2008-11-21 17:09

GMタイ工場2ヶ月操業停止

GMタイランド、2カ月間操業を停止・・タイの日本語新聞「バンコク週報」より

 

経済】 11/20

 GMタイランド社は1119日、販売不調と米本社の経営難のため、ラヨン工場の操業を今年12月と来年1月の2か月間、停止すると発表した。

 同社広報担当者は、「2カ月間操業を停止しても需要には十分対応できると判断した」と説明している。

 ラヨン工場は、主に輸出向けにシボレーのコロラド(ピックアップトラック)、キャプティバ(SUV)、オプトラ(セダン)、アベオ(スモールセダン)を生産しており、年間生産能力13万台となっている。

 なお、操業停止期間中、同工場の従業員2000人には給与の75%が支給されるとのことだ。

<引用終わり>

 

GMタイランド社のラヨン工場があるのは、

東洋のデトロイトと呼ばれるイースタンシーボード工業団地。

ここはGMの隣にはマツダ・フォード合弁会社のAATと言う会社がある。

そしてGMとフォードが隣り合わせているのは本場のアメリカにも無く、

世界で唯一ここタイの東部臨海工業地帯だけ。

 

GMタイ工場:2000年8月のグランドオープニング風景

後ろの建物がタイ工場メインオフィス

 

 

こんなGMが2ヶ月間とはいえ操業をストップする・・・

いかにGMが弱っているかの証拠と言える。

 

従業員は給与の75%を支給されるとのことだが、実際の手取りは多分もっと少ないのではないか。

またタイではボーナスは年1回12月に支給されるのだが、これも?

 

GMタイ工場は実は以前も似たような事例が有る。

10年前の通貨危機の際、丁度工場建設中であったが、

市場環境の激減で予定していた生産機種を変更、工場立ち上げも2年近く延期した。

 

この際、当初予定していた車種の部品を地元ローカルサプライヤーに発注内示しながら中断、

そのサプライヤーが準備した金型などの生産設備(全部使用不可になったが)の費用を

ほとんど補償しなかった。

 

ほとんどのサプライヤーは世界のGMの前に泣き寝入り。

さすが世界一になるだけあって、

その経営手法は傲慢そのものであった。

恐らく今タイではそんな事が囁かれていることだろう。

 

アメリカでは19日議会公聴会で、

GMを初めビッグスリーのトップが税金による救済を求めたが、

「救済を求めるのに自家用機で乗り付けるとは何事か」と反感を買っているそうだ。

 

今世界はアメリカが永年押し通してきたアメリカ流の価値観「ビジネスモデル」が崩れ去ろうとしている。

今こそ新しい価値観が必要になっている。

 

 

 

  1. 自動車
  2. TB(0)
  3. CM(0)

2008-11-15 22:42

日本大使館の日本料理人がタイ人?<続>

 海外の日本大使館の料理人がどうなっているか?。

この様なことはなかなか分からないものだが幸運にも資料があった。

 

2007年10月、衆議院で海外の大使館における料理人に支払う費用などが質問され、

政府(外務省)がその実態を答弁している。

 

以下はその答弁の抜粋

 

海外の大使館に勤務する料理人について  (平成19年10月1日現在)

  (正確には特命全権大使公邸の公邸料理人と言うそうだ)

 

1、勤務地   世界108ヶ所

        (外国101ヶ国と国連などの政府代表部7ヶ所)

 

2、上記に勤務する料理人の国籍と人数

        合計   154名

        内日本人 134名 87%

         タイ人  18名 11,7%

         その他   2名  1,3%

         (エルサルバドル 1名、アゼルバイジャン 1名)

         (いずれも現地の日本大使館勤務        )

 

     (公邸料理人の定員は166名らしいが12名は欠員)

 

 

 

3、タイ人料理人18名の勤務国

        アフリカ    9

         セネガル・チュニジア・モザンビーク・モロッコ・

         アンゴラ・ウガンダ・ガーナ・ガボン・スーダン

 

        中近東     4

         イランクウェートサウジアラビアシリア

 

        アジア     3

         バングラデシュフィリピン・ラオス

 

        その他     2

         ボリビア・カザフスタン 

 

    タイ人料理人の勤務する上記18カ国には他に日本人料理人はいない

    上記以外のアフリカ8カ国には日本人料理人が居る様だ

          アルジェリア・エジプト・エチオピア・ケニア

          ザンビア・マダガスカル・南アフリカ・リビア

 

どうだろう、これが現実なのである。

 

アフリカの場合で言えば、アフリカにいる大使館の料理人17名のうち、

半分以上の9名がタイ人で日本人は8名。

 

タイには多数の日本料理店がある、

その中にはタイ人が経営しタイ人の料理人だけでやっている店も少なくない。

そこで味がどうかと言えば決して悪いわけではない。

下手な日本国内の店よりまともなところが多いことは事実だ。

 

だからタイ人が作る日本料理ではあるが、

多分アフリカの大使館でもそれなりのものが出来ていると思う。

 

しかし大使館と言えば日本を代表するところであり、

そこの日本料理には日本人の心が入っていると思いたい。

しかし現実はこんなもの。

 

料理の好きな若い人は沢山居ると思う、

もっと元気に海外に出てみたらどうか、あなた自身にもきっとプラスになると思う。  

 

在タイ日本国大使館


 

ここには日本人料理人がいるのだが・・・

 

 

  1. タイiza10年以前
  2. TB(0)
  3. CM(4)

2008-11-14 08:51

日本大使館の日本料理人がタイ人?

カテゴリー「世界から」から引っ越してきました。

今後このコラムにタイのあれこれをエントリーしますのでよろしくお願いします。

 

 

日本大使館の日本料理人がタイ人?

 

その人に初めて会ったのは私がタイに来て半年ほど立った頃、会社から車で1時間ほどの港町に新しい日本式の焼肉店が出来、美味しいと評判の為出かけた時の事であった。

 

その港町はバンコクからは200キロも離れていたが、最近ここに工業団地が出来、日系企業が沢山進出、そこで日本料理店も出てきたと言う訳。

 

タイ国東部臨海工業団地

 

 

 

 

 美味しい焼肉を食べてから、この店の経営者であったその人と世間話をするうち、その人がポツリと日本大使館向けにタイ人に日本料理を教えていたがとても苦労をしたと話した。

 

 

日本大使館の日本料理人がタイ人?、私はこの話に思い当たるところが有り、

「海外の日本大使館に勤める日本料理人が不足しているのでそれをタイで養成している、との話を聞いたことがある、その養成をあなたがやっていたのか?」と聞いてみるとそうだと言う。

 

以下はその人から語った話。

 

海外の日本大使館では重要な業務として、現地政府・財界などの要人を接待し、会食・パーティーなどを行う。

(この中には日本からの要人も含まれる)

 

ここでは日本料理を出すことも日本をアピールする重要なファクターである。

 

しかし最近海外に出て日本料理の腕を振るおう、と考える若い人が大変少なくなった。だから必要な人員が確保できない。

特にアフリカなどの発展途上国が深刻で、欧米の大使館勤務ならある程度人材が集まるものの発展途上国では誰も行きたがらない。

 

そこで今回タイから送り出すこととし、その教育を始めた。

外務省からは非常な短期間での養成を要求され、わずか半年ほどで日本料理の全てを教え込まねばならなかった。

 

何が苦労したと言ってこの短期間と言うのが最も難しい。

海外に赴任すれば料理人は1人だけである。

従って材料の鮮度の見分け方・保存の仕方から調理・配膳などあらゆることを教える、

勿論そのほかに日本語も教えねばならない。

 

日本料理店で働くタイ人の中から選定したので、基礎知識のある、料理も出来る、言葉もある程度理解できるタイ人だったが、これだけのことを教え込むのは至難の業であった。

 

中でも難しかったこと、それは「日本・日本人の心」を教えることだった。

料理を通じて日本人の心を伝える・・・これは教えたつもりだが はたして分かってくれただろか?。

 

そして遠いアフリカで実行してくれているだろうか?。

 

これがその人が語った話であった。

<続く>

 

 

タイの日本料理店の一例 (本文とは関係有りません)

  

(てんぷらがとても美味しい店です)

 

  店名 : 味里

  1. タイiza10年以前
  2. TB(0)
  3. CM(2)

2008-11-12 18:44

流言蜚語(飛語)<続々>

このブログは今回でこのカテゴリー「世界から」を終了し、次回からはカテゴリー「コラム」に移動します。

よろしくお願いいたします。

 

流言蜚語(飛語)<続々>

 

 

流言蜚語(飛語)で街はもぬけの殻、 では事実はどうだったのか。

 

全くの偶然だが、事故の1週間後所轄消防署の係員から実態を聞く機会があった。

(以前から計画していた防火訓練で、まさにこの事故現場のまん前にある消防署から係員に来てもらい訓練を実施した)

 

所轄消防署の話

 1)  報道では4基のタンクが誘爆炎上と言われている、

   しかし事実は4号タンク1基が爆発炎上しただけ。

 

 2)  非常に広範囲の地域の人が避難した様だが、消防署・警察では避難指示はしていない。

    報道機関が勝手に言ったこと。

 

  (なるほど私が野次馬よろしく事故現場近くまで行って、写真を撮っていても制止されなかったわけだ)

 

ここから教訓として以下のことが読み取れる。

 

大きな事件などが起こったとき、正しい情報をつかむことは非常に重要だ。

その一番有力な手段がテレビ・ラジオ。

 

しかしそのテレビ・ラジオと言えども「科学的知識の無いリポーターなどが感情的に話す」ことがあるので本当かどうか極めて怪しい。

(今回はまさしくそれ)

 

特に危険なのは地元の人に対してのインタビュー、

地元の人は個人の意見として「怖いので逃げる」等と言ったりする。

しかしこれが一度電波に乗ってしまうと「そのメディアの公式見解」になってしまう。

だから誰か1人が怖いので逃げるというと「危ないからみんな逃げろ」になる。

 

さらに厄介なのが携帯電話、

個人の思い込みがあっという間に拡散する。

 

 

以上のことから海外にいる日本人としてどう行動するか?

 

今回のケースではタイ人がうろたえて走り回っているとき、日本人の冷静な行動が際立っていた。

 

それは日本人が科学的な知識があり、流言蜚語が飛び交う中で冷静に判断行動できたことが大きいと思われる。

 

そして最後には「自分の身は自分で守る」

当たり前だがこれしかないと思う。

 

だがしかしそのためには、

 

1)        信頼できる日本人との情報ネットワークを持つこと。

   今回の場合、現地の日本人が業種やグループを超えたコニュニケーションのネットワークを持っていた。

   これがうまく機能した。

 

2)        現地の人が何を言っているのか把握すること。

 

   特に危険な流言蜚語の場合、

   日本人は現地人が何で騒いでいるか分からない事が多い。

   今回の場合、半径30キロ以内の人は避難しろとテレビで言っていることを知っていた日本人は半数にも満たなかった。

 

そして日本人にとって都合の悪いことでも報告してくれる現地人が必要で、常日頃この点に留意すべき。

 

 

最後に日本人ならどうしても日本国大使館に頼りたくなるがその実態はこんな風であった。

 

 

在タイ日本国大使館

(2006年新築)

 

 

日米大使館の対応

        アメリカ大使館では当日昼過ぎ現地地域在住のアメリカ人に対し以下のような避難指示を出した。

 

  「大変な災害の恐れが報道されている、

   しかし事実関係がどうなのか確認が取れない、

   ここはとにかく今日のところは

   安全と思われるバンコク地区まで避難せよ。」

  (この指示、もちろん翌日には解除されが・・・)

 

・ 日本大使館の場合

     日本人も何人かが日本大使館に電話し、どうしたらよいか相談している、

  がその回答は

   「えっ何かあったんですか?。あぁそうですか。

   いや特に大使館としては何も・・・

   特別な指示は出していませんので・・、

 

   あぁアメリカ大使館はそうなんですか、

   それではそちらの方でよく状況を見て・・・

   そちらで判断してください。」

 

大変残念だがこれが日本国大使館の実情であった。

 

 

  1. タイiza10年以前
  2. TB(0)
  3. CM(2)

2008-11-05 18:29

流言蜚語(飛語)<続>

前回事故の状況を書いたが要約すると、

タイの東部臨海工業地帯の製油所で巨大な石油タンクガソリン150万リットル貯蔵)が深夜爆発、巨大な衝撃波で周辺にも被害がでた。さらに消火に手こずり42時間にわたって燃え続けた。

 

では周辺住民についてはどうか。

 

私の会社は事故現場から約30キロ離れており、操業に支障は無く従業員も平常どおり出社した。

 

しかし事故から9時間後の朝9時頃から社内のざわつきが始まった。

携帯電話であちこちから情報が入り、事故に対する不安を広げているようだ。

こんな時日本の常識は、噂に振り回されること無く、テレビやラジオのニュースで正確な情報をつかむこと。

 

そこで食堂にタイ人幹部社員を集めテレビを見せ、正しい情報はこうだと分からせようとした、しかし逆に現地人マネージャーからは会社は危険なので臨時休業にし従業員を帰宅させるべきと言ってくる。

 

テレビではリポーターが現場から火災を背にリポートしている。

何を言っているか通訳させてみると、

「火災は隣接するタンクへと次々に誘爆、現在4基のタンクが炎上中、

さらに隣接するタンクにも危険が迫っている。

しかし消化に手こずっている。(これは事実だった)」

 

そして

「もしさらに火災が拡大すると大変危険で、現場から半径5キロ以内の人は避難するように。」

 (注:半径5キロ以内といえば、原爆並みの爆発なのだが・・・)

 

さらの午後になってからはテレビの報道はエスカレートし

大爆発が起きる恐れがある、現場から半径30キロ以内は極めて危険、避難するようにとか、現場から地下のパイプラインを通って炎が隣町まで到達する、

こんな事を言い始めた。

 

従業員の動揺は何とか収めたが・・・。

 

帰宅し夕食の為町に出ると(当時事故現場から6キロほど離れた町に住んでいた)、いつもはにぎやかな町が閑散としている、名物の屋台も殆ど店を開けていない、

 

いつもは町を走り回っているタイ名物の三輪タクシー(トゥクトゥク)も姿が見えない。

 

これが名物トゥクトゥク、手軽なタクシーだがその日は・・・

 

行きつけの日本料理店で食事を注文し食べ始めると店の親父から

「従業員が怖がっているので今すぐ店を閉める、悪いが帰ってくれ」と言われ、

腹を減らして帰宅せざるを得ない始末。

(この町は住民の90%以上がその夜町から逃げ出したと言われている)

 

火災は翌日夕方鎮火し、その頃にはこの地域も平静を取り戻した。

 

後日知人からの情報等を総合すると、

 

事故現場の隣の工業団地内の会社では、当日9時頃から従業員が恐怖に駆られ、ほぼ全員が職場放棄して会社を逃げ出した。

(近くの街道では走って逃げていくタイ人の長い列が出来ていたそうだ)

 

事故現場から十数キロ離れたところにある工業団地では大部分の会社が、そして30キロほど離れたところの工業団地でもかなりの会社が途中で臨時休業せざるを得なかった。

 

もぬけの殻となった町は「泥棒天国」となったらしい。(笑)

会社の従業員も何人かが被害にあっている。<続>

 

 

 

  1. タイiza10年以前
  2. TB(0)
  3. CM(2)