2015-07-26 22:29

今に生きる和辻哲郎の慧眼

 哲学者の和辻哲郎が実に素晴らしい事を言っている。
それは「日本の悲壮な運命」なのだと言う。そして戦前、昭和12年に書かれたものだが現代にも十分通用する。
そんな事で和辻哲郎がどんな事を言っているか書いてみたい。

最初にこの話は宮崎正弘さんのメルマガの中の読者の声に載っていたものだ。
宮崎正弘の国際ニュース・早読み(中国メディアに日本の某新聞や反対団体の暗合)  発行日:7/22
http://melma.com/backnumber_45206_6238604/
此処の読者の声3にその和辻哲郎の話が載っている。
尚この読者の声欄の「2」で短足おじさんの一言を紹介していただいた。まことにありがたく感謝しております。

尚この和辻哲郎の話はNINJA300さんの以下ブログでも取り上げられている。
http://ninjafighter.blog.fc2.com/blog-entry-1460.html

そしてアメリカの対日政策に関して、NINJA300さんの以下ブログも参照ください。
http://ninjafighter.blog.fc2.com/blog-entry-1435.html

それからGHQのWGIPについては友遊さんが以前から色々とり上げているが、最近の以下エントリーが興味深い。
http://yuyuu2013.blog.fc2.com/blog-entry-3952.html



さて本論の和辻哲郎だが、上掲宮崎正弘氏のメルマガの読者の声、これの投稿者「三猫匹」さんは和辻哲郎の文章を引用に当たってこんな事を言っている。
和辻の論考について
一.本稿で、和辻は主として英米のconventional(慣習的)な敵意を指摘しており、共産勢力の企画的な敵意については論考していないし、同じく、戦時の言論として、国内的な不都合事もここでは論考していない。

こんな事を念頭に見ていただきたいと思います。

では和辻哲郎の話ですが、昭和12年9月の『思想』誌に、和辻哲郎が「日本の悲壮な運命」を指摘する文章です。
題して「文化的創造に携わる者の立場」

では引用です。
「日本は近代の世界文明の中にあってきわめて特殊な地位に立っている国である。20世紀の進行中には、おそかれ早かれ、この特殊な地位にもとづいた日本の悲壮な運命が展開するであろう。あるいはすでにその展開が始まっているのであるかも知れぬ。
 日本のこの特殊な地位は世界史的に規定せられているのである。世界史上にこれまで高貴な文明を築いたものは、西アジア・ヨーロッパ文化圏のほかにインド文化圏、シナ文化圏を数えることができるが、近代以後にあっては、ヨーロッパの文明のみが支配的に働き、あたかもこれが人類文化の代表者であるかのごとき観を呈した。従ってこの文明を担う白人は自らを神の選民であるかの如くに思い込み、あらゆる有色人を白人の産業のための手段に化し去ろうとした。もし19世紀の末に日本人が登場し来なかったならば、古代における自由民と奴隷とのごとき関係が白人と有色人との間に設定せられたかも知れぬ。しかるに日本人は、長い間インド及びシナの文化の中でそだって来た黄色人であるにかかわらず、わずかに半世紀の間に近代ヨーロッパの文明に追いつき、産業や軍事においてはヨーロッパの一流文明国に比して劣らざる能力を有することを示した。さらに精神文化においても、インド人やシナ人自身がすでにその本質的な把握を失い去っている高貴な古いインド文化、シナ文化を、今なお生ける伝統として血肉の中に保存し、これに加えてギリシア文化の潮流に対しても新鮮な吸収力を有することを示した。
 
この現象が、ヨーロッパの文明のみを人類の文化の代表と考えて白人を神の選民とするヨーロッパ人の確信に、不安な動揺と脅威とを与えたのである。だから20世紀が「黄禍」という標語とともに幕を開いたのは偶然でない。近代文明の点においてはなおきわめて幼稚であった40年前の日本の勃興が、直ちにジンギスカンのヨーロッパ席捲を連想せしめたごときも、日本人の能力がいかにヨーロッパ人にとって予想外であったかを示しているのである。

 日本人のつとめたこの役割は、本質的な方向から言えば、十億の東洋人の自由の保証である。この自由なくしては、公正な意味において、人類の文化を云為することはできない。しかしながら、この新しい事態は、白人の希望に反して目前に成熟しつつあるのであって、いまだ十分にその承認を得てはいない。白人は本能的にこの事態を好まないのみならず、また彼らの産業の利害がこの承認を拒否する。たとえば英国の産業は日本の産業に対して公平な競争を拒んでいる。
 その理由は日本の労働者の生活程度が低いからである。彼らによれば労働者の低き生活程度、従って低き文明にもとづく日本人の産業が、高き生活程度、従って高き文明にもとづく英国人の産業を脅かすことは、まさしく文明にとっての危険である。文明のために日本の競争は防圧せられねばならぬ。しかるに英国の労働者の労銀が高いということは、四億のインド人を手段とするという立場に立つがゆえに可能なのである。文明の防衛とは四億のインド人を奴隷状態に置くことの防衛にほかならぬ。しかもこの防衛を脅かすものは、有色人もまた白人と同じき権利を有することを事実上立証した日本人である。してみれば日本人は二重の意味において英国人の生活を脅かしていることになる。これは一例であるが、日本人はかかる〇方(処方か:注)で「世界」に、すなわち白人の世界に、危険をもたらしたのである。

もし近代文明の方向が護り通さるべきであるならば、危険な日本は抑圧せられねばならぬ。この点において白人の国々はすでに連係して日本に対抗して来たのである。世界大戦後の平和会議において日本の提案した人種平等案は、世界史上画期的な意義を有するにかかわらず、できるだけ小さく取り扱われた。そうしてその後まもなく、ワシントンの軍縮会議は、世界平和の美名の下に、シナを媒介に用いつつ日本を抑圧することに成功した。日シ間の離間はこの時以来拍車をかけられたのである。英人がインドの資源を開発し、米人がアメリカの資源を開発することは、すべて文明の進歩を意味したが、日シ連携の下に日本がシナの資源を開発することだけは、あくまでも妨害さるべきことなのである。シナにおける抗日の激成は日本を抑圧するもっとも有効な手段として、シナ側の以夷制夷と相表裏しつつ、きわめて巧みに推し進められた。
 日本が発展することは常に抑圧に値する。発展の度が高まれば抑圧の度も高まるであろう。これが日本の運命なのである。日本人がその発展を断念しない限り、日本人は悲壮な運命を覚悟しなくてはならぬ。軍事的な運動を始めると否とにかかわらず、この運命は逃れられない。しかもこの運命を護り通すことは、究極において十億の東洋人の自由を護ることである。その実現は容易でないにしても、方向はそれを目ざしている。人類の文化が正当に云為され得るのは、かかる自由が保持された上でなくてはならない。―後略―

(注:ここで「処方」と記載しましたが、原文はここがスキャンして電子情報化する段階で文字が読みとれていません。「〇方」なので他に適当な言葉が見つからず、暫定として処方としました)

<引用此処まで>

素晴らしい、正に慧眼である。そしてこの「英米のconventional(慣習的)な敵意」は実は今も猶続いている。
但しそれが歪んだ形で現れることが多いのが特に問題なのだ。

例えば最近の韓国の日本敵視政策、それが遂にこんな形になって表れた。

「日本だけは地球上から絶滅させねば」 韓国メディア

何ちゅうことを言うのかと思うのだが、これがごく当たり前の韓国メディアの論調なのだ。
詳細はよもぎねこさんの以下ブログ参照ください。
http://yomouni.blog.fc2.com/blog-entry-5217.html

韓国がこんな事を言うのは実は「アメリカ様も内心そう思っているんだ」という確信がある為なのだ。
和辻哲郎が以下のように指摘している。
「ヨーロッパの文明のみを人類の文化の代表と考えて白人を神の選民とするヨーロッパ人(引用者注:アメリカ人も当然含む、いや今はアメリカ人が主体)の確信に、不安な動揺と脅威とを与えた」

こんな事が根底にあるので韓国人の無茶苦茶な暴言が出てくる。
この件は日本人がしっかり頭に入れておくべきだろう。

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2015-07-22 11:44

日本とタイのデモの共通点

  国会周辺のデモが騒がしいのだが、裏の桜さんが興味深い話をエントリーしている。
「騙されるのが心配です」
http://sakuraura.blog.fc2.com/blog-entry-3492.html

そこにある写真を見て私には非常な「既視感」を覚える。

裏の桜さんが紹介しているのはこんなツイッターなのだが

孫向文
‏@sun_koubun
日本の若者や老人、文化人がSEALDsに騙さるのが心配です。彼らのやり方は中国の「統戦」とそっくりです、いかにも共産らしい。僕は中国人だからこそ騙されない。反対意見を述べたら、罵詈雑言を浴びる、口に「平和」を盾に。日本語を使わず英語だらけ、日の丸も使わず「先進」「国際」感を演出。


そしてここにこんな写真がある。

2015-7-22国会前デモ英語だらけのプラカード写真1

下品な写真だ、熱帯のタイでも女の子は人前でシャツをめくらないぞ。 それよりこの英語だらけのプラカード、こんなモノを見てください。

2015-7-22国会前デモ英語だらけのプラカード写真2

何ですか、この下品さ。「SHIT」は手元の辞書によれば
shit:<卑、俗> ①大便、くそ ②みせかけ、偽り ③くそ野郎 ④麻薬 ⑤価値の無いもの・・・
こんな言葉を使う感性は日本人のモノではないですね。アンタなに人なの???

そして持っているプラカードの文字にはピースマークが・・

此れがピースマークです。
2015-7-22ピースマーク
詳細は下記参照ください
http://togetter.com/li/849342


さてここからが私の既視感について、1年前にタイの当時のタクシン政権(首相はタクシンの妹インラック・チナワット)をタイ国軍がクーデターで倒した。その為発生したのがクーデター反対デモ。
このデモがこんなトンデモデモだった。

2014-5-26タイのデモ1

なぜだかデモのプラカードは英語だらけ。タイ人は英語はあまり読めないのだが・・・
そしてよく見ると中央の白いシャツの人の右側にピースマークのプラカード

2014-5-26タイのデモ2

このオバサンの横にもピースマークのプラカードが・・・

そして幾らなんでもこれは無いだろう。何ですか、この下品さは。
この下品な感性はタイ人には無い。
私は永年タイにいたが、タイでこの言葉を聞いたのは「TVでオーストラリア人がFU〇K」と言ったただ一度だけ。
2014-5-26タイのデモ3

以上が昨年5月のタイのクーデターに対するタクシン派の反対デモの様子、詳細は下記参照ください。

http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-964.html

此処にBBC報道からこんな事を聞いたと記載しました。
” 今日(27日)早朝、イギリスBBCを見ていたらこんな報道が有りました。
 デモの参加者が「クーデター反対」と英語でプラカードに書いている所をBBCの記者がインタビュー。
 どうして英語で書いているのかと質問しました。
 デモ参加者の若い女の子の答え、「私たちは欧米のメディアに知って貰いたい、だから英語で書いている」、

 こんな答えでした。”

つまり英語のプラカードは上掲タイの事例の場合はタイ人向けではない、欧米メディア向け
そして如何して欧米メディア向けにプラカードを作るのか???
理由は「スポンサー様」にこんなにアピールしてますよと言う事を見せるためだった。
タイの場合はスポンサー様はタクシンだが、その裏にいるのは中共である。だから中国様にアピールするためには英語のプラカードが必要だった。

そしてその写真には共通点がある。
「英語の言葉づかいも同じ、下品さも同じ、そして何とピースマークも同じ」
これはタイのデモも日本のデモも「スポンサー様は同じ」と言う証拠ではないだろうか。
スポンサーは中国様、こうなんでしょうね。

  1. 政治
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2015-07-19 21:42

タイ国鉄複線化、そして中国夢はどうなるか

 タイ国鉄の複線化の話をエントリーしたのですが、その続編です。
前のエントリー
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1133.html

最初にタイの国鉄の複線化は今こうなっている。

2015-7-19タイ国鉄路線図説明入り拡大版


この路線図で青色の線が複線化されている所。バンコクから北部、東北部に伸びています。そしてもう一つ、東部にも複線化されていますが、これはタイ最大の深水港であるレムチャバン港からバンコクの東30キロのラッカバンインランドデポまでが複線化されています。また複線区間は所々三線化(複線プラス単線で三線)されています。
産業にとって一番重要なところから複線化されていると言う事ですね。

レムチャバン港 (Laem ChaBang 港)
2015-7-19レムチャバン港


ラカバン・インランド・デポ (Lard KraBang Inland Depo)
2015-7-19ラカバンインランドデポ

この路線図で赤色の部分は複線化工事中の区間です。特にバンコクから右上に方向、タイ東北部は複線化工事が進んでいますね。

この路線図でナコーンラチャーシマ(コラート)で路線が分かれています。この辺りからがタイ東北部(イサーン)地方です。
この辺りはラオスと言葉、民族が同じでラオ語(ラオス語=イサーン語)、ラオ族地帯です。


さてそこにノンカイから緑の線を追加しました。中国夢で中国が何とかしようと蠢いている中国・ラオス・タイ、そしてタイ湾に続く高規格鉄道路線です。
中国はさかんに宣伝していますが、タイは金利が高いとか何とかでOKとは言わないようです。
だから中国はAIIBに日本を引っ張りこみたいんですね。


さてそんな中国の思惑の分かる報道を一つ紹介、少々古いが2015年4月1日の報道です。
(引用者注:エイプリルフール報道にしか見えないバカバカしさですが、どうも奴らは本気らしい・・・笑・・・)

<以下引用>
http://www.recordchina.co.jp/a105354.html

中国の高速鉄道、AIIB背景に東南アジアへの進出強化―中国紙
配信日時:2015年4月1日(水) 20時5分

2015年3月31日、中国高速鉄道の海外進出が新たな進展を次々と実現している。中国の王毅(ワン・イー)外交部長(外相)はボアオ・アジアフォーラムで28日、中国とタイが高速鉄道の協力合意をすでに締結し、中国とラオスの鉄道も推進されているほか、シンガポール・マレーシア間の高速鉄道の入札に中国が参加する計画であることを明らかにした。環球時報が伝えた。

中国とタイとの高速鉄道協力合意締結の情報が発表された後、タイ紙「バンコク・ポスト」は、この鉄道が完成すれば、パッタヤーやラヨーンなどバンコク東部の沿岸地域に暮らす数百万人の住民にとっての朗報となるとし、快速で快適な通勤方式はタイで必ず歓迎されることになると報道した。

タイのアーコム・トゥームピッタヤーパイシット運輸大臣によると、鉄道の運営は両国の共同出資の形で行われる。資金源は、タイの財政支出、国内融資、中国側の融資からなる。機関車や鉄道信号系統、電力系統などはいずれも中国側の技術を採用する。中国とタイは今後、中国側の融資金利や融資期限、債務期限について交渉をつめていく。

建設が予定されている中国・タイ鉄道はタイ北部のノンカイと南部の港マプタプットをつなぐもので、総延長は800km余りに達し、タイ最初の標準軌鉄道となる。すべて中国の技術や標準、装備を使用し、時速は160kmから180kmに達する。

PR Newswire の29日の報道によると、高速鉄道市場は近年、発展を続けており、今後の見込みも明るいとされている。世界の高速鉄道市場は2013年の1023億ドル(約12兆2000億円)から2014年には1120億ドル(約13兆4000億円)に増え、2019年までに1334億ドル(約15兆9000億円)に達する見込み。世界の高速鉄道市場では、ASEAN諸国が中国・日本・フランス・ドイツなどの技術強国が激しい戦いを繰り広げる場所の一つとなっている。

東南アジア地域では、中国・タイ鉄道協力プロジェクトのほか、中国・ラオスの鉄道協力も積極的に進められている。すでに公表された計画によると、中国・ラオス高速鉄道は総延長420km、時速200km以内で、建設予算は約72億ドル(約8600億円)を計上している。完成後、昆明からビエンチャンまではわずか2時間半となる。計画ではこの鉄道はタイまで伸ばされ、アジア横断鉄道ネットワークの重要な一部となる。

このほかシンガポール・マレーシア高速鉄道も現在、各国が落札を競う重点プロジェクトの一つとなっている。昨年2月、マレーシアのナジブ・ラザク首相とシンガポールのリー・シェンロン首相が会談した際、高速鉄道の共同建設についての合意が達成された。マレーシア財務省は、鉄道建設の担当業者をまもなく公開入札の形で選択する。総延長300km余りの同鉄道は、投資額120億ドル(約1兆4000億円)が予定され、列車の時速は350kmから450kmに達する。鉄道完成後、自動車で6時間のシンガポールとクアラルンプールの所要時間を約90分に短縮する。現在、中国鉄建や鉄三院(鉄道第三勘察設計院集団)、南車青島四方によって組織された財団が入札参加の意向をすでに明らかにしている。

中国はなぜ東南アジアの鉄道建設への参加を希望しているのか。軌道交通の専門家である同済大学の孫章(スン・ジャン)氏は3月29日の取材で、「中国はASEAN各国と21世紀海上シルクロードを共同建設しているが、東南アジアは『1ベルト、1ロード』(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の起点であり、必ず通らなければならない場所となっている。ユーラシア大陸を連結する軌道交通ネットワークの建設を強化することは、地域経済のコネクティビティを後押しするだけでなく、地域の幅広い協力の地縁環境にも有利に働く」と解説する。

これらのプロジェクト以外にも、中国はこれまでも、鉄道関連企業の海外進出を奨励し、周辺諸国に中国の高速鉄道技術を積極的にアピールしてきた。28日、ボアオ・アジアフォーラムに参加していたスリランカのマイトリーパーラ・シリセーナ大統領は習近平(シー・ジンピン)国家主席の提案を受け、高速鉄道に乗ってボアオから三亜に移動した。シリセーナ大統領は中国の高速鉄道の速度と快適さを高く評価した。また李克強(リー・カーチアン)首相は27日、中国を訪れたインドネシアのジョコ・ウィドド大統領と会談した際、「インドネシアが制定した今後5年のインフラ建設計画は壮大なものだ。中国政府は、中国企業がインドネシアに赴いて高速鉄道やライトレール、臨港産業パークなどのプロジェクトの建設に参加することを支援する」と述べた。

孫氏は、「日本は長期にわたって中国のアジア市場での主要な競争相手であり、米国と日本が主導するアジア開発銀行という金融の優位性も持っていた。だがアジアインフラ投資銀行ができて、状況は新たな変化を迎えている。少なくとも発展途上国間での相互往来を助け、東南アジア諸国のインフラ建設に益する変化と言える」と評価した。(提供/人民網日本語版・翻訳/MA・編集/武藤)

<引用終り>

この路線の何が問題か
建設が予定されている中国・タイ鉄道はタイ北部のノンカイと南部の港マプタプットをつなぐもの
これが緑色の路線なのだが、先ず首都バンコクを通っていない。そして路線のほぼ中ほど、ケーンコイと言う所から南には現在貨物専用線しか通っていない所を通る。この貨物専用線はケーンコイの近くにはタイの主要産業であるセメント工場がある。
(会社はサイアムセメント、株主はタイ王室、だからそのセメント出荷用の貨物専用線が敷設してある。他には何もない所)

そんな所を通って出ていく先がマプタプット。この隣がタイの軍港であるサタヒップ。
だからこんな所に旅客などいない。貨物輸送も現状ではほとんど期待できない、そんな所だ。
産業に貢献しようとしたらレムチャバン港へつなぐべきだし、観光用ならパタヤである。

つまりこの路線は中国奥地から海に出ようとする軍用路線以外の何物でもない。そんな見え見えの話なのである。

そしてもう一つ誰も言わない話、鉄道の軌間の件である。
タイの国鉄は軌間1000ミリの狭軌、これはマレーシア、ミャンマー(ビルマ)、カンボジアなど皆同じ。戦前の話だがイギリスがインドシナ半島の鉄道網構築の為ゲージを統一したためだ。だから今でもマレーシア(シンガポール国境)からバンコクまで国際直通列車が走っている。

一方中国は軌間1435ミリの標準軌。
そして軌間の異なる鉄道をつなぐのは昔から実に難物だった。では軌間をどちらかに合わせるか、これは改軌と言うのだが莫大な費用と時間がかかり、現実的でない。
日本が明治以来永年浮かんでは消え、浮かんでは消え、そんな苦しい歴史がある。また満州でも今度はソ連との鉄道の軌間問題で苦労した。だが中国はそんな事など何にも知らないだろう。

だからタイの連中はこう思っているのかもしれない。
やってごらんなさい、改軌は大変だよ。でもツケはこちらには回さないでね。
だってタイはもう既に複線化が進んでいるから別に困って無いもん・・・

この中国夢を計画している連中は恐らく技術的な事とか経済的な事には全く疎い、ずぶの素人と同じなのではないだろうか。だからこんなずさんなプランが出てくる。

そんな杜撰なプランが他にも記事の中に出ている。
シンガポール・クアラルンプール間の鉄道に関して
>総延長300km余りの同鉄道は、投資額120億ドル(約1兆4000億円)が予定され、列車の時速は350kmから450kmに達する

オイオイ、時速350キロだと、450キロだと、寝言は寝てから言ってくれ。中国でも時速350キロとか言って走り出したけどやっぱり無理だと言って300キロに減速したはずだぞ。
ましてや時速450キロだって???、そんな出来もしない事が平気で言えるとはどういう神経かねえ。
オマケにマレーシアの地形は日本に良く似ている。山ばっかりなのだ。だから急勾配やカーブは避けられない。

何にも知らない人が権力を握ると自分の夢見たことができると信じ込んでムチャをする。そんな事の典型的な事例だと思う。
  1. 鉄道
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2015-07-16 19:58

温暖化詐欺が隠し切れなくなってきた

 最近地球は寒冷化に向かっているとの報道がアチコチに出てきている。良い事だと思う。
先日コメント欄でコロ4号さんから質問を頂いたし、裏の桜さんは最近のエントリーで取り上げている。
これは裏の桜さんのエントリー
「WSJも「温暖化はウソじゃね?」的なことを書いているんだが・・・」
http://sakuraura.blog.fc2.com/blog-entry-3486.html

私は2009年11月からこの問題を取り上げ、太陽活動と地球の気候変動についていろいろエントリーしてきました。
(古い記事はカテゴリー気候変動で見てください)
そしてこの気候変動については対策は大変である。
そんな事で今分かっている事を掻い摘んで書いてみたい。


最初にWSJが何を言っているか

<以下引用>
http://jp.wsj.com/articles/SB11495408658641713516104581107682925402252?mod=JWSJ_EditorsPicks

地球は「ミニ氷河期」入りか、2030年までに-科学者が警告
By SHAWN LANGLOIS
2015 年 7 月 14 日 19:14 JST

 今から15年かそこらすれば、「極渦」(北極上空を取り囲む強い気流)もそれほど悪く聞こえないかもしれない。

 欧州の科学者たちは、2030年までに過去370年ほど経験したことのない「ミニ氷河期」が訪れる可能性があると警告している。

 バレンティーナ・ザーコバ教授率いる英ノーサンブリア大学の研究者たちは、数学モデルに基づき、太陽活動が60%低下し、地球の気温が急低下すると予想した。英インディペンデント紙によると、前回こうした状況が起きたのは1645~1715年(引用者注:マウンダー極小期と言う)のことだ。

 この説にはもっと多くの検証が必要だが、ザーコバ氏は自身の見解に確信を持っている。

 同氏は、太陽内部にある異なる層を伝わる「2つの波を総合し、太陽の現在の活動周期の実際のデータと比較することによって、われわれの予想が97%の確率で正確であることが分かった」と説明した。

 覚えているだろうか?米航空宇宙局(NASA)のコンサルタントやスペースシャトル・エンジニアを務めた経験のあるジョン・ケイシー氏も同じような懸念を表明したことで知られている。ケイシー氏は「ダーク・ウインター」というタイトルの著書で、穀物の不作や食糧暴動が起きる可能性について警告している。

 ケイシー氏は以前に、米メディア、ニューズマックスに対して「われわれに10年は残されていない」とし、「われわれはオバマ政権の8年間を無駄にしている。8年も無駄にする時間はないのに」と話していた。

<引用終り>


最初にお断り
この記事は「地球は「ミニ氷河期」入りか」と書いてありますが、これは不適当な翻訳です。
原文は「mini ice age」でして、小氷期と訳すのが適当です。元々これは地球の気候変動を調べるのにヨーロッパアルプスの氷河の状態を調査した。温暖期には氷河は小さくなるし、寒冷期には大きくなる、そんな事から名づけられました。地球のかなりの部分が氷河におおわれる氷河期(glacial epoch)とは違います。(この件は別の機会に書くかもしれません)

さて本題です。最初に地球の気温が最近どうなっているか、そんなグラフから。

2014-1-25sekai の年平均気温推移気象庁
全世界的には百年で0.7度の気温上昇(温暖化)である
実はこのグラフは去年アップしたデータで最新のものではない。最新のものは気象庁の以下のページにあります。
http://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_wld.html
但し最新版はアメリカのデータが温暖化詐欺で捏造された可能性が捨てきれないので、あえて少し古いものにしました。
悲しい事ですが、世界の気候関係データは温暖化詐欺で相当捏造されているので、検証が必要です。

さてでは日本は何度かと言えば、こんな風です。
2014-1-25日本の年平均気温推移気象庁

百年間で1.1度の平均気温上昇となっています。
このグラフは都市化の影響を受けないように選定した測定点だけのデータ。だから都市化が無ければこんな推移と言う事です。
注目すべき点は日本も世界も同じだが、赤いトレンドの線が直線なので紛らわしいが、気温上昇は20世紀末で終わっている。その後の十数年は多少の変動はあるモノのほぼ横ばい状態と言う事。


しかし実感がわかないのは平均値である事と都市化の影響が排除されているから

これは都市の気温推移、東京の事例です。
2014-1-25東京の年平均気温推移

このグラフは東京の最高気温、平均気温、最低気温の推移。

都市化の影響が無ければ、百年間で1.1℃の温暖化。
しかし東京では最高気温は百年間で1.5℃、平均気温は百年間で3.3℃、最低気温に至っては百年間で4.6℃上昇しています。
平均気温で2度以上の違い、これが都市化の効果と言えます。特に最低気温に至っては百年間で4.6℃上昇。
最近雪が降らなくなったとか氷が張らなくなったと感じると思いますが、こんな風に最低気温が上がってきた効果が大きい。
最高気温は「熱中症ガー」と騒ぐ人が多くなりましたが、都市化の影響は小さいと言えます。


しかし小氷期の話にはもう少し長い期間のデータが必要

例えばこんなデータ
2015-7-16地球の過去1100年の平均気温推移

これは過去1100年間の平均気温推移だが、こんな所に小氷期が出てくる。
20世紀初頭からの現代は「現代温暖期」、歴史の中では特別な時期なのだ。
そして小氷期は現代より平均気温で2度位低温であったと考えられている。

そこに太陽活動が関係してくる。太陽黒点が太陽活動が活発な時は沢山あらわれ、太陽活動が弱くなると黒点数も減る。
そしてその太陽活動が地球の気温に影響を及ぼす、そのメカニズムもかなり分かってきた。
(詳細はこのブログに色々書いてありますが、煩雑なので今回は省略。詳細はカテゴリー気候変動参照ください)


さてそこで太陽黒点だが、その推移がコレ。過去300年の黒点数推移である。

2015-7-16太陽黒点数推移グラフshukushoubann

そして細かい話は抜きにして、太陽活動が活発な時は黒点が増える、。その黒点の周期は大体11年周期で変動するのだが、周期は長いときは12年~14年。短いときは9年~10年。そして活動が活発な時は周期が短く、活動が低調な時は周期が伸びる。特に活動が極端に低調なマウンダー極小期の場合、その直前の活動サイクルは周期が伸びることが分かってきた。

そんな事を頭に於いて上のグラフを見てほしい。
19世紀百年間の太陽サイクル(第5活動周期~第13活動周期)は平均で11.6年。
20世紀百年間では太陽サイクル(第14活動周期~第22活動周期)は平均で10.5年 となっている。

太陽のような巨大なモノの動きが百年単位で比較して活動サイクルが1年も違う。これは実は大変な事なんだと思っている。

こんな所から何を読み取れるか。
江戸時代の終わりから始まった温暖化は20世紀一杯続いてきた。それが太陽黒点サイクルが19世紀と20世紀で全く違う事でも表れている。

そして21世紀の最初の黒点サイクル(第24活動周期)は全く違う様相を示している。
このままで推移すれば次の黒点サイクル第25活動周期には相当の寒冷化が予想される。その時期は2020年代であろう。
ドレ位気温が下がるか、平均気温で2度位低温になると覚悟しなければいけないだろう。
がしかし安易な予想は禁物で更なる研究が必要だと思う。しかし対策は待ったなし。

特に寒冷化にはエネルギー・食料問題が重要になってくる。

冒頭引用したWSJの記事には最後に「われわれに10年は残されていない」とし、「われわれはオバマ政権の8年間を無駄にしている。8年も無駄にする時間はないのに」とある。
アメリカの民主党政権だけではない。日本も民主党のお蔭で酷い目にあってきた。
もうそんな過去から決別し、寒冷化に備える時が来ているのだと思う。
  1. 気候変動
  2. TB(0)
  3. CM(28)

2015-07-13 17:57

メナム河

 タイの首都バンコク、そこを流れるタイ第一の大河をチャオプラヤ河と言う。

此れが今のチャオプラヤ川
2015-7-13チャオプラヤ川

バンコクの王宮の対岸にあるワット・アルン(暁の寺)とチャオプラヤ川の夕景
2015-7-13チャオプラヤ川とワットアルン


この川が昔からメナム川と誤って呼ばれてきた。
メナムとはメー(mae) ナーム(naam又はnam)で、maeとは母、nam又はnaamは水で水の母、つまり大河である。
だから本当はメナムだけでいいんだと思う。

先日のエントリー
「春の小川をタイ語で言うと<再掲」でこの件もとり上げたのだが、この間違えた経緯がどうもよく分からなかった。
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1136.html

何処かの高名な先生が現地の人に聞いて、現地人が「メーナーム(大きな川)」としか言わないのでこれを川の名前と勘違いしたのだが、この高名な先生は誰? 日本人? 西洋人? よく分からなかった。

しかしついに見つけました。

高名な先生の名は「アンリ・ムオ」、フランス人博物学者でアンコールワットを密林の中から再発見し、西欧に紹介したことで有名な人である。

タイ学の権威者、故石井米雄先生(1929-2010)の「メコン」と言う本を昨日調べもので見ていた時見つけました。
(メコン:1995年刊)
この本はメコン河を踏査してきたことが書いてあるのだが、此処にこんな記述がある。
ムオがラオスの旧都ルアンプラバンから交易の位置中心地パークライまでの旅行の話として
「(1860年)6月24日、わたしはパークライに到着した。この付近のメコンはバンコク付近のメナム川(チャオプラヤ川)より大分大きく、高い山々の狭間を縫って・・・」、とまあこんな風である。
(注:括弧書きのチャオプラヤ川と言うのは多分石井米雄先生が書いたと思う)

このアンリ・ムオ(1826-1861)は1858年から1861年にかけてタイ・カンボジア・ベトナム・ラオスを探検踏査した。根拠地としたのはタイの首都バンコクだった。
この過程で1860年1月にカンボジアのアンコールを約3週間にわたって調査、そこで1860年1月22日に密林の中からアンコールワットを発見した。ムオはそこでアンコールワットの詳細なスケッチや図面などを作っている。

ムオが残したアンコールワットのスケッチ
2015-7-13アンリ・ムオが描いたアンコールワットスケッチ

ムオはカンボジア踏査の後、いったんバンコクに帰り、1860年秋からラオスの踏査に向かった。そして上掲石井米雄先生の引用したルアンプラバン辺りを踏査し、1861年10月、現地で熱病にかかり翌11月に死去。(35歳だった、若い、若すぎる)
しかしムオの二人の従者が日記や収集物をバンコクに持ち帰ったため、ムオの調査記録が残されることとなった。
そしてそれがすぐにフランスに持ち帰られ、ムオの死の2年後の1863年にはフランス語でその踏査記録が出版され、翌1864年には英語版が出版された。
(参考までに日本でいえば明治維新の直前の頃です。明治元年=1868年)

この様な経緯でムオがアンコールワットを発見したことが詳細な記録とともに西欧社会に伝えられた。
大変な衝撃だったようです。

そしてバンコクの大河もムオが書いたメナム川と言う名前で知られるようになったと言う事です。

尚現在の名称チャオプラヤ川ですが、チャオプラヤとはタイのチャクリー王朝の初代国王ラマ一世のアユタヤ朝時代の尊称。
チャオ=人々、プラヤ=公爵、チャクリ=ラマ一世の姓。
此処からは私の推察なのだが、タイ人は別にこの川の名がメーナームで何も困らない。他に類似のモノが無いからだ。
しかし国際的には川の名が「川」では不都合なので、ずっと後になって川の名に初代国王の名前を付けたのだろう。
参考までにムオのいた頃はラマ四世の時代(映画王様と私のあの国王)、その直後からが大王と言われるラマ五世の時代である。

結論として
チャオプラヤ川の名を「メナム川」としたのはアンコールワットを再発見したフランス人アンリ・ムオ。1860年代の事だった。
この当時も今もタイ人はこの川をメーナームと呼んでいる。
しかしそれでは不都合なのでタイではこの川の名を初代国王の名にちなんでチャオプラヤ川とした。

多分そんな事の傍証にこんな事がある。昔懐かしい「兼高かおる」である

2015-7-9兼高かおるのメナム川

懐かしいですね。
多分これは1961年頃のモノではないか。そこで兼高かおるは現在はチャオプラヤ川だがメナム川だと言って紹介している。

私にとっては昔からの謎が解けた話でした。

  1. タイ
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2015-07-09 17:37

春の小川をタイ語で言うと<再掲<続編

 「春の小川をタイ語で言うと<再掲」をエントリーしたのだが、そこに今は筆を置いた方のエントリーを紹介した。
ただイザブログは消滅してしまい、残念ながら秀逸なブログが消えてしまった。
幸いなことに全く別の所にそのブログがアーカイブとして残っていた。

そこでそのブログを紹介したいと思う。
紹介するのはkei-izaさんのエントリー。
「高等教育を母国語で出来る事の素晴らしさ」と「日本の英語教育の問題点」
http://kei-iza.iza.ne.jp/blog/entry/2618667/

それとsopnoraone-3さんのこのエントリー。
ボストンから留学事情雑感
http://sopnoraone-3.iza.ne.jp/blog/entry/2618539/

お二方とも筆を置かれてしまっているので了解をとる事が出来ませんが、若し何かでこのブログをご覧になったら悪しからずご了承ください。
尚お二方のエントリーともコメントが色々有りますが、これは割愛させていただきました。詳細は各ブログに添付したURL参照ください。


では最初にkei-izaさんのエントリーから。
2015-7-9kei-izaさん


「高等教育を母国語で出来る事の素晴らしさ」と「日本の英語教育の問題点」
2012/03/07 09:35
https://web.archive.org/web/20130903231515/http://kei-iza.iza.ne.jp/blog/entry/2618667/

尊敬して止まない、憧れのsono兄さんが面白い話題を提供してくださったので、それについて書きたいと思います。

ボストンから留学事情雑感
http://sopnoraone-3.iza.ne.jp/blog/entry/2618539/

「高等教育を母国語で出来る事の素晴らしさ」と「日本の英語教育の問題点」について。

「高等教育を母国語で出来る事の素晴らしさ」

海外で何十カ国からの留学生がいる中で学び、確信した事でした。
先日の、日本がいかに素晴らしい国か、と言う話にも繋がりますが、先人たちが残してきて下さった賜物だと思います。


日本以外の英語が母国でない国で、高等教育や高度な研究内容の専門書が母国で存在しない国の多いこと!多くの国が、結果として英語のテキストを用い、高等教育を英語で行っています。その結果として、英語が出来るようになるという側面があります。


一方で、日本は母国語で高等教育が行え、英語を使う必要なく高品質な生活が出来ます。その分、英語に触れる機会が少なく、結果として「英語が苦手」と感じる人が多くなってしまうのでしょう。(しかし、これは十分にクリア可能な課題です。後で述べます。)

日本人は日本語を話し、用いることが大切です。母国語は考えるための基礎です。

母国語教育をしっかり行うことが、その後の人生の多くの場面に置いて、高度な思考を行うために不可欠です。
中途半端な英語教育では競争力はつかないし、若い世代の日本語教育の時間を削ってまでやることでは決してありません。
英語教育は中途半端、国語教育がなってない、そんな状況ならば、日英どちらもどうしようもなくなるという最悪の事態でしょう。

ただ、英語は今日のようなグローバル社会では出来たほうが有利です。
日本人が英語が出来なくて、損するような状況はもったいなすぎます。

その原因はとてつもなくシンプルです。「英語教育が問題」なんだと思っています。
英語教育は効率よくしてやりさえすれば、今の多くの日本人が困っている「英語が出来ないことで損する」ことはなくなります。


「日本の英語教育の問題点」について
結論から申し上げると、センター試験を止め、TOEFLを代用すれば良い、です。

私は紙ベースのときから、最新のコンピューターベースのものまでTOEFLを受験してきました。TOEICも英検も受けた事があります英検は1級を受ける機会がなくて、まだですが)。IELTSというイギリス圏の英語能力試験も、アメリカの大学院留学に必要なGREも受けたことがあります。
スコアを提出する必要があったので、受けただけで、受験マニアではありませんので(笑)。

先日も日本の学校で英語教師を30年やっておられる先生の授業を聴かせてもらいに行って来たのですが、愕然としました。
この先生はとても優秀な先生で、外国語大学をはじめ有名国立大学に学生を送りこんでおられるのですが、その英語の授業は生意気を承知で申し上げれば、prehistoricに思えた程、非実用的でした。

失礼を承知で先生に聞きました。
「かつて日本で英語教育を受け、海外に出て、奮闘してきた。私が学校で英語教育を受けてから10年も経って、まだこんな英語教育なのであれば、この若い人たちは私と同じように苦労することになる。なぜこんな英語教育を続けているのか?」と。
先生は「あなたの言うことはよくわかるが、受験に合格させ、大学に行かせるためにはこれを続けなくてはならないのだ。受験の英語が変わらない限り、残念ながら日本の英語教育は変わらない」と。

英語に関してはセンター試験を止めればいいと思います。
TOEFLを代用すれば良いです。TOEFLは良く出来たテストです。
何度も受けられるし、今の受験英語よりも、応用力が高いです。

日本の受験英語も良い点があります。最大に良い点は文法力の強さです。文法ミスが少ない、これは上に上がれば上がる程、とても大切なことです。口には出さないかもしれませんが、「見られている」部分になります。
日本でも同じことですよね。


私は別にアメリカ方式が良い、と盲信的に主張する気もないし、日本の良い所も組み入れるべきだと考えます。

英語に関しては今のものを続ける、中途半端に変えるくらいなら、いっそTOEFLに変えればよいと考えます


きっと、現行の英語教育とTOEFL対策のハイブリッドで良い形が出来るんじゃないかと楽観しています。


sono兄さんは、ブログでこのようにおっしゃいました。


>僕自身は日本の大学を卒業して社会に出て、そこである程度の経験を積みながら語学を実務を通じてブラッシュアップして、そして、その企業なりから大学院やビジネススクールへ留学する「形」を作った方がより「日本的」ではないかと感じています。


sono兄さんがおっしゃるこの形が日本的であり、今の日本にとって、最も実行しやすいbest possibleな形のように思えます。


私は同じ職場に戻ることを考えてなかったので、仕事を辞めて海外に行きましたが、また帰って来て同じ分野にいますので、かつての同僚と会い、仕事をする機会があります。
けれど、帰って来る場所があるほうがbetterな人もいるでしょうし、派遣して、戻って来てもらえる方が企業の投資としては有用でしょうから。

結論としては英語教育を変えることで、日本人の多くが直面する英語の苦手さは改善出来ます。しかし、日本語という母国語の運用がままならなければ、思考は発展しません。
個々人の、ひいては日本全体の向上につながり得ません。

よって、日本語教育のさらなる向上を目指すとともに、時代にあった効率よい英語教育を行えばよいと思います。

間違っても、英語教育強化のしわ寄せが国語教育や算数教育にいくようなことがあってはならないと思います。それは、将来の語学力発展の芽すら摘んでしまう事になるでしょうから。


最後にsono兄さんの当該ブログ記事の最後の部分を引用したいと思います。

久しぶりに沢山書いてしまいました。

拙い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。


ボストンから留学事情雑感より

>大切な基本は「語学」よりも先に「日本教育」だと思います。

>必要な語学力は人間力の成長と共について来ます。

>何度も言う様に「言葉は人格」だと言う僕の信念は変わりません。

>日本のお母さん方、

>子供に英語の幼児教育する暇が有ったら、

>日本語の優れた本をたくさん読み聞かせて下さい。

>日本人として優れた教養を育てる事が国際人たるべき基礎なのです。

>日教組の所為にする前に


<kei-izaさんのブログ引用は此処まで>



次はsonoraone-3さん
2015-7-9SONOさん


ボストンから留学事情雑感
2012/03/07 04:22
https://web.archive.org/web/20120424171850/http://sopnoraone-3.iza.ne.jp/blog/entry/2618539/

昨日は日帰りでボストンの対岸のケンブリッジと言う街にある米国の名門大学で話をして来ました。

そこでのちょっとしたスピーチの後で学内関係者と話をして感じた事を少し書いて見たいと思います。

最近日本では日本からの留学生の比率が激減して中国や韓国の学生が激増して来ている現象を捉えて、

この様な海外留学事情の変化を若者の海外志向の減退や上昇意欲の減退として捉え、

日本衰退の象徴の如くマスコミでは喧伝されているようです。

しかしながら僕は少し違う背景も有るのではないかと感じています。

ハーバードやイエールになどでは留学生の受け入れは全体の学生の10%程度と枠が決まっています。

その中で近年になって中国、韓国の経済力の上昇と共に

これらの国からの受験生が激増して競争率が高くなっています。

特に韓国は日本以上に少子化が進行中で国土は貧相で資源もなく社会の価値も貧困である為に、

そして更に政治的不安定感が絶えず付きまとうために

トップレベルの人達には「海外志向」が異様に強い傾向があります。

中国や韓国のトップ集団は海外大学卒業者が当たり前の前提になって来て、

日本では東大や京大を目指す事と同様に、

彼等は海外有名大学卒業する事が人生設計の基本となっている様に感じます。

その結果、彼等には海外留学希望者が多く

必然的にバーバードやイエールへの受験者が多くなると言う事なのです。

一方で日本では国内名門大学のブランドが確立している為に

まだまだ国内の大学を卒業して社会に出て行くと言う「習慣」が強い。

この差がバーバードやイエールでの日本人留学生の相対的減少の根本的構造だろうと感じます。

マスコミが宣伝する様に、日本の若者や国力の「衰退」だけが原因ではないような感じもします。

日本の東大を卒業しても鳩山や岡田の様なバカはたくさんいる分けですが、

ハーバードやイエールを卒業しても同種のバカはたくさんいます。

そして中国や韓国からの留学生は有る意味では海外留学を踏み台に自分の国を捨てて

自分の人生そのものを海外に移住させる「チャンス」として

留学を一つの人生のステップにしている傾向が非常に強いと感じます。

実際今回、ハーバードのこれら留学生と話しをしてもこの感じを強く感じました。

現在進行形の中国や韓国からの留学生の数の激増とそれに伴う日本人学生の数の減少に関しては

僕自身は海外留学生の数や比率自体にそれほど拘らなくても良いのではないかとも感じます。

例えば現在バーバードには日本人の学生は約100人程居ますが

大半は日本の東大や京大などを卒業して来た大学院生で学部の学生は

数人(今回聞いた所では5人)しか居ません。

一方で中国や韓国の学生は大半が高校性から直接学部に進学して来た学生が大半となって居ます。

この事は逆に考えると日本の国内大学の「ブランド」が確立している為に、

日本では国内大学を卒業して社会に出て行くと云う概念が確立しています。

日本では海外大学を卒業して「箔を付ける」と言う必要性が低く、

ハーバードやイエールの名門校の留学生枠(10%程度)が有る中で

中国・韓国からの受験生が激増した結果、

彼等の比率が必然的に高くなったと言う「結果」に過ぎない様な感じがします。

ただ一つ日本の問題と感じるのは、

例えばハーバードに留学する為には「TOEFL」の入学審査(語学力)を受けなければなりません。

正確には覚えて居ませんが7,8年前に試験方法が変わり

読む聞く話す書くの4要素統合形の試験方法に変わりました。

その結果日本人の高校性の得意な「文法」は試験から外されて

「話す」事が重要視されたので日本の高校性にはハードルが非常に高くなったと云えます。

この試験で要求される英語力はTOEFLで100点以上ですから

英検1級など足下にも及ばない高度なレベルな分けですし、

日本国内の普通科の高校性がクリヤーするには非常に厳しいと言わざるを得ないでしょう。

更に、ご存じだとは思いますがTOEFLをクリアーしても

より難解度が高い読解や数学や論文試験の米国大学の共通試験(SAT)が待ち構えて居ます。

更に留学への志望動機などを英語で書いて「文章表現力」を試される審査を受けなければなりません。

入り口のTOEFLで躓いている日本人に取っては、

非常に高いハードルと感じるのは致し方ないのでは無いでしょうか?

その上で日本のトップクラスの高校性は国内の名門校を目指す事が「普通」な分けです。

日本は中韓とは違って独自の欧米と肩を並べる高等教育が既に有る分けですから、

僕自身は日本人として世界で生きて来て、

更に自分自信の経験から考えるにそれほど「海外留学」が重要な要素だとは思いません。

そんな事よりは日本語でしっかりと日本の教育を確立する事の方が

余程個人の人格の形成と人生設計、

そして国家100年の大計には重要な事と感じます。

今回ハーバードの関係者と話して来て、

彼等自身が日本の留学生の減少には危機感を持っている様です。

彼等は留学生の「多様化」を非常に重要視していますから、

日本から留学生を増やすべく(要するに中国韓国からの留学生に偏らない為に)

日本での募集活動を強化していますが、

前述の様に日本の英語教育が根本的なネックになっている部分は有ると云えるでしょう。

僕自身は日本の大学を卒業して社会に出て、

そこである程度の経験を積みながら語学を実務を通じてブラッシュアップして、

そして、その企業なりから大学院やビジネススクールへ留学する「形」を作った方が

より「日本的」ではないかと感じています。

悪戯に中国や韓国を敵愾心を持って「ライバル」と眺める必要は無いです。

日本は絶えず語学力や島国根性に関しては自分で自分自身を卑下しながらも、

一方でその残した実績は世界に誇るべき能力を発揮して来ているでは有りませんか?

中国や韓国は彼等が異様な敵愾心で日本をライバル視して纏わり付いているだけですし、

無知無教養で「平均」の概念も理解出来ない日本の「マスコミ」が、

それを「反日宣伝」に使って日本人を貶める事に自虐的喜びを感じているだけです。

それ故にマスコミが無責任に喧伝する様に

留学生数の減少を「日本の衰退」の象徴の如く捉える必要もさらさらない。

その様に感じたボストンでした。

そして最後に付け加えて置きますが

やはりここでも日本と日本人の「クオリティ」に対する信頼感は非常に高い。

ハーバードやイエールにはたくさんの中国や韓国を中心に各国の留学生を多数抱えて

それぞれの「反面比較」が容易に出来るからです。

今の民主党政権で東大出身者のバカが異様に突出している現状は忸怩たる感は否めませんが、

海外留学生の数の問題よりも日本国内の教育の質の改善に我々国民はより留意すべきでしょう。

大切な基本は「語学」よりも先に「日本教育」だと思います。

必要な語学力は人間力の成長と共について来ます。

何度も言う様に「言葉は人格」だと言う僕の信念は変わりません。

日本のお母さん方、

子供に英語の幼児教育する暇が有ったら、

日本語の優れた本をたくさん読み聞かせて下さい。

日本人として優れた教養を育てる事が国際人たるべき基礎なのです。

日教組の所為にする前に

先ず「家庭教育」の重要さに気づくべきでしょう。

家庭教育の崩壊が学校教育の崩壊を招き、

日教組の政治活動を容易ならしめているのです。


<sonoさんのブログ引用此処まで>

お二方とも筆を置かれてもう随分たちました。お元気なんでしょうか。
断りもなく勝手に引用紹介させていただきましたこと、お詫びいたします。

前のエントリー「春の小川をタイ語で言うと」で言葉の問題を取り上げました。
こんな事から「日本語が実に素晴らしい言語」だと言う事が良く分かります。
そんなことでこのお二方の古いブログを紹介させていただきました。

色々考えてみたい事だと思います。

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2015-07-09 11:59

春の小川をタイ語で言うと<再掲

 新幹線用のガードレールの話をエントリーしたのだが、皆さんのコメントで「新幹線のような高度なものを発展途上国に輸出して大丈夫か、そもそも言葉が通じるのか」と言った疑問を色々戴いた。
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1135.html

そんな話の参考に2012年のエントリーを再掲してみたい。
題して「春の小川をタイ語で言うと」2012年3月8日のエントリーです。

ここに皆さんから貴重なコメントを頂いているので、それも本文に取り込んで再掲することとした。
コメントを頂いた皆さんには勝手に再掲させていただきますがご了承を。
またこのエントリーには今は筆をおいたkei-iza さん、sonoraone-3さんの話もあるが、ご本人には連絡も取れないので勝手に引用させていただきました。あしからずご了承を。


ではでは、その話どんな風に展開しますか・・・


2012-03-08 18:01
春の小川をタイ語で言うと

 kei-izaさんが久しぶりのエントリーで興味深いことを言っている。
「高等教育を母国語で出来る事の素晴らしさ」「日本の英語教育の問題点」
http://kei-iza.iza.ne.jp/blog/entry/2618667/ (注)

keiさんはsonoさんのこのエントリーで触発されたようだ。
http://sopnoraone-3.iza.ne.jp/blog/entry/2618539/(注)

(引用者注:このお二方のエントリーはイザブログが今は無くなってしまったので見る事が出来ません。但し全く別の所にアーカイブとして存在しています。そこでこのエントリーの続編として別途紹介したいと思います)


今回私は以前からの持論なのだが、発展途上国の言葉と日本語がどんなに違うのか、タイ語を例にとって話したい。


さて簡単な例である。
例えばこの歌、誰でも知っている歌だが・・・
「春の小川」



高野辰之作詞・岡本貞一作曲/文部省唱歌

春の小川は さらさら流る。
岸のすみれや れんげの花に、
匂(にお)いめでたく 色うつくしく
咲けよ咲けよと ささやく如く。

【林柳波による改作などを経た現在の歌詞】

春の小川は、さらさら行くよ。
岸のすみれや、れんげの花に、
すがたやさしく、色うつくしく、
咲けよ咲けよと、ささやきながら。


こんな歌がタイ語では翻訳が極めて難しい。
多分日本人が感じるイメージはタイ人には分からないと思う。
最初の「春の小川はサラサラ流る」を取り上げよう。

なぜか、それは「小川」と言う言葉である。
タイ語では川、池、水溜り、飲む水、全てナーム(naam)という。
単にナームだけでは区別がつかないし、タイ人には川も池も飲み水もどれでも良いらしい。


これはナーム
2015-7-9(2012-3-8水の話2コップの水

(注:最近では飲料水はボトルに入れて冷やして飲むのが当たり前になった、したがって飲み水と言うときはナーム・イェン(冷たい水)と言うことが多くなった。良い事である)

これもナーム
2015-7-9パタヤの先2000年9月


こんな水溜りもナーム
2015-7-9チョンブリ県2000年10月


これもナーム
2015-7-9ワンちゃん救出
但しこの水はきれい汚い関係なくナームだが、洪水と言うときはナム・トゥァンと言う


流石にこれだけ大きい川になるとメー・ナーム
メー=母、ナーム=水で水の母、つまり大きな川になる
2015-7-9ゴールデントライアングルのメコン川

この写真で左上から右下に流れているのがメコン川本流、
左から合流しているのが支流のサーイ川、
手前がタイ領、サーイ川の向こうがミャンマー領
メコン川本流の向こう側がラオス領
ゴールデントライアングルといわれ、麻薬で有名になった場所です。


こんな事なのでたかが水と言うけれど、タイ語には池の水から池そのもの、そして飲み水まで全部一緒なのである。

2,30年前までタイのバンコクに駐在する日本人家庭では、メイドの朝一番の仕事は水瓶から水を汲んで沸かす事だった。
この沸かした水で炊事から洗濯全部するのだった。

冷たい水が飲みたければ水瓶をトントンと叩くとボーフラが慌てて沈む、そこをコップでサッと掬って飲む
こんな事が当たり前なのは綺麗な水、汚い水の区別も無いから。


本論に戻って、冒頭の春の小川

2015-7-9春の小川


こんなさらさら流れる川、彼らにはそれすらなかなか理解できない、つまりそんな概念が無いのだ。

私がタイ人1期生を日本に研修のため連れてきたときのこと。タイ人が最初に日本の印象を書いて送った手紙を見せてもらったことがある。
会社までの道には上掲の写真くらいの川があった(水はお世辞にも綺麗といえなかったが)。
タイ人が言うには「日本はいいところだよ、川に黒い水が無い、おまけに底まで見えるんだ」
これほど違うと言う話である。



そんな事で「春の小川はサラサラ流る」、
たったこれだけの事をタイ人に正確に理解させようとするとかなり言葉がいる。
今回言及しなかったが「サラサラ」、これだけとっても正しく説明は難しい。
塗装工場では粘度とかちょう度(稠度)等を問題にするが、こんな言葉をタイ語には訳せないので苦労している。



発展途上国の大学が英語で授業するのはこんな理由、
つまり発展途上国の言葉には語彙が不足し、難しい概念が話せないためなのである。

では日本語はどうか、実はこれは明治時代、我々の諸先輩方が西欧文化を取り入れる過程で日本語には無い概念に多数ぶち当たった。
そこで苦労して漢字を組み合わせて言葉を造ったのである。
面白い事に日露戦争後、当時の清国は日本に学べと多数の留学生を送り込んできた。
その留学生が日本が作った新しい概念の言葉を母国に持ち帰った。
文化、文明、民族、思想、法律、経済、資本、など新しい国づくりには新しい概念が必須だったのである。
東北アジア各国で使われる漢字でできた近代的な概念語の大半が日本製となっていると言われている。

詳細は以下参照ください
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E8%A3%BD%E6%BC%A2%E8%AA%9E


今日本では外国の文献などは全て日本語のものが手に入るのは、偏に明治時代からの先人の苦労の賜物である。感謝せねばならない。

<以下はコメント欄です。読みやすいよう若干編集しています。また引用文は割愛しました。

コメント
No title tom-h さんのコメント
本当明治時代の日本人によっていまの日本の発展の礎が築かれていますよね。

当時の知識人層・エリート層のレベルの高さがよく分かります。

翻っていまは・・・。
2012-03-08 23:36 URL tom-h

To tom-hさん
同感です、今の知識人なるもの、かなりの割合で痴識人がいますね。
当時の素晴らしい所はエリート層が凄いのですが、その下の一般人もそれなりに知識がある。
つまり底辺が広い、これが素晴らしいです。
2012-03-09 06:31 URL 短足おじさん


No title  kamosuke さんのコメント
「メナーム」って、そういう意味だったんですか。ひとつ得した感じです。

塗装工場での苦労の話、すごくおもしろいです。日本の技術者が「摺り合わせ」に長けている大きな要因につながっているのでしょうか。
そういえば、大工をしていた兄にくっついて手伝いによく行っていたのですが、腕のいい職人ほど「ギラッとした嫌らしい研ぎだ」とか「霞に研げ」とか、普通の人が聞いたらなんだかわからないことをよく言っていました。
工学分野でも、というよりも、どんな分野でも、大勢の人と一緒に高度なことをしようとすれば、最後の最後で、微妙な表現が大きな差につながるんでしょうね。最近、言葉がいかに大切か、痛感することが多いです。
2012-03-08 23:43 URL kamosuke

To kamosukeさん
>「メナーム」って、そういう意味だったんですか。ひとつ得した感じです。
この話は全くの笑い話、日本人の誰か(何処かの偉い先生)がタイに行ってタイ人に聞きました。
バンコクを流れる川を指して「これ何と言う名前」、タイ人の答「メーナーム(つまり川)」、
そこで日本人はチャオプラヤ川を「メナム川」と呼ぶようになり、
本や地図にもそう書きました。
未だにメナム川と書いた本を見かけます。

なるほど「霞に研げ」ですか、難しいですね。
現地現物をモットーにやってきてもこの話は難しい、
こんな所が日本の凄さなんでしょうね。
2012-03-09 06:43 URL 短足おじさん


No title sonoraone-3 さんのコメント
日本の郵便制度を作った前島密は、明治維新による文明開化の時に、日本国の国語をフランス語にすべしと主張した。彼がどの程度本気だったかどうかは知らないが、怒濤の如く外国が入って来る中で、その言葉の「概念」を捉えるにはフランス語が一番日本人の多様で微妙で繊細な表現に耐えうると判断した様です。
彼の場合は日本語の素晴らしさを失念してのグローバリズム開花に囚われている訳ですが、逆に言えばそう言う「暴論」が出る程にそ日本語は先進性が有ったと云う事でも有ります。
感情表現と事象次元表現の多様性と言う意味では日本語とフランス語は双璧でしょう。
そしてフランス語と日本語でガチ勝負すれば日本語が情緒の奥深さで判定勝ちでしょう。
それほど日本語は優れた文明の結晶だと思います。
2012-03-09 04:24 URL sonoraone-3

To sonoraone-3さん
なるほどねえ、日本語は優れた文明の結晶、同感です。
昨日ドナルド・キーン氏が日本に帰化手続きが完了したことが報道されました。
キーン氏のような理解者がいることは本当に有り難い。
今の日本を創ってくれた先人に感謝です。
この気持ちはタイで仕事をしてみて、しみじみ感じました。
諸先輩がたは苦労したんだろうなあ・・・
感謝です。
2012-03-09 06:55 URL 短足おじさん


No title sonoraone-3 さんのコメント
しかし、

春の小川は、さらさら行くよ

を英語にすれば

the small stream flows babbling between its banks.

てな感じですかね?
やはり詰まらないですね。
日本語の語感の豊富さは逸品でしょう。

2012-03-09 05:55 URL sonoraone-3

No title
To sonoraone-3さん
俳句を英訳したような感じですね。
英語は国際化する過程で思いっきり簡単にしてきましたから、こういう表現は苦手なのは分かります。
でもフランス語なら、それも話し言葉ならかなり微妙なニュアンスを表現できるんでしょうね。
2012-03-09 07:02 URL 短足おじさん


No title sonoraone-3 さんのコメント
Le printemps est venu et le ruisseau coule rapidement entre banques.

やっぱり日本語でないとこの詩の感じはでませんね。
状況は説明出来ても情感は微妙に異なると言う事です。
長い歴史に培われた民族文化の情感の大切さを知らされます。
例えばフランス語や英語の詩を日本語訳すれば、
もはや単なる翻訳ではなくそれ自体が独立した詩になります。
しかし、逆も可かどうかは微妙ですね。
日本人の感性と情緒は独特のものでは無いでしょうか?
欧州でジャポニズムが席巻したのも頷けますね。

2012-03-09 08:34 URL sonoraone-3

No title
To sonoraone-3さん

でも矢張りフランス語ですね、英語とは全く感じが違う。

このフランス語訳をみて何故かこんな詩を思い出しました。
sonoさんは詩人の才が有りますね。

Le pont Mirabeau  (Guillaume Apollinaire, ) 

  Sous le pont Mirabeau coule la Seine.    
  Et nos amours                 
  Faut-il qu'il m'en souvienne          
  La joie venait toujours apres la peine     

Vienne la nuit sonne l'heure            
Les jours s'en vont je demeure.         


ミラボー橋の下をセーヌ河が流れ
われらの恋が流れる
わたしは思い出す
悩みのあとには楽しみが来ると

日も暮れよ、鐘も鳴れ
月日は流れ、わたしは残る

・・・以下略、全文は下記
http://members.jcom.home.ne.jp/swatanabe/%90%A2%8AE%82%CC%8E%8D%89%CC/mirabeau.htm
>欧州でジャポニズムが席巻したのも頷けますね。
ジャポニズムは又新しい動きがあるようです。
日本の責任を感じる話と思います。
2012-03-09 10:49 URL 短足おじさん


No title 相模さんコメント
随分昔に読んだ話ですがアフリカ(のどこかの国)では魚の名はどの種類も全て「魚」だそうです。
逆に日の出から日没に至る太陽の状態を表す言葉は50種くらいあるそうです。
お国柄が違えば文化、表現が違って当然でしょうね。日本は四季に恵まれた素晴らしい自然の中で言葉と感性が育ったというべきか。
だからこそ優しい国民性に育ったわけで、この感性は「世界遺産」級かも知れず。鳩山さんが言う友愛によって中韓北朝鮮との連合は無理です。
2012-03-09 11:01 URL 相模

No title
To 相模さん
面白い話ですねえ、
多分その国では魚はどんな魚でも食べ方が同じなのでしょうね、
何でもぶつ切りにして煮てしまうとか。
でも太陽の状態を表す言葉が50以上、何処を見てるんでしょうね。

日本は素晴らしい自然の中で言葉と感性が育った、同感です。
もっともっと日本と日本語を大事にしなければ・・・
2012-03-09 13:47 URL 短足おじさん


No title kazkさん のコメント
日本語は世界でも珍しい二重構造を有してる言語なのです。
つまり、日本古来の和語の基づく単語群とおもに漢語の輸入による単語群です。これは飛鳥奈良の時代から、膨大な支那からの文化の輸入を行い当時の日本人たちが必死の思い出言葉と格闘して創り上げた金字塔だと思ってます。

例えば春の小川の歌詞自体見れば分かるのですが、これはほぼ純粋に日本古来の和語で書かれてるものです。そしておそらくここに流れる情緒というものは言葉と共にあリ翻訳はほとんど不能なものです。このような単語群があり、それに基づく文学が成立し独特の文化というものは成立するものだと思います。

日本人はこのような体系の上に漢語に基づく思想、哲学、科学に及ぶまでの単語群を作り上げました。これは当時の日本人たちのおそらく血のにじむような格闘の結果だと思ってます。

それだけではありません。春の小川の歌詞の中で見られる、行く、咲く、という動詞、美しくという形容詞を我々は何も考えず使ってますがこれは全て漢字の訓読み、つまり完全に日本語化して使うという荒業をこなしてます。
その上「小川」などはどうしてこういう作り方ができるのか、不思議になるほどの言葉でしょう。小生は当時の日本人たちがかかる格闘をしてくれたお陰で日本の文化が誕生したのだと思ってます。

先日、来日されたブータンの国王陛下は国会で演説されましたが英語で行われました。ブータン国民の言葉であるゾンカ語では政治、経済、文化などの概念を表す言葉が極端に少なくかかる演説はできなのだといいます。

明治以降の日本人たちの努力は言う必要はないでありましょう。このような超人的な努力があったからこそ自国語で大学の授業ができるという欧米とは言語体系が違うおそらくは唯一の国となったのです。

ところがこの期に及んで大学の授業を英語でやることが国際化だとか、英語を公用語にづるとかの馬鹿を通り越した基地外の議論が出てきます。東大の言う秋入学とやらの問題も、英語で講義を行う前提だとか、どこまで間抜けなのでしょうか。

関係ないのですよ、国際化とか何とか抜かすならば一番生き残れるのは固有の文化に決まっています、真似はできないのですから。何で日本語でそれを発するという発想を持たぬのか。日本の知識人という奴らは恐ろしいまでの植民地根性の持ち主なのでありましょう。

ある人が面白いことを言ってます。古来の和語、やまとことばというものは、最も人の気持ちや思いというものを素直に表してる言葉だというのです。ある意味で当然のことかもしれません。同じ言葉で持って全てを表すなどという無理はできるわけがないのです。

小生は10年以上国語の教師をやりましたが勉強すればするほどこの二重構造が日本人の感性を育て上げ独自の精神世界を創り上げたのだ、感心するばかりでありました。

ここでは問題になってませんが、おそらく日本語は世界で最も多言語の侵略に強い言葉だと思ってます。昨今のへんてこな外来語の氾濫なんかなんの問題もありません。これを心配する愚かな知識人がいますが何もわかっていない連中です。
長い目で見ればなんの問題もありません。これは小生の確信です。
2012-03-09 23:35 URL kazk

No title
To kazkさん
なるほど二重構造ですか、面白い見方、納得です。
ブータン国王陛下の話、良く分かります。

なるほど、国語教師の経験での話、良く分かります。
これからの日本語の課題は多分正しく話すことだと見ていますが、
如何なんでしょうか。
2012-03-10 17:04 URL 短足おじさん


No title kei-izaさん コメント
お邪魔させて頂きます。

>今回言及しなかったが「サラサラ」、これだけとっても正しく説明は難しい。

興味深いですね。
サラサラ、そよそよ、ふわふわ。擬態語は本当に難しいです。
それにしても、言葉は文化やその社会の価値観と大きく連動すると言いますし、言葉から見えて来るものって沢山あって面白いですよね。

>今日本では外国の文献などは全て日本語のものが手に入るのは、偏に明治時代からの先陣の苦労の賜物である。感謝せねばならない。

本当につくづくそう思います。
また、現在の日本語が長い時間を経て、連綿と積み重ねてこられた結果なのだと考えると感慨深いですね。
平安時代の古典文学などを見てもそうですが、言語や文化の通り道がよくわかり、非常に興味深いとともに、現代においてもも1000年前に書かれた物語を読み、楽しめることは、本当に有り難いことだと感じます。
2012-03-10 07:23 URL kei-iza

No title
To kei-izaさん
ご多忙な所コメント有難うございます。
1000年も前の文学などが自国語で読める、これは素晴らしいことです。
ドナルド・キーン氏が90歳になってから日本に帰化を決めた、
その理由の一つがこんな事なのでしょう。
本当に有り難いことです。
2012-03-10 17:12 URL 短足おじさん


No title 相模さん コメント
kazkさんご指摘のように論理・哲学を語る場合は漢語交じりで、感情・情緒を表す場合は大和言葉で、というのはその通りと思います。

歌詞などを見ていて面白いのは、明治あたりの訳詩は割合多く漢語が混じります。しかし情緒を語る日本語の作詞になると和語の比率が増えます。(但し上から目線の寮歌などは漢語が多いです)
「君が代」は100%大和言葉です。
2012-03-10 21:35 URL 相模

No title
To 相模さん
明治時代に西欧の書物を翻訳しようとしたとき、西欧にあった概念を日本語に訳せない事で苦労した。その結果漢字の造語機能を使って新しい言葉を沢山作った。本文にあげた文化、文明、民族、思想、法律、経済、資本等の言葉が皆そうですね。

2年ほど前、昔の歌で「秋の夜半」と言うのを少し調べました。
「秋の夜半の み空すみて」というのです。
作詞者は文化勲章受賞者で歌人の佐佐木信綱、曲はウェーバーの魔弾の射手の一部を切り取ったもの。
和歌専門の歌人まで動員して西欧文化を取り入れようとしたことが分かり、何か胸が熱くなります。
そしてこの頃の歌は若者が国を出て都で学ぶ望郷の歌が多い。
秋の夜半もそうでした。
以下がその歌詞です。

秋の夜半(よわ)の み空澄(す)みて
月のひかり 清く白く
雁(かり)の群の 近く来るよ
一つ二つ 五つ七つ

家をはなれ 国を出でて
ひとり遠く 学ぶわが身
親を思う 思いしげし
雁の声に 月の影に
2012-03-10 22:57 URL 短足おじさん

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2015-07-06 17:46

新幹線用ガードレール<追記あり

 6月30日の東海道新幹線放火事件は色んな意味で考えさせられた。
所も有ろうに新幹線の中で可燃性の油をまいて自殺する、正に前代未聞の事件だった。
最初に巻き添えで命を落とした方、心よりご冥福をお祈りいたします。

そしてこの事件の報道が「新幹線安全神話崩壊」だとか「JR東海の対応の問題」とか、とにかく人を貶める報道が溢れている事に強い憤りを覚えるのだ。
冷静に対応し消火活動をしたJR職員の方の責任感溢れる行動だとか、可燃性の油で放火されても燃え広がらない優れた難燃性の車体、そして消火後駅まで自走できる堅牢さ。どれをとっても称賛に値するのだが、そんな話が有っただろうか。

* コメント欄にこんな情報が有りましたので追記します。
火災発生と分かった時の運転士のとった行動
「事故現場はトンネルの続く区間で有った為、運転手のとっさの機転でブレーキをかけた後に加速してトンネル内での停止を避けられた」、こんな事が7月7日に報道されたようです。流石新幹線、すばらしいです。


さてこれからが本題。
日本の新幹線の安全性を陰で支えるモノがある事を紹介したい。
ガードレールである。新幹線用のガードレールが有ると言うのが今日のテーマ。

ガードレール?? そんなモノ道路に設置すヤツだろ、それと新幹線とどんな関係があるんだ。そう思われる方が多いと思うのだが、実は道路のガードレールにも新幹線用がある。
そしてこれからタイにも高速鉄道を輸出するのだが、恐らくタイ人にはガードレールに新幹線用が有るなど全く想像もつかない話だろう。

さてその前にこんなお笑いの話を。
これはminaQさんの所で見かけたのだが、韓国釜山で「糞尿収集車」が高速鉄道の線路の落っこちた、そんな話が有る。

釜山では線路に糞尿収集作業車が転落
http://blogs.yahoo.co.jp/illuminann/13396257.html

詳細は上掲リンク先を見ていただくとして、どんな状況か写真で

2015-7-6糞尿収集車転落1
何と落ちたのは3台、糞尿収集車は20トンもあるらしい、でっかいものだ。それがブレーキがしっかりかけてなかったと見えて他の2台を道ずれに転落。
正にヤケクソ事故と言う所。

そして
2015-7-6糞尿収集車転落2
下から見るとこんな風。上の道路には柵は有るがこんな大きなトラックがぶつかれば簡単に壊れてしまう。
人間が落ちない程度の簡単なものだ。

2015-7-6糞尿収集車転落3

そして下の鉄道は高速鉄道も走る。若しこんなモノが上から落ちてきたらトンデモナイ大事故間違いなし。
高速鉄道がクソまみれ・・・ こりゃ話にもならんのだが・・・
(注:線路が複線でなく三線になっている。多分TGVと同じ規格だと複線と言っても単線を二本並べた構造、一本の線がどちら方向にでも走行可能な方式(日本的には逆走可能ということ)なので、多分ここもそうなっているのだろう)


しかし新幹線50年でこんな事故など聞いた事が無いと思う。
そこでこんな写真を見てほしい。(以下3枚の写真はグーグルアース、ストリートビューです)

2015-7-6大府市北山のストリートビュー(下を新幹線)

愛知県大府市のとある街角の写真。一見何の変哲もない街角に見える。しかし中央の黄色いシャツの子どもの向こう側、ガードレールが2段になっているのがちょっと不思議と言えば不思議。

この写真の所を上から見るとこんな風
2015-7-6大府市北山のgu-gurua-sushashinn (下を新幹線)

交差点の真下に鉄道の線路が・・・ 実はこれ東海道新幹線である。
そのため万一にも自動車が新幹線の上に落ちてこない様、ガードレールがこんな2段重ねの頑丈なものになっている。

更にこの交差点から右手方向、新幹線沿いの道路を見てみると
2015-7-6大府市北山のgu-gurua-sushashinn 2(下を新幹線)

新幹線沿いは全部こんな風。
まかり間違っても冒頭あげた韓国釜山の事例のように、線路の上に自動車が落ちてくる、こんなことの無いようになっている。


そのガードレールの規格にチャンとそう決められている。
これはガードレールの規格から
http://www.sba-japan.com/seihin/kijun2.html
2015-7-6新幹線用ガードレール


新幹線の安全のためにこんな所まで気を配っている。そんな事例なのだが、こんなモノを輸出するとどうなるだろうか。

これは先日も紹介したタイの鉄道の踏切の様子
2015-3-16タイの鉄道踏切番小屋

踏切には一応踏切番がいる。しかしそれ以外の安全柵などは無い。
此れがタイの常識である。
そんな所に「2段のガードレールで高速鉄道を守ろう」、こんな考え方を定着させるのである
こんな仕事だが、是非ともそれをJRの皆さんもやり遂げてほしい。それが日本の未来を切り開くもとになるのだと思っています。
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2015-07-05 21:33

ギリシアとドイツの関係

 今日は7月5日、ギリシアでは国民投票が始まっています。
まだ投票が始まった段階で、その結果云々と言う訳にはいきませんが、WSJにギリシア人のこの問題、特にドイツに対する感情について興味深い記事があった。

何やらドイツをどこか別の名前に変え、ギリシアを別の半島国に変えるとそっくりなのだが・・・
何はともあれその記事を紹介。


<以下引用>
http://jp.wsj.com/articles/SB10468926462754674708104581088992440445866?mod=WSJJP_hpp_RIGHTTopStoriesFirst

ギリシャとドイツ、相手をさげすむ感情 国民投票後も続くか
By MATINA STEVIS AND ANDREA THOMAS
2015 年 7 月 5 日 12:15 JST

2015-7-5WSJ記事ギリシアとドイツに関して


 5日の国民投票が近づく中、ギリシャの売店で売られている新聞の一面にはナチスドイツのシンボルのかぎ十字と、ギリシャ語で「ノー」を表す「OXI」の文字があった。首都アテネの通りにはドイツのショイブレ財務相のポスターが貼られている。そこにはこう書かれていた。「彼は5年間、あなたたちの血を吸ってきた。彼にノーと言おう」

 一方、ギリシャの最も強力な債権者であるドイツでは先週、メディアがギリシャのチプラス首相に「ゆすり屋」「ギャンブラー」「ひきょう者」といったさげすみの言葉を投げつけた。タブロイド誌「ビルト」は3日、ギリシャのバルファキス財務相の「所属は恐怖の内閣で、欧州ではない」と攻撃。ギリシャにさらに資金を融通してユーロ圏に残留させることに対して、ドイツ国内では反対する意見がかつてないほど増えている。

 ギリシャの債務危機をめぐって、ギリシャ国民とドイツ国民はお互いへのいら立ちと憤りを爆発させるようになった。欧州連合(EU)が金融支援の条件としてギリシャに求めている緊縮財政策の賛否を問う国民投票が5日に実施されるが、どのような結果になったとしても両国の国民感情はすぐには収まらないだろう。

 ドイツでは一般の有権者から政府高官まで多くの国民がギリシャの対応にうんざりしている。ギリシャはユーロ圏の一員であることとグローバリゼーションがもたらす競争に適応することなく、欧州をゆすって非効率な経済と公的部門を支援させようとしている、というのがドイツ国民の認識だ。ドイツ人はギリシャの歴代政権を腐っていると考えていたが、急進左派連合(SYRIZA)率いる現政権については「やけになっている」とみる。

 独紙ハンデルスブラットは3日、チプラス首相の写真を加工して理不尽なゆすり屋のように仕立て上げた。自分の頭に銃をつきつけるチプラス首相の写真が「金をよこさなければ撃つ」という言葉とともに一面を飾った。

 多くのギリシャ人はその政治的指向にかかわらず、実行不可能な支援プログラムを主導し、過剰な緊縮策を押し付け、金融危機を本格的な不況に発展させたのはドイツだと考えている。ドイツが代わり映えのしない経済政策をギリシャに飲ませようとする一方で、債務再編についての国際的な議論に待ったをかけていることにギリシャは憤りを感じている。ユーロを離脱せざるを得ないかもしれないのにギリシャの有権者の約半数が国民投票で反対票を投じるとみられているのはこのためだ。

 短気なショイブレ財務相は多くのギリシャ人にとって憎しみの対象で、メルケル首相以上にさげすまれている。ギリシャでは多くの人が、2010年以降、社会保障費が大幅に削られたのはショイブレ氏のせいだと考えている。

「ドイツ人は私たちを踏みつけたがっている」。南部の都市コリントスに近い村Dervenakiaで農業を営むニコラス・マリアニスさん(76)は憤る。同村は1821年のオスマン帝国からの独立戦争の主戦場として知られおり、今も外国に抵抗する意識が強い地域だ。

 マリアニスさんは「われわれは降伏しない。ギリシャ人は常に堂々と振る舞ってきた」と語る。特にドイツ人に対してはそうだという。妻のマリアさんもうなずき、「この国は英雄の国。奴隷になるつもりはありません」。

 アテネ大学の政治学名誉教授コロンバス氏は「たいていのギリシャ人に聞けば、ドイツ人、特にメルケル氏とショイブレ氏がわれわれを債務植民地に引きずり下ろそうしていると答えるだろう」と語る。同教授はSYRIZAが反独感情を利用しているとみる。

 ギリシャのカメノス国防相は最近、議会で「欧州がドイツに支配されている」と発言した。声は震え、目には涙が浮かんでいた。カメノス氏はSYRIZAと連立を組む政党「独立ギリシャ人」の党首でもある。「(債権者の要求に政府が)ノーと言ったのは、国全体を不幸に追い込むことに反対する政治的な決断だった」。

 ギリシャの政治家が反ドイツ発言を続けているため、ドイツでは世論でも議会の場でもギリシャ支援の継続を支持する声が減っている。

<引用終り>


如何でしょうか、ドイツを別の国名にし、ギリシアを別の半島国の名前にすれば全くあてはまると思いませんか。
日本ではあれだけ支援してやったのに、如何して今頃になってそんな事を言うのか。
カネが欲しかったらもっと働けばいいだけだ。
こんな議論が出てきそうだ。

但し一つだけ大きな違いがあるかもしれない。ギリシアは売春婦の輸出大国ではないが別の半島国は・・・(以下略)。

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2015-07-03 22:53

タイ国鉄が複線化でスピードアップ

 タイ国鉄がダイヤ改正し、かなりのスピードアップしたと報じられている。

<以下newsclipより引用>
http://www.newsclip.be/article/2015/07/02/26140.html

タイ国鉄がダイヤ改正、線路改修でスピードアップ
2015年7月2日(木) 13時25分(タイ時間)

【タイ】タイ国鉄(SRT)は1日から、北部線、東北部線のダイヤを改正した。

 北部ピッサヌローク県―チェンマイ県、中部サラブリ県ゲンコイ―東北部ナコンラチャシマ県ブアヤイなどの区間で線路を改修し、運行速度が向上。各路線の所要時間が20―70分間短縮されるという。

<引用終り>

簡単な記事である。しかし大幅なスピードアップになっている。
例えばチェンマイ線はバンコク⇔チェンマイの特急はバンコク17時発、チェンマイ翌朝6時50分着がバンコク18時発、チェンマイ翌朝6時50分着(これは変わらない)と1時間短縮されている。
バンコク⇔チェンマイ間は約750キロ、そこを早くなったと言っても12時間50分で走る。だからバスの方が早いのですが・・・
同じく東北方面のノンカイ線も急行はバンコク20時発、ノンカイ着翌朝7時45分が出発時刻は同じでノンカイ着6時45分と1時間短縮である。
但しタイの鉄道は定時に出発したとしても途中は定時運行とは程遠い。だからこの時刻も当然あてにはならないが時間短縮は事実である。

引用した記事では路線の改修と書いてあるがこれは複線化である。
タイ国鉄は昔から単線運転だった。しかし当然ながら単線では輸送力も限られるし、一番の問題は定時運行しにくい事だ。
(注:単線だと対向列車とすれ違うため、対向列車が遅れれば反対側も遅れる。悪循環である)
そこで何年か前から重点路線から複線化を進めてきた。

その一環で複線化できたところから使用開始したようだ。当然ながら早くなる。列車の遅れも相当改善されるだろう。

尚地名が分かりにくいが、引用文のゲーンコイと言うのはバンコクから東北方面、サラブリの先にある所。
何でもない小さな町だがすぐ近くにタイの地場産業、サイアムセメントの工場がある。だからゲーンコイまでは今まででも複線化されていた。そこからイサーンの中心都市ナコーンラチャーシマの先ブアヤイまで複線化が進んだと言う事だと思う。
なおこの線はゲーンコイからナコーンラチャーシマまでは急な上り坂が続くので、(日本の碓氷峠みたいな感じ)ここが複線化されるのは非常に効率が良くなるはずだ。


参考までにこれは今回の複線化路線より前に複線化した所だが・・
バンコクからレムチャバン港までの路線の複線化工事の様子。

2015-3-16タイの鉄道バンコク方面

この路線は未だにこんなモノも
2015-3-16タイの鉄道踏切番小屋

懐かしいとは思いませんか、踏切番小屋です。
30分や1時間遅れるのが当たり前の列車を辛抱強く待っている踏切番のオジサンがいます。
でもタイの踏切は遮断機が下りていてもバイクなどは竿を掻い潜ってどんどん渡って行ってしまう。だから踏切番のオジサンのいる価値があるのかも。

  1. タイ
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