーカーもEV強化の方針を相次いで示しているためだ。構造が簡単なEVの普及は部品メーカーへの逆風ともなりかねないが、国内最大手のデンソーは意外にも落ち着いている。

■欧州の電動化加速は「想定の範囲内」

構造が簡単なEVの普及は部品メーカーへの逆風になりかねないが……

 デンソーが7月末に開いた4~6月期の決算説明会ではEVに対する質問が相次いだ。欧州の規制強化を念頭に置いた問いかけに対して同社幹部は「昨今の報道から電動化の動きが早期化した印象を受けるかもしれないが、想定内の範囲だ」と答えた。

 EVが話題の中心となっているのは欧州だ。昨年10月、ドイツの連邦参議院(上院)が2030年までにエンジン車の販売を禁止する方向で検討を進めていることが明らかになったのに続き、今年7月に入るとフランスと英国が相次いで40年までにエンジン車をEVなどに置き換える方針を示した。

 従来、欧州メーカーはディーゼル車を環境対応車の柱と位置付けてきたが、独フォルクスワーゲン(VW)などは排ガス不正問題に揺れている。ディーゼル車の将来が不透明になるなか、「一連の問題から関心をそらすためにも、EVに傾注せざるを得なくなっている」(国内自動車大手幹部)との見方が出ている。

 これまでもEVメーカーの育成を目指す中国や、世界的な環境規制の先駆けとなることが多い米カリフォルニア州などが普及を後押ししてきたこともあり、16年の世界のEV販売は前年比43%増の46万6000台に増えた。だが、世界の新車販売に占める割合は1%未満にとどまる。

■普及の条件は「1回の充電で500キロ走行」

 普及の前提となるのは、電池の性能向上だ。EVが普及する条件として「1回の充電で500キロメートルの走行が可能なこと」が指摘されている。だが、安全性を確保しつつエネルギー密度を高めて小型化し、充電時間の短縮やコスト削減を同時に実現する――という連立方程式を解くには時間がかかるという見方は少なくない。

 EV推進派の間には「問題解決のスピードは加速度的に高まる」との期待もあるが、英フィナンシャル・タイムズ(FT)は7月、「電池は原爆、集積回路、ペニシリンとは異なる」と題した記事を載せて「化学に依存する電池は半導体と異なり、年5%程度の性能向上が現実的」とする専門家の意見を紹介した。

 消費者立場に立つと電池の劣化も課題だ。ゴーゴーラボ(神奈川県鎌倉市)によると、量産型のEVとしてもっとも成功した日産自動車「リーフ」の直近の中古車価格は平均130万円前後となり、3カ月前より10万円近く下がった。EVの中古車が値崩れを起こしやすい背景には原価に占める割合が大きい電池の劣化があり、改善が要る分野だ。

 電池の材料の供給にも目を向ける必要がある。現在、EVに使われることが多いリチウムイオン電池の原料であるリチウムやコバルトの供給に限りがあるからだ。供給を増やすと同時に、代替素材の開発や使用量の削減が急務だ。コバルトの約6割を産出するコンゴ民主共和国には児童労働などの問題もあり、これも直視しなければならない課題だ。

創業当時に手掛けた電気自動車の製造風景(愛知県刈谷市のデンソー本社)=同社提供

 EVは燃料電池車(FCV)と並び、走行時に排ガスを一切出さない「究極の環境車」と呼ばれるが、電気の源までさかのぼると別の側面も見えてくる。米テスラを率いるイーロン・マスク氏のように家庭に太陽光パネルを据え付けるといった取り組みまで進めれば話は別だが、特に新興国では環境負荷の高い旧式の火力発電所を使っている事例もある。

 EVにまつわるどちらかというと後ろ向きな話を挙げたが、それでもEVが究極の環境車の有力候補であることは間違いない。ただ100年にわたって自動車を動かしてきたガソリンエンジンを上回る利便性を持つ技術はまだ見つかっていない。1950年にEV「デンソー号」を発売したデンソーの反応にも、こうした思いがにじむ。

■独ボッシュもハイブリッド車に対応

 現在、求められているのは、いかにEVの短所を減らし、長所を伸ばすかだろう。こうした観点でみると、日産が2016年11月に発売して人気を集めている小型車「ノートeパワー」は参考となる事例だ。

日産自動車のハイブリッド車「ノートeパワー」

 ノートeパワーは巧みなマーケティングの成果もあり「新たな環境車」としてのブランディングに成功したが、技術的にはエンジンとモーターを搭載したハイブリッド車(HV)のひとつの流派だ。

 エンジンを効率よく動かしてつくった電気を電池にためる仕組みで、EVの航続距離や充電の手間といった短所を補う。トヨタ自動車のHVも累計販売台数が1000万台に達するなど実績を積んでいる。EVやFCVに完全移行するまでの「つなぎ」との見方もあるが、環境問題の現実的な解決策として活用の場面はあるはずだ。

 実際、19年に「脱内燃機関」を実現すると表明したスウェーデンのボルボ・カーは、エンジンを併用するHVやPHVを作り続ける。デンソーのライバルである独ボッシュも今年2月、電動化に対応した事業部門の再編を発表した際、「25年に年間2000万台近いHVとEVが生産される」との見方を示した。

 デンソーのようなゼロエミッション車への段階的な移行論は株式市場を含む外部の評価がいまひとつだが、様々な前提条件を無視した楽観的なEV推進論は過剰な期待を生み、それが失望に転じるおそれもある。目の前にある課題を直視して現実的な解決策を探ることこそ、様々な利害関係者を抱える自動車業界に必要なアプローチだ。
(編集委員 奥平和行)
<引用終り>
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2017-08-22 14:52

【意見広告】 異常に歪んだテレビ報道

 今日(20017年8月22日)、読売新聞朝刊にこんな全面意見広告が掲載されている。
読売と産経に掲載されたとの事。

【拡散希望】
これは産経新聞に掲載
2017-8-22読売新聞意見広告 
これは読売新聞に掲載
2017-8-22読売産経新聞意見広告 
読売新聞 2017年8月22日 朝刊 16面 全面意見広告

放送法遵守を求める視聴者の会
http://housouhou.com/

<以下上掲HPより>

平成29年8月22日 産経新聞、読売新聞に意見広告を掲載しました
    
放送法遵守を求める視聴者の会は新体制に移行します
いつも「視聴者の会」を応援していただいてありがとうございます。 新しく事務局長に就任しました、経済評論家の上念司です。 今後とも変わらぬご支援をよろしくお願いいたいたします。
さて、これまで当会は呼びかけ人を中心とした任意団体として、これまでテレビ局に対して放送法を遵守するよう働きかけて参りました。しかし、今回残念ながら歴史上最悪に属すると思われるの偏向報道(加計学園を巡る一連の報道)がなされてしまいました。このような活動に従事しながらテレビの偏向報道を止められなかったことに忸怩たる思いです。
これまでの呼びかけ、情報開示は偏向報道を正すという目的を達成するためには不十分であった言わざるを得ません。このことについて大変遺憾に思います。
そこで、当会はこれまでのような呼びかけ人を中心とした任意団体から一歩進んで、体制を整備し、最終的には一般社団法人を目指して活動することにしたいと考えております。その目的は、法人格を有することにより、放送局やスポンサー企業の株主になり、株主総会等で経営者に直接偏向報道の問題点とリスクについて訴えていくということです。こうすることでしか現行制度において実効性のある提言をすることは不可能ではないでしょうか?
もちろん、当初は私もここまでやる必要はないと思っていました。しかし、今回の加計学園を巡る一連の偏向報道は余りに酷く、今後の抑止の観点から考えたとき、やはりこの「武器」を持つ以外実効性のあるプランは存在しないという判断に至りました放送法が「倫理規定」だと言い張り、それを破ることに何の罪悪感も感じない人々の目を覚ますためには、「毒をもって毒を制すという考え方も必要であるということです。
会員および当会をご支援していただいている皆様におかれましては、このような事情をご理解の上引き続きご支援を賜れば幸いです。
平成29年8月6日
放送法遵守を求める視聴者の会
事務局長 上念 司

<引用終り>

ぜひ多くの方に見ていただきたいと思います。

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2017-08-18 19:24

脱ディーゼル「正しい」 メルケル首相<今までの政策は???

 VWのディーゼル車排ガス不正問題が明るみに出て間もなく2年。さっぱり分からなかった道筋がようやく見えてきた。メルケルさんがやっと自国企業の排ガス不正問題でディーゼルの問題点を認めた格好だ。

まあそれはそうだろう。ドイツ、EU政府当局が手を打たないので裁判所がディーゼル車の都市流入規制をOKするような事態が起こってきた。しかもそれがベンツやポルシェの本拠地の有るシュツットガルトだったりするから、最早お笑いレベル。

さて、そのメルケルさんがどんなことを言っているか。

<以下日経より引用>
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ16HBS_W7A810C1000000/?n_cid=NMAIL002

脱ディーゼル「正しい」 独首相、英仏の販売禁止に理解 
2017/8/16 15:25日本経済新聞 電子版
 
 「方法は正しい」。ドイツのメルケル首相が欧州で広がるディーゼル車・ガソリン車の販売禁止方針を理解する考えを示し、自動車業界で話題を呼んでいる。ただ、併せて自国の雇用や産業競争力への配慮にも言及、「正確な目標年はまだ明示できない」として、英仏のような時期までは踏み込んでいない。9月に選挙を控えた自動車大国ドイツの置かれた難しい状況が浮かび上がる。

メーカー批判の裏でにじむ配慮

2017-8-18メルケル首相 
メルケル首相(左から2人目)とVWのミュラー社長(中央)ら=2015年9月、フランクフルト国際自動車ショー

 メルケル氏は14日付の独誌ズーパー・イルー(電子版)の単独インタビューで、独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正に端を発したディーゼル車の問題に言及した。「ディーゼルエンジンの排ガスに関し、何が不正だったのかを明確にしなくてはならない」消費者はメーカーに欺かれていたと指摘した。

 同時にディーゼル車はガソリン車に比べ二酸化炭素(CO2)排出量が少ない点を強調し、「我々は窒素酸化物(NOX)の基準を満たした、最新のディーゼルエンジンが必要だ」と訴えた。今月2日に政府と国内の自動車メーカー首脳がベルリンに集まった「ディーゼルサミット」の方針に沿い、急進的な脱ディーゼル車の方針からは距離を置く考えを示した。

 電気自動車(EV)普及との両輪もにらむ。充電インフラの整備が最重要課題だと言及し、EVシフト支援の考えも示した。もっとも英仏が7月に打ち出した2040年までの内燃機関で走る車の国内販売禁止に関しては、意味があるとしながら具体的な工程表は示したくないとしている。

 英仏ほど踏み込めない背景には、日本以上ともいえる官民の蜜月関係を築いてきた独自動車産業の特徴がある。仏自動車業界の関係者は「欧州連合(EU)の規制はベルリン(=独政府)がナイン(ノー)と言えば何も決まらない」とやゆする。欧州委員会が、VW本社のある地元州がVWの第2位株主として買収拒否権を持つのはEUが定める「資本の移動の自由」に反すると訴えても、独政府は馬耳東風。VWを守ってきた

 今月2日のサミットでは、メーカーがディーゼル車530万台を無償修理することで官民が合意。ミュンヘンなど一部自治体が打ち出していた中心部の乗り入れ禁止を回避し、南ドイツ新聞は「自動車グループがサミットの勝者だ」と評した。

選挙前の「アドバルーン」

 これには9月に控えた連邦議会(下院)選挙も影響している。自動車の直接雇用だけで80万人。選挙を控え、雇用減にもつながりそうな「40年にディーゼル車を販売禁止」は打ち出しにくい。逆にいえば、雇用確保を盾にしたメーカー主導で議論は進めやすかった。メルケル氏はインタビューで、雇用確保と産業競争力の確保も重要と訴えている。

 もっともドイツではこの官民合意に対し、消費者や一部自治体の不満は根強い。メルケル氏に弱腰批判が及べば、選挙に不利になりかねない。メルケル氏は1990年代には環境相として京都議定書の合意にも携わり、保守政党キリスト教民主同盟(CDU)内では環境リベラル派とされる。英仏の方針について「正しい」としながら、禁止時期の明示を避けた今回の発言は、自らの思いもにじませながらアドバルーンを上げたとみることもできる。

 脱内燃機関方針で先んじたフランスでは、経済紙レゼコーがメルケル発言を受け、「メルケルにとってディーゼルの終わりは避けられない」と報じた。ドイツの流儀を知る隣国は、いずれドイツが官民挙げてEV競争に本格参入してくることは覚悟済みだ。

 独産業界でも準備は進む。3日には自動車部品大手コンチネンタルのウォルフガング・シェーファー最高財務責任者(CFO)がロイター通信に対し、「次世代内燃機関の開発は続くだろうが、23年ごろには経済的に正当化できなくなる」と指摘。完成車メーカーの開発はEVなど電動技術に一気にシフトすると見通した。完成車メーカーと全方位で取引があるコンチネンタル幹部の発言は重い。

 旧東独の科学者であるメルケル氏は慎重に発言を選ぶことで知られる。だが11年の脱原発回帰、15年の難民受け入れ表明のように時に大胆に決断し、主にリベラル派の喝采を受けてきた。EV政策は同国の脱石炭と再生可能エネルギー推進などとあわせた総力戦になりそう。産業やエネルギー・環境問題というより政治が前面に出てくるテーマだ。

 英仏が脱内燃機関方針を発表したのは総選挙の後だった。世界最大の自動車市場、中国とも親密な関係を築いてきたメルケル氏は首相4選が濃厚。9月の選挙結果を受け、「正しい方法」の具体論にどこまで踏み込むか。その発言は自動車産業の帰趨(きすう)を決めるかもしれない。(加藤貴行)

<引用終り>


そしてこの話の裏がどうなっているか、同じく日経にこんな記事がある。

<以下日経より引用>
http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ08H2S_Y7A800C1EA5000/

独、ディーゼル車の呪縛 膨らむ負担にメーカー苦悩 
無償修理/カルテル疑惑/EV移行
2017/8/13付日本経済新聞 朝刊
 
 ドイツの自動車産業が危機に直面している。排ガス規制対策の無償修理に加え、中期的には巨額の罰金もありうるカルテル疑惑、長期では電気自動車(EV)への移行と問題が山積みだ。いずれも環境対応の主役と持ち上げてきたディーゼル車がかかわる。独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正が発覚して以来、「ディーゼルの呪縛」が業界を覆っている。

 2017-8-18ドイツのディーゼル車シェアー低下
 
 VWの2017年1~6月の純利益は前年同期比87%増の64億7400万ユーロ(約8300億円)と不正発覚前の15年1~6月を上回った。ダイムラーは36%増、BMWは21%増と軒並み好調だ。それでも首脳の表情は晴れない。「ディーゼルの議論は不確か。技術的にも法的にも非常に複雑だ」。7月末、電話記者会見でダイムラーのディーター・ツェッチェ社長はいらだちをあらわにした。

 8月2日、独自動車大手はディーゼル車530万台を無償修理することで政府や自治体と合意した。環境対応車に買い替えを促す奨励金や総額5億ユーロのファンド設立も決まった。一方、複数の都市が検討していたディーゼル車の市街地走行禁止は退け、実質的に自動車業界の勝利となった。

 しかし直後から合意内容に批判が噴出する。ロイター通信によるとミュンヘン市長は「市民の健康を守るには不十分」と述べ、シュツットガルト市長は「さらなる手立てが必要になる」と不満を隠さない。

 次のヤマは「独産業史上最大」(シュピーゲル誌)とも言われるカルテル疑惑だ。VWグループ3社とダイムラー、BMWがディーゼル車の排ガス浄化装置の浄化剤タンクを小さくする目的など広い範囲で談合したと報じられた。「クロ」と認められた場合、EUからの罰金は16年のトラック談合の29億ユーロを上回る可能性が指摘されている。

 そして最大の難題が、世界的なEVシフトだ。英仏は40年までのガソリン・ディーゼル車の禁止を表明した。消費者に「ディーゼルはなくならない」とメッセージを発した2日の政府との合意は、開発方針の大胆な変更を難しくした。

 ディーゼル改良とEVだけでなく自動運転対応も必要で、開発負担は重くなるばかりだ。費用を捻出するためにVWはイタリアの高級二輪車メーカー、ドゥカティの売却を模索。ダイムラーも組織の再編を検討している。

 米テスラに対する開発の後れはVW幹部も認めるほど。高品質の代名詞だったドイツ車は、スマートフォン(スマホ)時代に対応できなかったノキア(フィンランド)の二の舞いになってしまうのか。 (フランクフルト=深尾幸生)

<引用終り>

こんな話なのだが、十数年にわたって嘘を吐いて世界を、特に自国民を騙してきた付けは重い。さてこの重い付け、メルケルさんはどう解決するのだろうか。

技術的な話をすれば、VW排ガス不正が明るみに出た時、VWもどうすればいいか社内では大論争をしたと思う。その結論としてとりあえずハイブリッドと言う選択肢があったと思うが、ハイブリッドでは日本車(トヨタ・ホンダ)と10年~20年の差があることが判明したのではないか。
それで一足飛びにEV(電気自動車)となったわけだが、政府からの相当の援助がないと大変だと思う。

最後のこの件で誰も語らない問題。それは排ガス対策前のタイプの車のほうが性能・燃費・耐久性、いずれをとっても良い事をユーザーが知ってしまっている。この為ディーゼルの売れ行きが悪くなったと言ってもいまだによく売れている。買っているのはそんな事情を知ったお客さん、こんな駆け込み需要ではないだろうか。
排ガス不正のクルマがサラブレッドなら排ガスの綺麗な車は『鈍牛』という事になる。

思い出せば日本でも類似の問題があった。もう古い話だが51年排ガス規制車はまさに鈍牛。余りの酷さに新車の51年排ガス規制車を買った人がそれを売り飛ばし、旧型の排ガス対策前の中古車に買い替えた(!)、こんなひどい話があったからだ。
日本の場合(上掲51年規制車の場合)は奇跡の3元触媒の採用で切り抜けられたが、ディーゼルにはそんな奇跡はなさそうだ。
ドイツのクルマは何処に行くのだろうか。

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2017-08-17 16:03

こんな新聞は日本には要らない

 慰霊の8月も15日で一段落だが、その15日の全国戦没者追悼式を報じる中日新聞が酷い
ここまでくると狂人レベル、ただいま絶賛発狂中と言った所。
がしかし、天皇皇后両陛下を見下すがごとき紙面の作り方と言い、占守島(しゅむしゅとう)で戦い、日本を分断の危機から救った英雄を貶めるがごとき内容と言い、最早日本にはこんな新聞は要らない。酷いもんだ。


最初に8月16日の中日新聞1万はこうなっている。

2017-8-17中日新聞8月16日朝刊1面写真 

最初にこの式典は『全国戦没者追悼式』である。「終戦72年追悼式」ではない。天皇皇后両陛下が頭を下げているのは戦没者の霊に対してである。終戦72年では何に頭を下げているのか分からないではないか。

それより問題は天皇陛下の写真の横に『国はうそをつく あの時も今も』これでは陛下がウソに対して謝罪しているようなものだ。
これでは昔なら「不敬罪」で即刻豚箱入り。そうでは無いだろうか。

上掲写真では分かりにくいので、主要部分をスキャナーでスキャンしてみた。

2017-8-17中日新聞8月16日朝刊1面スキャン画像 

おまけに「日報、加計 大本営発表と二重写し」、これじゃあ戦没者追悼式の報道に名を借りた反安部プロパガンダ。そうでは無いだろうか。

そもそも天皇皇后両陛下が慰霊碑に向かって頭を下げている写真が右下で、それを見下ろすがごとき写真が左上。写真に写っている人には罪はないが、こんな失礼な写真はない。日本人全てを侮辱しているようなものだ。

しかもまだ問題がある。

この左上の写真に人は日比野さんと言う方で、8月15日を千島列島の北東端占守島(しゅむしゅとう)で迎えたのだという。
おいおい、それじゃあこの方は終戦を迎えた後で攻撃してきたソ連と戦い、ソ連軍をやっつけた占守島(しゅむしゅとう)の戦いの英雄ではないか。この戦いは殆ど報道されることもないが、日ソ中立条約を一方的に破棄して攻撃してきたソ連が北海道を占領できなかったという意味で日本を守った重要な戦いだった。

占守島(しゅむしゅとう)の戦いについては以下参照ください。

日本を救った「占守島」の真実
終戦直後、祖国を分断から救うべくソ連軍に敢然と立ち向かった日本兵がいた。昭和20年8月17日、千島列島北東端の島・占守島にソ連軍が突如侵攻し、樺太のみならず北海道の領有までも目論む熾烈な戦いが始まった。北方の島で死闘を演じた誇り高き男たちの覚悟とその思いとは。
http://ironna.jp/theme/435

そしてこの戦いを指揮したのが樋口中将、そして日本の北海道占領を阻まれ激怒したスターリンが樋口中将をA級戦犯に指定し処刑しようとした。その時樋口が満州時代にナチスに迫害され逃れてきた多数のユダヤ人を救ったことの恩返しとして世界のユダヤ人が樋口助命に立ち上がった。

ユダヤ人の樋口助命活動についてはwikiにも記述があります。
樋口季一郎
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%8B%E5%8F%A3%E5%AD%A3%E4%B8%80%E9%83%8E
終戦後、対ソ連占守島・樺太防衛戦
敗戦、1945年8月18日以降占守島、樺太における対ソビエト軍への戦闘を指揮し、占守島の戦いではソ連軍千島侵攻部隊に痛撃を与え、防衛戦に勝利した。そのため極東国際軍事裁判に際し、スターリンは当時軍人として札幌に在住していた樋口を「戦犯」に指名した。世界ユダヤ人会議はいち早くこの動きを察知して、世界中のユダヤ人コミュニティーを動かし、在欧米のユダヤ人金融家によるロビー活動も始まった。世界的な規模で樋口救出運動が展開された結果、ダグラス・マッカーサーはソ連からの引き渡し要求を拒否、樋口の身柄を保護した。
<引用終り>

オトポール事件については以下参照ください
人物探訪:2万人のユダヤ人を救った樋口少将(下)
http://melma.com/backnumber_115_1126378/#calendar
人物探訪:2万人のユダヤ人を救った樋口少将(上)
http://melma.com/backnumber_115_1126377/
ここにこんな記述が

偉大なる人道主義者、ゼネラル・樋口

   エルサレムの丘に高さ3m、厚さ1m、本を広げた形の黄金の碑が立っている。ユダヤ民族の幸福に力をかした人々の恩を永久 に讃えるために、と世界各国のユダヤ人が金貨や指輪などを送って鋳造したものである。 
   モーゼ、メンデルスゾーン、アインシュタインなどの傑出した ユダヤの偉人達にまじって、上から4番目に 
      「偉大なる人道主義者、ゼネラル・樋口」  
 とあり、その次に樋口の部下であった安江仙江大佐の名が刻まれている。
<引用ここまで>

またこの話はユダヤ教ラビ マービン・トケイヤー氏も語っていまして、7月16日にエントリーしました。
ユダヤ難民の生命を救った東條、樋口両将軍の話<追記あり
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1415.html


終戦直後の混乱期にこんな素晴らしい話が沢山ある。

その占守島(しゅむしゅとう)の戦いの英雄の一人が中日新聞1面に写真の載っている方なのだ。
しかし、残念ながらこの占守島の戦いについては、新聞のどこを見ても書いてない。
中日新聞にしてみると自分らの心の祖国、ソ連に刃向かって北海道占領を阻止したのは以ての外なのだろう。もういい加減に目が覚める時期なのだが、「未だ覚めず 池塘春草の夢」なのだろう・・・。

マスゴミ浄化運動を今こそ始めねばいけない、つくづくそう思います。
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2017-08-14 16:36

「日本の北朝鮮化?」憂う朝日新聞<お前こそ北朝鮮化だ

 「日本の北朝鮮化?」憂う朝日新聞、こんなタイトルのコラムを古森義久氏が書いている。
日本の北朝鮮化だと!、気でも触れたのかと思ったらトンでも無い。本人大真面目らしい。オイオイ、それじゃあ、その会社全部が気が触れた状態となるが大丈夫か?
そんな心配があるのだが、先ずは古森さんのコラムを見てください。


<以下Japan-In-Depthより引用>

http://japan-indepth.jp/?p=35484
 投稿日:2017/8/12
「日本の北朝鮮化?」憂う朝日新聞

古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)

「古森義久の内外透視」

【まとめ】

・朝日新聞、「北朝鮮化する日本?」というタイトルのコラム掲載。

・日本通の韓国重鎮が日本は「官僚が安倍首相を絶賛している」として北朝鮮のようだと述べたという。

・理解し難いが、本記事の立脚地点がそもそも日本側に無い、と考えれば説明がつく。

 日本は北朝鮮のようになってきた。なぜなら日本人が安倍晋三首相をほめるからだ――

こんな論評は悪い冗談なのか。北朝鮮のプロパガンダなのか。あるいは常軌を逸した人の独自の「考察」なのか。

ところが朝日新聞のまじめな記事なのである。唖然というか、びっくり仰天というか。自分と同じ日本の新聞記者にこんな「意見」を堂々と書く人物がいることはにわかに信じ難い。

朝日新聞8月11日付朝刊の10面、オピニオンというページに載ったコラム記事だった。「社説余滴」という通しのタイトルがついているから社説を書く論説委員たちの順番のコラムなのだろう。この記事の筆者は国際社説担当の箱田哲也論説委員とされていた。

記事の見出しは「北朝鮮化する日本?」だった。たとえ?がついていても、この見出しが記事のすべてを物語る。日本が北朝鮮のようになっている、という趣旨なのだ。この記事の最重要部分はその末尾だった。記事の総括である。以下のような記述だった。

≪ソウル滞在中、日本通の韓国の重鎮とそんな話をしていると、こう切り返された。

「ある日本のトップクラス官僚など、口を開けば安倍首相はすばらしいと絶賛する。何かに似ていると思ったら、『偉大な指導者、金正日同志は』というあれだ。もう韓国を通り過ぎたんじゃないか」≫

以上の記述からこのコラム記事全体の「北朝鮮化する日本」という見出しが出てくるわけだ。いまの日本が北朝鮮のようだというのだ。しかも政治体制に関して、というのである。

「韓国の重鎮」の言葉を引用し、記事全体の結びとして、その後には自分の言葉はなにもつけていない。つまり自分自身の主張の総括としているのだ。

なんという短絡、なんという歪曲、なんという屁理屈だろうか。現在の日本が北朝鮮と同じだというのである。いや「理屈」という表現さえにも値しない。痴論、稚論とでも呼ぶべきか。

その論拠は「韓国の重鎮」の一言なのだ。日本の官僚が自国の首相をほめたから、日本は北朝鮮と同じだというのだ。いやはや朝日新聞の社説はこうした思考回路の人物によって書かれているのか。その事実を天下に知らしめた点ではこのコラム記事の価値は高いといえるかもしれない。

日本と北朝鮮がその政治体制や国家指導者のあり方でどれほどの差異があるか、いまさら説明の要もないだろう。定着した民主主義、主権在民の指導者選び、個人の基本的な権利、言論や結社の自由という諸点では世界トップ級の日本と、カルト的個人独裁、個人の権利の剥奪、収容所での大量弾圧、内政、外交両面での無法の北朝鮮と、その断層はまさに天と地である

この基本的な差異を無視して、「韓国の重鎮」が発したとする片言隻句を150パーセントの金科玉条として受け入れ、日本は北朝鮮と同じだと日本の読者に喧伝する。朝日新聞の箱田哲也論説委員の感覚はどうなっているのか。興味津々である。

ちなみにこのコラム記事の残りの部分もさらりと要約して紹介しておこう。

箱田記者は韓国に取材に行って、韓国は「現職大統領を革命的に、しかも非暴力で引きずり下ろした」のに、「日本社会はどうしてかくも平穏なのか」といぶかったというのだ。つまりは日本国民が安倍首相をなぜ革命的にひきずり下ろさないのか、という疑問を呈しているのだ。同時に日本国民に革命的な安倍政権打倒を煽っているとも響いてくる。

そのうえで箱田記者は「日本が韓国化した」という見解を熱心に紹介していた。韓国では何もかも「日本が悪い」と批判する。最近の日本はその韓国と同じようになった。つまり「なにもかも韓国が悪いと批判する」という単純な韓国観が広がった、というのだ。これまた日本の現実を無視した主張である。

この記事では日本は韓国化し、北朝鮮化したことになる。こんな考察はどうみても日本の普通の視点とは思えない。病んでいるのか、あるいはそもそも立脚地点が最初から日本側にはないのか、そうだとすれば、全体の説明がつくようにも思える。

<引用終り>


ビックリ仰天、最早発狂状態と言っても間違いない。
そういえば、雑誌Hanada9月号にはこんな「朝日新聞は発狂状態だ」という記事があるが、これはどうも本当らしい。
2017-8-14雑誌hanada9月号表紙 

おまけにこのHanada9月号、売れ行き好調で完売間近なので、増刷しているのだとか。
既存メディアの劣化が激しいため、こんな珍現象が起こっているようだ。



所で朝日新聞さんよ、君たちこそ「北朝鮮は地上の楽園、マンセー」を煽っていたことをお忘れではないでしょうな。
例えばこんな証拠が残っているのだが、此れをどう説明するんですかねえ。

<以下「朝日は何を、どう報じてきたか( その4 )」より引用>
http://home.att.ne.jp/blue/gendai-shi/virus/v-asahi-4.html

「 ばく進する馬」 北朝鮮  よくはたらく人々  飛行場変じてアパート

 の見出しのもと、朝日新聞(1959・12・25日付)は以下のように報じました。
1959年12月25日付け朝日
2017-8-14朝日新聞の北朝鮮報道 

〈 ・・(爆撃にあった)首都平壌はすっかり新しく再建され、5階建て、6階建て、
長さ100メートルは楽にこすようなすばらしく大きい労働者用アパートが林立している。
300世帯くらいが1つのアパートに住むが、そういうアパートが何百とあってちょっと数え切れぬ。 〉

〈 日本に追いつく5ヵ年計画を千里の馬に乗せて、北朝鮮中がわき目もふらずに働いている。こんなに働いてみんな不満はないかときくと、ある人はこういった。
「 冗談じゃない。働けば働くほど生活が目に見えてよくなる。
ボロボロの家から近代的アパートに移れた。家賃はタダみたいに安い。米もタダみたいだ。
目に見えて生活がよくなって行くのでうれしくてみんな働きたくなる 」 〉

 歯の浮くような記事を恥ずかしげもなく書いたのは、朝日の著名な記者・入江 徳郎 でした。
(引用者注:入江徳郎 1913-1989 1936年朝日新聞入社 1961年より朝日新聞編集委員、論説委員(天声人語担当)、退職後は83年まで東京放送のニュース番組『ニュースコープ』のキャスター)

<引用終り>


昔も今も朝日新聞の捏造、虚報、発狂体質は変わらないようです。

参考までに、その朝日新聞の(社説余滴)北朝鮮化する日本? 箱田哲也と言う記事全文を載せておきます。

朝日新聞も尾羽打ち枯らしています。がしかしここまでとは・・・

<以下朝日新聞デジタルより引用>
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13082093.html?_requesturl=articles%2FDA3S13082093.html&rm=150

(社説余滴)北朝鮮化する日本? 箱田哲也
2017年8月11日05時00分

 軍事独裁政権の重い縛りを解き、韓国の民衆が自由を勝ち取って今年で30年になる。

 そんな節目の年に、「絶対権力」と言われる現職大統領を革命的に、しかも非暴力で引きずり下ろしたわけだから、韓国の帯びた熱は簡単には下がらない。

 ソウルであった30周年記念の国際会議をのぞくと、人々の陶酔感を肌で感じたログイン前の続き。その際、何人かの韓国側出席者から同じような質問を受けた。

 権力者の公私混同にまつわる疑惑が浮上したという点では日韓とも似ているが、日本社会はどうしてかくも平穏なのか、という問いだ。

 状況が違うしなあ、と答えを考えていると、日本留学の経験がある学者が割り込み、「国民性の違い。日本は選挙で意思を示す」と解説した。

 韓国には市民が立ち上がって圧政を覆した成功体験がある。今回の大統領弾劾(だんがい)もそうだが、独裁復活のにおいが漂う不当な権力行使には極めて敏感なだけに「日本は自由社会なのになぜ」と考えるのも無理からぬことか。

 また、日本の一連の騒動は妙に韓国側を納得させていることも知った。「日本は法治や行政が成熟した先進国という印象だったが、実はそうでもないのね」「韓国特有かと思っていた忖度(そんたく)という概念は、日本にも根付いてたんだ」など、どこか安心したように感想を語るのだった。

 確かに日本の民主主義のイメージは傷ついたかもしれないが、日本留学経験者の指摘通り、東京都議選は安倍政権に大打撃を与えた。

 それに今は勢いづく韓国だって、いずれ民意と現実のはざまで苦悩の時を迎えよう。最高権力者の首はすげ替えたが、感情に流されず法理に基づき前大統領を裁けるのか、民主主義の真価が問われる。

 そういえば、関係者の間では数年前から「日本が韓国化した」とささやかれてきた。

 かつての韓国に、何もかも「日本が悪い」と批判する風潮があったように、最近の日本でも単純な韓国観が広がり、それが嫌韓につながっているとの指摘だ。

 ソウル滞在中、日本通の韓国の重鎮とそんな話をしていると、こう切り返された。

 「ある日本のトップクラス官僚など、口を開けば安倍首相はすばらしいと絶賛する。何かに似ていると思ったら、『偉大な指導者、金正日(キムジョンイル)同志は』というあれだ。もう韓国を通り過ぎたんじゃないか」

 ……。

 (はこだてつや 国際社説担当)

<引用終り>
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2017-08-11 15:26

メディアの犯罪

 保守派の論客小川榮太郎氏が、ご自身のフェイスブックで最近のメディアの悪質ぶりを取り上げています。私もまったく同感なので、拡散の為引用させていただきます。

小川榮太郎 フェイスブック
https://www.facebook.com/eitaro.ogawa


<以下小川榮太郎氏の8月11日のFBより引用>
(記事は3本ありますので、そのまま引用します。尚太字は引用者)

Eitaro Ogawa
5 hrs · 
〈メディア関係者に真剣に読んでいただきたい〉
私が今メディアの問題を深刻にとらえているのは、単なる一政権叩きという次元の事ではない。
 メディアとして信頼を託されているはずの大新聞、テレビ、文藝春秋や中央公論など老舗の月刊誌が、全く事実と異なるキャンペーンを張り、異常な虚報を繰り返し、それらに携わる数千人と想定される言論機関の人間が、その事を恐怖も恥もなく遂行している。
 これはもう日本の社会がデモクラシーの基幹部分で壊れている証左だという点なのである。
 社会は法で保たれるのではない。良識と信頼で保たれる。その部分が担保されねば法など機能しない。
 日本を代表するメディアに携わっている人たちは、優秀とされる大学を出たエリート(私から言えば高学歴無教養人ばかりだが)な訳だろう。その人たちが、事実と理性を業界全体でかなぐり捨てて、暴走している
 この人たちはヒトラー政権になれば、何の痛みも疑問も持たずに人間をガス室に送り込める人種なのだろうと私は感じる。
 そんな良心の不感症に侵された人たちが数千人単位で言論機関を占拠している。その多くは、一人一人みれば、きっと虫も殺せぬ小さな常識人なのだろう。
 が、彼らが集合して虚報を平気で垂れ流し続ければ、そこには司令塔なき全体主義が出現する。
 司令塔なき全体主義を平然と許せば、次は司令塔と投獄拷問政治犯殺害を平然と敢行する本物の全体主義時代が来る。
 今、日本は瀬戸際にいる。
 今、許してはならぬものをはっきりと日本社会が拒絶できるか、曖昧に許してしまうかが、日本に明日があるかないかを決める。
私は私のやり方で朝から晩まで戦っている。



Eitaro Ogawa
5 hrs · 
愛媛県今治市の獣医学部誘致を調べる程、「加計さんの為に安倍総理が便宜を図った」という薄汚い作り話を延々としている連中への怒りが止まらない。虫けら以下のごみくずだ。
この事案は、「初めに加計ありき」ではなく、「初めに加戸ヴィジョンありき」なのである。
 政権叩きの為ならどんな卑しい嘘でも許される――こういう不道徳の横行は今回は絶対社会が容認してはならない。偏向報道ではない。道徳的罪であり、言論機関として憲法や関連法を盾に背任を問えると考える
北朝鮮の緊張が戦後初の次元に達しているのと同様、今般に日本メディアの国民裏切りも戦後初の次元の虚報スキャンダルだ。
次元の違う憲法解釈、次元の違う法的対応が必要だと私は断言しておく。




Eitaro Ogawa
19 hrs · 
この半年、特に後半の2ヶ月の安倍氏への個人攻撃の人権侵害、風評被害は尋常ではなく、国民の中に相当根深い誤解を生じている。虚報・虚言・異常な印象操作と世論調査をマッチポンプさせるなどという一般社会なら、よほど不道徳な人間でも使わない悪質なことを平気な顔でしでかす連中を社会的に許してしまっては日本のデモクラシーは崩壊する。一内閣の倒閣では済まない。

<引用終り>

小川榮太郎氏の意見は全く私も同意見です。日本が極めて危険なところに来ている証拠と思っています。

  1. マスコミ
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2017-08-11 10:28

北朝鮮のミサイル問題<日本はダチョウの平和か

 この記事は8月9日のモノだが、9日は日本人には大切な慰霊の日。なので一寸遠慮し今日のエントリーにしました。
皆さんこの記事をどうご覧になりますか。

記事を書いた古森義久氏はアメリカ在住ですが産経新聞の方。決していい加減なことを言わない方で北朝鮮危機に関しては、日本人の無関心さに警鐘を鳴らしています。デマを煽る某アカヒ珍聞とは違うしっかりした方と思っていますが・・・。

<以下JBpressより引用>

北朝鮮ミサイル実験の写真に隠された事実 終着地点が日本領海に
2017年8月9日 6時12分

ざっくり言うと

北朝鮮ミサイル実験の写真に隠された事実を、米国の専門家らが明らかにした
朝鮮中央通信が発表した金正恩委員長が双眼鏡で、ミサイル発射を見守る写真
デスクに置かれた地図上の弾道の終着地点が、日本の領海内になっているそう

北朝鮮のミサイル実験、写真に隠された恐るべき事実

2017年8月9日 6時12分 JBpress

 北朝鮮は7月4日のICBM(大陸間弾道ミサイル)発射実験で、日本領海への攻撃を試みていた可能性がある――。こんな考察が、米国の専門家グループから明らかにされた。

 このとき発射された北朝鮮の弾道ミサイルは、実際には日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾した。だが、米国の専門家たちの分析によると、実は金正恩政権は日本の沿岸から至近距離の日本領内水域への発射を意図していた可能性があるという。7月末に米国の一部メディアが、この分析を報道した。

デスク上の地図に示されていた弾道
 ワシントンに本部を置く米国民間の安全保障研究機関「ストラテジック・センティネル」(SS)は7月31日、以下の趣旨の報告書を発表した。

・北朝鮮が行った7月4日の弾道ミサイル発射実験では、ミサイルの予定弾道軌道に関して異常な兆候が観測された。金正恩委員長が双眼鏡でミサイル発射を見守る様子の写真を朝鮮中央通信が発表したが、その写真を見ると、デスクに置かれた地図上の弾道の終着地点が日本の領海内になっているのだ。

2017-8-10刈り上げ君写真 
北朝鮮の国営通信社「朝鮮中央通信(KCNA)」が発表した、ミサイル発射を見守る金正恩氏の写真

・SSの映像アナリスト、ネーサン・ハント氏がその写真を拡大し、北朝鮮の類似ミサイルの軌道と比較しながら、地図に記載された予定軌道図を精査して分析した。すると、同ミサイルは北海道の奥尻島近くの日本領海内(沿岸から22キロ)に落下するコースを示していた。領海は排他的経済水域と異なり、日本の領有区域そのものである。国家主権がフルに適用される海域であり、そこへの軍事攻撃は戦争に等しい行動となる。

・しかし現実には、同ミサイルは最高度2785キロ、水平飛行距離928キロで、奥尻島北西150キロほどの日本のEEZ内に着弾した。EEZも沿岸国の日本の経済的な独占主権が認められる海域だが、領海とは異なる。

・SSのライアン・バレンクラウ所長やジョン・シリング研究員は、北朝鮮当局の狙いについて次の2つの見解を述べた。(1)当初から同ミサイルを日本の領海に着弾させ、日本や米国の反応をみるつもりだったが、ミサイルが性能を果たさなかった。(2)威嚇のプロパガンダとして、意図的に地図上に日本の領海に撃ち込む弾道を示した。

北朝鮮は日本をなめきっている?
 米国のニューズウィーク誌などの一部メディアも、以上のSSの発表を報道した。ニューズウィークの7月31日付の記事は、「北朝鮮は日本への攻撃を試みたのかもしれない、金正恩のミサイル発射の写真が示す」という見出しで、SSの報告書の内容を詳しく伝えていた。

 同記事によると、ジョンズホプキンス大学の高等国際関係大学院(SAIS)の北朝鮮研究機関「ノース38」のネーセン・ハント研究員も、金正恩委員長の写真に映った地図から、弾道ミサイルの軌道が日本の北海道に近い日本領海内を執着地点としていることが読み取れると認めた。

 また、「ノース38」の別のミサイル防衛専門家マイケル・エレマン研究員は、「通常、他国のEEZ内へ事前の警告なしにミサイルを撃ち込めば敵意のある戦闘行為とみなされ、戦争の原因ともなりかねない。だが、北朝鮮は日本の反応をほとんど気にせず、大胆な挑発行動を続けているようだ」との見解を述べたという。

 北朝鮮の思考が実際にエレマン氏の指摘どおりだとすれば、北朝鮮当局は日本の出方をすっかり甘く見て、なめきっているということでもあろう。

筆者:古森 義久

<引用終り>




所でまったく別の見方もある

<以下WSJから引用>

北朝鮮の核問題、日本は危険なのに「円高」の不可解
トランプ米大統領が北朝鮮に対し警告を発した数時間後、円はドルとユーロに対し上昇した
By Suryatapa Bhattacharya
2017 年 8 月 10 日 11:45 JST

 【東京】日本は北朝鮮との距離が近いため、9日の市場の動きは一部のプロの投資家さえも困惑させた。ドナルド・トランプ米大統領が北朝鮮に対して「世界がいまだ目にしたことのないような炎と怒りに直面するだろう」と警告したわずか数時間後に円がドルとユーロに対し上昇したのだ。

 朝鮮半島の緊張が高まったときに円高が進むことはこれまでも何度かあった。こうした市場動向から浮かび上がるのは、一部の投資家層にとって、核武装の道をまい進する独裁国家と日本との近距離に対する懸念よりも、安全な逃避先通貨という円の位置づけの方が重要だということだ。

 9日午後の東京外為市場で円は上昇し、1ドル=109円台後半で取引された。対ユーロでも大きく買われた。

 北朝鮮はたびたび日本を脅かしており、北朝鮮が実験で発射したミサイルの幾つかは日本の排他的経済水域(EEZ)内に着水した。北朝鮮の朝鮮中央通信は、金正恩朝鮮労働党委員長が軍に対し米領グアム島の基地に向けたミサイル攻撃作戦について慎重に検討するよう命じたと伝えた。

 ステート・ストリート銀行在日代表兼東京支店長の若林徳広氏は、北朝鮮がグアムを攻撃できるのであれば、日本までの距離はその3分の1であり、実際にミサイルが発射された場合に円が果たすとされる安全な逃避先通貨としての役割など理解できないと語った。

 若林氏が市場の論理を不可解と感じたのはこれが初めてではない。7月4日午前(日本時間)に北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行った際、緊張の高まりを予見して円がやや上昇する場面があった。4月10日に米政府が原子力空母カール・ビンソンを朝鮮半島近海に派遣すると発表したときも同じように円が買われた。

 奇妙に見えるかもしれないが、一部の市場参加者によると、世界的に不安が高まったときに日本のような低成長の国の通貨を買うことには一定の理屈がある。

・・・以下略、詳細は上掲リンク先参照ください・・・

<引用終り>


今北朝鮮問題は非常に深刻な状況になっている。しかしWSJの記事にあるように、相場はまるでそんなこと等何処吹く風。これが日本人の感覚だと思う。
この無関心の原因は色々あるだろうが、最大の問題点はメディアの報道姿勢。何でもいいから安倍政権を引きずり下ろしたい、そのコケの一念で国民を扇動している。

櫻井よしこ氏は朝日も毎日もメディア史に残る汚点を残した」と言っているがその通りだと思う。また同女史は「閉会中審査後の30番組を調べた。全部で8時間40分位の放送でその内6分間は加戸さん前川さんは2時間半。前川さんのストーリーに沿ってテレビは報道。偏った報道された側は支持率下がりますよ」、こんな事も言っている。

こんなことで目の前の大問題を報道せず、犯罪でもない加計問題に現を抜かす。
ダチョウの平和と言う言葉があるそうだが、今はまさにそれだろう。

2017-8-11ダチョウの平和 

朝鮮半島問題はその点で日本人が目を覚ますきっかけになりそうな予感のする問題と思う。

  1. 政治
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