GMタイランド、2カ月間操業を停止・・タイの日本語新聞「バンコク週報」より |
GMタイランド社は11月19日、販売不調と米本社の経営難のため、ラヨン工場の操業を今年12月と来年1月の2か月間、停止すると発表した。 |
<引用終わり>
GMタイランド社のラヨン工場があるのは、
東洋のデトロイトと呼ばれるイースタンシーボード工業団地。
ここはGMの隣にはマツダ・フォード合弁会社のAATと言う会社がある。
そしてGMとフォードが隣り合わせているのは本場のアメリカにも無く、
世界で唯一ここタイの東部臨海工業地帯だけ。
GMタイ工場:2000年8月のグランドオープニング風景
後ろの建物がタイ工場メインオフィス
こんなGMが2ヶ月間とはいえ操業をストップする・・・
いかにGMが弱っているかの証拠と言える。
従業員は給与の75%を支給されるとのことだが、実際の手取りは多分もっと少ないのではないか。
またタイではボーナスは年1回12月に支給されるのだが、これも?
GMタイ工場は実は以前も似たような事例が有る。
10年前の通貨危機の際、丁度工場建設中であったが、
市場環境の激減で予定していた生産機種を変更、工場立ち上げも2年近く延期した。
この際、当初予定していた車種の部品を地元ローカルサプライヤーに発注内示しながら中断、
そのサプライヤーが準備した金型などの生産設備(全部使用不可になったが)の費用を
ほとんど補償しなかった。
ほとんどのサプライヤーは世界のGMの前に泣き寝入り。
さすが世界一になるだけあって、
その経営手法は傲慢そのものであった。
恐らく今タイではそんな事が囁かれていることだろう。
GMを初めビッグスリーのトップが税金による救済を求めたが、
「救済を求めるのに自家用機で乗り付けるとは何事か」と反感を買っているそうだ。
今世界はアメリカが永年押し通してきたアメリカ流の価値観「ビジネスモデル」が崩れ去ろうとしている。
今こそ新しい価値観が必要になっている。