2018-02-22 17:16

高利貸が低利貸になったら・・・<揺らぐ銀行ビジネスモデル


 銀行のビジネスモデルが揺らいでいる、こんな記事が日経にあった。
「利ざやで稼ぐ伝統的な銀行のビジネスモデル」が成り立たなくなっているというのだ。
でも待てよ、高い金利で貸し付けて利ザヤを稼ぐ、おいおいそれは銀行の仕事では無く「高利貸」の仕事だろ。銀行が高利貸のやり方をビジネスモデルにしていたら・・・、今の低金利時代には時代遅れではないですかねえ。
銀行の仕事は「仕事をしたい人にどんどん金を貸して仕事をさせる。その結果として利益を上げる」、此れじゃなかったんですかねえ。


先ずはその日経の記事から。

<以下引用>
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26953920V10C18A2MM8000/?n_cid=NMAIL007

金利ゼロ%台融資、6割超 揺らぐ銀行ビジネスモデル 
2018/2/15 18:00

 日銀がマイナス金利政策を導入して2年、銀行を起点にした金融システムのひずみが目立っている。銀行の貸出金利は下がり続け、2017年末の貸出金残高のうち金利0%台の融資は全体の62%に拡大。金融緩和が景気を下支えする効果は大きいものの、企業の資金需要を引き出すには至らず、銀行業績を下押しする面が目立つ。利ざやで稼ぐ伝統的な銀行のビジネスモデルは抜本見直しを迫られている。

 国内銀行の貸出金残高は17年末時点で471兆円(外貨貸し出しなど含まず)。このうち約290兆円が金利1%未満の貸出金だった。比較的利ざやの厚い金利2%超の貸出金は10%で5ポイント下がった。企業や個人の借り換えが進んだ影響が大きい。

 貸出金はマイナス金利の導入で15年末から6%増えたものの、企業への融資よりも不動産融資への傾斜が目に付く。上場企業の過半は実質無借金で「資金需要は強くない」(メガバンク首脳)のが実情だ。足元では大都市圏の地価高騰に伴う不動産融資が減速しており、月次でみた貸出金の伸びは前年同月比2%台にまで下がってきた。

 日銀が16年2月16日に適用を始めたマイナス金利政策は、世の中に出回るお金を大幅に増やした。だが、この間、預金は増える一方。金利はゼロ%に近いにもかかわらず、預金残高は760兆円と2年前に比べ12%増えた。少子高齢化で社会保障への将来不安が強く、貯蓄志向に変わりはない

 こうした実態からうかがえるのは、大量のマネーが経済の活力を高める方向で使われていないという現実だ銀行もリスクをとってお金を貸しておらず、貸出金利の低下に歯止めをかけられない。本業の収益減は鮮明で、上場地銀82行・グループの17年4~12月期決算を見ると、本業のもうけを示す単体の実質業務純益は全体の7割が減益になった。

 銀行はマイナス金利を回避する目的で、信用力の高い独立行政法人などへの「ゼロ金利貸出」を急激に増やしている。金利0.25%未満の貸出金は75兆円で2年で7割増えた。コスト削減も急務。みずほフィナンシャルグループは今後10年で従業員全体の4分の1に当たる1万9000人を減らす構造改革に着手する。

 全国銀行協会の平野信行会長(三菱UFJフィナンシャル・グループ社長)は15日の記者会見で「インフラとしての金融システムに障害が出てくることもあり得る」と指摘。マイナス金利政策に伴う副作用に言及した。

 黒田東彦氏が日銀総裁に着任した13年以降の金融緩和政策で、為替相場は円安・ドル高になった。輸出企業の業績が改善し、国内景気を下支えする効果を発揮した。黒田総裁の続投が正式に決まれば、次の任期では銀行による金融仲介機能の再構築が問われる。

<引用終り>


銀行の仕事がおかしくなっていることは何度か取り上げた。

① 「銀行では国債が不足している・・・、はてな?」  2017-04-17 

⓶ 「銀行が本来の仕事を始めたらしい」 2018-02-03 


この①のエントリーでこんなグラフを紹介した。
一般会計税収、歳出総額、公社債発行額推移のグラフ。

2017-4-16税収歳出グラフ

このグラフは通称「ワニの口」、歳入と歳出が大きく乖離し、ワニがパックリ口を開けているように見える所からそう言われる。
特に見て欲しいのは、過去の自社さ連立政権時代、そして民主党に国を盗まれた土鳩・空き缶・野豚政権時代の発狂状態と言ってよい歳出の爆発的増加と国債の暴発的増発。
今の財務省の頑ななまでの緊縮財政政策はこの時の苦い経験から来ている

そしてこの国債大増発が「銀行が国際枕に昼寝」する原因になったわけです。何しろ預金金利はタダ同然。このタダ同然のコストのカネで国債を買っていれば何もしなくても儲かるっ仕組みが出来てしまっている訳です。
この仕組みは元はと言えば97年、98年の金融危機(金融ビッグバン)で徹底的に痛めつけられた金融機関の立て直しが目的だった、しかしそんな事が続けば銀行は昼寝が仕事になってしまう訳です。

トレロ カモミロ とてもねぼすけ 戦いよりも ひるねが好き



しかし第二次安倍内閣になってから全く変わりました。これは日銀の保有国債推移グラフ。

2017-4-17日銀保有国債 

こんな風に日銀が市中から国債を吸い上げて金を市中に流している。これでデフレ脱却を目指している訳ですが、①エントリーでは銀行が「国債が足りない」と悲鳴。

そして⓶のエントリーでは国債が買えないのでやっと銀行が一般のお客様にカネを借りてもらおうという本来の姿に戻った。こんな事を書きました。

そして現在はと言えば、本文で紹介した日経記事「金利ゼロ%台融資、6割超 揺らぐ銀行ビジネスモデル 」となったわけです。

しかし銀行は根本的に考え方が間違っています。
銀行の仕事は「利ざやで稼ぐ伝統的な銀行のビジネスモデル」ではありません。
銀行本来の仕事は「お客様の仕事・商売を資金面でサポートし、世の中に貢献すること。その行為の対価として、それなりの収益は当然だ」。こうでなければなりません。

この事は日本では江戸時代の近江商人が「三方よし」を合言葉に商売した、こんな実例が有ります。
「買い手よし、売り手よし、世間よし」の三方よし

   2018-2-22三方よしイラスト

この近江商人の「三方よし」の理念には10の教訓が有ります。
その一番は
①商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり

こんな風に昔から先ず世の中に貢献すること、収益はそこから当然ついてくる。こんな考えですが銀行屋さんにはそんな考えはないようです。若い人の起業をサポートする。そんな行動など薬にしたくも無いでしょう。
そんな事で上掲日経記事のような愚痴が出るんだと思います。もっと苦労すべきでしょうね。

尚この10に教訓については大変面白いので本文末に記載しました。







<参考>
近江商人の商売十訓

近江商人は、「買い手よし、売り手よし、世間よし」の三方よしの理念のもと、天秤棒一本の行商から始め、いつしか大きな財をなし、全国はもとより海外まで飛躍していきました。

近江商人には、この「三方よし」以外にもいくつかの教訓を掲げていました。
全部で10あるこれらの教訓について、以下で見ていきます。

①商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり
本当に人のためにならないようなことをやってお金を儲けるというのはこの教訓に反していますが、「利益を得る」こと自体は悪いことではありません。

それに見合う、もしくはそれ以上の奉仕や貢献をしているのであれば、利益を得ることができて当然なのです。

まずは、「与える」ことが重要です。

②店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何
大切なのは、店の外観や立地など、外から見えるイメージ重視しすぎてはいけないということです。

いくら見た目が良かったとしても、品物が悪ければその店は長続きしませんし、逆に言えば、いくら見た目が悪くてもいい物を置いていれば、長続きするものです。

③売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる
これは、今でいう「アフターサービス」に相当します。

お世辞が上手で、売るのが得意な人や会社もあるでしょうが、結局その後につながっていくのは「買った後の奉仕」なのです。

アフターサービスが充実していなければ「うまいお世辞で買わされた」という悪い印象だけが残ってしまうかもしれませんし、なにより「三方よし」の精神に反しています。

④資金の少なきを憂うなかれ、信用の足らざるを憂うべし
信用は一朝一夕で得られるものではありません。ひたすらコツコツと真摯に取り組んでいくことで、信頼が蓄積されていきます。

もちろん資金がなければ何もできませんので大切なことにかわりはないのですが、極端な話をいえば、資金が尽きそうになった時にも重要になってくるのは「信用」なのです。信用がなければお金を借りることさえできません。

いくら大金を持っていたとしても、信用がなければその状況はすぐにひっくり返ってしまうこともあります。

大切にすべきなのは「信用」なのです。

⑤無理に売るな、客の好むものも売るな、客の為になるものを売れ
お客さんが好きで、欲しいと思っているものを作って売ることの何が悪いのでしょうか?

考え方を変えれば、お客さんの要望に全て答えてしまうと、「なんでも屋さん」のようになってしまう恐れが出てきます。

すでにニーズが顕在化しているので、それをつくれば売上は上がると考えられるでしょうが、プロとしての知識やスキルを活かして、本当にお客さんのためになるものを考えていかなければならないのです。

そもそも、お客さん自身が気づいていなかった潜在ニーズを刺激するような商品をつくる方が、爆発的ヒットが生まれる可能性も高くなります。


⑥良きものを売るは善なり、良き品を広告して多く売ることはさらに善なり
「三方よし」の精神があれば、「多くの買い手に対して、為になる商品を売りたい。そのためには安く提供する必要がある」という風に考えられるでしょう。

近年では、良いものを少し高値で買う消費者が増えているようですが、「良い商品を安く買える」のが本来ならば買い手の幸せであり、また、売り手の幸せでなければならないということです。

⑦紙一枚でも景品はお客を喜ばせる、つけてあげるもののないとき笑顔を景品にせよ
「商品だけではなく、付加価値を」ということを言っています。

例えば、マクドナルドで有名な「スマイル0円」もこの言葉に当てはまるかもしれません。

⑧正札を守れ、値引きは却って気持ちを悪くするくらいが落ちだ
元の値段をがそれで適切なのかを、世に出す前にしっかりと考えなければいけません。

あなたが買い手の場合、バーゲンばかりしているお店を信用できますか?

値下げをしなければ売れないような商品では、価格設定の段階から間違っているといえるでしょう。

⑨今日の損益を常に考えよ、今日の損益を明らかにしないでは、寝につかぬ習慣にせよ
お客さんの満足度をはかるには、会計を見るのが一番確実です。

また、①にあったように、お客さんのために奉仕をしてはじめて利益を得られるのですから、損失が出ている場合は「本当にお客さんのために動くことができているか」「手を抜いていないか」を振り返り、改善に努めなければなりません。

⑩商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ
「好況不況は言い訳に過ぎない」 ということです。

商売を続けていくためには常に儲け続けなければならず、お客さんのためになるものを売っているのであれば、それを多くの人に届けるためにも儲けて商売を続けていく必要があります。

終り
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2018-02-19 16:55

自然災害列島に生きる


 2月10日のエントリー「37年ぶり大雪 根本的な問題をどう克服<福井県の話です」にkazkさんから「あえて皮肉を言わせてもらいます」として興味深いコメントをいただいた。

皮肉と言っているが、このコメントは「問題提起」であり、日本に生きるという事はどういうことなのか、そんな「生き方に対する疑問」を含んでいると思う。
そして多分首都圏にお住いのkazkさんの周囲にはこんな見方をする人が沢山いる。特にテレビに出没する電波芸者には多い。そんな事が言いたいのだと思うので、そんな見方で私の考えを書いてみます。

先ずは最初にそのコメントから

<以下kazkさんのコメントを引用>

あえて皮肉言わせてもらいます。

みんなそんなに困ってんですかあ?

こういうと馬鹿なこと言うな、と反論されるでしょうがそうでしょうか。

だって豪雪は37年ぶりとは言うもののいつか起こることは分かってたこと、雪は毎年降るんだし、地震のように忘れたころにやってくるもんじゃあありません。それ知ってて道路の物流に大きく頼り、在庫を減らして利益を追求したわけですよね。地元の人々もそれでいいと歓迎した結果でしょう。

確かに困りますよねえ、でもそれって数年に一回くらい、冬場の2週間位の不愉快でしょう。そんなことに銭かけてどうするんですか、世の中は温暖化なんです、そんなことに銭かけてもパフォーマンスは上がりませんよ。

おそらく福井新聞だって国の建設省あたりの予算について銭使い過ぎだとかという記事の一本や二本は書いてるはずです。どういう風の吹き回しですか。

いやな言い方だけどおそらく2.3ヶ月したらみんなこうなるんだと思ってます。簡単に忘れますからね。

今回の立ち往生にしたって不要不急の外出をした連中がいた結果でしょう。そりゃあトラックやタンクローリーの運ちゃんには同情しますよ。でもそれだけでしょう。福井県民だってわかってます。すぐに忘れるんですよ。土建屋さんを増やすのは悪なんだし余計な銭を使わせるのは税金の無駄遣いでいけないんだから…
2.30年に一片の我慢でしかありません。それでいいんです。

言いすぎでしょうかね。
本当に困ればみな考えるんですよ。

北陸電力や東北電離力は考えました。だから大規模停電は減った。国鉄JRは考えたんですよ、だから上越北陸新幹線で大規模な運休が起きてますか。在来線があれなのは困るけどやらないよりははるかにましです。

道路担当者も、SCの担当者もコンビニの責任者も本当はまだ困ってないんでしょう。
それよりも温暖なところの連中と同じような消費生活がしたい、そっちのほうが重要だったんでしょう。

だって雪は昨日今日から増えたんじゃないんでしょう。まったく降らなった雪が30年ぶりに降って困ってるっていう話じゃあない。自分たちが馬鹿だと言ってるだけじゃあないですか。

これ半分は小生の本音です。


地方の人々には一種都会、なかんずく東京に対するルサンチマンがあるんでしょう。
でも自然条件て変えられないんですよ。それを無視した結果でしょう。同じことはできないんです。
都会人だって便利な生活の中で失ってるものは多いんです。

小生にいわせれば、北陸新幹線が全通すれば人の問題は片付くでしょう。物流の問題はみんなで本当に困ってください。

解決はそこからでしょう。
2018-02-11 22:02   kazk 
<引用終り>


内容は大雑把に言って
・豪雪豪雪と言うが、こんなのは昔から分かっていた事でしょ。それを最近豪雪が無かったからと言って人手を減らし在庫を減らした。こんな事が今起こっているだけでしょ。
だから少々のことは我慢すべきです。
・特に土建屋を増やすのは悪なんです。今が我慢のしどころです。
・温暖なところと同じ消費生活をしたいのは最初から無理なんです。



まあ、こんな所でしょう。そこで最初に豪雪豪雪と言っているが、過去と比較してどうなのか。

例えばこれは新潟県のデータだが

2018-2-18新潟県の積雪量推移 
http://www.pref.niigata.lg.jp/dourokanri/1356856924164.html

確かに昭和と平成では随分違う。雪が降らなくなったのは確かのようだ。

では気温はどうか

これは日本の平均気温推移

2018-2-18日本の平均気温推移 

このデータでは百年で1.19℃の気温上昇。だがこの気温上昇は急激な上昇と横ばいを繰り返している。
第一が1800年代終わりから1915年頃まで、
第二が1940年代だがこれはほんの少しの気温上昇、
第三が1980年頃~1990年末頃までの20年刊の急激な気温上昇。
そして21世紀に入ってから気温は山谷あるもののほぼ気温は上昇も下降もしていない、横ばいだ。

がしかし、多分実感はもっと温暖化しているように感じているのではないだろうか。
子どもの頃はもっと雪が降ったぞという声がきっと聞こえてくると思う。一寸各都市の気温推移を見てみると・・・。

これは東京の気温推移、上の線が最高気温推移、中欧が平均気温推移、下が最低気温推移です。
2016-7-29東京平均気温推移 

日本全体の平均気温は都市化の影響のない地点でのデータでは百年で1.19℃上昇。平均気温が1度上昇という事は東京の気温が宮崎並みになるという事なのだが・・・、
現実は東京では3.3℃上昇、しかもよく見ると最低気温は4.6℃上昇している。つまり都市化での温暖化は最低気温の上昇により強く出ていることが分かる。
これが都市化による気温の上昇の実態である。

念のため他の地域も見てみると、
これは札幌のデータ
2016-7-29札幌平均気温推移 

これは大阪のデータ
2016-7-29大阪平均気温推移 

これは福岡のデータ
2016-7-29福岡平均気温推移 
詳細は以下参照ください
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1280.html

日本全体の平均気温は都市化の影響のない地点でのデータでは百年で1.19℃上昇。
平均気温が1度上昇という事は東京の気温が宮崎並みになるという事なのだが・・・、
現実は東京では3.3℃上昇、しかもよく見ると最低気温は4.6℃上昇している。
これが都市化による気温の上昇である。

此処に重要な問題が有る。
地球温暖化とアチコチで騒いできたが、温暖化は20世紀いっぱいで終わった。21世紀は今までほぼ横ばい。しかし実感は確かに暖かくなった。そこに隠れたもう一つの温暖化要因が有る。都市化である。しかも厄介なことに都市化による温暖化は最低気温の上昇が顕著。雪が積もらなくなったとか氷が張らなくなったという実感は都市化による最低気温の上昇が大きい。
しかし、こんな現実は新聞テレビでは殆ど報道されないのが現実で、一般の人が知らないのも無理はない。


此処で本題に戻ります。

冒頭紹介したコメントの意見は、都会に住んで都市化の恩恵で温かくなった、特に最低気温が下がらなくなった。そんな環境に住む人の実感だと思います。

しかし日本全体で見ると、自分らが生活している環境とは全く違う環境が有り、生活が有るという事です。そこにこの豪雪問題の理解が進まない原因が有ると見ています。

そして都会だけでは生活は成り立たないという事をきちんと理解しないといけないのです。
これはミンス政権時代に嫌というほど目にしました。
例えば電気・水などのインフラを見ても、電気は都会には発電所が少ないので都会だけでは暮らせません。水も八ッ場ダム問題で明るみに出たように山奥に降った雨水を利用している訳です。
北陸の豪雪だって、この豪雪の水を蓄えて黒四ダムなどが関西圏に電気を送っています。(関西電力管内の発電所は水力・原子力とも関西電力の営業範囲外に発電所が結構多い)

このことは新聞テレビなどのメディアや行政を動かしているお役人様がこんな環境で暮らし、こんな風にものを考える基礎になっている、そう思えるのです。

その典型的な事例がこれ。

2018-2-10おんぶされて災害視察 


こんな事が起こるのは、実際に地で物を見て手を汚し汗をかいてみないと実が見えない。そういうことを現していると思います。

この現地(現場)・現物・現実を三現主義と言いますが、これをやろうとすると、日々実践活動をする「道場」のようなものが必要になります。日本で明治維新が成功し、西欧の植民地支配の波から独立を維持できたのは、江戸時代260年の太平の間も日本の武士階級が色んな場で実践・鍛錬を続けてきたことも大きいと思っていますが、この件は長くなるので先に進みます。



もう一つ、kazkさんのコメントにはこんな文言が・・・
「土建屋さんを増やすのは悪なんだし・・・」

これはこんな事を考えている人が多いという事なのだが、これも日本のマスゴミが公共事業叩きの狂奔してきた結果ではないか。何せ「コンクリートから人へ」などというキャッチフレーズ、未だに訂正もお詫びも有りません。

がしかし、こんな事を永年やっていれば、世界の趨勢から大きく立ち遅れるのも無理有りません。
こんなデータが有ります。

世界各国のインフラ制作費用比較
2016-2-20国別インフラ支出推移2 

こんなものを見ると分かりますが、日本のインフラ投資額だけが大きく下り坂。
これが永年の公共事業敵視政策の招いた結果です。その為建設関係の業界全体が委縮してしまっている訳です。

所で諸外国と比較して日本の国土はどうか。
これは日本・イギリス・フランス・ドイツの国土面積に対する可住地割合の図。
 
2016-2-26国別可住地面積比較1

日本は狭く急峻な国土の中で、ごくわずかな可住地に多くの国民が暮らしているのです。

更に東京の立地状態を見てみましょう。
東京が縄文時代は海だったところに出来た土地、こんな話を私も何度もエントリーしたが、その縄文海進とはこんなもの。
2016-2-23縄文海進2 

昔の東京湾はこんな大きく、現在の埼玉県幸手辺りまで海だった、ちょっと想像もできませんね。
そして昔海だったところは地盤が弱いのは良く知られています。
現に東日本大震災の被害の大きかったところもそんな場所だったところが多い。

そしてこれは東京の地盤の断面図

2016-2-26東京の地盤断面図1
この図の青丸で示した沖積層が一番最近堆積した地盤で、極めて軟弱な部分。 
この地域は地盤が柔らかいだけでなく、海抜も低いので水の被害も受けやすい。若し首都圏を直下型地震が襲えば、一番被害の想定される地域である。

参考ブログ :「大災害列島」の大補修を No1-No5
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1228.html
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1229.html
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1231.html
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-date-201602.html
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1233.html



結論です。
豪雪地帯で苦労していることを「昔からでしょ」と言うとしたら、首都圏だって災害には実に脆弱な地域で、しっかりしたインフラの構築と補修がどうしても必要。
土建屋さんをもっと増やして、誇りをもって仕事のできるようにすることが重要です。
霞が関のお役人様にも「もっと自分の足元をよく見てごらんなさい」、こう言いたいですね。

それから温暖化温暖化と耳にタコが当たる穂D聴きましたが、現在の太陽活動から見ると、これからもっと寒冷化するのは間違いないと見ています。
そんな時こそしっかりしたインフラ整備が重要、そう思います。

長い話になりました。
最後に江戸時代の雪景色を紹介し、コメントに対する私の考えを終わります。


広重の「東都名所日本橋雪中」

2018-2-18東都名所日本橋雪中by広重 

ちょっとお断わり、この浮世絵は富士山が書かれています。しかし、雪の降るような天候の時、富士山は見えませんが、日本橋・江戸城・富士山と並ぶところに名所の価値が有るので書いたと思われます。

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2018-02-16 18:13

季節の足音

 一昨日、たまたま「ふきのとう」が手に入った。
寒い寒いと言っているうちにいつの間にか季節は移ってゆく。

フキノトウ
2018-2-16フキノトウ 


こんな風にして食べた
2018-2-15フキノトウの味噌汁 


フキノトウは天婦羅などにしても美味しいが、私はこんな食べ方が好み。
味噌汁の中に手でフキノトウを千切ってパラパラ入れるだけ。ほろ苦い春の味です。

尚味噌汁は当地方では赤味噌の中でも少数派の豆味噌(大豆だけで作る味噌、米麹(こうじ)も麦麹も使わない)。
豆味噌はこの色が嫌いだという方がいるが、この褐色の色は味噌の熟成中に「メイラード反応」で徐々にこんな色になったもの。樽に仕込んで1年くらいの味噌は白いが3年位熟成させるとこんな色。
赤味噌が苦手の方にも知っていただきたい。味噌を醸造する際、仕込んだ最初は白だが熟成させるとこんな風になるんです。


所でこんな春の雰囲気を堪能していたら、親しくしていた親戚の方の訃報が入りフキノトウどころではなくなった。通夜・葬儀を済ませ、やっと先ほど帰宅したところ。
この春も前途多難な予感が・・・。
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2018-02-10 16:50

37年ぶり大雪 根本的な問題をどう克服<福井県の話です


 福井県北部は今豪雪で大変と聞く。道路や鉄道網はズタズタ、生活物資は届かないので、コンビニやスーパーも品不足。ガソリンスタンドも給油制限しているとか。
そんな事が良く分かる話が福井新聞にあった。
大変な大雪ではあるが、日本は小泉改革以来の公共工事敵視政策で地域の建設業の衰退が激しく、これが除雪などの遅れに繋がっているという話である。

しかし福井新聞の論調は素晴らしい。こんな前向きのことを書く新聞はめったにない。福井県の皆さん、大変だが頑張ってください。


<以下福井新聞より引用>
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/291666

37年ぶり大雪
根本的な問題をどう克服
2018年2月8日 午前7時30分
 
 【論説】雪国北陸は雪に強い。そんな「常識」は通用しないようだ。福井県内は嶺北を中心に記録的な大雪となり積雪は昨日、福井市で140センチ超に達した。1981年の五六豪雪以来、37年ぶりの130センチ超えだ。

 降り続く雪に除雪が追いつかず、基幹道路の北陸自動車道や国道はじめ鉄道、バスなど交通網はまひ状態。市民に不可欠の生活物資や企業活動が滞り、学校も大半が休校、私立高校の入試日程も延期された。雪下ろし作業などによる死傷者も出ている。だが、三八、五六も乗り越えてきたわが福井だ。我慢強い県民の克雪力を発揮したい。

 もう日本海寒帯気団収束帯」という用語に慣れたのではないか。数年に一度の強烈な寒気が居座り、日本海上に発達した雪雲の帯が絶え間なく本県付近にぶつかり雪を降らし続ける。

 1月中旬以降のこうした気象条件がこれほど長く続くことは予想もせず「まだ降るのか」。誰もがそう感じただろう。市民生活の基盤であるライフライン、特に道路網がなぜこうもズタズタになったのか。

 道路は除雪が届かず、あちこちにできた圧雪の塊でタイヤがスリップ。あっという間に渋滞の列ができてしまう。降り積もる雪がさらに障害となり、身動きが取れなくなる。国道8号で約1400台が立ち往生したのはこれが原因だ。

 県は6日、自衛隊に災害派遣を要請。迅速な人海戦術と自治体、市民らの協力もあり、徐々に解消に向かってはいるようだ。ただ、もっと事前のリスク管理ができなかったか。県は派遣要請と併せ災害対策本部を設置したが、降雪状況を考えれば迂回(うかい)路の確保など早く対応すべきだった。

 県内のJRや私鉄、バスは県民の大切な足なのに、雪に弱すぎないか。積雪シーズンに備え、常に「万全の体制」を取っているはずである。

 体制が追いつかないのは特に道路の除雪だ。建設業者の減少で除雪車を操作するオペレーター不足も深刻化している。全国建設業協会が2年前にまとめたアンケートで、福井県は「除雪作業員が足りない」と答えた業者が4割超。広島県と並んで最低だった。しかも区画整理の進展で除雪距離も長くなっている。

 高齢化で一人暮らしが年々増え、ご近所同士の助け合いも希薄になる一方だ。押し寄せる人口減少下の少子超高齢社会が冬に立ち向かう力を弱めている。

 自助、共助、公助をどう発揮するのか除雪費不足を嘆くより、足元の強化が重要なのかもしれない。

 県や市町は体制の弱点と課題、克服力を官民一体で検討する必要がある。それに加え、県民は多様化する社会生活の中で便利さを追求するあまりローテクによる自助努力の大切さを忘れてはいないか車に積んだスコップ一つが非常時に役立つ。懸命な除雪姿はきっと共助を生むだろう。

 天を仰いで雪と格闘してきた県民だ。過去の経験に学んで今を乗り切り、未来に備えなければならない
<引用終り>


この福井県の気候の話をすると、この県独特の地名、嶺北と嶺南を説明しないと分かりにくい。
現在の福井県は昔の越前国と若狭国なのだが、気候や県民性などはその地形で大きく2分されている。
その境目は越前国の中の敦賀市と南越前町(旧今庄町等)の間、木の芽峠(鉢伏山地)であった。
此処は近畿地方と北陸地方各地を陸路移動する際に、必ず通らなければならない交通の要衝であり、古来から紫式部や道元禅師などの足跡が残されている。
そしてこの木の芽峠の敦賀側と武生・今庄側で気候ががらりと変わり、住民の言葉も食べ物の味付けも変わると聞いた。昔の越の国(大化の改新以前の国の名前)は此処からとなっていた。福井県の気象の話で必ず嶺南、嶺北という名前が出てくるがその嶺とはこの木の芽峠のこと。


今回の豪雪でそれがどうなったか。

これは積雪量

2018-2-9北陸豪雪2月7日 

木の芽峠をはさんで積雪量が全く違う。

これはその頃の道路の監視カメラの映像 敦賀市内
2018-2-8-3.jpg 

監視カメラの映像 南越前町今庄近郊
2018-2-8-2.jpg 

二つの監視カメラの映像で積雪量が大きく違うのがご理解いただけよう。

どうしてそんな事が起こるのか。
これは福井県嶺北地方に大雪の降るメカニズム

2018-2-10日本海寒帯気団収束帯 





気象の話に古い地名まで持ち出したのは、その土地独特の気候があり、それに応じた対策が、それも長い目で見た対策が必要という事である。
小泉政権で公共事業敵視政策を始め、ミンスの悪夢の3年半でそれを大加速させてしまった。今そのツケが回ってきたという事だと思う。

こんな時こそ行政をつかさどる方々、現場は日夜死に物狂いで頑張っています。
こんな事をするのではなく
2018-2-10おんぶされて災害視察 

ぜひとも自ら手を汚して対策を考えて欲しいと思います。

  1. 社会一般
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2018-02-08 20:05

雪の中で長時間停車せねばいけない時<豪雪対策です

  北陸地方を中心に豪雪で皆さん苦労されている。特に積雪で車が立ち往生し、その中で複数の死者が出ている。亡くなられた方、大変お気の毒で、ご冥福をお祈りいたします。

所で私は愛知県在住で普段は雪が降ると言っても年に数回、積雪も大したことは無い。
しかし雪に対する備えは、例えばスキーやスノボなどに出かける等、普段雪が降らない地域でも重要だ。そんな雪の対策について、JAFのHPに大変いいことが書いてあったのでそれを紹介し、私が普段からやっていることを書いてみたい。


最初にJAFのHPから
http://qa.jaf.or.jp/trouble/prevent/14.htm

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一酸化炭素中毒とは何ですか?
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一酸化炭素中毒とは何ですか?
エンジンの排気ガスには有毒な一酸化炭素(CO)が含まれています。一酸化炭素は空気より軽く、無色・無臭・無刺激の気体です。そのため発生に気付かないことが多く、危険の察知が非常に難しい有毒ガスです。一酸化炭素は吸い込むと血液中のヘモグロビンと結合します。それにより血液の酸素運搬能力を阻害するため、身体が酸素欠乏状態となります。中毒症状は一酸化炭素の濃度と吸引量によって異なります。軽度であれば、軽い頭痛や疲労感などがみられ、症状が進むにつれて激しい頭痛やめまい、耳鳴り、吐き気などが起きます。重症になると意識障害や痙攣が起き、昏睡状態に陥ります。最終的には心肺機能が停止し、死に至ります。


クルマが雪で埋まるとどうなりますか?
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クルマが雪で埋まるとどうなりますか?
JAFによるユーザーテストでは、クルマの周囲を雪で埋めるだけでなく、ボンネットの上まで雪を被せた状態(ワイパー下の外気取り入れ口を塞いだ状態)でエンジンをかけ、空調を外気導入にして車内のCO濃度の変化を検証しました。すると、排ガスが車体の下側に溜まり、エアコンの外気導入口を伝って排ガスが車内に吸い込まれていくことが確認できました。車内のCO濃度をガス検知器で測定すると、16分後にCO濃度は400ppmに上昇し、その後6分で1,000ppmに達しました。この数値は、身体への影響が「3時間ほどで致死」という、非常に危険な状態にあることを意味します。また、空調を内気循環にしても、車体の隙間などから排ガスが車内に入る危険性があります。


一酸化炭素中毒とならないための対策とは?
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一酸化炭素中毒とならないための対策とは?
一酸化炭素(CO)中毒を防止するために最も重要なのが、マフラーの周辺を定期的に除雪することです。JAFによるユーザーテストでは、クルマがボンネットの上まで雪で埋まった状態でエンジンをかけても、マフラー周辺を除雪しておいた場合は、車内のCO濃度はほとんど上がらないという結果が出ています。同じ条件でマフラー周辺を除雪せず、運転席の窓を5cmほど開けた場合のCO濃度も測定しました。その結果、初めはあまり上昇せずに、風が止むと濃度が「2時間で失神」する危険レベルまで上昇しました。天候によって変化することもあるので、換気には十分な注意が必要です。天候や状況によっては短時間のうちにクルマが雪に深く埋まることもあります。降雪時に車内にとどまる際には、できるだけエンジンを切るようにしましょう。また冬場は万が一に備えて、除雪用のスコップや防寒着、毛布などを車内に用意しておくとよいでしょう。


2016年02月現在
JAFチャンネル動画「車が雪で埋まった場合、CO中毒に注意!」




<引用ここまで>

この動画は大変良くできていて、何が危険なのか、どうすればいいかが良く分かる。
がしかし、これだけは抜け落ちている。それは

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これは北海道や東北北陸など雪の多い地方の方が聞くと笑われる話だが、雪の少ない地方の人間には重要な事。
それは
雪かきをしようにも第一「靴」が無いのです。雪の上は普通の短靴・革靴・運動靴では歩くのも大変。ましてや雪かき、動けなくなった車を押すこともできません。

雪の上を歩いたり、何か作業するにはこんな靴がどうしても必要です。
これはスノーブーツ
2018-2-8スノーブーツ 

靴の底がギザギザになってますよね。これが無いと雪の上はダメなんです。
別にスノーブーツでなくても普通の長靴、ゴム長でも構いません。靴に雪が入らない事と靴底がギザギザになっていること。これだけです。

所が雪のない地方の住人は第一長靴やスノーブーツを持っていない人が多い。普段要らないからです。

そんな事で私の場合は、雪が降りそうなときはクルマの中に長靴を入れていました。リヤシートの所です。若し雪が積もってきても、社内にあれば履き替えて外に出られますから。
トランクに入れると、雪の中でトランクまで普通の靴で行かねばいけないので、万一の時困りますね。
この車の中に長靴を入れておくという習慣は(雪の降りそうな時だけですが)何度も助かりましたので、これから寒冷化に向かう時代にはぜひ皆さんにも知っていただきたい・・・。その前に長靴を買わないといけませんが・・・。

スコップはクルマの中に入れるですが、使う機会は少ないです。
尚イラストのスコップは「雪かき用スコップ」でして軽くできています。但し温暖な当地方ではホームセンターに行っても売っていません。(だから私もこのスコップは持っていない)


JAFは良い事を載せてくれています。しかし問題はそれを受け止める側。
そんな目でこの話を見ていただければ幸いです。


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