2018-03-04 14:44

ベトナムのバイク問題に思う事


  ベトナムはバイク天国で今は日本ブランドの独断場だが、十数年前は中国製の安物コピーバイクが市場を席巻したことが有る。これは日本ブランドと中国製バイクとのし烈な競争の結果だが、今この時のことを振り返るのも意義が有ると思い纏めてみました。

私もこの中国製バイクが丁度ベトナムでのシェアーが80%位になったとき、ベトナムに行ってその実態を聞いてきました。
日本のホンダは良いバイクだが値段が2000ドル、しかし中国製のコピーバイクは品質は悪いだろうが500ドルで買える。こんな話でした。
さてその顛末がどうなったか。

最初に中国メディアの報道です。

<以下引用>
http://news.livedoor.com/article/detail/14370814/

バイク天国のベトナムは「日本メーカーの独壇場」、中国製は「消費者に見放された」=中国メディア
2018年3月1日 12時12分  サーチナ

2018-3-3ベトナムのバイク 
ベトナムで中国メーカーのバイクを見かけることは「ほぼ皆無」であり、ホンダやヤマハといった日本メーカーのバイクばかりだという。(イメージ写真提供:123RF)


 ベトナムでは二輪車(バイク)が普及しており、人びとにとって欠かせない存在となっている。大量のバイクが路上を埋め尽くす光景はバイク天国と呼ばれるのに相応しいものだと言えるだろう。

 中国メディアの今日頭条は27日、道路が狭く、交通インフラの整備が遅れているベトナムでもっとも普及している移動手段がバイクであると伝え、ほぼすべての家庭がバイクを所有していると言っても過言ではないと伝える一方、「ベトナムで支持されているのは日本メーカーのバイクであり、中国メーカーのバイクではない」と論じる記事を掲載した。

 ベトナムでは買い物をした日用品をバイクで運んでいる人や、売り物をバイクに乗せて行商をする人も多く、記事は「過積載のバイクはベトナムの日常的な光景」だと紹介。バイクはベトナムの人びとにとって「必要不可欠な存在」だが、ベトナムで中国メーカーのバイクを見かけることは「ほぼ皆無」であり、ホンダやヤマハといった日本メーカーのバイクばかりだと紹介した。

 さらに、中国はバイクの生産大国でありながら、なぜベトナムの消費者は日本のバイクばかり購入するのかと疑問を投げかけ、それは「ベトナムの消費者が日本のバイクの品質を信頼しており、コストパフォーマンスが高いと認識しているためだ」と紹介。

 また、ベトナムでは中国ブランドが太刀打ちできないほど日本製品の「ブランド力」が高いと指摘。過去にはベトナムで中国メーカーのバイクを見かけることはあったが、品質問題を理由にベトナムの消費者から見放されてしまったとし、今やベトナムのバイク市場は日本メーカーの「独壇場」となってしまったと伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

<引用終り>


このニュースについて「バンコクジジイ」さんがご自身の聞いた話としてこんな事を書いている。

<以下該当部分を引用>
https://ameblo.jp/bangkokoyaji/entry-12356849484.html

中国品質はベトナムではバレてます。
2018-03-02 08:00:00 

ベトナム人は、一度経験済みなんです。
中国バイクの品質じゃ、1年で壊れちゃったの。
中国人は馬鹿なのか、15年前に自分達がやった事を忘れちゃってるですよ。
この辺の話は、ベトナムで仕事やってた方から、詳しく聞いたことが有ります。

 >「日本メーカーの独壇場」、中国製は「消費者に見放された」
一時は中国メーカーのバイクが、90%以上を占めたことがあるベトナム。
約3年ほどでしたかね。
中国製バイクがベトナムを席巻したですよ。
とはいっても、中国製のバイクには、HONDA YAMAHA SUZUKIの名前とマークがついていた。
そう、日本のブランド名を、盗んで堂々と売ってたんですよ。
日本のメーカーが、ベトナム政府に商標権の侵害を訴えたんだが、その当時のベトナム政府、中国メーカーからどっさり賄賂を貰ってたので、知らん顔。
なのでベトナムの人達は、安い中国製の偽物に飛びついたですよ。

 >「ベトナムの消費者が日本のバイクの品質を信頼しており、コストパフォーマンスが高いと認識しているためだ」
それで、日本メーカーは逆襲に出たんですな。
中国製より1割ほど高いバイクを売り出した。(引用者注:この件は後ほど詳しく説明)
丁度その頃、中国製のバイクがボロボロと壊れたり、故障が目立ってたので、安い日本メーカー製に飛びついたんですな。
中国製のバイクの在庫が、山の様に積み上がってもベトナム人買わない。
日本メーカー製のバイクが、バックオーダーになっても、中国製は買わない。
そこで中国メーカー、ベトナム政府に更に賄賂。
日本からの部品輸入をメーカー別に数量制限。
各社何万台分までしか部品を日本から輸入しちゃいけないって。
日本メーカーは焦らなかった。
何しろバックオーダー抱えてるので、計画生産ができますから、利益もきちんと確保しやすい。
その状態が、3年ほど続いたらしい。
でも中国製バイクは売れない。
日本メーカーのバックオーダーは更に積み上がる。
ベトナムの国民が、買いたいバイクが手に入らずキレ始めた。
とうとう、ベトナム政府は、日本メーカーの部品輸入制限を撤廃。
その時から中国製は、どんどんベトナムのマーケットから駆逐されたですよ
しかもベトナム人の頭には「中国製は駄目だ」というのが刷り込まれちゃった。
これから先、中国メーカーが品質上げても、ベトナム人には信用されないでしょうね。
つまり、世界中のどこのマーケットでも、日本品質を維持したままで、中国製とほぼ同等の価格で勝負すれば、中国製なんか駆逐できると思って良いと思う。
中国製は、人件費が上がってしまって、もう値段下げられないですから
日本がコストダウンの努力を続ければ、中国製品なんか相手にならんですよ。

<引用終り>


この件はこんなエントリーをした事が有る

中国の安かろう悪かろう商売<ベトナムのオートバイではあっさり敗退
2015-03-22 22:01
此処でこんな事を書いた。

 中国が「安かろう悪かろう」で失敗した例としては、ベトナムに対するオートバイ輸出がある。輸出開始は1999年で、当初は低価格により市場シェアを8割程度にまで上昇したが、中国企業同士の値引き合戦で利益が出ない構造になった。さらに故障が続出したことでベトナム人消費者に見放された。その結果、2014年ごろまでには日本製オートバイのシェアが8割程度になったという。

この中国の安物バイクがベトナム市場を席巻した2002年、私はこの実情が見たくてベトナム・ハノイへ行って実情を見てきた。
行ったのは2002年4月、丁度中国のコピーバイク全盛時代だった。
中国から年間100万台以上のバイクをベトナムが輸入している。大変な脅威だ。
丁度その頃の友人がオートバイ部品製造をやっていたので、中国製の安値攻勢がどんなものか、ある程度知識が有り、大変な危機感を持っていたためだ。
例えば「オートバイのチェーンの場合、中国製の価格は日本メーカーの材料費だけより安いんですよ。こんな事でどうやって勝負すれいいんでしょうかねえ」、こんな話を聞いていたためだ。

そんな頃のハノイ市内風景
2015-3-22ハノイのバイク1 
これは2002年、私が行った時のモノ。この時は誰もヘルメットはかぶっていない。

以下は2002年にベトナム・ハノイで現地の人に聞いた話。
問:如何して中国製のコピーバイクに乗るのか、品質は日本製より大幅に落ちるが如何なのか。
答:そりゃあ日本製の方がいいに決まっている。当地では日本製のバイクはドレでも「ホンダ」という。
ホンダと言えばバイクのことだ。
しかし日本製は高い。1台2000ドルはする。労働者の月給が100ドルそこそこなのでとても手が出ない。
しかし中国製のコピーバイクなら見た目は日本製のホンダと変わらない。そして値段は500ドルだ。
此れなら何とか手が届く、だからみんな中国製を買っている。
中国製バイクは確かに故障する。しかし壊れたらホンダへ行ってホンダの部品を買ってきて取り付ければいい。
壊れたら順次ホンダの部品に変えていけば、だんだんホンダに近づいてゆく(笑)。
こんな話であった。

更に色々聞いてみるとハノイ周辺は土地が真っ平ら、山坂は無い。
だから少々難ありのバイクでも何とかなる、そう認識しているようだった。

此処からは後で聞いた話。
いきなりシェアー80%なんてな事になれば日本メーカーも必死に巻き返そうとする。
問題は価格なのでベトナムの実情に有った廉価版を出したりして相当コストダウンしたようだ。
その結果、私が行った2001年~2002年頃が輸入のピークで年100万代くらい。
それが2003年には年50万代くらいと半減、
2004年にはほとんど売れなくなり輸入はほとんどゼロ。
現在の日本製バイクのシェアーはと言えば、
2011年~ホンダ・ヤマハ合計で83%、2012年~ホンダ・ヤマハ合計で89%である。
勿論中国製バイクはゼロ。

引用文に有るように中国製バイクのベトナム進出は完全な失敗だったようだ。


所でその後分かったこと、これはジェトロが色々調査している。
アジアの二輪車産業 —各国二輪車産業の概要—

此処で中国のバイク生産と輸出のグラフ

2018-3-4中国の二輪車生産推移 

このグラフでは分からないが、中国では97年ごろからローカルメーカー製コピーバイクが大量に在庫を積み上げていたようだ。
そして目を付けたのが輸出、なかんずくベトナムだった。

これはバイク輸出の推移
2018-3-4中国の二輪車輸出状況 

このグラフ、単位が万台なので、突如年100万台を超えるバイクを輸出してきたことが分かります。

参考までにベトナムの年間二輪車販売台数を見ると
1995年   42万台
 96年   50万台
 97年   26万台 (金融危機(リーマンショック)の影響と思われる)
 98年   38万台 (    〃                     ) 
 99年   46万台
2000年  107万台
2001年  196万台
2002年  180万台
2003年  130万台


今までまったく輸出していなかった国、そこへ突如その国の全販売台数を超える台数を輸出する。
これがチャイナですね。

こんな状況に危機感を持ったホンダがやったこと、それは従来の価格の半分程度のWave-α(アルファ)を2002年から市場に投入してきたことだった。
勿論ベトナムだけでこんな低コストモデルができるわけもなく、中国においても同様だった。

これは中国での日系と地場メーカーバイクの価格推移

2018-3-4中国の二輪車価格推移 

日系メーカーの場合、わずか数年で価格が半分になっているのが分かると思います。
メーカー名は書いてありませんが、もちろんあのH社さんです。
(本気で怒ったときのホンダさんは怖いですね・・・)

またこの混乱の中でバンコクジジイさんがこんな事を書いてます。
そこで中国メーカー、ベトナム政府に更に賄賂。
>日本からの部品輸入をメーカー別に数量制限。

これは2002年に突然施行された輸入規制で、商業省は事前通告なしで部品輸入を年間150万セットとする規制を発表。その中で日系メーカー全部で60万セットと規制された。枠を使い切ったホンダベトナムやヤマハベトナムが次々に生産停止に追い込まれる事態が発生した。

このように中国が無茶苦茶な事をやったわけだが、結局中国製コピーバイクはベトナムから敗退。
こんな事で現在に至っています。

十数年前の話だが、この件は中国流を知るうえで大変参考になる事例。そしてこんな事は現在も色んな所で問題になっているが、多分最大のものの一つが鉄鋼だと思う。
何せ中国の粗鋼生産量は世界の約半分。ものすごい設備過剰です。

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2015-10-25 13:41

GEが面白い事を言っている

 昨日GEが製造業に回帰すると言う報道についてエントリーした。今回はその続編、GEのHPにGEリポートと言うものがあり、大変面白い内容が載っている。
GEほどの大会社が製造業への回帰を決めると言う大変革、その一端と思われ大変興味深い。


何はともあれ、どんな事を言っているかを紹介しよう。

最初にGEリポート(正確にはREPORTSだが、分かりやすくリポートと表記)のこんなページ

http://gereports.jp/post/124649266664/inventing-the-next-industrial-era

このGEReportsで「日本のこれからを考える」を見るとこんな画面。
今年7月にGEが日本で開催したフォーラムのパネルディスカッションの様子。

(画像を貼り忘れました、追加します・・・深謝!)
2015-10-25GEリポートジャパン

大変興味深いので、以下その内容。

<以下引用>

名経営者たちが語る、製造業の未来とこれからの指針
Jul 21, 2015


GE REPORTS JAPAN今号では、
日本GEが7月9日に開催したフォーラム「Inventing the Next Industrial Era with Japan」より、
“日本と創造する未来の産業 “と題したパネルディスカッションの模様をお届けします


製造業に押し寄せる、大変革の波
パネリストとして登壇したのは、IHI代表取締役社長 斎藤保氏、コマツ社長(兼)CEO 大橋徹二氏、富士フイルムホールディングス代表取締役会長・CEO 古森重隆氏の三氏とGE会長兼CEO ジェフ・イメルト。一橋大学の米倉誠一郎教授の進行のもと、さまざまな角度から意見が交わされ 「これからの製造業の指針」ともいうべき下の企業姿勢が、パネリストの支持を集めました。

【これからの製造業の指針:パネルディスカッションから】
1. 自らを破壊するほどの覚悟で変革しなくては、生き残ることはできない。
2. ビッグデータは、顧客自身さえ気づいていないニーズを掘り起こし、顧客のビジネスを革新することができる。
3. 顧客起点で考え、ビジネスプロセスを遡って変革することが必要。すべては顧客の利益のためである。
4. 時間をかけて100%を目指すよりも、いち早く上市し修正を重ねる方が、結果的に顧客の利益にかなう。
5. 自前主義に陥らずオープン・イノベーションで社外の力を活用し、スピードを追求することが必要。


指針-1:自らを破壊するほどの覚悟で変革しなくては、生き残ることはできない。
 パネリスト全員が頷いた、今まさに製造業の大変革が巻き起こっている事実。しかし、企業の変革は簡単なことではありません。ましてそれが、成功体験を誇るコア事業であればなおのこと。売上の7割を占めていた銀塩フイルム市場がわずか4、5年のうちに消滅してしまう、という荒波を乗り越えた経験を持つ富士フイルムは、そのとき経営資源を徹底して棚卸し、その実力を客観的に見極め、既存市場/隣接市場における可能性を一から検証したといいます。「銀を使うケミカルプロセスと製薬のプロセスは、化学によって機能を再現するという点で、近いところにありました。化粧品もそうです。こうして医薬品と化粧品という新しい事業領域に取り組むことを決めました」(富士フイルム 古森氏)。

 「成功した要因は、市場選択が正しかったこと。それに社員の力、そして技術・財務力・チャレンジする精神など、会社にアセットがあったことです」(同氏)。



 自分たちの強みを冷静にとらえ、大胆に決断する。金融事業からインダストリアル事業へと事業ポートフォリオの大幅な転換を決意したGEとも共通します。「じつは金融危機の前から“製造業の時代が来る“と考えていました。製造業の中心にはテクノロジーがあります。グローバル化や顧客との関係とも切り離せません。GEはそれらをすべて備えているにも関わらず、金融分野ではこうした強みを生かし切れていないと感じていたのです」(GE イメルト)。


指針-2:ビッグデータは、顧客自身さえ気づいていないニーズを掘り起こし、顧客のビジネスを革新することができる。
 データによってビジネスを革新した企業といえば、多くの人が日本ではコマツの名前をあげるでしょう。モデレーターの米倉教授の 「“いまのブルドーザーは3Dプリンター。自動で土地を造成し、道路を作る。”そう言った人がいます。コマツはまさにそのように、ソフトとハードを結びつけてきましたね」との問いかけに対しコマツの大橋社長は次のように語りました。 「建設機械・鉱山機械の分野では、こういうものがお客様に受け入れられるだろうという仮説に基づいて商品開発をします。しかし、それが本当に機能しているかどうかは、なかなか判りません。建設機械の情報を遠隔で確認するためのシステム“KOMTRAX”を開発し、実際の機械の使われ方を“見える化”することで、自分たちの仮説を検証できるようになりました。その後導入した“スマートコンストラクション”では、さらに踏み込んで、お客さま自身さえ気づいていない、本当のバリューも“見える化”することができたんです」。



指針-3:顧客起点で考え、ビジネスプロセスを遡って変革することが必要。すべては顧客の利益のためである。
 「データを活用する目的は、顧客企業の生産性向上に貢献すること」GE のイメルトはこう言います。「テクノロジーはそれを達成するための手段であり、最終的な目的はお客さまの成果を高めることにあります」(同)。顧客起点で考えて製造開発など初期プロセスから正しく修正していく、そういう姿勢が、これからのメーカーのあり方だと言えそうです。「設計図面の不備に起因する工事のやり直しが、工事費を3割押し上げているという現実があります。ドローンを飛ばして精密測量をすれば、元の設計図が間違っていることがわかる。バックワードで考えなくてはだめなんです」(大橋氏)。

指針-4:時間をかけて100%を目指すよりも、いち早く上市し修正を重ねる方が、結果的に顧客の利益にかなう。
 「シーズもニーズも多様化しているし、変化も激しい。こうだと決めつけて商品化すると往々にして間違います。製品が市場に導入される頃には、もうニーズとずれている」(富士フイルム 古森氏)。こういった状況は、製造業に携わる多くの人々の実感でしょう。

 GEではFastWorksという考え方を導入、“シリコンバレーのスタートアップ企業流”のやり方を重工業のGEに当てはめようとしています。これは、まずMVPs: Minimum Viable Products(実現可能な最小限の製品)をつくり、顧客の声を反映しながら修正を行うことで、開発スピードを高め、より顧客のニーズに合った製品づくりを行おうというもの。「大事なことは、可能な限り素早く上市し、失敗するならなるべく早く失敗し、機敏に方向転換することです」(GE イメルト)。

指針-5:自前主義に陥らずオープン・イノベーションで社外の力を活用し、スピードを追求することが必要
 インダストリアル・インターネットの時代には、すべての製造業は、ソフトウェアとアナリティクス(分析)の機能を備える必要があります。商品ライフサイクルの短期化と顧客ニーズの多様化にも対応しなくてはなりません。これらをすべて自分たちのリソースだけで行うのは、ますます困難になっていきます。そこで、外部の力を活かしたオープン・イノベーションに取り組む企業が増えてきました。
 「オープン・イノベーションは、自分たちを変えていくツールだと考えています」というのはIHIの斎藤社長。IHIは昨年10月に「IHIつなぐラボ」を横浜に開設。「IHIとパートナー、顧客が共創する場をつくりました。『Realize your dreams』をキャッチフレーズに、顧客自身も気がついていないものを実現しようと取り組んでいます」(同氏)。
 「誰かと一緒にやらないと、自分たちだけではスピードに追いついていけません。技術がもれるという心配はあっても、オープン・イノベーションに取り組むべきです」(コマツ 大橋氏)。


製造業の未来を、日本と創造する
イメルトは、製造業の大転換期を迎えている今こそ、世界における日本の重要度は増しており 共に未来を切り開くパートナーだと考えています。「GEにとっても世界にとっても、日本は大切な国。優れた人材、企業がある。才能あふれる人、技術の素晴らしさ、これらを持つ日本は、インダストリアル・インターネットの時代においても、素晴らしい仕事ができるでしょう」としたうえで「我々企業は、企業文化もビジネスも、刷新していかなければなりません」と語り、リーン生産方式(引用者注:」トヨタ生産方式を研究して体系化した方式の事)やQCなどを生んだ日本にはそれが十分可能だ、とパネルディスカッションを締めくくりました。

>>イメルトによる基調講演のレポートはこちら
GE CEOジェフ・イメルト来日講演 「日本には新時代のリーダーとなる技術的な素養がある」
Jul 17, 2015
http://gereports.jp/post/124314635269/jeff-immelt

この講演の動画はコレ


<引用此処まで>


これを読んだときの第一印象。それは「日本と我々が目指すものは同じだ、一緒にやろう」、こんな事をGEが言っている事の驚きである。
そうか、遂にあのGEがこんな事を言っているのか・・・

そしてこの話は今年4月30日、アメリカ上下両院にて安倍首相が演説をした。締めくくりの言葉は「希望の同盟、一緒でならきっとできます」でした。
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1103.html

其れと同じことをアメリカ産業界の雄、GEが日本に対して言ってきているのです。一緒にやろうと。
これこそ安倍外交の成果ではないか、そう思った次第。   ・・・嬉しい話ですね。

アメリカの巨大企業が金融部門を切り捨て、製造業に回帰してきた。そして日本と一緒にやろうと言っている。
こんな事はあのミンス政権時代には夢のまた夢だった・・・
感無量である。
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2015-10-24 21:22

米GE、ものづくりに回帰 金融は撤退、新技術に活路

 BBCのテレビを見ていると何となく気になるコマーシャルがある。
GE(ゼネラル・エレクトリック)のコマーシャルだ。
ファンジェットエンジンのファンの形をした風車を持って遊ぶ女の子と大人になってその風車を持っている働く女性の物語・・。
何となく清々しいものがあるので、家でそんな話をしていたら長男が「GEは金融部門を売却し、モノづくり回帰」、そんな報道があるよと言う。


これはそんな報道の一つ。アカヒ新聞のモノだが・・、まっ、いいか。

<以下引用>

朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASH7C10GLH7BUHBI048.html
米GE、ものづくりに回帰 金融は撤退、新技術に活路
グリーンビル〈米サウスカロライナ州〉=畑中徹2015年7月19日15時09分

2015-10-24GE1

2015-10-24GE2


 米ゼネラル・エレクトリック(GE)が経営戦略を大転換している。もうけは大きいが振れも大きい金融事業からは事実上撤退し、原点の「ものづくり」への回帰を加速する。注力し始めたのは、もともと得意な製造業に、新たなデジタル技術を融合したビジネスだ。

 「すばらしい経営判断だ」。GEに対し、最近は辛口が目立ったウォール街のアナリストたちがそろって称賛した。

 GEは今春、大胆な「脱金融」のプランを示した。世界中に保有する総額2千億ドル(約25兆円)の金融関連資産を、今後2年間で一気に売却。2014年に全体の営業利益で金融事業の比率は4割以上だったが、18年までに1割以下に減らすと数値目標も公表した。

 かわりに航空機エンジンやタービンに注力し、製造業回帰を鮮明にした。ジェフ・イメルト最高経営責任者(CEO)は「競争優位性がある領域に力を集結する。もっとシンプルな製造業をめざす」と語る。

 金融事業は03年に全社の営業利益の56%に達した。好景気の時期はよかったが、08年のリーマン・ショック後に状況は一変。一時は資金繰りにも困り、09年に70年ぶりの減配に追い込まれ、最上級の格付けも失い、足かせになってきた。

 「脱金融」の背景には、世界的な金融規制の強化もある。金融子会社GEキャピタルは、資産規模でみると米国7位の巨大金融機関だ。金融危機の再発を防ぎたい金融監督当局からは13年に「金融システムを安定させる上で重要な金融機関(SIFI)」に認定され、国際基準よりも高い自己資本比率の確保が求められることが予想された。規制に対応するコストもかさみ、株主の不満も増えた。

 金融事業の売却を着実に進めれば当局のSIFI認定が外れ、「経営資源を本業につぎ込める」(イメルトCEO)とみている。

 日本では年内にも金融事業を売りそうだ。法人向けリース事業などが対象とされ、国内の大手銀行グループやリース大手が関心を寄せている。売却規模は約6千億円ともされる。

・・・以下略、全文は上掲リンク先参照ください・・・

<引用終り>


アメリカはGMがサブプライムローンで儲けたのだが、そのため本業のクルマ造りが駄目になった。そしてリーマンショックで倒産、政府の支援でヤット救済された。ついこの間の事だ。

しかしGEは逆に金融から手を引くと言う。大変良い事だと思う。

情報化時代に入ってモノ造りも進歩のペースが極めて早くなった。片手間のモノづくりでは競争に打ち勝てないのだろう。

しかしこうなった時のアメリカ企業は強い。強力なライバルが出てきたものである。
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2014-03-15 16:19

最近の鉄鋼事情

 ポスコ・インドネシアの高炉事故の続報を書こうとしたのだが、その背景の鉄鋼事情を調べてみてビックリ。
私の認識は時代遅れだったのだ。(涙)
そこで世界の鉄鋼事情についてちょっと書いてみたい。多分日本では殆ど報道されない話なのでびっくりされる方も多いのではないか。

最初にこれが世界の粗鋼生産量の推移

2014-3-15世界の粗鋼生産推移
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5500.html

このグラフ、実にいろいろ面白い所が有る。
まず最初に目に付くところ。何と中国だけが超うなぎのぼり。
まともには枠からはみ出すので2004年分からはスケールが変えてあります。
中国の粗鋼生産が年間1億トンを超えたのが1996年頃。それが今では年間8億㌧です。
僅か17年で生産量が8倍! 小さなモノではない、鉄である。それがこんな風。
それがどんなにすごい事か、日本の粗鋼生産量を見てください、1億㌧強です。新日鉄住金・JFEなど日本の巨大な製鉄会社、これと同じものが1年半くらいの間に1セットずつ出来ている
千葉県の君津に新日鉄住金の巨大な製鉄所が有ります。1年半たったら同じものがもう一つ出来る。また1年半たったらまた一つ出来るんです。信じられますか?

次に興味深いのが日本とアメリカの比較。
1970年頃まではアメリカが世界一、それを日本が追い越した。
しかしその頃もっとすごかったのがソ連。しかしソ連の世界一は15年ほど。
その後は正に奈落の底に沈んでしまった。ロシアになっても昔の栄光には程遠い。


そんな中で、では原材料の鉄鉱石の生産はと言うとこんなモノ

2014-3-15世界の鉄鉱石生産量推移
http://www.nocs.cc/study/ind/iron_ore.htm

このグラフが2010年までだが物凄い伸びであることが分かると思います。
棒グラフの中の数字はその年度の中での比率ですので横並び比較がしにくい。
それで下の数字を見てください。(赤のアンダーライン)
オーストラリアの場合2000年の1億6千8百万㌧が2010年には4億2千万㌧と2.5倍

だが驚くのはまだ早い。
これが鉄鉱石の価格推移、最近どうなっているかと言うと・・・

2014-3-15鉄鉱石価格推移

http://ecodb.net/pcp/imf_usd_piorecr.html

鉄鉱石の価格は2004年までは永年安定していた。しかし2005年から上昇を始め、ピークは2011年。
ピークの価格は2004年の価格の10倍、何と7年で10倍になったという事だ。

これが有るためにオーストラリアの景気は正に鉄鉱石景気。しかもほとんどが中国への輸出なので最近のオーストラリアの親中国ぶり、これなら納得できる。貴重な金づるなのだ。


所でこんな金が何処から出てきているのか。

こんな金の出所が最近問題になっている中国の大借金。シャドウバンキングなどと騒がれてるやつだ。
その元は地方の農地をタダ同然で買い上げ、そこに大アパート群などを作る。住民など入らなくても良い。
要するに作ればいいわけだ。
しかしとは言うもののそんな金が何処から湧いてくるか? アメリカである。
アメリカが金融緩和で無茶苦茶カネを刷っている。そのカネが回ってきているのだ。
鉄鉱石の価格暴騰の時期をよく見てほしい。
アメリカが金融緩和を始めたのは(QE1)2008年11月ですが、ヘリコプター・ベンと言われ、「ヘリコプターでカネをばら蒔けばいい」が持論のベン・バーナンキがFRBの親分になったのが2006年2月。
丁度鉄鉱石バブルの時期とピッタリではないか。
オーストラリアの鉄鉱石の黄金時代は終わったとの話が有るそうだが、なるほどと言う話しだと思う。
アメリカが金融緩和を止めようとしたら中国が大反対したそうだが、こんな裏事情が有ったのだと思う。

さてそんな粗鋼の大増産バブルの渦中にインドネシアのポスコ・インドネシアが立ち上がろうとしている。
そんな所の今分かっている事(実は殆ど何もわかっていない)を次回書いてみます。

しかし調べてみてこのバブル、恐ろしいなんてモノじゃないですね。クワバラ、クワバラ。
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