2009-05-31 18:03

GM救済劇番外編

GM救済劇に関してmasayangさんのブログにラルフ・ネーダーが噛み付いたとの記事がある。

大変興味深い内容なので引用させていただいた。

 

元の記事はウォールストリートジャーナルの5月29日のオピニオンから、

 

尚ラルフ・ネーダーの名前は1960年代から70年代にかけて、自動車の安全についての問題提起でよく知られている。

「欠陥車」などと言う名前もネーダーの活動から出てきた言葉、

 

彼の「どんなスピードでも自動車は危険だ・・云々」と言う本はその当時あまりにも衝撃的だった。

 

日本の自動車メーカーはラルフ・ネーダーの問題提起に対し真剣に取り組んできた、

そのことが今日の日本車の評価に繋がったという意味で忘れてならない人と言える。

 

ラルフ・ネーダー

<以下引用> 

[][][]ラルフ・ネーダーGM救済に噛み付いたAdd Star

  • Ralph Naderというおじさんがいる。
  • 毎回、大統領選挙出馬して、負けてる人。
  • でも、車の窓ガラス強化やシートベルト着用義務などを定めた法律制定に関った偉大な人なのだ。
  • そんな「車にうるさい」Ralph Naderが「GM救済は不公平だ」と噛み付いている。

WSJ: Obama's GM Plan Looks Like a Raw Deal

  • Raw Deal=不公平な取引

 

長い記事だけど、Nader氏は10の問題点を指摘している。

1. GM破綻の波及効果分析ってちゃんとやってるの?

2. GMにしてもクライスラーにしても、そんなにディーラー閉鎖する意味あるの?

  • ディーラー閉めても製造原価削減にはならないよね?
  • もしかして、ディーラー数を減らすと値引競争が抑えられて、車が高く売れる、という論理で動いている?
  • なんで政府がそんなことまで口出す必要あるの?

3. 閉鎖される工場や、つぶしちゃうブランドが多すぎない?

4. なんで「新GM」は海外生産拠点を強化するの?

  • メキシコ依存度は15%から23%に。
  • GM中国からの輸入も始まる。
  • 税金使ってアメリカの雇用を守るんじゃなかったの?

5. 新GMの給与体系についてつっこんでるが意味不明(調査中)

6. GMのChapter-11は、GMの海外拠点についてはどう扱うの?

  • 特に名指しで中国拠点について突っ込んでいる。
  • GM中国拠点における利益は、Chapter-11処理に含まれるのか? 含まれないのか?

7. 株主にはGMの清算を選択する権利はないの?

8. 新GMは旧GM車の不具合によって引き起こされる事故について、法的責任を負うの?

9. 税金使ってGMを助けるわけだけど、新GMはより安全で燃費が良い車を生み出せるという保証はあるの?

10. オバマ政権は新GMの70%を保有するのに、経営には口を出さないといってる。なんで?

 

<引用終り>

 

ネーダー氏はアメリカ人の視点で見ているので、特に1~4項まではアメリカ人がまず関心があることだろう。

 

しかし9~10項については今後日本のカーメーカーにとっても無縁ではないように思える。

津波級の大波が来るように思えるのだが・・

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2009-05-25 15:59

GM救済は第二幕へ

5月25日の読売新聞の報道より

 

トヨタ、GMにハイブリッド技術供与を検討

 トヨタ自動車が、経営危機に陥っている米ゼネラル・モーターズ(GM)に、エンジンとモーターを併用して走るハイブリッド車の中核技術を供与する検討に入ったことが24日、分かった。

 


 

 

 GMは近く米連邦破産法11章の適用申請に踏み切るとの観測が強まっているが、トヨタはGM側から要請があれば、破産法適用後でも供与に応じる方針だ。

 トヨタが供与を検討しているのは、エンジンとモーターの動きを制御して燃費を向上させる特許技術で、「プリウス」などに搭載している。GMが独自開発したハイブリッド技術よりも燃費性能は格段に優れる。

 GMが経営危機に陥った原因の一つは、環境技術で後手に回り、昨年前半までの原油高でガソリン価格が高騰し、燃費が悪い大型車を中心に販売が急減したためだ。このため、トヨタは自社のハイブリッド技術をGMに供与して経営再建を側面支援する。この結果、トヨタのハイブリッド技術が、事実上の世界標準になるメリットもある。

 また、米自動車メーカーが相次いで経営危機に陥ったことで、日米自動車摩擦が再燃する芽を摘む狙いもある。

 トヨタとGMは資本提携はしていないが、米国で小型車を合弁で生産するなど協力関係にある。

(// date_start //2009年5月25日03時04分// date_end //  読売新聞)
 
 
オバマ政権はGM(UAW)を何が何でも救済するつもりらしい。
金庫が空になってもやろうと言うのだから・・・
 
 
しかしこのトヨタがGMに技術供与の件は公表のタイミングといい、内容といい何とも不可解、
まだまだこれからいろんなことが明らかになってくるだろう。
 
いよいよGM救済劇は第2幕開幕だ。
 
この救済劇、米自動車メーカーが相次いで経営危機に陥ったことで、日米自動車摩擦が再燃する芽を摘む狙いもある・・
こんなコメントだが、現在ではトヨタやホンダもアメリカ車としてアメリカ人に広く受け入れられており、そう簡単に昔の自動車摩擦再燃にはならないと見てよいと思う。
 
しかし油断のならないのがアメリカ
注意深く見守っていかねばならないと思う。

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2009-05-25 11:07

最悪の選択をしたオバマ政権・・GM・クライスラー救済劇(4)

このGM・クライスラー救済劇について

前回のエントリー(1)では放漫経営をした経営陣について、

(2)では強欲組合UAWについて

(3)では市場環境について考えてみた。

 

ではこの何が最悪か?

 

本当の最悪の選択、それは政府と労組で自動車会社を経営しようとするものだ。

 

以前のエントリーで自動車は産業として非常に裾野の広い産業であり、日本の場合全雇用者の10人に1人は何らかの形で自動車に関係しているとも言われている。

 

一方、商品としての自動車は機械でありながら、デザインや色、フィーリングと言ったファッション性、そして流行に左右される商品と言う面を持つ特殊なものと指摘した。

 

そしてその自動車を生産する為には、何年も前からの膨大な設計開発、大きな生産工場や機械・金型などへの莫大な投資が必要、

しかし実際売り出すとデザインが悪いとか、フィーリング云々と言うことで評価される実に厄介な代物。

 

こんな商品をつくる為には「車作りが飯より好きなCar Guy」が必要で、

強欲労組や目先の利益に追われるお役人では不可能だ。

 

このCar Guy、何も設計者だけのことではない。

まずトップがCar Guyで無ければならないし、現場の作業者にいたるまでそれなりに車に対する愛着が必要、

これが車作りの一番難しいところと言える。

 

昔はGM・クライスラーなどにもCar Guyがいた。

 

そしてつくったのがこんな車、

これはクライスラー ニューヨーカー1960年型

高く跳ね上げたテールフィンで世界中の車ファンを魅了した。

でも今は昔の物語・・・

 

ホンダの例を考えてみると、本田宗一郎以来歴代の社長は全て技術系、

これがホンダの発展を支えてきた真の理由と思う。

 

オバマ大統領は自分の支持者には露骨な論功行賞を行っている。

その結果先週23日にはもう金庫は空っぽとまで言っている

資金が尽きているのに自分の支持母体だけは救済、

これがオバマ政権の本質だと思う。

 

こんなことでは自動車メーカーは救済できない。

だから最悪の選択、

 

だがまだ何か隠し玉を用意してあるとしか思えない。

そうこうする内に今朝になって「トヨタがGMにハイブリッド技術を供与検討」との報道が入ってきた。

これがその隠し玉? この件は項をあらためて考えたい。

 

<この項 終り>

 

 

 

 

 

 

 

 

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2009-05-24 15:05

最悪の選択をしたオバマ政権・・GM・クライスラー救済劇(3)

間もなく破産が濃厚なGM、連邦破産法11条による再建を目指す事になる、

その場合、債権は90%カット、株式も新たに発行する新株の全体の10%程度を従来の株主に配分、

残り90%の株式のうち政府が50%保有、

UAWには退職者医療保険基金への支払いを半減させる見返りに40%を渡す、

こんなことが柱になりそうだ。

(連邦破産法申請は5月29日の見込み・・28日にサプライヤーへの支払い前倒しが発表されているので) 

 

 

つまり新GMは政府と労働組合がオーナーの会社になる、

今の所これが有力と見られている。

 

債権は90%カットなのに労働組合に対しては50%カット?

不公平ではないか?

これについては「債権はCDSで保険に入っているだろうから損は無いだろう!」 これが隠された理屈。 

 

だがこれがいえるのはアメリカの強欲ファンドだけだろう。

トヨタでもGMの債権を持っているらしい、しかしトヨタがCDS等と言う食わせ物に手を出すとも思えず、多分大損?

 

CDSについては私も詳しいわけではないがこんなもののようだ

 

さて政府と労組が経営する自動車会社(つまりGM)が直面する自動車を取り巻く環境はどうなっているか、

 

まず販売台数から
               出所:内閣府:今週の指標No.920より

図1 自動車販売台数

記録的な台数激減と言われるが、こんなグラフを見るとよく分かる。 

 

だがもうひとつのデータを見て欲しい

 

    アメリカ州別人口推移      

                  出所:アメリカ大陸地理情報館より

 

 州名196019802000順位2000増減比20年State
カリフォルニア15,717,20423,667,90233,871,64811.4California
テキサス9,579,67714,229,19120,851,82021.5Texas
ニューヨーク16,782,30417,558,07218,976,45731.1New York
フロリダ4,951,5609,746,32415,982,37841.6Florida
イリノイ10,081,15811,426,51812,419,29351.1Illinois
ペンシルベニア11,319,36611,863,89512,281,05461Pennsylvania
オハイオ9,706,39710,797,63011,353,14071.1Ohio
ミシガン7,823,1949,262,0789,938,44481.1Michigan
ニュージャージー6,066,7827,364,8238,414,35091.1New Jersey
ジョージア3,943,1165,463,1058,186,453101.5Georgia
ノースカロライナ4,556,1555,881,7668,049,313111.4North Carolina
バージニア3,966,9495,346,8187,078,515121.3Virginia
マサチューセッツ5,148,5785,737,0376,349,097131.1Massachusetts
インディアナ4,662,4985,490,2246,080,485141.1Indiana
ワシントン2,853,2144,132,1565,894,121151.4Washington
テネシー3,567,0894,591,1205,689,283161.2Tennessee
ミズーリ4,319,8134,916,6865,595,211171.1Missouri
ウィスコンシン3,951,7774,705,7675,363,675181.1Wisconsin
メリーランド3,100,6894,216,9755,296,486191.3Maryland
アリゾナ1,302,1612,718,2155,130,632201.9Arizona
ミネソタ3,413,8644,075,9704,919,479211.2Minnesota
ルイジアナ3,257,0224,205,9004,468,976221.1Louisiana
アラバマ3,266,7403,893,8884,447,100231.1Alabama
コロラド1,753,9472,889,9644,301,261241.5Colorado
ケンタッキー3,038,1563,660,7774,041,769251.1Kentucky
サウスカロライナ2,382,5943,121,8204,012,012261.3South Carolina
オクラホマ2,328,2843,025,2903,450,654271.1Oklahoma
オレゴン1,768,6872,633,1053,421,399281.3Oregon
コネチカット2,535,2343,107,5763,405,565291.1Connecticut
アイオワ2,757,5372,913,8082,926,324301Iowa
ミシシッピ2,178,1412,520,6382,844,658311.1Mississippi
カンザス2,178,6112,363,6792,688,418321.1Kansas
アーカンソー1,786,2722,286,4352,673,400331.2Arkansas
ユタ890,6271,461,0372,233,169341.5Utah
ネバダ285,278800,4931,998,257352.5Nevada
ニューメキシコ951,0231,302,8941,819,046361.4New Mexico
ウェストバージニア1,860,4211,949,6441,808,344370.9West Virginia
ネブラスカ1,411,3301,569,8251,711,263381.1Nebraska
アイダホ667,191943,9351,293,953391.4Idaho
メイン969,2651,124,6601,274,923401.1Maine
ニューハンプシャー606,921920,6101,235,786411.3New Hampshire
ハワイ632,772964,6911,211,537421.3Hawaii
ロードアイランド859,488947,1541,048,319431.1Rhode Island
モンタナ674,767786,690902,195441.1Montana
デラウェア446,292594,338783,600451.3Delaware
サウスダコタ680,514690,768754,844461.1South Dakota
ノースダコタ632,446652,717642,200471North Dakota
アラスカ226,167401,851626,932481.6Alaska
バーモント389,881511,456608,827491.2Vermont
ワイオミング330,066469,557493,782501.1Wyoming
ワシントンDC763,956638,333572,059-0.9DC
アメリカ179,323,175226,545,805281,421,906-1.2United States
 州名196019802000順位2000増減比(20年)State

 

これで見ると分かるようにアメリカは先進国の中で例外的に人口が年率1%で増加している国なのだ。

この人口増加がアメリカの活力の元であることは間違いない、

しかし逆にGMのようにバブル経営の元にもなっている。

 

ひとつ上のグラフで自動車販売台数は30年前(1980年頃)のレベルと言って騒いでいる、

しかし30年前は人口が2億2千万程度、現在では3億人以上になっている、

(2007年に人口が3億人を超えたと公表されている)

人口が34%も増えたのに販売台数が30年前より少ない、

ここが問題のポイント。

 

参考までに日本の場合

1980年から2007年までの人口増加率は9.15%(1.17億⇒1.27億人)

そして2004年をピークにし、2005年からは減少に転じている。

(減少が目立たないのは外国人が少しずつ増えている為)

 

 

 

所で目を転じてアメリカの消費者の意識はどうなったか。

 

アメリカの個人消費の傾向     出所:内閣府 今週の指標No.920より

図4 消費者信用残高(前期差)、貯蓄率と実質個人消費

 

ここで注目すべきは実質個人消費と貯蓄率のグラフ、

リーマンショックより早く昨年5月頃から明らかに変わってきている、

消費から貯蓄へ、その方向に舵を切っている。

 

消費大好き、借金漬けのアメリカ人が変わり始めたと言うことではないだろうか

そんなところに政府と労組がオーナーの新GMが船出する。

 

旧態然とした考え方の連中で自動車メーカーの経営がうまく行くとは思えないのだがどうだろうか。

 

 

オバマ大統領は自分の支持者には明確に論功行賞を行う事を露骨に表し始めた、

・・・そのひとつの証拠が駐日大使や駐英大使人事の例、

全く外交経験も無く、日本についての知識も無い人間を選挙の功績だけで起用する・・

 

自分の支持者であるUAWにどんな事をするか?

日本への影響はどうか?

次回検討したい。

<続く>

 

 

 

 

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2009-05-22 09:37

最悪の選択をしたオバマ政権・・GM・クライスラー救済劇(2)

今回の旧ビッグスリー救済劇では、我々日本人にはどうしても分からないのがUAW、

会社が倒産したら元も子もないと考えるのが普通だが、それがどうも違うらしい。

 

日本の会社は企業内組合なので企業と従業員は一蓮托生、

 

 

しかしUAWは労働者に雇われた交渉専門家で、非人道的な企業のマネージメントから金(や好待遇)をむしりとるのが存在理由、

このためGMの工場等では1日1時間位しか働かない怠け者がごろごろしていると言う。

 

またUAWは労働者の会員費でまかなわれている、

そしてUAW=全米自動車労組と思われているが、Wikiに拠れば実は農業・航空分野も傘下におさめているという。

そんなことで給料の下がるようなことは金輪際しない組織のようだ。

 

 

UAWのホームページより

 

そして数を背景に議会にも強い影響力を持っているようだ、

<5月5日付の上院議員宛のレターの一部> 

このレターの中に注目すべきことが書いてある。

 

But the UAW strongly objects to GM's restructuring plan because it essentially means that GM will be shifting more of its manufacturing footprint from the U.S. to Mexico, Korea, Japan and China, and importing more of the vehicles it sells in the U.S. market from these countries.

・・・中略・・・

 GM should not be taking taxpayers' money simply to finance the outsourcing of jobs to other countries.

 

つまりGMとのリストラ交渉が難航しているとき、UAWは上院議員に直訴する形で

UAWはGMのリストラプランには強硬に反対」

「生産基地をメキシコ、コリア、日本、中国に移すな、他の国にアウトソーシングするなら納税者の税金を使うな」

このように言っている。

 

企業が自らの責任で判断すべき経営問題を自分たちの雇用問題とすり替え、それを政治問題化していることに注目したい。

 

ここまでUAWをつけあがらせたオバマ政権、その責任は極めて重いといわざるを得ない。

 

もうひとつ、GMの海外工場から輸入することだが、そこに日本の名前がある。

現在日本からアメリカへ輸出されるGMブランドの車?・・・何があったっけ?

これからも有るのかなあ?

 

考えすぎかもしれないが、昔のジャパンバッシングが想いおこされるのは私だけだろうか。

 

 

話は変わるが、

 

 

タイで仕事をしているとき驚いたこと、それはタイにもUAWが進出していることである。

そのやり方は昔の共産党のオルグ活動のようなもの、

まず労働者の多く住んでいるところに拠点を作り、食堂などでいろんな人と人間関係を作り徐々に浸透を図っていく。

(勿論最初は組合のことなどおくびにも出さない)

 

タイミングを見て企業内に組合をつくって不平分子を集め会社側に交渉を迫る、

 

こんなものだった。

 

 

UAWは企業内共産主義といわれているが、この傾向ますます加速しそうな感じがする。

<続く>

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2009-05-20 18:29

最悪の選択をしたオバマ政権・・GM・クライスラー救済劇(1)

GM・クライスラー救済問題は、やっとクライスラーは破産の上連邦破産法11条で救済、

GMも間もなく破産することが確実になってきた。

当然のことながらクライスラーと同じ道を歩むことになるだろう。

 

しかしこのオバマ政権による救済劇、どう見ても最悪の選択をしたように見える。

その理由と日本への影響について考えて見たい。

 

まず第一のこの救済劇の特徴から、

(最終的には6月にならないと詳細は分からないが)

 

1) 連邦破産法11条による再生なので旧経営陣はそのまま残る

 

2) 債務を切り捨て(所謂借金踏み倒し)・・90%カットが有力、

   UAWとの間の協定による退職者医療保険基金への支払いを半分に減額

   見返りにGM株約40%をUAWに渡す

 

3) 政府による出資と2項を併せ、新しい株主は政府とUAWが有力

   GMの場合、UAW・・約40%

           政府・・約50%

 

 

 

まず問題点の一番目は旧経営陣がそのまま残ること、

 

ここでGMの最近の決算内容を見てみよう

 

 20032004200520062007
売上高合計185,837195,351193,050205,601181,122
売上原価合計152,872164,028183,832186,689166,579
売上総利益32,96531,3239,21818,91214,543
売上総利益率17.70%16.00%4.80%9.20%8.00%
販売費及び一般管理費 (合計)11,73725,96913,00313,65014,412
研究開発費0000 
固定資産償却費5,567000 
利息純額(営業)0000 
特別損失(利益)01,58412,25911,0854,521
その他営業費用合計12,6644,315000
営業利益2,997-545-16,044-5,823-4,390
利息純額(営業外)01,400-1,185165-1,863
固定資産売却損益00000
その他収益費用(純額)00000
税金等調整前当期純利益2,997855-17,229-5,658-6,253
法人税合計710-1,126-6,046-3,04637,162
税引後利益2,2871,981-11,183-2,612-43,415
少数株主利益00-48-324-406
持分法による投資損益612720610513524
異常項目前の当期純利益2,8992,701-10,621-2,423-43,297
異常損益項目合計96002044454,565
当期純利益3,8592,701-10,417-1,978-38,732
1ドル100円で換算     
 <出典:日経ビジネス NBonlineより>   

 

ここで分かるように、もう4年前から赤字経営が続いている。

こんな経営判断をしてきた経営陣が、どんな会社に再生しようとしているのか。

 

GMのでたらめな経営戦略・・つまり車版サブプライムローンについては

2月のエントリーで詳細を考えてみた、 

そのでたらめな経営陣、未だにそのでたらめ振りが治っていない、

現に4月のアメリカでのGM販売台数は若干だが持ち直しかけているように見える。

 

<5月1日 ブルームバーグより引用>

 

4月米自動車販売:GMは予想ほど落ち込まず、トヨタは悪化(3)

 

5月1日(ブルームバーグ):自動車メーカー各社が1日発表した4月の米自動車販売によると、米クライスラーが前年同月比48%減少した。トヨタ自動車、フォード・モーターと日産自動車は予想以上の落ち込みを記録した。

米ゼネラル・モーターズ(GM)とホンダはそれぞれ34%と 25%の減少。いずれもアナリスト予想ほどは減少しなかった。一方、フォードは32%減、トヨタと日産はそれぞれ42%と38%減少と、アナリスト予想以上に悪い結果だった。クライスラーの減少率も予想を上回った。

・・・中略・・・

GMのマーケティング責任者マーク・ラネーブ氏は電話会議で、「さすがに火星人がGMを経営するのは見たことがないが、それ以外なら私はあらゆるものを見てきた。当社はあらゆる憶測と闘っているが、こうした憶測はいずれも売り上げを落とすものだ」と語った。

アナリスト予想ではGMの販売台数は37%減が予想されていた。ホンダの販売予想は27%減だった。

ブルームバーグがまとめたアナリスト調査によると、フォードは 30%減、トヨタと日産はそれぞれ37%減と28%減がそれぞれ予想されていた。

4月のフォードの販売台数は13万4401台、トヨタの12万6540 台を上回り、GMに続く2位だった。

<引用終わり>

 

しかしこの販売が予測より上向いて見えるのにはとんでもない事情がある、

 

それはGMが3月末に発表した

「GMトータル・コンフィデンス・プログラム」

 

その内容は、GMの車を購入した顧客が2年以内に職を失った場合、月最大で500ドル(約5万円)ずつ、9回のローン支払い分を代わりに負担する。また、車を3年以上所有した顧客がGM車を新たに購入した場合、以前使用していた車の価値がローンの残高より低くても、最大で5000ドル(約50万円)まで保証する。

 

こんなもので、フォードも同じ日に似たような販売促進策を打ち出している。

これは韓国の現代自動車が編み出した販促策だが、あとで時限爆弾が爆発するとんでもない方法、

 

なるほどこれをやれば一時的には売れるかもしれない、しかしそれはあくまで仮の需要、

今までこんな販売方法で痛い目にあってきたはずなのに、何にも分かっていない。

 

こんな経営者にGMの再生を任せようとしている、

それがオバマ政権の第一の失敗と思う。

<続く>

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