2017-03-28 17:36

英科学雑誌 日本の科学研究の失速を指摘

 日本の科学技術が失速している、こんな衝撃的な指摘が報道されている。
指摘したのはイギリスの科学雑誌「ネイチャー」、それをNHKが報道している。

私はこれをDHCシアターで見たのだが、ちょうどその時のコメンテーターが武田先生。武田先生は予算配分の問題という解説をされていたのだが、この問題は根が深そうだ。
最初にどんな報道かというと

<以下引用>
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170323/k10010921091000.html

英科学雑誌 日本の科学研究の失速を指摘
3月23日 4時36分
世界のハイレベルな科学雑誌に占める日本の研究論文の割合がこの5年間で低くなり、世界のさまざまな科学雑誌に投稿される論文の総数も日本は世界全体の伸びを大幅に下回ることが、イギリスの科学雑誌「ネイチャー」のまとめでわかりました。
「ネイチャー」は、「日本の科学研究が失速し、科学界のエリートとしての地位が脅かされている」と指摘しています。イギリスの科学雑誌「ネイチャー」は、日本時間の23日未明に発行した別冊の特別版で日本の科学研究の現状について特集しています。

それによりますと、世界のハイレベルな68の科学雑誌に掲載された日本の論文の数は、2012年が5212本だったのに対し、2016年には4779本と、5年間で433本減少しています。

また、世界のハイレベルな68の科学雑誌に掲載された日本の論文の割合は、2012年の9.2%から2016年には8.6%に低下しています。

さらに、オランダの出版社が集計した、世界のおよそ2万2000の科学雑誌に掲載された論文の総数は、2005年から2015年にかけての10年間で、世界全体では80%増加した一方で、日本の増加は14%にとどまり、日本は世界全体の伸びを大幅に下回っています。
特に、日本が以前から得意としていた「材料科学」や「工学」の分野では、論文の数が10%以上減っているということです。

こうした状況について、「ネイチャー」は、「日本の科学研究がこの10年で失速し、科学界のエリートとしての地位が脅かされている」と指摘しています。
その背景として、ドイツや中国、韓国などが研究開発への支出を増やすなか、日本は大学への交付金を減らしたため、短期雇用の研究者が大幅に増え、若い研究者が厳しい状況に直面していることなどを挙げています。

「ネイチャー」は、特集記事の中で、「日本は長年にわたり科学研究における世界の第一線で活躍してきたが、これらのデータは日本がこの先直面する課題の大きさを描き出している。日本では2001年以降、科学への投資が停滞しており、その結果、日本では高品質の研究を生み出す能力に衰えが見えてきている」と記し、長期的に研究に取り組める環境の整備が求められるとしています。
米留学 学生数も減少
論文の発表数が最も多い、世界最大の科学大国アメリカに留学する学生の数でも日本は減少の一途をたどっています。
アメリカの教育関連の非営利組織「国際教育研究所」によりますと、日本から
アメリカへの留学生の数は、1994年度から1997年度にかけては国別で1位で、ピーク時の97年度には4万7073人でした。
しかし、2005年度に3万8712人と4万人を切って以降、大幅な減少が続き、2015年度には1万9060人まで減り、国別で9位と、中国やインド、サウジアラビアや韓国などよりも少なくなっています。

減少の原因について「国際教育研究所」は、日本の少子高齢化や留学の期間と、日本の就職活動の時期とが合わないことなどを挙げています。

一方で、急速に留学生の数を増やしているのが中国で、アメリカへの留学生の数で1998年度に日本を抜いて1位になって以降、ほぼ増加の一途をたどっています。一時はインドに抜かれたものの、2009年度に12万7628人と10万人を超えて再びトップとなり、昨年度は32万8547人と、アメリカへの留学生全体の31.5%を占めるに至っています。

<引用終り>


衝撃的な話だ。これは10年、20年かけてゆっくり衰退してゆくという事を示している。
それがどんな状況か、ネイチャーにはこんなグラフが載っている。

2017-3-28科学技術論文数比較 
http://www.natureindex.com/news-blog/the-slow-decline-of-japanese-research-in-five-charts

凄いグラフではないか。左側の件数のグラフでは、ほかに国は猛烈な右肩上がりのグラフ、それに対し日本はと言えばまったく横ばい。だから右側のシェアーで見ると大きく数値を下げている訳だ。日本一人負けである。

この件は藤井聡先生も危機感をあらわにした論陣を張っている。

【藤井聡】鮮明になる日本の科学技術の凋落――「PB緊縮財政」が日本をここまでダメにした
https://38news.jp/economy/10268

藤井先生はPB(プライマリー・バランス)緊縮財政が原因だとおっしゃっており、確かにその通りだ。
しかしもっとよく見てみると・・・
実は国立大学の金に関してはこんな事がある。
・ 平成16年(2005年)から国立大学の「法人化」が実施され、従来国の予算で運営されていた国立大学が、気にからの補助金で運営する法人になった。

・ 国からの補助金は平成16年度以降毎年1%づつ、平成22年度以降1.3%づつ削減されることとなった。
おいおい、こんな事を10年以上続けてくれば、そりゃあ金が無いのは当たり前だろう。大学には今は金がない。これは由々しき大問題ではないだろうか。

実はこれが小泉純一郎が郵政民営化の陰で仕掛けた日本貶めの罠だった。小泉純一郎は細川のバカ殿と組んだり、変原発運動をやりだしたり、その言動が元総理大臣と思えないものが有るのだが、こんな事でとんでもない「日本下げ」もやっていたわけだ。
そんな経緯があることも忘れてはいけないと思う。

こんな事のため、大学は予算不足で、新しい研究など出来ない状態のようだ。
日本の大学の国際競争力が下がり続けている背景にはこんなカネの面があるという事だった。
道理で聖徳太子を抹殺しようとするような可笑しな連中が、金目当てに変なことを言い出すわけだ。
私にはこれを見て大いに納得したことがある。
何年も前から地球温暖化詐欺と言われ、温暖化懐疑論が取り沙汰されてきたが、最近さっぱり聞かなくなった。温暖化懐疑論者はお役人から金が出ない、そんな事なのだが、その背景には大学自体がカネがない。だから政府の見解に反する研究などしてもらっては困るわけだ。
だから温暖化懐疑論の学者さんが大学から消えてしまった・・・。

色んな意味で日本の科学技術が危機に瀕していることが良く分かった。
藤井先生には大いに頑張ってほしいものだ。

尚この件について、NHKは海外留学生の人数減少の問題も指摘しているが、それには別の側面がある。
この件は別途エントリーします。

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2017-03-27 16:50

中国スパイと工作員の浸透は広く深かった<続編

 3月26日のエントリーで、「中国スパイと工作員の浸透は広く深かった」という事でいろいろ書いたのだが、いま日本にはたくさんの中国人が暮らしている。勿論大部分は善良な学生であり市民として行動している。
しかしいったん何かあれば、中国大使館の命令で「中国のために働く工作員」になることがある。

そんな事例を紹介する。
先ず最初は26日にエントリーで紹介した山岡氏の話の中にこんな一文がある。


「中国スパイと工作員の浸透は広く深かった」より

<以下引用>

中国人留学生ネットワーク

 2014年には、豪州の主要大学で教える中国人講師が本国に帰国した際、当局から4回に亘って尋問されるということがあった。その理由は、彼のクラスの中国人学生が、当該講師が「民主主義の信奉者であり、民主化活動団体に寄付をしている」と虚偽を含めた報告を中国政府に流したからだった。この一件がメディアで報じられて、中国政府による留学生利用の実態が一般に知られるようになった。陳によれば、各大学の留学生向け中国人協会は、中国政府によって作られ、リーダーまで指名され、財政的援助を受けているという。

 上記は豪州の例だが、陳は言う。

 「最大の標的である米国には、少なくとも3倍の数のスパイが潜伏していると聞いている。日本も同様だ」

 中国の軍事技術や宇宙開発の発展の速さに驚かされることがあるが、その背後にはこのような組織的スパイ活動の実態があるのだ。2016年11月、豪州国営放送のインタビューに答えた陳はこうも言っている。 

 「あれから十年以上が経過し、スパイの数は増加しているだろう。中国は今や裕福な国だ。大幅にスパイの数を増やすことが可能だ」

 2014年、米国FBIは中国に留学中の米国人留学生に、スパイにされないよう注意喚起する30分のビデオを作成して公開している。  関東地方のある大学の校門の近くに、小さな中華レストランがある。そこに日本人客は入れるが、日本人学生は絶対に働かせない。

 そして、2008年、長野県内で行われた、北京オリンピックの聖火リレーの際には、何台もの観光バスがこの店の前に並び、大勢の中国人学生をのせて走り去るのが目撃されている。このような拠点が日本全国にあると推測される。日本国内の現状は豪州のそれ以上と考えてしかるべきだろう。スパイ防止法もない日本は、まさにやりたい放題のはずだ。
<引用ここまで>


ここで言及されている「2008年、長野県内で行われた、北京オリンピックの聖火リレー」、これはこんなもの。聖火リレーの周りを五星紅旗を持った中国人が大挙取り囲んだ事件である。

これはその時の状況を伝える売国アカヒ新聞紙面
2014-8-28朝日新聞2008年愛国の旗世界走る 

愛国の旗というのが五星紅旗である。アカヒ新聞は祖国が五星紅旗の国と白状している。

しかしこれを見て、こんなにたくさんの五星紅旗、一体どこにあったんだろう。持っているのは誰なんだ。そう疑問に思う方も見えると思う。

五星紅旗は当時言われていたのは、中国大使館が中国本土に大量に発注し、それを現地で支給した。
旗を持っているのは中国人留学生と日本在住の中国人(ビジネスマンとか研修生とか)と言われていた。上掲の引用文でも、そんな学生などを多数のバスを出して長野まで運んでいたことが目撃されていた、そう書いてある。

そしてこれはこの当時在日中国人ビジネスマンが書いていたブログのコピー。
大使館から聖火リレーの五星紅旗応援隊への参加を強要された状況が書かれている。

実はこの方はこのブログを最後に筆を置いてしまわれた。中国に帰ったのか、それともまだ日本にいるのか、全く不明である。無事ならいいが・・・
そんな事でHN、コメントなどは割愛しました。そんな目で見てください。

2014-8-29朝日記事詳細関連ブログshukushou 


ここに「漢奸」と書いてあります。日本語では「売国奴」という意味ですが、もっと強い意味があります。漢奸と言われたら・・・、殺されても仕方ない、そんな意味の言葉です

そしてもしこの方が日本国内で逃亡し、中国大使館の牙から逃れようとしたら、中国にいる家族は酷い目にあいます。そんな事例はいくらでもあるので、このブログの方も「困った」と言っている訳です。

いま中国人は日本の国内に沢山いるが、大部分はごく普通に暮らしています。
しかし何か事が有れば、即中国大使館の命令で「工作員」になる。そんな事を理解して付き合う必要があるという事だと思います。

日本もやっと共謀罪成立まであと一歩のところまで来ました。次はスパイ防止法。一刻も早い成立が待たれます。

最後に前回エントリーのコメント欄で太玄さんからの情報で、「TVのニュースで少子化の為東京大学を含む日本の有名大学も、学生不足を補うのに大量の中国人留学生を受け入れていると報じていました。」、こんな事が実態とのことです。

  1. 中国
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2017-03-26 14:16

中国スパイと工作員の浸透は広く深かった

 オーストラリアで韓国による「売春婦像(慰安婦像)」設置阻止運動をしているAJCN代表 山岡鉄秀氏が中国のスパイと工作員についての論稿を書いている。掲載されているのは雑誌正論4月号なのだが、幸い産経がそれを掲載してくれた。
ここに特に日本人にとても重要なことが載っているので紹介したい。
中国の日本破壊工作の内容が良く分かるとおもいます。

2017.3.25 01:00
【月刊正論4月号】
拉致、麻酔薬、歴史戦…中国の亡命外交官が明かした衝撃の事実 中国スパイと工作員の浸透は広く深かった

但し山岡氏の論稿は長文なので、全文は本文末に掲載することとし、特に私が重要と思った所を引用します。

前回聖徳太子抹殺に関してエントリーしましたが、そこに福沢諭吉貶めもあるとことに触れました。そんな事の内側が分かると思います。

最初にこの山岡氏の話はオーストラリアに隠れている亡命中国外交官の事から始まりますが、この部分は省略し、日本関係について
・・・

最初は「中国総領事館の役割」という項から

<以下引用>

 このように、中国総領事館は反中分子の摘発と監視を行うが、その他の重要任務は、豪州国内で活動するスパイや工作員の統括だ。陳が総領事館で勤務中に目にしたファイルには、豪州国内に約1000人のスパイが配置されていることが書かれていたという。ここでいうスパイには密告者も含まれていて、中国政府が指揮する海外でのスパイ活動には複数のパターンがあると陳は説明する。  
・・・中略・・・
 ここで広く活用されているのが、留学生を使ったネットワークだ。中国人留学生をリクルートして、空港で政府要人を歓迎させたり、反中勢力の活動を監視したり、デモを妨害させたりする。特に親が中国政府の人間だった場合、その留学中の子弟が本業以外の諜報活動をしている可能性が高い。  
 ニュージーランド在住のある日本人家族の息子さんは、そんな中国人留学生を友人に持つ。ある日、その友人がこう打ち明けたという。   
 「中国は本気で日本を盗ろうとしているぞ」 

 息子さんが尋ねた。 

 「盗ってどうするんだ?」  

 友人が答えた。 

 「みんな殺すつもりだ。嫌だが、俺は中国に忠誠を誓わなければならない。お前は日本に忠誠を誓え」

<引用ここまで>

これが中国の本音である。
以前中国の百年マラソンという計画に関してエントリーしたことがあるが、まさしくこれも百年マラソンだと思う。何世代かかろうとも絶対日本を分捕るんだ。そう固く決心しているのだと思う。
そしてこれが重要な事。普段身の回りに普通に中国人がいる。その中国人が本心では上掲のようなことを考えているのだ。もし何かあったら、その時初めて牙をむきだす、そう思っていないといけない、これが中国人の本音という事である。
百年マラソンについては以下エントリー参照ください。
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1194.html


また「日本に罪悪感を持たせ続ける」という項には
<以下引用>
我々AJCNの慰安婦像阻止の活動を耳にした陳(亡命中国外交官)は、次のように語ったという。 

 「中国共産党の日本に対する一貫した戦略は、日本に独り立ちして自分の意見を言わせないよう、中国に対して謝らせ続け、悪いことをしたと罪悪感を持たせ続けることである」 

 最近の中国政府によるアパホテルへの攻撃も、この戦略に忠実に則って行われているのは間違いない。中国当局も、南京で30万人の市民が虐殺されたことを証明できるとは考えていないだろう。南京大虐殺記念館は、戦略的に日本人に対する敵意と憎悪をかきたたせるためのツールであり、史実を伝えるためのものではない。まさに、反日生産工場と言ってよい。  

 つまりは情報戦であり、謀略なのだ。まじめな日本人はこの点が理解できず、事実を争おうとし、本当のことを伝えれば良いと思い込む傾向がある。  

 もちろん、真実を語ることは大切だ。しかし、それだけでは全く不十分だ。中国は1982年に発生した「教科書誤報事件(当時の文部省が侵略を進出に書き換えさせようとしたと誤報された事件)」以来、歴史問題で叩けば日本は容易に膝を屈すると学び、事実検証は無視して歴史問題で日本を徹底的に攻撃してきた。   

 その理由はナイーブな日本人が考えるような「反省しない日本人に中国人が憤っている」のではなく、歴史問題が日本人の最大の弱点だから徹底的にそこを突いてきているのだ。

 いくら誠意を示して謝っても事態は全く改善しまい。中国政府の目的は日本に謝らせ続けることなのだから。そしてもちろん、慰安婦像を世界中に建てようとする行動もまた、日本人の自尊心を打ち砕き、罪悪感と自己嫌悪に埋没させ、世界で孤立させようという戦略に沿って行われている。  

<引用ここまで>

ここまで見ると、聖徳太子抹殺計画もわかる。日本が昔から独立国だった、そんな事を打ち消すためには例え千年以上前の歴史でも書き換えなければいけない、そういう作戦なのだと思う。

以下に山岡さんの論稿全文を掲載しておきます。読んでみると驚くことばかり。
次回この山岡さんの話を、私が実際見聞きしたこととの関連でもう少し書いてみたいと思います。




<以下全文引用>
http://www.sankei.com/world/news/170325/wor1703250001-n1.html
2017.3.25 01:00
【月刊正論4月号】
拉致、麻酔薬、歴史戦…中国の亡命外交官が明かした衝撃の事実 中国スパイと工作員の浸透は広く深かった

オーストラリア・ジャパン・コミュニティ・ネットワーク代表 山岡鉄秀


 去る2月5日、ホテルチェーンのアパ(APA)ホテルが南京大虐殺などを否定するオーナー、元谷外志雄の著作を客室に置いているとして中国政府が反発している問題で、日本在住の中国人約100人が東京都新宿区の同ホテル周辺で抗議デモを行った。一部のネットニュースでは「いかなる政府当局の後ろ盾もない住民による自発的で民主的なデモだった」と伝えられているが、私個人はこれを信じていない。

 理由はふたつある。まず、すでに足かけ三年間もシドニーで慰安婦像阻止活動をリードしている経験を踏まえれば、この手の活動に工作員が介在していないケースなど非常に考えにくいからである。 

 2014年4月から2015年8月まで戦った豪州・ストラスフィールド市のケースでは、中国側から韓国側に声をかけて共闘するスタイルだったが、背後に両国政府が介在していることが明らかだった。現地の韓国系住民からも、北米から工作員が潜入していたことを確認している。

 中国系は現地で買収した会社を拠点としていた。現在進行中の教会の敷地(私有地)に置かれた慰安婦像を巡る問題は、韓国の挺身隊問題対策協議会(挺対協)という、北朝鮮と密接な関係が指摘される政治活動団体の主導で行われている。現地の在住者が突然自発的に行動を起こすことはほぼないと言ってよい。そもそも、中国は一民間企業のアパホテルの言論の自由を無視し、政府観光局が旅行会社に「アパホテルを使うな」と命令するお国柄である。デモだけが民間人によって自然発生的に起こったと考える方が不自然だし、ナイーブすぎるのである。

 もうひとつの理由は、本論文の主題でもある、亡命中国人外交官の告発である。彼の告発は、豪州、米国、日本といった自由主義国に、いかに中国のスパイと工作員が広く深く潜入しているかを教えてくれた。そして、日本に対しては一貫して歴史問題で攻撃し続ける方針が貫かれていることも確認された。  

 今回、在住中国人のデモでみられたソフトなアプローチや、あたかも民間人が自然発生的に行ったと報じるネットニュースは、むしろ、その内実を覆い隠しているのではないだろうか。


拉致と強制送還、法輪功の弾圧

 2005年5月、シドニーの中国総領事館を離れ、妻子と共に豪州政府に政治亡命を求めた外交官がいた。名前を陳用林という。豪州政府の当初の反応は温かいものではなかった。中国の資源爆買いに依存を強める豪州は、中国政府の機嫌を損ねたくなかったからだ。しかし、陳はメディアの注目を集め、保護ビザを獲得することに成功した。そして、陳の覚悟を決めた告白に、全豪が激震することになる。陳は大勢のメディアの前で口を開いた。

 「シドニー中国総領事館における私の役割は反中分子を監視し、本国政府に報告することだった。そして、豪州には1000人以上のスパイが暗躍してあらゆる情報を盗んでいる」

 豪州で自由を手に入れた陳だが、電話はすべて盗聴され、外に出れば尾行される。中国当局の監視は止むことがない。本国に戻れば、確実に処刑されることは容易に察しがつく。陳自身がかつて、監視する側にいたのだ。目的の為なら、拉致も辞さなかったという、陳が自らの経験を語った。  

 豪州に不動産を買って、妻子を逃がす中国要人は少なくない。陳らは、そのような要人の拘束と本国への送還を行うために、豪州在住の息子の拉致を計画した。

 麻酔薬で息子を眠らせ、漁船で沖合の公海上に停泊させた貨物船まで運び、そこから父親に電話をさせ、本人であることを確認させてから、本国にすぐ戻るよう脅迫した。父親は帰国に同意したが、帰国するなりただちに裁判にかけられ、死刑判決が出された。 

 陳はまた、ニュージーランドでも居住権を持つ女性を拉致し、中国船籍の船で本国に送還したことがあるという。彼女もまた、拷問され処刑された可能性が高い。陳はこのような拉致を在任中に複数回行ったと告白している。  

 そして陳の最重要任務は法輪功信者の監視と弾圧だった。法輪功の信者リストを作って本国に通知する。法輪功の組織にスパイを潜入させて調査もする。信者が領事館にパスポートの更新に来れば、パスポートを没収し、本国へ帰国できないようにする。危険と見なした信者は「610オフィス」に引き渡す?という。

 「610オフィス」とは、1989年6月10日に法輪功弾圧を目的に作られた秘密組織で、全ての中国外務省官僚はその存在を知っているが、中国政府はその存在を否定している組織である。 

 陳によれば、本国に送還され、取り調べを拒否して自殺したとされる法輪功信者のほとんどは実際には撲殺されているといい、「610オフィス」は日本国内にも存在するという。


中国総領事館の役割

 このように、中国総領事館は反中分子の摘発と監視を行うが、その他の重要任務は、豪州国内で活動するスパイや工作員の統括だ。陳が総領事館で勤務中に目にしたファイルには、豪州国内に約1000人のスパイが配置されていることが書かれていたという。ここでいうスパイには密告者も含まれていて、中国政府が指揮する海外でのスパイ活動には複数のパターンがあると陳は説明する。  

 まず、本土から直接送り込まれてくるスパイ、または工作員だ。あらかじめ現地にダミー会社を作ったり、潰れそうになった会社を買収したりして、ビジネスマンとして赴任させる。そのまま現地の企業との商行為を通じて様々な情報を入手し、本国へ送付する。このような会社はスパイ活動の拠点として機能する。  

 我々もそのような会社が存在することは認識していた。このように派遣される者はスペシャルエージェントと呼ばれ、盗聴やGPSによる標的追尾も行うプロのスパイ兼工作員だ。陳によると、さらに、警察学校を卒業した者が、協力者を探す目的で潜入してくるという。  そしてすでに現地で勉強している留学生や、ビジネスマンをエージェントとして活用するパターンだ。金銭的報酬やハニートラップを使って協力者を勧誘する。ここで広く活用されているのが、留学生を使ったネットワークだ。中国人留学生をリクルートして、空港で政府要人を歓迎させたり、反中勢力の活動を監視したり、デモを妨害させたりする。特に親が中国政府の人間だった場合、その留学中の子弟が本業以外の諜報活動をしている可能性が高い。  

 ニュージーランド在住のある日本人家族の息子さんは、そんな中国人留学生を友人に持つ。ある日、その友人がこう打ち明けたという。   「中国は本気で日本を盗ろうとしているぞ」 

 息子さんが尋ねた。 

 「盗ってどうするんだ?」  

 友人が答えた。 

 「みんな殺すつもりだ。嫌だが、俺は中国に忠誠を誓わなければならない。お前は日本に忠誠を誓え」


中国人留学生ネットワーク

 2014年には、豪州の主要大学で教える中国人講師が本国に帰国した際、当局から4回に亘って尋問されるということがあった。その理由は、彼のクラスの中国人学生が、当該講師が「民主主義の信奉者であり、民主化活動団体に寄付をしている」と虚偽を含めた報告を中国政府に流したからだった。この一件がメディアで報じられて、中国政府による留学生利用の実態が一般に知られるようになった。陳によれば、各大学の留学生向け中国人協会は、中国政府によって作られ、リーダーまで指名され、財政的援助を受けているという。

 上記は豪州の例だが、陳は言う。

 「最大の標的である米国には、少なくとも3倍の数のスパイが潜伏していると聞いている。日本も同様だ」

 中国の軍事技術や宇宙開発の発展の速さに驚かされることがあるが、その背後にはこのような組織的スパイ活動の実態があるのだ。2016年11月、豪州国営放送のインタビューに答えた陳はこうも言っている。 

 「あれから十年以上が経過し、スパイの数は増加しているだろう。中国は今や裕福な国だ。大幅にスパイの数を増やすことが可能だ」

 2014年、米国FBIは中国に留学中の米国人留学生に、スパイにされないよう注意喚起する30分のビデオを作成して公開している。  関東地方のある大学の校門の近くに、小さな中華レストランがある。そこに日本人客は入れるが、日本人学生は絶対に働かせない。

 そして、2008年、長野県内で行われた、北京オリンピックの聖火リレーの際には、何台もの観光バスがこの店の前に並び、大勢の中国人学生をのせて走り去るのが目撃されている。このような拠点が日本全国にあると推測される。日本国内の現状は豪州のそれ以上と考えてしかるべきだろう。スパイ防止法もない日本は、まさにやりたい放題のはずだ。


工作員の暗躍と監視される移民社会

 前述したように、慰安婦像設置を推進した団体の背後には本国から送り込まれた工作員の暗躍がある。これまで平和に暮らして来た市民が、いきなり組織的な活動を起こすのは不自然だ。工作員の活動によって、普段は平和的だった地域が、突然反日の炎に包まれてしまうのだ。

 その理由のひとつは、陳の告発で説明されている。中国総領事館の任務のひとつは、現地の中国系住民の監視と統制だからだ。中国人コミュニティや留学生協会の代表のほとんどは中国政府に繋がっている。好きでやっているとは限らないが、逆らえば何をされるかわからない恐怖があるので、従わざるをえない。いつ同胞に告発されるかもわからない。あなたの街に住む中国人も、このような状況下に置かれていることに変わりがない。


無実の父が殺害された過去

 陳自身、文化大革命が吹き荒れる1971年、無実の父親が当局に拉致され、拷問の末に殺害された経験を持つ。その後苦労して大学に進み、在学中に天安門事件に遭遇、多大なショックを受ける。

 それにも拘らず、外務省入省後には徹底的な再教育を受け、いつしか罪のない人々を弾圧する側に回ってしまったのだ。彼の仕事を通じて殺された人もたくさんいただろう。共産主義の洗脳の恐ろしさを見せつけられる思いだ。  

 私の脳裏に浮かぶのは、かつて部下だった中国人女性たちだ。いずれも秀才で品行方正な模範社員だった。陳同様に、高度な人材といえる。ある意味、彼女たちは中国から流出した頭脳だ。しかし、完全に洗脳されていて、「天安門で学生を弾圧しなければ、今日の経済的発展はなかった」とまじめな顔で言っていたのを思い出す。  

 彼女たちはみな、共産党配下の青年組織に属しているようだった。彼女たちもまたスパイとしての顔を持っているのだろうかと思うと憂鬱になる。この相互不信こそが、共産主義の特徴でもあるのだが…。


日本に罪悪感を持たせ続ける

 ここまで読めば、日本政府が現在進めている移民政策がどのようなリスクをはらむかご理解頂けるだろう。   

 2016年9月、ニューヨークを訪問中の安倍首相が「一定の条件を満たせば世界最速級のスピードで永住権を取得できる国にする。乞うご期待です」と講演で宣言した。そして今年1月、法務省は外国人の永住許可について、高度な能力を持つ人材に限って 許可申請に必要な在留期間を最短で「1年」に短縮する方針を発表した。  

 高度人材であればあるほど、高度なスパイや工作員になるだろう。したがって、盗まれるものの価値も破格に大きくなり、国家に与えるダメージも計り知れないのだが…。  

 私は陳の存在を耳にはしていたが、最近、現地のスタッフを通じて彼からのメッセージを聞くまでは、はっきりと認識したことはなかった。我々AJCNの慰安婦像阻止の活動を耳にした陳は、次のように語ったという。 

 「中国共産党の日本に対する一貫した戦略は、日本に独り立ちして自分の意見を言わせないよう、中国に対して謝らせ続け、悪いことをしたと罪悪感を持たせ続けることである」 

 最近の中国政府によるアパホテルへの攻撃も、この戦略に忠実に則って行われているのは間違いない。中国当局も、南京で30万人の市民が虐殺されたことを証明できるとは考えていないだろう。南京大虐殺記念館は、戦略的に日本人に対する敵意と憎悪をかきたたせるためのツールであり、史実を伝えるためのものではない。まさに、反日生産工場と言ってよい。  

 つまりは情報戦であり、謀略なのだ。まじめな日本人はこの点が理解できず、事実を争おうとし、本当のことを伝えれば良いと思い込む傾向がある。  

 もちろん、真実を語ることは大切だ。しかし、それだけでは全く不十分だ。中国は1982年に発生した「教科書誤報事件(当時の文部省が侵略を進出に書き換えさせようとしたと誤報された事件)」以来、歴史問題で叩けば日本は容易に膝を屈すると学び、事実検証は無視して歴史問題で日本を徹底的に攻撃してきた。   

 その理由はナイーブな日本人が考えるような「反省しない日本人に中国人が憤っている」のではなく、歴史問題が日本人の最大の弱点だから徹底的にそこを突いてきているのだ。

 いくら誠意を示して謝っても事態は全く改善しまい。中国政府の目的は日本に謝らせ続けることなのだから。そしてもちろん、慰安婦像を世界中に建てようとする行動もまた、日本人の自尊心を打ち砕き、罪悪感と自己嫌悪に埋没させ、世界で孤立させようという戦略に沿って行われている。  

 韓国は完全に中国に利用されているのだが、恨の激情に溺れて自らを見失い、わざわざ国を溶解させようとしている。中国共産党の対日戦略は、実はあきれるほど単純で一貫している。  

 したがって、まさに日本人が自立し、自分の頭で考えて、自分の意見を持ち、自虐コンプレックスという戦後敗戦レジームから抜け出せば、それが中国の対日戦略を打ち砕くことになる。陳はさりげなくそのことを我々に伝えたかったのかもしれない。


国防動員法は機能するか?

 私はAJCNの現地スタッフを通じて、陳に質問を投げかけてみた。 「中国の国防動員法は機能すると思うか? 海外の中国人は共産党の命令に従って蜂起するか?」 

 国防動員法とは、中国で2010年7月1日に施行された法律で、「中国が有事の際には、金融機関、陸・海・空の交通輸送手段、港湾施設、報道やインターネット、郵便、建設、水利、民生用核関連施設、医療、食糧、貿易など、あらゆる分野が政府の統制下に置かれる」とするもので、海外に住む中国人も対象となり、有事の際には中国軍に呼応して破壊活動や軍事活動を行わなくてはならない、と解釈されている。  陳は国防動員法を重く受け止めているようだった。陳は言う。 

 「日本でも豪州でも、中国籍のままの中国人は間違いなく従わなくてはならない。拒否すれば処刑されうるし、本国の家族や親せきが代わりに処刑されたり投獄されたりする可能性があるからだ」 

 たとえ日本の永住権を取っていても、最初から工作目的で来ている人間は確実に破壊行為を実行するだろう。高度な人材であれば、単純な暴力行為ではなく、中枢システムの破壊など、巧妙なテロ攻撃を仕掛けてくる。その準備のために移民として潜伏する工作員が必ずいる。  

 ただ、陳はこうも付け加えた。

 「豪州在住の中国人は、すでに共産主義の独裁制に疑念を抱いているものも多く、昔に比べれば洗脳の度合いが下がっている。おそらく、最終的には中国政府に進んで従うもの、いやいや従うもの、拒否するもの、に分かれるだろう。そして、豪州政府もその区分で対応するだろう」  

 その割合はその時が来るまで彼にもわからない。日本にいる中国人が、中国籍のままの人間の割合が高ければ、それだけ人民解放軍に呼応する人間が多いということだ。


中共の文化侵略に注意せよ

 陳のメッセージには新たな警告も含まれていた。それは、中国共産党による、文化を使ったソフト侵略に気を付けろ、というものだ。その先兵が「孔子学院」という中共の国策文化センターだという。「孔子学院」とは、中国政府が海外の大学と提携し、中国の費用で「中国語を学び、中国文化を普及させる」ことで中国との友好関係醸成を図る目的で設置される公的機関ということになっている。普通、提携する大学の名前を冠していて、「早稲田大学孔子学院」や「立命館大学孔子学院」など、日本でも14校ほどの大学が置いている。高校や中学校向けに「孔子学級」もある。 

 一般の語学学校よりも安く中国語を学んだり、中国への留学もできたりするために、人気を博しているが、米国やカナダでは閉鎖する大学も出てきた。明らかに「中国のプロパガンダ機関」であることがわかってきたからである。中国にとって都合のいいことばかりを教える、ソフトな洗脳機関に過ぎない。これも海洋進出を図る軍事力強化と対になった中国共産党の世界戦略だ。しかし、必然的に言論の自由はなく、中国の人権問題やチベット問題について議論することはできない。また、いくつかの孔子学院の所在が、米国のシンクタンクや大使館に対する情報収集活動拠点となっているという嫌疑もある。  

 このように、平時においてもあらゆる謀略と工作が行われているのが国際社会である。陳は、次第に法輪功の信者に深く同情するようになり、800名に及ぶ信者の氏名リストを上層部に報告せず、削除してしまった。

 後任者がそれを発見すれば、間違いなく本国で投獄され、処刑されることもあり得る。陳は任期の終了と共に亡命することを決意した。「命を狙われている」と陳は今も自覚している。中国当局が好む暗殺方法が、不慮の事故を装うことだということも知っている。豪州政府内にも中国人スパイが潜伏していることも把握している。  

 日本政府の移民政策を見て、中国共産党が「これで武力に拠らずに日本を征服できる」とほくそ笑んでいるのは間違いない。このような間接的侵略なら米国も阻止できないだろう。日本人のナイーブさにとことん付け込めば、日本は自壊する。日本を倭人自治区として占領できれば、中国共産党のレゾンデートル(存在意義)は盤石だ。安倍首相と日本政府の耳に、陳用林の命がけのメッセージは届くだろうか? それとも、この日本を敵性覇権国家に最も都合よく差し出してしまうのだろうか?「乞うご期待」とは誰に向けた言葉だったのだろうか?  

 中国人スパイと工作員の浸透は広く深い。それは移民を利用して拡大し続ける。表面的に平和的なデモや、わざわざ「当局の関与はない」と断言する報道に惑わされてはいけない。裏からスパイと工作員、表から歴史問題と、日本は戦略的に挟撃されているのだ。日本人はその現実を直視しなくてはならない。

■山岡鉄秀(やまおか・てつひで) 昭和40年、東京都生まれ。2014年、豪州・ストラスフィールドで起きた慰安婦像設置の動きを知り、『Australia-Japan Community Network(AJCN)』を結成。圧倒的劣勢を覆し、2015年、同市での慰安婦像の設置阻止に成功。

※この記事は、月刊「正論4月号」から転載しました。

<引用終り>
  
  1. 中国
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2017-03-24 14:37

護衛艦「くらま」退役に思う事

 海上自衛隊の護衛艦「くらま」が3月22日に退役した。

【防衛最前線(114)】ありがとう護衛艦「くらま」 日本の海を護り続けた36年
http://www.sankei.com/premium/photos/170323/prm1703230007-p1.html

2017-3-24有難う護衛艦くらま 

2017-3-19護衛艦くらま 


「くらま」の後継艦は海上自衛隊最大の護衛艦「かが」、いずも級護衛艦の2番艦である。

就役した護衛艦「かが」、隣は同型の1番艦「いずも」
2017-3-23護衛艦かが就役と同型艦いずも 


さてここからは私の護衛艦「くらま」についての思いで話。

私はタイで仕事をしていたころ、護衛艦「くらま」を訪問したことがある。2000年6月に「くらま」が海上自衛隊のタイ訪問の旗艦としてやってきた。そこでの艦上レセプションに出席したことがあり、ここで自衛官の方と親しく話をすることが出来、大変感銘を受けた。
その折の話のうち「空母が日本にも必要だ」という話は先回書いた
それ以外に特に印象に残っているのは、自衛官の方が言っていた「補給」に関する話。海上自衛隊の艦艇は燃料でも食料でもすべて満タンの7割になったら補給する、この為日本からタイに来るのも真っすぐには来られず、途中で補給せねばならないので大変だ。しかしこれは万一の時「即対応できる体制」のためには必須、だからこれを厳格に守っている。こんな話だった。

この話を聞いて納得した。大災害の時など自衛隊はただちに出動してくれる。(最近では東日本大震災の時もそうだったのは忘れてはならない)。しかしそんな事の陰には毎日毎日の活動の時、万一に備えて燃料や食料まできちんと管理している。その為面倒でもきちんと補給している。
こんな活動があるからこそ、万一に対処できるのだと。

この話を聞いて私もタイでの仕事の中身、特に在庫管理について色々見直してみた。所が自衛隊並みに管理するのは並大抵ではない。かなり発想の転換が必要なのだ。

例として車のガソリン補給を考えてみると分かる。
東京から西へ大阪方面に向かうとしよう、行程は約550キロ。車の燃料タンクは60リッターだが警告灯がつき始める残り10リッターの所までで50リッター使える、燃費はリッター10キロとすると・・・
普通なら東京から京都辺りまで(約500キロ)走れる。ほぼ目的地近くまで行けるわけだ。
それを満タンの7割で補給することにすると、満タンの3割は約18リッターなので、静岡辺りで給油。次に名古屋辺りで給油、最後に京都辺りでまた給油でやっと目的地に着く。
これじゃあ、やってられないですね。
がしかし、こういった面倒なことを黙々とこなしていればこそ、いざと言うとき即出動できるわけ。

護衛艦「くらま」は私にとってはタイでの仕事のレベルアップに非常に役に立ちました。
その「くらま」が引退する。
「くらま」、本当にありがとう。形は無くなっても、心は生きています。


  1. 社会一般
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2017-03-23 17:05

「不都合」な史実の抹消狙う左翼に警戒を<平川祐弘先生<追記あり

 文科省のお役人様が聖徳太子の呼び方を変える、こんな可笑しな話があったが取りやめになり、私もエントリーした。
聖徳太子の勝ち<追記あり
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1365.html

ここで青山繁晴さんの「中国から学者や役人にいろんな工作があり、その結果こんな事が起こった」と書いたのだが、調べてみるといろんな学者の方がこの問題を大問題として取り上げている。

例えば、
東京大学名誉教授・平川祐弘
【正論】 聖徳太子を「厩戸王」とし、「脱亜入欧」を貶める 「不都合」な史実の抹消狙う左翼に警戒を

拓殖大学客員教授・藤岡信勝
【正論】 周到な「聖徳太子抹殺計画」 次期指導要領案は看過できない 
http://www.sankei.com/life/news/170223/lif1702230029-n1.html

ほかにも色々あるだろうが、皆さん問題にしているのが日本の国体を貶める動きに対する批判で、決して容認できないというものだ。官・学の腐敗に対する問題提起だと思う。
これからも問題は大きくなっていくと思うのだが、特に平川先生の意見は重要と思うので、記録のためアップします。


<以下引用>
http://www.sankei.com/column/news/170315/clm1703150005-n4.html
2017.3.15 08:26
【正論】
聖徳太子を「厩戸王」とし、「脱亜入欧」を貶める 「不都合」な史実の抹消狙う左翼に警戒を 東京大学名誉教授・平川祐弘


 昭和の日本で最高額紙幣に選ばれた人は聖徳太子で、百円、千円、五千円、一万円札に登場した。品位ある太子の像と法隆寺の夢殿である。年配の日本人で知らぬ人はいない。それに代わり福沢諭吉が一万円札に登場したのは1984年だが、この二人に対する内外評価の推移の意味を考えてみたい。

 ≪平和共存を優先した聖徳太子≫

 聖徳太子は西暦の574年に「仏法を信じ神道を尊んだ」用明天皇の子として生まれ、622年に亡くなった。厩(うまや)生まれの伝説があり、厩戸皇子(うまやどのみこ)ともいう。推古天皇の摂政として憲法十七条を制定した。漢訳仏典を学び多くの寺院を建てた。今でいえば学校開設だろう。

 仏教を奨励したが、党派的抗争を戒め、憲法第一条に「和ヲ以テ貴シトナス」と諭した。太子は信仰や政治の原理を説くよりも、複数価値の容認と平和共存を優先した。大陸文化導入を機に力を伸ばそうとした蘇我氏と、それに敵対した物部氏の抗争を目撃したから、仏教を尊びつつも一党の専制支配の危険を懸念したのだろう。

 支配原理でなく「寛容」をまず説く、このような国家基本法の第一条は珍しい。今度、日本が自前の憲法を制定する際は、前文に「和ヲ以テ貴シトナス」と宣(の)べるが良くはないか。わが国最初の成文法の最初の言葉が「以和為貴」だが、和とは平和の和、格差の少ない和諧社会の和、諸国民の和合の和、英語のharmonyとも解釈し得る。日本発の世界に誇り得る憲法理念ではあるまいか。

 ≪独立自尊を主張した福沢諭吉≫

 ところで聖徳太子と福沢諭吉は、日本史上二つの大きなターニング・ポイントに関係する。第一回は日本が目を中国に向けたとき、聖徳太子がその主導者として朝鮮半島から大陸文化をとりいれ、古代日本の文化政策を推進した。第二回は Japan’s turn to the West 、日本が目を西洋に転じたときで、福沢はその主導者として西洋化路線を推進した。

 明治維新を境に日本は第一外国語を漢文から英語に切り替えた。19世紀の世界で影響力のある大国は英国で、文明社会に通用する言葉は英語と認識したからだが、日本の英学の父・福沢は漢籍に通じていたくせに、漢学者を「其功能は飯を喰ふ字引に異ならず。国のためには無用の長物、経済を妨る食客と云ふて可なり」(学問のすゝめ)と笑い物にした。

 このように大切な紙幣に日本文化史の二つの転換点を象徴する人物が選ばれた。二人は外国文化を学ぶ重要性を説きつつも日本人として自己本位の立場を貫いた。聖徳太子はチャイナ・スクールとはならず、福沢も独立自尊を主張した。太子の自主独立は大和朝廷が派遣した遣隋使が「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙(つつが)なきや」と述べたことからもわかる。日本人はこれを当然の主張と思うが、隋の煬帝(ようだい)は「之(これ)を覧(み)て悦(よろこ)ばず、〈蛮夷の書、無礼なるもの有り、復(ま)た以(もっ)て聞(ぶん)する勿(なか)れ〉と」いった(隋書倭国伝)。

 中華の人は華夷秩序(かいちつじょ)の上位に自分たちがおり、日本は下だと昔も今も思いたがる。だから対等な国際関係を結ぼうとする倭人(わじん)は無礼なのである。新井白石はそんな隣国の自己中心主義を退けようと、イタリア語のCina(チイナ)の使用を考えた。支那Zh●n★(Zhīnà)は侮蔑語でなくチイナの音訳だが中国人には気に食わない。

 東夷の日本が、かつては聖人の国として中国をあがめたくせに、脱亜入欧し、逆に強国となり侵略した。許せない。それだから戦後は日本人に支那とは呼ばせず中国と呼ばせた。

 ≪学習指導要領改訂案に潜む意図≫

 アヘン戦争以来、帝国主義列強によって半植民地化されたことが中華の人にとり国恥(こくち)なのはわかるが、華夷秩序の消滅をも屈辱と感じるのは問題だ。

 その中国はいまや経済的・軍事的に日本を抜き、米国に次ぐ覇権国家である。中華ナショナリズムは高揚し、得意げな華人も見かけるが、習近平氏の「中国の夢」とは何か。華夷秩序復興か。だが中国が超大国になろうと、日本の中国への回帰 Japan’s return to China はあり得ない。法治なき政治や貧富の格差、汚染した生活や道徳に魅力はない。そんな一党独裁の大国が日本の若者の尊敬や憧憬(しょうけい)の対象となるはずはないからだ。

 しかし相手は巧妙である。日本のプロ・チャイナの学者と手をつなぎ「脱亜」を唱えた福沢を貶(おとし)めようとした。だがいかに福沢を難じても、日本人が言語的に脱漢入英した現実を覆すことはできない。福沢は慶応義塾を開設し、英書を学ばせアジア的停滞から日本を抜け出させることに成功した。だがそんな福沢を悪者に仕立てるのが戦後日本左翼の流行だった。

 これから先、文科省に入りこんだその種の人たちは不都合な史実の何を消すつもりか。歴史は伝承の中に存するが、2月の学習指導要領改訂案では歴史教科書から聖徳太子の名前をやめ「厩戸王」とする方針を示した由である。(東京大学名誉教授・平川祐弘 ひらかわ・すけひろ)
<引用終り>

平川先生の言う「福沢諭吉貶め」については、私は具体的に把握していない。判明したら別途紹介しようと思います。


* 追記します
コメント欄で「かんぱちさん」から福沢諭吉貶めについての情報をいただきました。
重複になりますが、コメント欄の話をそのまま本文に引用します。かんぱちさん、どうも有難うございました。

<以下かんぱちさんのコメント>
17/03/25 かんぱち
反日左翼たちが福澤諭吉を攻撃し始めたようです

以前、まとめサイトで漫画「美味しんぼ」の原作者である雁屋哲が、福澤諭吉を批判していたのを読んだことがあります。雁屋氏は、あの「美味しんぼ」の登場人物たちが「福島へ行った後、鼻血を出した」というストーリーを考えた反日左翼です。 

雁屋哲 - Wikipedia 
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%81%E5%B1%8B%E5%93%B2 

今、検索してみたら、その福澤諭吉批判を本にまとめたようで、左翼メディアや左翼系弁護士のサイトで宣伝していました。 

まさかの福沢諭吉 | 雁屋哲の今日もまた 
http://kariyatetsu.com/blog/1850.php 
「まさかの福沢諭吉」、発刊、そして緊急のお願い | 雁屋哲の今日もまた 
http://kariyatetsu.com/blog/1856.php 

福澤諭吉は民主主義者ではなく軍国主義者だった〈週刊朝日〉|朝日新聞出版 
https://dot.asahi.com/wa/2017011800026.html 

雁屋哲氏『まさかの福沢諭吉』発刊 70年戦争史観への転換点?: 街の弁護士日記 SINCE 1992 at 名古屋 
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2016/11/j-875d.html 

「福沢諭吉が日本を大日本帝国に引き戻す!」 | IWJ Independent Web Journal 
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/347887 
>「美味しんぼ」雁屋哲氏らが会見!「チャンコロ」「豚尾兵」…アジア人を罵った元祖ヘイトスピーカー福沢諭吉の正体が12月4日、明治大学で暴かれる! 

※IWJは、テレビのコメンテーターもしていたことがある反日左翼のフリー記者、岩上安身が運営している動画ニュースサイトです。
<引用終り>

雁屋哲がシナに取り込まれ、日本貶めに走るのも困ったことですが、それに提灯をつける反日マスミの存在が悲しいですね。
この件は別エントリーでも取り上げたいと思います。




  1. 歴史
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2017-03-21 18:57

聖徳太子の勝ち<追記あり

 文科省のお役人様が聖徳太子の呼び方を「厩戸王うまやどのおう」などという変な呼び方(重箱読み、もとい湯桶読み)に変える、こんな案が出されていた。勿論関係する学者さんはじめ国民の総スカンを食った。
そしてめでたく元のままに決まったと報道されている。
良かった良かった。

それを伝える読売の記事から

<以下引用>

「聖徳太子」「鎖国」変えず…次期学習指導要領 表記 不評で方針転換
2017年3月21日5時0分
 文部科学省が2月に公表した中学校の次期学習指導要領の改定案で「聖徳太子」を「厩戸王うまやどのおう(聖徳太子)」に変更するとしていたことについて、元の表記に戻す方針を決めたことが20日、分かった。改定案に対する意見を国民から募ったところ、「分かりにくい」と不評だったためだ。「鎖国」の表記も復活させる。修正した次期指導要領は今月末に告示される見通し。

 中学校と同時に公表された小学校の次期指導要領改定案でも、現行の「聖徳太子」を「聖徳太子(厩戸王)」と変更していたが、小中ともに「聖徳太子」に一本化する。

 文科省は改定案で、小学校では一般になじみのある「聖徳太子」を前面に出したが、中学校では「厩戸王」を前面に出した。「聖徳太子」は没後につけられた呼称であり、歴史学の研究を反映したとしていた。

 しかし、2月14日~3月15日、改定案について国民から意見を募ると、「小中学校で表記が違うのは分かりにくい」「1000年以上使われた言葉を変えてほしくない」といった意見が相次ぎ、方針を一転させた。

 また、江戸時代は外交や交易が一部で行われていたとして、改定案では小中とも「鎖国」の表記をやめ、「幕府の対外政策」に変えるとしていた。だが、「幕末に『開国』があるのに、鎖国がないのは分かりにくい」などの意見が寄せられたため、「鎖国」を復活させることにした。

 鎌倉時代の「元寇げんこう」は、モンゴル帝国の拡張をイメージしやすいように、中学校で「モンゴルの襲来(元寇)」に変えることにしていたが、「従来の呼び方がなじみやすい」などの意見があり、「元寇」を前面に出した表記に修正する方針だ。

<引用終り>

所で昨日3月20日(月)のDHCシアターに青山繁晴さんが出演していて、私は今朝早朝スカパーで再放送で見たのだが、青山さんはこの件を面白いことを言っていた。

文科省のお役人様が与党の議員にこの件を説明に来て、「大変失礼なことをしました」と頭を下げていたとのこと。そこまでは「バカめ!!」という話なのだが、青山さんはこんな事が起こるのは中国から学者や役人にいろんな工作があり、その結果こんな事が起こった。だからその大本を断たないといけない。そんな事を言っていた。

またこの件は聖徳太子以外に鎖国、大和朝廷(大和政権に)、元寇(モンゴルの襲来)などもあったが、全部元に戻すことになったと言っていた。

この話を聞いて私にはピンとくるものが有った。

以下は私の妄想ですが・・・
中国は他国を侵略したことは無いと言っていた。これが共産党政権も基本的立場で集金平ちゃんもそう言っている。では元寇はどうなんだという事だが、「あれはモンゴルの侵略であって中国ではない」、こう言いたいために歴史の書き換えをしようとしているのではないか
そう考えると、日出処天子至書日没処天子・・・」などと言った聖徳太子も甚だ不都合な存在、だから一段下の「王」としようとしたのではないだろうか。

兎に角現在の中国は極めて傲慢、自分の所に不都合な歴史はどんどん書き換えているようだ。

*3/22 追記します。
ボヤキくっくりさんの所に青山さんの発言の文字起こしが有ったので、元寇の部分を引用します。こんな事を聞くとシナの工作丸わかりですね。
以下青山繁晴さんの発言(太字部分)、文科省の役人が何を言ったのか、青山さんが怒りを込めて話しています。
<以下引用>
 それから「元寇」もやめます、「モンゴルからの襲来」にしますと。
 これ表向きには文科省は言ってないが、議員会館で議論する時に本音が出たのは、「寇」という字は侵略者ないしは侵略の意味ですと。
 これは日本からの視点だと。
 モンゴルは世界平和を目指して日本にやって来たのかもしれないと。
 侵略されたというのは日本からの立場であって、これ偏ってるので、「モンゴルからの襲来」にしなきゃいけないと言うんですよ。

 「大和朝廷」も右側に偏ってるから、「大和政権」にすると。
 何を言ってんだよお前らは、とやってたら、「全部戻します」と来た。
<引用終り>


  1. 教育
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2017-03-20 13:47

日本は潜在的な敵性国<その後どうなったか

 アメリカが日本を潜在的敵性国として認定、これが1990年のことと先回エントリーした。
これがその後の失われた20年になっていくのだが、その後どうなったのか見てみたい。
色んな側面があるので、最初は防衛面から。

 防衛面と言っても、私は自衛隊との関係はないのでネットなどで見る話が中心なのだが、一度だけ海上自衛隊の護衛艦を訪問したことがある。最初はその話から。

 もう古い話だが、タイで仕事をしていたころの事、タイに海上自衛隊の護衛艦隊が親善訪問にやってきた。2000年6月の事である。
寄港したのはパタヤの少し南サタヒップ軍港。護衛艦3隻の艦隊で、旗艦が護衛艦くらま。
その護衛艦くらまで艦上レセプションがあり、私も招待されたので参加。そこで自衛官の方と親しく話をする機会があり、大変貴重な経験をした。
 
護衛艦くらま
2017-3-19護衛艦くらま 

くらまは基準排水量5200トン、ヘリコプター3機を搭載する護衛艦である。
レセプションはヘリ用甲板と格納庫を使って行われた。
 
そこで特に印象に残ったことが三つ。
一つ目はくらまが停泊した直ぐ近くにタイ海軍自慢の軽空母「チャクリナルエベト」が停泊しており、自衛官の方は早速そこを訪問、中を色々見せてもらったと言っていた。

チャクリナルエベト ・・・ アセアンで唯一の空母である。
2017-3-19チャクリナルエベト 
1997年ころ完成、基準排水量1万トン、総排水量11500トン、世界最小の空母と言われている。
 
自衛官の方の話が印象に残っている。
あの空母は現在はまだ稼働できない状態だが、それでも大きな抑止力だ。若し万一何かあれば、それが自然災害でも大きな力になる」こう言っていた。
自衛官の方がタイでさえ小さいとは言え空母を持っている。日本ならばぜひとも空母が欲しい、いろんな災害などにもとても役に立つはずだ。こういっていたのが印象に残っている。
(後日談、タイの空母はその何年か後、インド洋大津波の時非常に役に立ったそうだ)。
 
あと二つは自衛隊の艦艇の食糧・燃料の補給についてと、日本国の駐タイ特命全権大使閣下と色々話が出来た事だが、この件は今回省略。

こんな事で、2000年ころの日本は自衛隊の艦艇も大型のものはできず、タイでさえ持っている空母など夢のまた夢。こんな状態が前回エントリーしたアメリカの日本封じ込めの一環だった。

しかしその後、2001年の9.11、そして2003年のイラク戦争辺りからアメリカの態度が変わってきた。従来作れなかった大型の艦艇を製造することを認めるようになってきた、護衛艦は5千トン級が6千トン級になり、イージス艦は7千トン級になった。そして空母のような全通甲板を持つ護衛艦ができるようになった。護衛艦ひゅうが(発注~2004年、就役~2009年3月)の登場である。
このひゅうがは東日本大震災で大活躍したことは記憶に新しい。

所でこの防衛に関して、余命三年時事日記に衝撃的な記事が載っている。

余命さんはこれは妄想記事だがと断ったうえで、引用自由だが引用するのなら全部引用してほしいと言っておられたので、該当部分全部を引用すると

<以下引用>

68 韓国よさらば
http://yh649490005.xsrv.jp/public_html/2015/08/21/68%E3%80%80%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%82%88%E3%81%95%E3%82%89%E3%81%B0/

 第一次安倍内閣の時代、日米安保で極秘交渉があった。米軍再編成、沖縄問題等公になっている部分以外に、日米の超高官レベルで別途の問題の核心的提案があったのである。日本側からでは、合意に至ったか、文書化されたか、記録に残されたかはまったくわからないが、米側からの情報でその交渉の中身はすべてわかっている。何十年か後に米国公文書館においてみつかる可能性がある。
「我々は日本側が一切の記録を残さないことを前提に提案を行う。米国は韓国に対し、過去、現在、将来の各種分析を行った結果、同盟国としては不適格との結論に達した。よって経済的には,スワップの延長停止をはじめとして積極的に関わる援助等は行わないことを決めた。軍事に関しては、最先端軍事技術の供与停止をはじめとして、軍事訓練等もそれを考慮して対応する。来る2012年米韓指揮権委譲後は速やかに在韓米軍の撤退をすすめ、統合司令部だけを残す予定である。その後の北朝鮮侵攻のような事態については、朝鮮戦争勃発当時とは大きく周辺国の状況が変化しているので、韓国の国防力と中国非参戦を考慮すれば米国や日本が巻き込まれることはないと判断している。原則、米国は介入しない方針だ。韓国との原子力協定改定を認めることはない。陰で核開発を進める国に核開発のお墨付きを与えるようなもので論外である。米中ともに朝鮮半島非核化を望んでいる。このままの中途半端な米韓同盟は北朝鮮の核武装を進め、それはIAE脱退による韓国の核武装と必然的に日本の核武装につながる。米国が半島から手を引いて日本とともに第一列島線防衛に専念することは両国にとっても多くのメリットがあると考える。半島は中国の影響を受け韓国は半属国となるであろうが、即、侵攻、占領のパターンは考えにくい。韓国が国として存在するならば中国は北朝鮮と韓国に自国の安全保障上、絶対に核を持たせないであろうから半島は非核化されるであろう。ついては事実上、敵となる韓国と直接向き合い対峙することとなる日本に対し、米国は以下の対応をとる。まず日米安保の密接強化。軍事共同訓練の強化。日本の防衛力強化への協力。また戦後の軍事産業にかかる制限や規制を原則解除、容認、黙認することとする。米国は直接の脅威となりうる原潜と大陸間弾道弾は認めないがそれ以外は注文をつけない。日本の国内事情が許せば、中国に対する抑止力の範囲で核弾頭を売却してもよい(注)。日本が軍備増強し、中国に対する核抑止力を持つことはアジアの平和、世界の平和につながると我々は確信している。日本はこの提案を踏まえて適切な対応をとられたく思う」まさに驚愕メッセージ。これは2007年と思われるが、当時はもちろんのこと、現在であってもこんなものが明るみに出れば国内大混乱となるでしょうな。

(引用者注:核の問題については、ここでは詳しく書いてないが、ドイツと同じようなニュークリア・シェアリング(Nuclear Sharing)ではないだろうか。ドイツは核保有国ではないがイタリア・オランダとともに、このニュークリア・シェアリングで実は核を持っている。核不拡散と言いながら、うまい抜け道が作ってあるものだ)
<引用終り>


この「戦後の軍事産業にかかる制限や規制を原則解除、容認、黙認」の一例が大型護衛艦いずもの就役ではないだろうか。

護衛艦いずも
2017-3-20護衛艦いずも 
基準排水量:19500トン 総排水量は非公表ながら2万7千トン位らしい

最近このいずもを南シナ海に派遣するという話をロイターが報道している。

海自最大の護衛艦「いずも」、南シナ海で長期活動へ
http://jp.reuters.com/article/maritime-self-defence-izumo-idJPKBN16K0UA

そして早速これに対し某国が「ぷぎゃあ!!」と言っているようだ。
http://www.recordchina.co.jp/b172445-s0-c10.html

ロイターの記事によれば、「フィリピンではドゥテルテ大統領を艦上に招待することも検討している」そうだ。良いことではないか。
南シナ海は日本にとって生命線。航行の自由は絶対譲れないところだと思う。


  1. アメリカ
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2017-03-18 22:15

日本は潜在的な敵性国

 3月12日のエントリー「お役人様の本心を垣間見る」でコメント欄にこんな事を書いた。
アメリカは日本を「潜在的な敵性国家と」して認定』、これは1990年のパパブッシュの頃の話。この件は1993年のクリントン大統領の「冷戦は終わってアメリカが勝った。次は日本が敵国だ」と経済戦争を仕掛けられた話と繋がる。しかしそれが1990年からだという事は私も最近西尾先生の著作で知ったのだが、今回その1次ソースを調べてみた。

他にもあるかも知れないが、多分この伊藤貫の著作らしい。そこでこの著書を手に入れて読んでいる。

自滅するアメリカ帝国 日本よ、独立せよ 2012年3月刊 文春新書 伊藤菅著

2017-3-18-0.jpg 

もう5年も前に出版された本だが、今見てもその内容は新鮮である。
この本の帯の部分が面白いので、表紙・裏表紙ともに映像を張り付けたのだが、赤枠のところなど、今の世界の状態そっくりそのままである。
曰く
「中国から巨額借金するアメリカが「中国封じ込め」など出来はしない」
或いは
「北朝鮮が核兵器による恫喝を仕掛けた場合、米国は危険を冒して日本を助けるだろうか」


さてこんな風なのだが、「冷戦後の日本を国際政治のおけるアメリカの潜在的敵性国と定義し、日本に対する封じ込めを実施する」
こんな事をアメリカが言っている。その中身を見てみたい。
少々長くなるが、上掲伊藤貫氏の著作から引用する。

<以下引用>

第2章 驕れる一極覇権戦略                           
一九九〇年「日本封じ込め」

 一九八九年末にベルリンの壁が崩れて東西陣営の対立が終わると、米政府は即座に、「世界を一極構造にして、アメリカだけが世界を支配する。他の諸国が独立したりリーダーシップを発揮したり、独自の勢力圏を作ろうとすることを許さない」というグランド・ストラテジーを作成した。ブッシュ(父)政権のホワイトハウス国家安全保障会議が、「冷戦後の日本を、国際政治におけるアメリカの潜在的な敵性国と定義し、今後、日本に対して封じ込め政策を実施する」という反日的な同盟政策を決定したのも、一九九〇年のことであった。
 (筆者は当時、「ブッシュ政権は日本を潜在的な敵性国と定義して、『対日封じ込め戦略』を採用した」という情報を、国務省と国防総省のアジア政策担当官、連邦議会の外交政策スタッフから聞いていた。ペンタゴン付属の教育機関であるナショナル・ウォー・カレッジ〔国立戦争大学〕のポール・ゴドウィン副学長も、「アメリカ政府は、日本を封じ込める政策を採用している」と筆者に教えてくれた。)
 ブッシュ(父)政権が、レーガン政権時代に国防総省からの強引な要求によって決定された自衛隊の次世代戦闘機の日米共同開発合意を一方的に破棄・改定したり(注1)、日本に対して国際通商法(GATTルール)違反のスーパー三〇一条項を適用して、米製品を強制的に購入させる「強制貿易」政策を押し付けてきたりしたのも、「アメリカが支配する一極構造の世界を作るためには、。潜在的な敵性国”である日本を封じ込めておく必要がある」という戦略観に基づいたものであった。
 当時のアメリカ外交に関して優秀な国際政治学者(リアリスト派)であるケネス・ウォルツ教授(カリフォルニア大学バークレー校とコロンビア大学)は、「ソ連が没落してアメリカに対抗できる国が世界に存在しなくなったため、米政府は傲慢で自己中心的な外交政策を実行するようになった……カントやニーバーが指摘したように、国内政治であれ国際政治であれ、一旦、絶対的な権力(覇権)を握ると、どこの国も不正で腐敗した統治行為を行うようになる。アメリカが一極構造を作って世界中の国を支配しようとすれば、そこに権力の濫用と権力の腐敗現象が発生するのは当然のことだ」(Realism and International Politics)と述べている。
 公式の席では日本に対して、「日米同盟は、価値観を共有する世界で最も重要な二国間同盟だ」とリップ・サービスしておきながら、実際には日本を”潜在的な敵性国”とみなして強制的な貿易政策を押し付けてきた一九九〇年代のアメリカーーブッシュ(父)政権とクリントン政権ーーのやり方は、ウォルツが指摘したように「権力の濫用と腐敗」を体現したものであった
                             
 ■リーグされた一極化戦略

 アメリカの「世界一極化」グランド・ストラテジーがホワイトハウスと国防総省の内部で真剣に討議されたのは、一九九〇年と九一年のことであった。この「世界一極化」グランド・ストラテジーを構想する際、米政府は、アメリカの重要な同盟諸国と何の協議も行わなかった。この新しい戦略案は同盟国のアメリカに対する信頼感を裏切る内容となっていたため、米政府は同盟諸国に、一極覇権戦略の内容を知られたくなかったのである。
「世界一極化」戦略の内容が最も具体的に描写されたのは、一九九二年二月十八日に作成された「一九九四~九九年のための国防プラン・ガイダンス」(DPG:Defense Planning Guidance for the Fiscal Years 1994‐ 1999)というペンタゴンの機密文書においてであった。チェイニー国防長官(当時)とウォルフォウィッツ国防次官(同)は、この機密文書の戦略構想に承認を与えていた。DPGの内容を知ることを許されていたのは、統合参謀会議のメンバーと陸海空海兵隊・四軍の最高幹部だけであった。
 ところがこのDPGが作成された三週間後、何者かによってこの機密文書の内容がニューヨーク・タイムズ紙とワシントン・ポスト紙にリーグされてしまった。この文書をリーグした人物は、「この戦略案は非常に重要なものである。したがってアメリカ国民はその内容を知るべきである」と判断して、リーグしたという。一九九二年二月のDPGの中で最も重要なものは、以下の七項目であった。
① ソ連崩壊後の国際社会において、アメリカに対抗できる能力を持つ大国が出現することを許さない。西欧、東欧、中近束、旧ソ連圈、東アジア、南西アジアの諸地域において、アメリカ以外の国がこれらの地域の覇権を握る事態を阻止する。

② アメリカだけがグローバル・パワーとしての地位を維持し、優越した軍事力を独占する。アメリカだけが新しい国際秩序を形成し、維持する。そして、この新しい国際秩序のもとで、他の諸国がそれぞれの。正当な利益”を追求することを許容する。どのような利益が他の諸国にとって”正当な利益″であるか、ということを定義する権限を持つのは、アメリカのみである。

③ 他の先進産業諸国がアメリカに挑戦したり、地域的なリーダーシップを執ろうとしたりする事態を防ぐため、アメリカは他の諸国の利益に対して”必要な配慮”をする。アメリカが、国際秩序にとって”害”とみなされる事態を修正する責任を引き受ける。何が国際秩序にとって”害”とみなされる事態であるか、ということを決めるのはアメリカ政府のみであり、”そのような事態を、いつ選択的に修正するか”ということを決めるのも、アメリカ政府のみである。

④ アメリカに対抗しようとする潜在的な競争国が、グローバルな役割、もしくは地域的な役割を果たすことを阻止するための(軍事的・経済的・外交的な)メカニズムを構築し、維持していく。

⑤ ロシアならびに旧ソ連邦諸国の武装解除を進める。これら諸国の国防産業を民生用に転換させる。ロシアの所有する核兵器を、急速に減少させる。ロシアの先端軍事技術が他国に譲渡されることを許さない。ロシアが、東欧地域において覇権的な地位を回復することを阻止する。

⑥ ヨーロッパ安全保障の基盤をNATOとする。NATOは、ヨーロッパ地域におけるアメリカの影響力と支配力を維持するためのメカニズムである。ヨーロッパ諸国が、ヨーロッパだけで独自の安全保障システムを構築することを許さない。

⑦ アメリカのアジア同盟国ーー特に日本-―がより大きな地域的役割を担うことは、潜在的にこの地域を不安定化させる。したがってアメリカは、太平洋沿岸地域において優越した軍事力を維持する。アメリカは、この地域に覇権国が出現することを許さない

 ーー以上が、DPGの内容の要点である。

 この機密文書の中でアメリカの潜在的な競争国(もしくは敵性国)として描かれていたのは、ロシア、中国、日本、ドイツ、の四国であった。前年に軍事帝国が崩壊したばかりのロシアとニ年半前に天安門虐殺事件を起こした中国が、アメリカの「潜在的な競争国・敵性国」と定義されていたことは納得できるが、すでにほぽ半世紀聞も「アメリカの忠実な同盟国」としての役割を果たしていた日本とドイツが、米政府の機密文書において冷戦後のアメリカの潜在的な敵性国と描写されていたことは、「外交的なショック」(ワシントン・ポスト紙の表現)であった。
 当時、連邦上院外交委員会の議長を務めていたショー・ハイテン議員(オバマ政権の副大統領)は、「DPGの内容は、我々にとって。最も親密な同盟国”ということになっている日本とドイツの横っ面を張り倒すようなものだ。米政府は、日本とドイツが国際政治においてより大きな役割を果たすことを阻止するため、アメリカが巨大な軍事力を維持する必要があるという。日本とドイツをこのように侮辱し、敵対視することが、本当にアメリカ外交の利益となるのだろうか」とコメントしていた。

<引用終り>


こんなものである。
これが日本の失われた20年の出発点。そしてここからいろんな問題が出てきた。
前回エントリーしたお役人さんの発言、円を刷り増ししたらとの意見に対し、「そんなことをしたら、アメリカが機嫌を悪くしますよ」、こんな事も出てきた。
また(注1)と書いた戦闘機の日米共同開発は現在自衛隊が使用しているF2戦闘機のことである。この戦闘機はF16をベースに共同開発されたのだが、突如「フライバイワイヤのソースコードを供与しない」と言い出した。これが無ければ戦闘機にならないのだが、この話にはオチがある。日本は元々独自開発を考えてフライバイワイヤも開発していた。だから「アッ、そうですか」でF2が出来てしまった。出来てみたら元のF16より出来がいい(笑)。


そして最大の問題は「中国という巨大なオバケを育て上げてしまった」ことではないか。しかし今回はこの問題はちょっと省略。
それからこれは私の推測だが、アメリカの日本封じ込め政策を見て、中国・江沢民は93年から反日政策を始めた。南京大虐殺など一連の反日政策をやってもアメリカはなにも文句は言わないだろうと・・・。

このアメリカ一極支配に対するアンチテーゼとして、トランプの「アメリカ・ファースト」があるし、各国のナショナリズムがあるのだと思う。

アメリカがこの政策のせいでいかに病んでいるか、そんなデータがある。

これはWSJの『「トランプ劇場」が支持者を失わない理由』という記事にあったグラフ

貿易赤字、連邦債務、軍事作戦費用累計のグラフである。

2017-3-18アメリカの貿易赤字・債務・軍事費 
 

凄まじい貿易赤字と連邦債務。特に連邦債務はクリントン時代、ブッシュ(ジュニア)時代、オバマ時代とはっきり急増していることが分かる。
このアメリカの借金=アメリカ国債を一番たくさん持っているのが日本と中国、日本はもっとアメリカにモノを言わねばいけないことが良く分かりますね。
・・・次回に続きます・・・


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2017-03-12 13:43

お役人様の本心を垣間見る

 財務省や外務省のお役人様のやることが日本の国益重点ではない、こんな事がしばしば批判されている。そんなお役人様の考えていることが良く分かる話を見かけたので書いてみたい。
日本再生のためにはこんな所をどう改革するか、これからの課題なのだが、それを考える一つの事例になるのではないか。

最初は現在発売中の雑誌「Hanada」4月号に載っていた話。
ここに「蒟蒻問答」という対談のページがある。ここで堤 堯(つつみ ぎょう)氏がこんな事を言っている。関連部分を引用すると。

<以下引用、Hanada4月号 p97)

 前にも言った記憶があるけど、円高デフレが十年ほど続いた頃、俺はいずれ財務省のトップになると目される官僚にこう言ったことがある。
 アメリカをはじめ他の国は通貨を刷り増している。ドルは三倍、ユーロは二倍、ポンドは四倍、スウェーデンのクローネに至っては七倍に刷り増している。なのに、円だけ刷り増さなきや円高デフレになるのは当然だ。円を刷り増したらどうか、とね。彼はこう返した。
 「そんなことをしたら、アメリカが機嫌を悪くしますよ」
 通貨発行権は国の主権だ。主権を行使するのに、他国の顔色を窺う必要なんかない。何を言っているんだと、しばし呆れて彼の顔を見詰めた

 世界で通貨を発行している国は百八十九力国。ここ十年間の通貨発行量の伸び率を比べると、なんと日本は最下位の百八十九位だという。つまり、日本はそれだけ通貨発行量を抑えに抑えてきたんだね。
 アメリカにすれば、日本が円高デフレの状態にあるのが望ましい。日本のカネがアメリカに流れるからだ。下手に金融緩和を言えば、アメリカに睨まれて出世に障る。それが財務官僚の本音だ。
 ところが安倍は敢然として、この通貨発行権という主権を行使した。異次元の金融緩和を黒田バズーカというが、あれは前日銀総裁・白川方明のクビを切った安倍が黒田を後釜に据えて、その尻を叩いてやらせている。いうなら安倍バズーカだ。
 ためにメルケルには「為替操作を疑う。世界経済の懸念材料だ」と批判され、英米の新聞からは「本来、デフレ対策は構造改革でやるべきだ。安倍は間違っている」と批判され、IMFでも「為替操作だ」と非難された。
 ところが安倍は怯まない。この一事をもってしても、俺は安倍を支持しているんだ。国の経済指標は株価、GDP、失業率の三つで計られる。三つとも、四年前に比べて好転している。なのに、アペノミクスをアホノミクス呼ばわりする手合いがいるが、どっちがアホかと言いたい。

<引用ここまで>

なるほどねえ、アメリカが冷戦に勝利しソ連崩壊(1991年12月)、それを受けて登場したクリントンに「次なる敵は日本だ」と経済戦争を仕掛けられ、失われた20年で苦しんだのだが、その経済戦争がどんな形だったのか、良く分かる話である。
財務省は日本の国益を考えていないのだ。


もう一つ、こんな話がある。
「中国はなぜ尖閣を取りに来るのか」 藤岡信勝・加瀬英明編 自由社h22刊という本に載っている話。この本は私も読んでいないのだが、読書家の方が読後感をアップされているブログに記事があった。
「人差し指のブログ」というブログにその話が載っている
http://ameblo.jp/hitosasiyubidesu/entry-12252937374.html
該当部分は加瀬英明氏と石平氏の対談になっている。

<以下同ブログより引用>

<加瀬英明>    1992年10月に、宮澤内閣のときですが、有識者14人が首相官邸に招かれ、天皇皇后両陛下のご訪中について、個別に意見を聴取するということがありました。
 
これは、もちろん出来レースで、はじめから結論はわかっていたわけですが・・・・・・・。
  
私はそのうち1人として、反対の意見を述べました。
  
<石平>    どのようなご意見を?
 
<加瀬>    まず一つは、天皇が外国へ行幸(ぎょうこう)されるのは、国民を代表してその国を祝福されるためです。「中華人民共和国のような国民の人権を蹂躙(じゅうりん)している全体主義国に、天皇がおいでになられるのは、なじまない」 といいました。
 
もう一つ、その年の2月、中国の全人代行務委員会が中華人民共和国領海及び隣接区法というのを制定して、この中で、尖閣諸島・南沙諸島などを、「中国固有の領土である」 という法律を制定していました。
  
私は、「中国が尖閣諸島を自分の領土だということを立法までした直後に、陛下がおいでになるのはふさわしくない」 と考えました。
  
それに、北京政府は3年前には、天安門広場で、多くの学生と市民を虐殺していました。
  
<石平>    もっともな話です。でも、結局、天皇皇后両陛下はご訪中されたわけですね。
 
<加瀬>    私は 「それでも、どうしても天皇陛下が中国をお訪ねになられるのでしたら、お言葉のなかで、人権を尊重するようにといわれるべきだ」 と、述べました。
  
首相官邸に赴く前の月に、外務省の樽井中国課長(当時)が私の事務所にやってきて 、「お願いがあります。私は外務省に入省してから、北京に留学しました。私は生涯を日中友好に捧げる決意をそのとき固めて、今日に至っています。どうか天皇ご訪中に反対なさらないでください」 と懇願されました。
 
私は、「樽井さん、それはあなたの個人的な考えで、日本の国益のためには、天皇がおいでにならない方がよいと確信しています」 といったら、悄然として帰っていきました。
  
<石平>    本当にあきれた話ですね。
 
日本の国民の税金から給料をもらっている、日本の外交官ですよ。彼らが生涯をささげるべきものは、日本の国益です!日本の国益こそが、彼らがささげるべきものであって、日中友好でもなんでもないんですよ!
  
彼らは日中友好を目的にしていますが、「友好」 が外交の目的ではないんですよね。

<引用終り>

ここで樽井中国課長というのはコイツ
樽井澄夫
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%BD%E4%BA%95%E6%BE%84%E5%A4%AB


この天皇陛下のご訪問というのは実に厄介な政治的意味を持っている。日本のエンペラーが中国に行った、これは天安門事件で世界的に孤立していた中国に免罪符を与え、その後の中国の発展の基礎を作ったという意味で国際的に重要なのだ。

六四天安門事件
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E5%9B%9B%E5%A4%A9%E5%AE%89%E9%96%80%E4%BA%8B%E4%BB%B6

上掲wikiによれば西側諸国の対応として
日本、アメリカ、台湾、フランス、西ドイツを含む各国は、譴責あるいは抗議を発表し、G7 による対中首脳会議の停止、武器輸出の禁止、世界銀行による中国への融資の停止、日本からの対中借款停止などの外交制裁を実施した。
・・中略・・
その後、「譴責」や「抗議」を行った国を含めて、ほとんどの国が1992年日本の宮沢内閣が行った天皇の中国訪問と制裁解除を契機に時期をおいて中国との外交関係の回復を行った。・・以下略・・


もう一つ鄧小平の南巡講話
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E5%B7%A1%E8%AC%9B%E8%A9%B1
この南巡講話が1992年1月~2月、これで中国は改革開放路線に大転換した。
聞こえはいいが「共産党一党独裁強欲資本主義」である。
但しこの鄧小平の路線大転換が有っても、西側諸国は六四天安門事件のため中国を制裁していた。そこへ風穴を開けたのが日本の天皇陛下御訪問であった。


それで誰が儲かったのか?、実はアメリカである。アメリカは中国に進出するのに「中国は天安門事件のようなことをする非民主主義国」というレッテルがどうしても邪魔、そこに助け舟を出したのが日本だった。天皇陛下のご訪問にはこんな重要な意味があることをよく認識する必要があると思う。

例えば2005年のみずほリサーチのデータで、かなり古いがこんなデータがある。
https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/research/r050301china.pdf

2017-3-12アメリカの対中投資推移 

アメリカの対中投資が1992年を境に激増していることが分かると思う。

またこんなデータも
2017-3-12中国の外資系企業上位10社 

トップ10には日系企業は入っていない、アメリカ~5社、ドイツ~2社、台湾~2社、香港~1社だ。

日本は失われた20年で永らくデフレ不況に苦しんできた。その間アメリカは外見上安定成長。中国は大躍進だった。
しかしその外見上成長しているはずのアメリカが国内では産業が空洞化し、白人の貧困は自殺率が上昇するほどの異常事態。そしてトランプが新大統領になった。

そこに至る過程を今振り返るのもまた意義あるものではないだろうか。」


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2017-03-07 18:58

米国の資本主義にまつわる不穏な新事実(WSJ記事です)

 WSJに興味深い記事があった。曰く「米国の資本主義にまつわる不穏な新事実」
こんな不穏なタイトルの記事なのだが、内容を読んでビックリ。アメリカがそこまで来ていたのかと再認識させられた。

要点は強者が総取りする社会が出来てしまった。総取りした結果はとんでもない高利を貪っている。こんな話であった。
例えば
スーパーマーケット業界では、1997年当時の株式公開企業は36社で、上位4社が売上高全体の半分強を占めていた。2014年の時点まで残ったのはたった11社で、上位4社の売上高は全体の89%にも上った。
20年前には米国に7000社を超える株式公開企業があったが、今や4000社を割り込んでいる

このように少数の強者が需要を総取りしている実態がある。

さらに利益率でみると・・・
 1996年末の時点で、S&P500種株価指数の構成企業のうち純利益率で上位25位に入った企業は、売上高1ドル当たりの利益は中央値で21セント弱だった。これに対して、2016末の上位25社の利益は同39セントだった。
 S&P500種指数の全構成企業で見ると、純利益率は20年前には中央値で6.7%だったが、2016年末には9.7%に上昇した。
 というわけで、この20年で企業全体の収益性は増した。しかし勝者の収益性はそれをはるかに上回る勢いで上昇しており、売上高1ドル当たりの純利益はほぼ2倍になった。

ここまで利益率が高いと株主はホクホクだと思う。がしかし物には限度がある。
特にこの記事はあえて平均値と言わず中央値で書いているところを注目している。トップ企業の数値が高すぎて平均値では高すぎて実態があらわせないのだと思う。
特にS&P500種株価指数の構成企業のうち純利益率で2016末の上位25位に入った企業は、売上高1ドル当たりの利益は39セント、これには正直びっくりでした。
(上位25社の中央値ですから、上から13番目の会社の利益率が1ドル当たり39セントという事です)
裏山鹿~裏山鹿~~。

これが冷戦終了(1991年)後のアメリカ一人勝ち時代の結果なのでしょう。

そしてこのような高利益率が長続きする筈がない、これは歴史が示しています。
アメリカにとっては奴隷貿易だとかアヘン密貿易時代の暴利に近いのかもしれません。ですが今回はこれ以上解析しようがないので、記録するにとどめたいと思います。


参考までにWSJ記事全文を添付します。詳細はリンク先参照ください。

<以下WSJより引用>
http://jp.wsj.com/articles/SB10681214028215414391304583005101384346858

MONEYBEAT
米国の資本主義にまつわる不穏な新事実
勝者が総取りしやすくなった理由は何なのか

もしかすると創造的破壊の法則はとうとう通用しなくなってしまったのかもしれない
By JASON ZWEIG
2017 年 3 月 6 日 08:54 JST

――筆者の筆者(原文のまま)のジェイソン・ツヴァイクはWSJパーソナル・ファイナンス担当コラムニスト

***

 「勝者は走らせておけ」は投資にまつわる最も古い格言のひとつだ。一方、最近は「勝者は総取りするかもしれない」という考えがある。

 企業は規模が拡大するにつれて現状に満足するようになり、その結果、規模が小さい意欲ある企業との競争にさらされる。そうした競争相手は大企業より安い価格を打ち出して、大企業を追い抜く可能性がある。現代の資本主義はこうした考え方に基づいている。株式市場の上昇が止まる気配を見せていない理由は、この「創造的破壊」のサイクルが変化していることにあるのかもしれない。

 経済学者のグスタボ・グルロン氏(米ライス大学)、エレーナ・ラーキン氏(カナダ・ヨーク大学)、ロニ・ミシェリー氏(米コーネル大学)の新たな研究によると、米国の企業は「巨大企業は規模が拡大するにつれて弱くなるどころかさらに強くなる」という勝者総取りシステムに向かっているという。

 他の経済学者が最近行った研究でも同じような結論が出ている。数少ない「スーパースター企業」が業界で優位に立ち、競争相手を締め出して、ここ何十年もみられなかった規模で市場を支配しているのだ。

 アップルや、グーグルの親会社であるアルファベットといった明らかに勝者が独り勝ちしている事例以外を見てみよう。

 まずは不動産サービス業界。グルロン氏らによると、1997年には株式を公開している不動産サービス会社は42社あり、上位4社が全体の売上高の49%を占めていた。しかし2014年の段階で残っていたのは20社のみで、上位4社――CBREグループ、ジョーンズ・ラング・ラサール、リアロジー・ホールディングス、ウィンダム・ワールドワイド――が全体の売上高に占める割合は78%に達した。

 スーパーマーケット業界はどうか。1997年当時の株式公開企業は36社で、上位4社が売上高全体の半分強を占めていた。2014年の時点まで残ったのはたった11社で、上位4社――クローガー、スーパーバリュー、 ホールフーズ・マーケット、ラウンディーズ(クローガーに買収されて以降)――の売上高は全体の89%にも上った。

 グルロン氏らによると、20年前には米国に7000社を超える株式公開企業があったが、今や4000社を割り込んでいる。

 投資調査・資産運用会社のルーソルド・グループ(ミネアポリス)によると、利益のほとんどを手にしているのも勝者だ。

 1996年末の時点で、S&P500種株価指数の構成企業のうち純利益率で上位25位に入った企業は、売上高1ドル当たりの利益は中央値で21セント弱だった。これに対して、2016末の上位25社の利益は同39セントだった。

 S&P500種指数の全構成企業で見ると、純利益率は20年前には中央値で6.7%だったが、2016年末には9.7%に上昇した。

 というわけで、この20年で企業全体の収益性は増した。しかし勝者の収益性はそれをはるかに上回る勢いで上昇しており、売上高1ドル当たりの純利益はほぼ2倍になった。

 昨年、純利益率で上位25社に入った企業には イーベイ、 アルトリア・グループ、バクスター・インターナショナル、 ギリアド・サイエンシズ、 コーニング、ビザ、 マスターカード、 フェイスブック、アムジェン、バイオジェンなどがある。

 「資本主義に失望している」と冗談めかして言うのはルーソルドのダグ・ラムジー最高投資責任者(CIO)。「大企業が徐々に競争相手との距離を広げているだけのように見える」

 勝者が総取りしやすくなったとすればその理由は何なのか。ミシェリー教授によると2つの説がある。1つは反トラスト法の適用が抑制された結果、大規模な企業合併が行われるようになり、競争が緩和され、利益が増えたという説。もう1つはテクノロジー原因説だ。「グーグルやアマゾンと競争したければ数十億ではなく数百億ドル規模の投資をしなければならない」(ミシェリー教授)。

 ミシェリー氏らの研究によると、2001年から2014年にかけては上位企業の優位度が高くなった業界の株を買い、上位企業の優位度が下がった業界の株を売っていれば、年間で株式市場全体を平均約9ポイント上回るリターンを上げられたという。

 こうした成績を達成するには、毎年、それぞれの業界の株式公開企業数を数え、企業の年次報告書に掲載されている売上高を使って「ハーフィンダール・ハーシュマン指数」(HHI)を計算すればいい。

 企業数が減少傾向にあってHHIが上昇していれば、勝者総取りの状態になりつつある。そうなれば「買い」だ。

 統計に基づいてというより直感でそうしているのかもしれないが、おそらく多くの株式投資家はこのところ、こうした株の買い方をしているのではないか。勝者が弱い企業を駆逐した結果、あまりに大量の資金がごくわずかな銘柄を追いかけている。

 とはいえ、歴史を見れば分かることだが、勝者総取りの事例は過去に何度もあったものの、長続きすることはめったにない。

 もしかすると創造的破壊の法則はとうとう通用しなくなってしまったのかもしれない。しかし遅い早いはあったにせよ、資本主義は勢いに乗った勝者を敗者に変える力をずっと持ち続けてきた。

 なんなら調べてくれてもいい。できればブラックベリーを使って調べてもらいたいものだ。もしまだ使っている人を見つけられれば、の話だが。

<引用終り>
  1. 経済
  2. TB(0)
  3. CM(10)